『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』
- 太宰治の短編小説 『ヴィヨンの妻』 が下敷きになっているが、ほかにも 『思い出』、『燈籠』、『姥捨』、『桜桃』 など様々の太宰作品から引用されている。
- 原作 『ヴィヨンの妻』 は、小説家の妻(主人公)のあっけらかんとした告白が最初から最後まで続いて、ある種の軽さが魅力なのだけど、映画では軽さは半分くらい。特に前半の明るさは良い感じ。
- 主演の松たか子は好演。この女優はどんどん色気が出て来た。
- 小説家(浅野忠信)はひどい男だなあと思ったら、たぶん正解。
- 小説家の愛人(広末涼子)はいまいち。でも、「広末とだったら心中してもいいよなあ」 などと思っていたので、いまいちで良かった。
- 工員(妻夫木聡) は松たか子とキスするだけ。(原作ではヤっちゃうんだけどね。)
- 小説家と飲み屋のおばさん(室井滋)はデキてるはずなんだけど、映画ではよくわからない。
- 映画オリジナルのキャラクターで、堤真一が出演している。ちなみに、彼が真犯人。(うそです。)
- こげ茶色の中央線は鹿島臨海鉄道でロケ撮影されたらしい。あの車両はすごいですね。あと、SL は大井川鉄道。
- 浅野、妻夫木、堤の3人のもみあげは現代風で長すぎる。森田芳光監督の 『それから』 は松田優作のもみあげが短すぎて、今見ると笑ってしまうレベルなんだけど、この映画もあと10年経ったら、笑っちゃうかも。
■映画公式サイト
ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜
- 作者: 太宰治
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1950/12/22
- メディア: 文庫
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