Cannonball Adderley / Somethin' Else

Somethin' Else

Somethin' Else

 当時、マイルス・デイヴィスセクステットのメンバーであったアルト奏者キャノンボール・アダレイのリーダー作。実質的なリーダーはマイルスだったといわれている。マイルスにとっては1954年以来となるブルー・ノート・レーベルへの録音であり、同レーベルへの最後の吹き込みとなった。
 本アルバムでなんといっても有名なのは「枯葉」である。シャンソンの名曲であったこの曲をジャズに持ち込んだのは、マイルスが最初だったのだ。実にすばらしい名演奏なのだが、しょぼいイントロとエンディングがついているのはどういうわけなのか。
 オリジナル LP は全5曲入り。CD 化されてから1曲追加されている。ハンク・ジョーンズ作曲の追加曲は、当初 "Alison's Uncle" だったのだが、のちに "Bangoon" と改められた。(Alison というのはキャノンボールの弟、ナット・アダレイの娘の名前だそうなので、元のタイトルのほうが良いと思うのだが。)
 本作は初期のフル・ステレオ録音アルバムとしても有名で、音質もきわめて良い。1999年にリマスター盤が発売され、さらに高音質になっている。