関西遠征に行って来ました。

皆さん、だいぶご無沙汰してしまいました。
先月末に突発性難聴にかかってしまい、平成記念病院にて高気圧酸素療法の治療を受けたりして、島商Gにも行けない日々が続いていました。
先週ようやくその治療も終わり、20日からの関西遠征が始まると言う事で、初日の村野工・大阪学院戦の観戦に行って来ました。
本日中には試合の詳細と練習試合予定をファンの集い掲示板に掲載いたします。
御不憫をお掛けして申し訳ありません。

ここでは簡単な試合の様子を、撮影した画像とともにお伝えしたいと思います。
画像に関してはカメラ撮影初心者なので、見づらいと思いますがご勘弁下さい。これから少しずつ勉強し経験を重ねて頑張って行きたいと思います。


大阪学院戦



▲大阪学院戦のベンチの中の様子


島 田 商 6−7x 大阪学院

大阪学院は昨秋の大阪大会2回戦で履正社に1−7で敗れました。
それでも得点を許したのは4回と9回の2イニングのみで、何れも4失点・3失点と集中的に失点を重ねたわけで、少なくとも9回までは接戦だったと言う事です。
島商にとっては少し厳しい相手かなと思っていましたが、いやいや良く頑張ってくれました。
試合は大阪学院の先発投手から14奪三振を喫しますが、5回以降に捕え始め7回には6本の長短打を集中させ試合をリードします。
しかし6−3で迎えた9回裏に失策と4本の長短打を浴びて逆転サヨナラ負けを喫しました。



▲島商先発の山田投手。少しずつ調子を取り戻して来たか。


島商先発は山田投手でした。
初回2三振を奪って好調な滑り出しをしたかに見えましたが、2回に失策とセカンド後方にポトリと落ちるヒットによってピンチを招くと、計4連打を浴びて3点を失います。
ピンチの時にどれだけ踏ん張る事が出来るかは投手にとって最も重要な要素の一つです。
ましてやエースと目される投手であるならば、当然要求させる要素なのです。
その点から言うと、厳しいですがこの回の山田投手は失格と言わざるを得ません。
しかしその後の5回まではやや制球難はあったものの無安打に抑えたのは立派でした。
山田投手の課題としては主に制球力とストレートの向上にあると思います。
それとピンチになった時の精神的な強さを身に付けて欲しい。
やはり全体的なまとまり感を見ても彼には大きな期待を寄せざるを得ません。



▲二番手で登板した渡瀬投手。最終回の逆転サヨナラは悔しかった。


二番手で登板した渡瀬投手はそれまで安定した投球を見せていましたが、9回に失策を皮切りに4本の長短打を浴び4失点逆転サヨナラ負けを喫しました。
渡瀬投手の場合、球威がさほど無いので甘く入ると痛打されるケースが非常に多い。
これは昨秋の静岡東戦でもそうでしたが、1イニングで集中打を浴びる事が度々あります。
こうした事を回避する為にも制球力を身に付ける事はもちろんですが、配球には充分注意をしなくてはなりません。
バッテリーによる工夫ある配球が、渡瀬投手の浮沈のカギを握る事になります。


さて打撃に関してですが、大阪学院の投手は130k台の速球を低めに決めて、かつ投げ分ける投球術を持っていました。
島商打線はこの投手から14三振を喫しますが、ただ一人島商の打者の中で三振をしなかった選手がいました。
新2年生の耼原選手です。



▲大阪学院の投手を完璧に捕えた耼原選手


5回の痛烈な中前適時打はこれまで3安打に抑えられていた島商打線に勢いを与えました。
しかし7回の左中間を深々と破る痛烈な打球は圧巻の一言でした。
これは大阪学院の投手に与えたダメージは相当に大きかったと思います。
以降、1番から4連打を浴びせて4得点を奪って完全に試合の流れをひっくり返しました。
昨秋の秋の大会以降、怪我で思うような成績を上げられなかった耼原が、この日は9番に入ってました。
元々は3番打者だった耼原ですから、その鬱憤は溜まっていたと思います。
それをきっちりと晴らした耼原の今後の活躍が注目されます。

あとはこの日3番に入った河井が4三振を喫しましたが、7回に走者一掃の右中間を深々と破る3塁打を放ちました。
河井の場合4三振と言ってもフルスイングしての三振ですから、他の打者の三振とは明らかに内容が違います。
このフルスイングの三振が後の7回の長打に繋がったのです。
新3年生の三振はほとんどが見逃し三振です。
追い込まれてからのくさい球にはカットするなり振るなりして対応しなくてはならないのに、見逃すと言うのは一番やってはいけない事です。
これをやっている内はいつまで経っても相手投手のタイミングを捕える事は出来ません。
ここに今の新3年生の打者としての大きな課題が見えて来ます。



