コンピュータ将棋最強は? 北陸先端大で4強対決

コンピュータ将棋最強は? 北陸先端大で4強対決


 能美市の北陸先端科学技術大学院大で十九日、コンピュータ将棋の第四回世界最強決定戦が開幕し、過去国際大会などを制した国内四つのソフトが息詰まる対局を繰り広げた。

 出場ソフトは、前回大会で同率優勝した「YSS(商品名=AI将棋)」と「激指(げきさし)」、北陸先端大の「TACOS(烈将の轟(とどろき))」の常連に加え、今回「棚瀬将棋(新・東大将棋 無双)」が初参加した。

 ソフトはそれぞれ一秒間に数十万の局面を解析し、その中から一番いい手を選択するのが特徴。早指しではなく、持ち時間一時間・一手六十秒の秒読みルール。十九、二十両日、総当たり戦を展開する。

 この日は各ソフトが二局ずつ対局し、激指がTACOSとYSSを破って二連勝。最終日、棚瀬将棋に勝てば三度目の王座に輝く。

 戦況を解説するプロ棋士大内延介九段は「終盤の寄せは強い。ソフトそれぞれに考え方が違って面白いし、例年レベルは高くなっている」と目を細める。

 自ら六段の腕前を持ち、決定戦を提案した北陸先端大飯田弘之教授は「序盤に甘さはあるが、玄人っぽさも見せる。名人にどれだけ迫っているか。その実感はあるし、期待している」と話した。

 決定戦は専用ページ(http://www.jaist.ac.jp/rccg/saikyo/)でも動画配信している。 (田嶋豊)