魔羅屋敷

昨夜.
実家の母から電話.用件は今日の午前に届くよう荷物を送ったとの連絡と,「デジカメがいっぱいになったんだけどパソコンにどうやったらコピーできるの?」.
マニュアルどおりにやってもうまくいかなかったといってたのでマイコンピュータからコピーする方法を電話口で伝えたものの,理解してもらえた確信まるでなし.この人は95のころからWindowsを使って仕事をし,デジカメ(サイバーショットももう3年くらい使っているはずなのに,基本的なところが理解できていないのが不思議で仕方がない.仕事に支障は出てないのだろうか.
それにしても,一ヶ月前のバイトでも思ったことだけど,デジカメの「カメ」はともかく「デジ」が使いこなせない,どころかまったく使えない中高年はかなり多いのかもしれない.だからパソコン経由せず直接印刷できるプリンタとかあるんだろうな.ビジネスチャンスの香り.

「うちには○○(弟)がいるんだからそいつに訊けばいいよ」
といってみたところ
「あの子に訊いてもわからないんだよ.インターネットで変なホームページは見ているみたいなんだけどねぇ」
と返ってきた.うーむ.弟はコンピュータ関係の部活に入っていた記憶があるのだが.母親の言う「変な」がどういう意味の「変な」なのかちょっと気になったが,それより実家のPCのセキュリティは大丈夫なのだろうか.帰省したときチェックするのがちと怖い.

今朝.
荷物届いた.その中に「にんにくスナック」という,にんにくを丸のまま揚げて塩ふっただけの豪快な代物が入っていた.一つかじってみたが,見たまんまにんにく.私もにんにくは好き(そうでなきゃ送ってこない)だけどこれはきつい.品名は「菓子」になっているからそのまま食べることを想定したものなんだろうけど.これをバリバリ食える人にこそ「漢」の称号がふさわしいと思った.調味料としては使えそう.
今日は朝からにんにく臭い息を周囲に振り撒き大いに顰蹙を買ったのでした.

ブルース・スターリング/小川隆訳 『塵クジラの海』 (ハヤカワ文庫FT)

塵クジラの海 (ハヤカワ文庫FT)
スターリングのデビュー作.原著の出版は1977年.
塵でできた海,そこに住む生き物の生態という思考実験的な部分は非常に面白かった.けど,デスペランドゥム船長はともかく,出てくる人物(主人公含め)がどうにもドライというかクールというか,入り込めない.帯の惹句↓には共感できなかった.

21歳のぼくが書いたこの物語には、若者が愛する人生のすべてが詰まっている。

この小説に「人生のすべてが詰まっている」とすると,人生乾きすぎじゃないですか.