Estampie "Fin Amor" (2002)

エスタンピーは、ドイツの古楽バンド。演奏しているのはヨーロッパ中世の世俗曲や宗教曲なんですが、古楽そのままじゃなく、ビートの刻み方などを現代的にして聴きやすくしているのが特徴。日本でいえばタブラトゥーラと同じようなコンセプトのバンドになります。エスタンピーの結成は1985年なので、これまたタブラトゥーラとほぼ同じ20年以上の歴史があります。バンド名のエスタンピーというのは、もともとは13〜14世紀に流行した舞曲の名前。
中心となっているメンバーは、Michael PoppとErnst Schwindl、そして澄みきった声が美しい女性ボーカルのSigrid Hausen。この3人は、エスタンピーのほかQntalというバンドも組んでいるんですが、エスタンピーがアコースティックなのに対し、Qntalの方は電子楽器を使って古楽を演奏しております。同じ古楽バンドなんですが、アプローチの違いで二つの名義を使いわけてるようです。
"Fin Amor"は2002年に発表されたエスタンピーの7枚目のアルバム。動画はFloret Silva(輝ける森)という美しい曲です。ときどき怖そうな人たちの映像がはさまるんですが、もしかしてドイツではこういう人たちが主たるリスナー層なんでしょうか?