続「ゲーデルの告げる、ネギの真の敵」について
フェイトとアスナ
続「ゲーデルの告げる、ネギの真の敵」について
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さて、ゲーデルの告げる、ネギの真の敵とは何か。
考えた結果「紅き翼」ではないか、と提示したところまでが昨日の段階でした。
最低限昨日(月曜日)の段階でアップしようとしたので、推敲の時間がとれず、文章としてはいろいろ変なところが出来てしまったなぁ、と反省。
最低限の根拠は述べておくべきだと思うので、書いてみましょう。基本、妄想です。
とにかくゲーデルの目的というのが理解しづらいのがネックなんですよね。
彼はネギをどうしたいのか。
ゲーデルがネギに対して行っているのは
・挑発して、正当防衛としてその身柄を確保しようとしている。
ということで、そこから読み取れるゲーデルの意図、というのはなんだろうか。現時点で、ネギが自由に動き回ることで何らか問題が生じる危険性がある、と考えているのだろう。
ネギは自由意志を持って、生徒全員を集め、旧オスティアの最後のゲートを確保し、旧世界へ帰ろうとしています。
そのまま見送れば、彼らは魔法世界から姿を消します。ネギの力を恐れるのであれば、さっさと旧世界へ帰ってもらえばいいのではないでしょうか。
しかし、彼は「平和な国の学園に戻って平穏に暮らす? いやいやそれはつまらないでしょう」とネギに言っている。
この辺がよくわからないところで、どう解釈すべきなのか悩みどころなんですけど、ゲーデルが、「完全なる世界」の計画遂行を目的としていると仮定した場合、ひとつの解釈は出来そうです。
ただ、ネギが魔法世界を離脱するためにはゲートの使用が必要。
そしてそれは「完全なる世界」の「旧ゲートポートの確保」という計画の目標のひとつに反する結果となるでしょう。
放っておけば、そこに至るまでにネギ達はフェイト一派と正面からぶつかることになります。
そして、フェイトは229時間目(25巻)でのどかの「いどのえにっき」に示されていたように「正直、計画の成否はどうでもい(い) 今や僕の興味は君にしか(存在し得ない)」と考えている。
作戦域にネギが侵入してくれば、フェイトはネギを無視できないだろう。
計画遂行をほっぽり出してネギとの戦闘を含むコミュニケーションに没頭してしまう可能性があります。
ゲーデルが、明日菜が偽物であることを知らなかったことは、彼らの間で情報共有がきっちりと出来ていないことの証明です。
フェイトが、まわりくどいやり方で明日菜を確保したのは、ネギ達にそれを悟らせず時間をかせぐ、という以上に、ゲーデルら「完全なる世界」の他派に、悟らせないでおく、という目的があったとも考えられます。
「完全なる世界」は一枚岩ではないようです。
だからこそ、ネギをフェイトから遠ざけることで、フェイトの管理を行いやすくしようとゲーデルは考えたのではないでしょうか。
ネギの確保は将来的にもフェイトの行動限定に役立つ。ひょっとするとそんな考えもあったのかもしれません。
さて、そんなわけでネギを確保しようとするゲーデルですが、ネギの力は強大です。254時間目(29号)で見せたようにゲーデルとネギの能力を比較すると、ゲーデルの方に相性のよさが認められるのですが、それでも、大戦の英雄級の術者を確保し続けるにはいろいろと困難が生じてくると思われます。
しかし、ゲーデルはおそらくネギの大きな弱点をついて、無力化出来ると考えたのではないでしょうか。
ネギの生真面目な性格は魅力でもありますが、ときに悩み、迷いによって、目標をロストさせてしまう、という欠点にもなり得ます。
ゲーデルはその性格を把握し、ネギの中に迷いを生じさせようと考えたのでしょう。それにより、ネギの現時点での潜在能力を最大限発揮させないようにし、また彼の恐るべき成長力をも阻害し、管理しやすくしようとした。
では、ネギを動揺させる効果的な言葉とはなんでしょうか。
ネギは基本的に理によって目標を設定し行動します。
そして、彼は長期的には、父の足跡を辿り、父の真意を知ることを目的としています。
そのために父の関係者と出会い、結果的に、父の関係者の好意を受け、情報を得、鍛えてもらい、戦闘技術を磨き、自分の成長につなげてきました。
それを覆す言葉はネギを大きく動揺させるに違いありません。
だからこそ私は、ゲーデルが告げるネギの真の敵は「紅き翼」ではないか、と考えるわけです。
ゲーデルが最も恐れるべきは反「完全なる世界」としての他の諸勢力の結集にあるでしょう。それは大戦時の彼らの失敗を見れば明白なことです。
そして、ナギとアリカの血をひくネギはその旗印として機能しうる存在です。
それを避けるのに有効な手段は、ネギを悩み迷わせ、目の前のことを把握しようとするのに精一杯にさせることでしょう。
ネギの中に長年かけて培われてきた「紅き翼」への信頼。その位置づけを再度ネギの中で咀嚼し再確認するのは容易でないと考えます。
だからこそ、有効な手としてゲーデルが選択しうるのではないか、と私は考えたわけです。
ちなみに他にも幾つか候補を考えたりしました。
以下に挙げてみると、
1「造物主」
2「アスナ」
3「木乃香」
4「ナギ」
の四者です。
正直、物語上、最終的にネギの戦う相手は? と考えたときに想定に出てくるのは彼らなんですよね。
ただ、今回はまだ、そのステージには直接つながらないだろう、と考え、そこは外しました。簡単に根拠説明をつけておきますと、
1「造物主」は、もし本当に存在しているなら「完全なる世界」のゲーデルはむしろそれを隠そうとするはず。逆にばらすのであれば本当はもう存在していないパターンなんですけど、その場合もフェイトを放っておいてそちらへネギを向かわせるだけの説得力がもたせにくいのではないか。
2「アスナ」
この点にも違和感を感じましたが、
ゲーデルは「黄昏の姫御子」に対してさほど重要性を見出していないように見えます。そもそも目の前で地面に転がっている明日菜を真の敵と呼ぶのはありえないし。
3「木乃香」
その魔力を悪用されるおそれがあるという意味で、最も危険な人物の一人ではありますが、彼女を自ら暴走させるファクターは全く見あたりません。
悪用された場合は、木乃香を利用した者こそが真の敵として挙げられるべきでしょう。
4「ナギ」
もちろんネギは動揺するんでしょうけど、その場合、ナギが生存している、という情報を確定しないといけません。急激に物語の根本的な部分に迫りすぎなのではないでしょうか。
デタラメをいうにしても、ゲーデルなりの設定構築が必要になります。説得力を持たせて、なおかつ、それは嘘でした、という展開を後でやるのは困難?
まあ、赤松さんならやってのけるかもしれませんけど、逆にそこまでゲーデルが重要な役回りになるのは違和感ありすぎです。
というところで、「ナギ」を中心とした、しかしナギに限定されない「紅き翼」を選択してみたのですが、どんなもんでしょうか。
明日、水曜には当面の回答が出るはずで。どきどきしながら待つとしましょう。