Wayne Shorter / Schizophrenia

Schizophrenia

Schizophrenia

  • 1967年3月10日録音。
  • Wayne Shorter (ts), Curtis Fuller (tb), James Spaulding (as, fl), Herbie Hancock (p), Ron Carter (b), Joe Chambers (ds)
  • ブルーノート第8作。ジャズ・メッセンジャーズ時代の旧友カーティス・フラーが参加した3管6人編成で、前作に続き、ジャズ・ロックを取り入れた演奏になっている。
  • 全6曲入り。(4) はジェームズ・スポールディング作曲。ほかはショーター作曲のオリジナル。
  • (1) は8ビートのジャズ・ロック。冒頭のテーマはスポールディングが吹き、ショーターとフラーがオブリガート(副旋律)をつけている。こういうリズム重視の曲になると、俄然ハンコックのピアノがかっこよくなる。(後にハービーのトレードマークになる 《オクターブのトリル》 を聴くことができる。)
  • (2) もミディアム・テンポのジャズ・ロック。管楽器3人なのに、ビッグ・バンドみたいな分厚い音がする。スポールディングのフルート・ソロも素晴らしい。
  • (5) はバラードの名演奏。ショーター以外のソロはなくて、彼のテナーもアドリブというよりテーマを変形させながら繰り返し吹いているようだ。ここでもハンコックのピアノが美しく後ろで盛り立てていて感動的。
  • (3), (4), (6) はアップ・テンポの4ビート・ジャズ・ナンバー。旧来のモード奏法を用いた音楽の最終結論ということになるのだろうか。次作以降のショーターは全く作風が変わってしまうのであった。
  • 個人的にウェイン・ショーターの全作品の中で一番好きなアルバムである。