デビー・マッコーマー/秋野ユリ訳 『すばらしい時』 (ハーレクイン文庫)

たまには変わったものを読んでみようと手に取ったわけだ.

すばらしい時 (ハーレクイン文庫 (B-130))

すばらしい時 (ハーレクイン文庫 (B-130))

ニューヨークの海運王チャールズ・ラビンの娘ジュディは、知性と愛情にあふれる美しい女性。
(中略)
ある日、父と兄の会話を立ち聞きしたジュディは、ジョン・マクファーランドという男からの取り立てのため、父の経営するラビン海運が破産寸前にあることを知る。
マクファーランドは、彼の住むカリブ海の島にジュディが来るなら、借入金の返済を猶予するという、奇妙な条件を出してきた。
お父さまを救いたい! ジュディは周囲の反対を押し切って父が“けだもの”と呼ぶ男のもとへ、ひとり向かうことを決意する。

思ったよりは読める,というのがいちおうの感想.翻訳ものにありがち(だと私は思っている)回りくどい言い回しがほとんどないので読みやすいといえば読みやすい.ストーリーはあらすじさえ読めば本文は必要ないくらい単純なものなんだけど,そこはお約束の世界なのでまあいいんじゃないのと.
しかし,二人の心理描写はなかなかすごい.ジュディもジョンも躁鬱激しすぎで20ページごとに“くっつく→別れる→またくっつく”の繰り返し.読んでてものすごい勢いで白けた.肉食人種の恋愛感にはとてもついていけないよ,サム(馬丁).
この作者の本は手許にあと2冊あるけど,この一冊でおなか一杯になっちゃったんで,読まなくてもいいよね.

『michigan』 (スパイク/グラスホッパー・マニファクチュア)

一周クリア.ジャンルはFPSということになるのかな.構えるのは銃ではなくTVカメラ.『HALO』だとすぐ酔ったのにこれは不思議と平気.

michigan(ミシガン)

michigan(ミシガン)

始まってすぐにヒステリックなレポーターの姉ちゃんが怪物に食われた*1のには大笑いした.台詞,ストーリーなどアメリカのB級ホラー映画を意識したつくりになっててすごく楽しい.開発スタッフはよくわかってると思う.
この手のゲームの性として画面が暗くて見にくい,またレーダーの類がないので周囲の状況がわかりにくいという欠点はあるけど,このノリだったら気にせずいくらでも楽しめそう.
おまけモードに出てくるインリンオブジョイトイ(ポリゴン)はあまり似てないと思った.

*1:ここは笑うところ.間違いない