前提

用兵の方は


 [意訳]
 敵は来ないだろうという推測に頼る事無く、
 どんな事態にも迅速に対応できる態勢を整える事が肝要である。

役牌は、切る前に鳴かれるかどうか判断することはできない。


しかし「鳴かれないだろう」という楽観的な考えは危険。
基本的には「鳴かれたならば」という気構えで切るべきである。


そして、役牌を切るタイミングは一言で言うならば


「戦うべき態勢が整った時」


である。

様子見打法

役牌を鳴かれて一番まずいケースは、それを絡めた高打点を和了されること。

  • ホンイツ+役牌
  • 対々+役牌
  • ドラ固め+役牌

主に上記がそれに当たる。


この内、ドラが固まっているかどうかは読むことが出来ない。
しかし、ホンイツと対々は序盤の捨て牌から看破し易い。


従って、1〜3巡他家の捨て牌をチェックし、これらの気配が無ければ切る。
これを「様子見打法」と命名する。


この場合、それほど読みに精度は必要無い。
字牌や端牌から普通に切られていれば、役牌を切るGOサインと思ってもらえば良い。


もし染め手などの気配があった場合は、できる限り絞る。
特に端牌を絡めた面子を一鳴きした場合は、イーシャンテン以上でなければ切るべきではない。


速くも無く、遅くも無く、といった標準的な手牌で用いる打法。

先切り打法

役牌を鳴かれても速さで対抗できる、または字牌を持っていては手が狭まる場合。
この場合はさっさと切って、手牌優先で進めるのが望ましい。


 二萬四萬六萬二筒二筒四筒七筒三索四索四索五索六索八索東

 ドラ 六索



例えば上記配牌。


メンタンピンドラ1が見える好手である。
このような軽い手ならば 東 を止める理由は無い。


一見浮き牌に見える 四筒 七筒 八索
八索七索 の受け入れに必要だし、 四筒 七筒 は貴重な面子の種だ。


これらを先に切り、手牌の可能性を狭めてまで絞るべきでは無い。
さっさと切り飛ばして全ての可能性を追う「先切り打法」の一手だ。

絞り止め打法

 一萬四萬六萬二筒七筒八筒一索三索八索九索九索東白發


手牌はバラバラ、和了しても安い。


このような手牌で安易に役牌を切る。
もし鳴かれでもした場合、攻めるに攻めれず、守るに守れず。まさに手詰まり状態だ。


このような場合は、徹底して役牌を絞る「絞り止め打法」。
絞りきって流れてくれればOK位の気持ちでいるべきだ。