ダイヤモンドやお金じゃない

「ただいまー」
「おかえりー」

俺は買ってきたピザ左手にケーキを右に持ってシャンメリーを右脇に抱えて靴を脱ぎ部屋に入った

「じゃあ、これがピザとケーキとシャンメリーって佐天さん何作ってんの?」

「ん?いやピザだけだとあれだと思って簡単にサラダとフライドポテト」

たしかにピザとか油ものだけだときついしねでもフライドポテトもかなりの油ものだよな

「烏龍茶あったかな」

と呟いてみた

「何か言った?」

「いやー油もの多いから烏龍茶あったほうがいいかと思って」

「たしか1.5Lペットボトルのがあったと思うけど」

「結構」

そして、僕らはケーキは台所に置いてピザとポテトを皿にそれぞれ分けて食べた。もちろんサラダを間に挟みながら。

「サラダと烏龍茶が無かったら死んでいた」

「大げさな」

「いや、この年になると油ものきつくて」

「もう中年のおじさんみたいな事言って」

「27は中年ですよ」

「多分、40とかの人が聞いたら怒ると思うよ」

「そうですかね」

「多分」

そっかーと思いながら僕らは食後の烏龍茶を飲み食器を片付けて
新たにケーキ用の皿とシャンメリーを飲むためのグラスを出した

「佐天さん?」

「何?」

「どうしてろうそく出してるんです?」

「え?だってろうそく吹くでしょ?ふーって」

「それって誕生日なんじゃ大体いくつろうそく刺すつもりなんですか」

「いやま、適当に」

「まあ、佐天さんがそうしたいならいいですが」

というわけで、ケーキにろうそくを刺して(10本くらい?)火をつけて電気を消した

「じゃあ、一緒にタイミング合わせて」

「え、僕も吹くんですか?」

というわけで、僕と佐天さんは一緒にろうそくの火を消した

「メリークリスマス」

「メリークリスマス」

言ってから電気をつけて

「でも、本番は明日なんですけどね」

「でもこのまま明日まで続ければ大丈夫じゃない?」

「それもそうですね」

そして、僕らはケーキを切り分け食べシャンメリーをグラスについで飲んだ

「プハーもうあたし酔っ払っちゃったみたい」

「いや、シャンメリーってただの炭酸の強いジュースでアルコール入ってませんし」

そんなことをやりつつ僕らのクリスマス・イブは過ぎて行った