Veljo Tormis "Litany to Thunder" (1999)


エストニアってどこですか?。
と地図を見せられてもすぐに指させる自信はないんですが、ソ連から独立したバルト三国のひとつで、大相撲の把瑠都の出身国です。海をはさんでフィンランドとは隣同士。
エストニアという国は合唱音楽が盛んな国で、5年に一度首都タリンで開かれる合唱祭は、参加者2万人、観客15万人が集まる壮大なもの。ユネスコから世界無形文化財に指定されているそうです。
そのエストニアの作曲家、ヴェイヨ・トルミスは1930年生まれ。エストニア民謡を題材にした合唱曲を多数発表しています。バルトークの現代版みたいな感じでしょうか。彼の曲はクラシックに分類されていることが多いようだけれど、これは民族音楽として聴いても全然かまわないでしょう。シャーマニスティックなものを感じさせる神秘的なコーラスがぞくぞくするほど素敵です。ただ、民族音楽耳で聴くと、クラシック的な発声のコーラスはちょっと上品すぎるようにも聞こえてしまいますが。
動画は"KÄSIKIVIMÄNG"(手回し臼の遊び歌)という曲(今日紹介したアルバムには入ってません)。メイド服(違)がかわいいです。これが遊び歌? というくらいおどろおどろしい曲で、こんな歌声が聞こえてきたらうなされそうです。でも、このくらいの洗練されてなさ加減の方が私としては好みですね。