村野工戦


島 田 商 5−4 村 野 工

第二試合は兵庫の村野工との対戦でした。
村野工は昨夏の兵庫大会は2回戦、昨秋は県退会出場ならずと島商と同じような成績のチームでした。
今回の練習試合はこの村野工のグランドで行われたのですが、設備の充実は素晴らしかったです。
両翼100mセンター122mとまさに球場を彷彿させる堂々としたグランドでした。



▲村野工戦で先発した細谷投手。4回を被安打1と好投。


島商先発は細谷投手でした。
新2年生で一番まとまっているのが細谷投手ではないかと思います。
初回いきなり先頭打者にセンター前に弾き返され、四球・ショート・捕手のエラーも絡み二死満塁のピンチを迎えます。
しかしこのピンチをきっちりと打たせて取り無失点で切り抜けました。
その後の細谷投手は制球もよく、低めに集める事が出来ていました。
結局4イニングを被安打1・6奪三振と好投しました。
細谷投手の課題としては、やはり山田投手と同じくストレートの磨きです。
もう少し球威が出て来るようになると、一躍エースの座もあり得ると思います。
元々変化球のキレも新2年生では一番良いので、球威あるストレートひとつで投球の幅が広がるでしょう。


二番手に田中投手が登板しましたが、6回に4本の長短打と3つの四球で4失点と散々な結果に終わりました。
田中投手の最大の欠点は制球力。
球威は1年生の中でも一番ある方なので、この制球力の課題を克服出来るかが彼の投手生命としてのカギを握ります。
それと変化球のマスターは必須です。
投手は2年生の春にある程度の出来がないと、なかなか投手としての大成は難しいものです。
田中投手にはぜひこの2点について克服して欲しいです。



▲ピンチを迎えるも粘りの投球の阿井投手。打撃ではセンターオーバーのランニングホームランで勝利打点。全力プレーが嬉しい。


三番手で登板したのは阿井投手です。
田中投手の乱調で途中登板した阿井投手でしたが、粘りの投球で村野工打線を抑えてくれました。
阿井投手は球威が乏しい選手ですが、その分丁寧さが伺える投球をします。
球威がない分を、どのようにして補うか・・・。
これが阿井投手の今後の課題となります。
しかし彼は打者として見るととても力強い選手です。
ミート力・長打力も含めると、チームの中でもかなり良い方です。
9回表、二死走者無しで阿井の放った打球はセンターの頭上を軽々越えて行きました。
補給に戸惑っている野手を尻目に一気にホームを駆け抜けこれが決勝点となりました。
これだけ打撃が良いと、野手としても起用したい選手です。
投手・野手として幅広く成長して欲しい選手の一人です。



▲痛烈なセンター頭上を越える打球を放った田島選手。初球からガンガン行く勢いのある選手。おかげで撮影が間に合わず、田島君すまない・・・。


一方打撃陣ですが、やはり非力感は否めません。
特に全体を通して甘い初球の球を見逃す選手がほとんどです。
そして四死球を出した直後の打者は初球をほとんど見逃します。
これでは相手投手の苦しさに息を吹き返すチャンスを与えているようなものです。
この点はもっと考えて打席に立って欲しいですね。

そんな中でまたもや光ったのは新2年生の田島選手でした。
それまで良い当たりがなかったのですが、7回にようやく彼らしい当たりが出ました。
これぞ田島!と言うような痛烈な打球がセンターの頭上を越えて行きました。
彼の良さは思い切りの良さ、そして何と言っても痛烈な打球です。
中軸に求められるのは渋いヒットではなく長打です。
これが1試合で1本出てくれればチームの得点力が違ってきます。
そして初球の甘い球は見逃さないのも田島の良い所。
他の選手がのうのうと見逃すので、シャッターチャンスを余裕をこいて求めていたら、いきなり凄いスイングが・・・。
おかげでシャッターチャンスをこちらが見逃してしまった。
これからは田島用シャッターチャンスを作らなくてはならないかな。


さてこの日は2試合を観戦しましたが、全体の印象としてはまだまだ迫力不足ですね。
もちろん開幕間もない事を考えれば仕方ない事かもしれませんが、このところ春季大会は3年連続初戦敗退を喫していますから、なんとかこの連敗街道を脱出して欲しいと願います。
特に新3年生にはもう少し頑張って欲しい。
打撃面では新2年生が結果を出していますから、3年生の意地を見せてほしいのです。

今回の関西遠征は1日だけの観戦となりました。
耳の治療と仕事と、しばらく忙しい日々が続きますので、満足な観戦そしてレポートが出来ないかもしれませんが、出来る限り足を運んで観戦したいと思います。