willを適切に使いたい。

こんにちは。本年もどうぞよろしくお願いいたします♪
英検まであと2週間を切りまして、2級のライティングをフルモードで指導中です。さて、生徒さんの作文で、序論と結論の英文にwillが抜けている点を指摘しましたところ、
「willは決めつける強い感じになる、と、前に先生に言われたので・・・」
ごめんなさい!言葉が足りなかったかもしれません。文脈もあるんですが、willは結構、強い助動詞なのです。
「〜でしょう」という単純未来、「〜します」という意志未来を中心に、さまざまな用法を持つwillですが、今回は、ライティングで使う単純未来の用法について、説得力のある英文を書くためのポイントを説明します。
2級作文のTopicに、今後の傾向を問うものがあります。

Do you think the number of such companies will increase in the future? (そのような企業の数は将来増えると思いますか)

のような問いを含みます。こちらにも書きました。

まず、意見主張(序論と結論に書く)の文は、課題の時制に合わせて、I think such companies will increase in the future. などのように未来時制(または未来志向の表現)で書きます。この点はtopicを注意深く読むことでクリアできます。
その上で、本論の部分で使ったwillが強すぎたという例を見てみましょう。
英検2級ライティングに、「カジュアルな服装の着用を認める企業が増えると思うか」というtopicがありました。Yesという主張を展開し、理由の1つに「社員の健康によい」を挙げたとします。さらにその理由をサポート(例証または説明)する英文です。

When it is cold, employees can dress as warmly as they like. Because of this, employees will not catch a cold.
(寒い時、従業員は自由に暖かい服装ができます。そのため、従業員は風邪を引きません

そうなんです。風邪を引かない「でしょう」というソフトな感じではなく、「従業員は一人も風邪を引きません」と断言していることになります。
willは、起こる確率が高い未来予測になり、逆にwill notだと「ほぼゼロ」のニュアンスです。絶対に風邪をひかない、というのはちょっと言い過ぎかと思いますので、will(だけで)は強すぎ、と指摘しました。
そこで、willの確かさを無難なレベルに調節するため、副詞などを加えます。

employees will be less likely to catch a cold.
employees will not catch a cold easily.
employees will not catch a cold very often.

いずれも「従業員は風邪を引きにくくなる」というニュアンスにしたことで、現実的で説得力のあるサポートになります。
ただし、2級ではbodyでのwillのニュアンスをめぐって減点されることはないと考えられます。お子様の受験者もいらっしゃるので、「そうしたら風邪ひかないもん」のような言いっぱなしのwill(?)も通りそうだと踏んでいます(笑)。
2級英作文については、

・Topicの問いの時制に注意し、
・本論(body)では、willを適切に使い、
・書いた英文の説得力を客観的に検証する

を踏まえれば大きく外れることはないでしょう。will以外の助動詞についても使い方のコツが見えてくると思います。
それから、2級受験を控えた方にお知らせです。英検公式サイトで作文例を使ったポイント解説の記事がアップされていました(年末でしたよー)。採点基準についても触れられていますので、ご一読をおすすめします。

本日もお読みくださり、ありがとうございます♪