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2007-06-15 airdrop LIVE! @eau cafe 15.06.2007

[]airdrop LIVE! @eau cafe 15.06.2007

恒例のeau cafeでのライブ。

前回のレビューで、加瀬亮に似ていると荒木氏のことを書いたのだが、本人から完全否定を受け、いや、それはそうだ。その通り。私もそう思う、というわけで、ここで加瀬亮には似ていないことを書いておこう。

airdropというのは、ボーカルの大枝とピアノの荒木によるユニット。20時、ふたりの登場。荒木氏の登場は地味で、私は気がつかなかったが、大枝さんのそれには目を奪われた。かなり肌を露出した衣装。といってもそれは、元気印のワンピースといったふうで、セクシーさとは完全無縁。ここで変に間違った方に行ってしまうと、彼女の歌詞の力さえ失われてしまうのだろう。

新曲の披露。タイトルなどは忘れてしまったが、『改札』程度には、いやそれ以上に明るい曲となっている。日常に疲れたOLが、無味乾燥な生活をしているのだけど、そんなんじゃだめだから、もっとひととして、健康的な生活をしよう! そして頑張ろう! わたしわたし…と連呼する。私がんばれ!私だいすき!みたいな。だいすきとは言ってはいないが、そんな歌に聞こえた。歌詞を忘れてしまったので、書くのは申し訳ないが、聴いている時、彼女の歌詞は、どことなくいびつなものに聞こえた。すっごく元気いっぱいとうわけではなく、過食や拒食に走る女性なのだけれども、それでもなんか私って素敵?みたいな。そういう自分を受け入れて、で、健康的な生活、日常のしあわせを噛み締められる生活をしようっていうふうになりがちだけれども、でもやっぱり過食や拒食に走ってしまう女性をそこに感じた。そのわたしわたしと連呼するサビの部分で思ったのは、そういう女性の複雑さを、たったひとつの「がんばれ、わたし」みたいな歌詞だけで表現できてしまう、ふつうの女の子としての大枝って、すごいな、と。もしかしたら、がんばれなんて言ってないかもしれないけど、私にはそう聞こえたのだ。ちょっと聴いたところ、そこそこ売れても、オリコンに登場しても全然良いくらいの曲で、ヒットしそうなフレーズがちりばめられ、曲も明るくて良い。でも、そんないびつさが、大枝本人と等身大の私というのを上手く取り入れ、ちょっとくせのある感じになっている。

この日のライブの音は、とてもシンプルに感じた。

サンタさんも登場した。

次は、海の家だ。

2007-05-06 airdrop LIVE!@相模大野ステーションスクエア

[]airdrop LIVE!@相模大野ステーションスクエア

airdropというのは、小泉今日子に激似の大枝夏野子と加瀬亮に激似の荒木健文によるユニット。今回はすでにファンにはおなじみの「チョコレート」という曲がシングル発売されたのを記念しての無料ミニライブ。

そもそも、airdropという語はどういう意味なのだろうか。そのままなら空気のしずくとでも言ったら良いのか。この日は雨が降っていて、空気ならぬ水のしずくが上から下へと落ち続けていた。しかし、空気も水分を多く含んでいる。雨によって空気の中の水分もかなりの量になっていたのではないだろうか。空気が空気として、しかしその中に多量の水を含んでいるがためにしずくとなる。それは雨とは違う。そしてただ湿度が高いだけとも違うのだ。雨があがったばかりの朝、木々の中で過ごしたことはあるだろうか。近くの公園でも良い。木々の葉は、多くの雨水を受け止めたせいで、重く垂れ下がってはいるが瑞々しさがあり、曇ってはいるものの朝の淡い光を受けて輝いている。木はあきらかに輝いている。緑が緑として目に映る。その上には光を多くもった水滴で作られている雲。ただの雨雲とは言えない神秘的な光の世界になっている。それは、晴れた日のくっきりとした景色とは違うものだ。晴れた日は、確かに輪郭ははっきりしている。しかし、こういう雨上がりの朝の景色は、光によって色の濃淡が出ているのだ。輪郭というと、その外側に注目してしまうが、そうではなくてその輪郭の中身の強弱がよく分かる。

この日のairdropも、そんな感じだった。大枝の声には明らかに歌詞を伝える力があった。それは、歌詞をわかりやすく歌うとか強弱をつけてとかじゃなくて、歌声を聴くその人の中にしっとりと物語を残していく力。数値的な音の強さではなくて、心の中で響く音の強さ。晴れた日に受ける印象ではなくて、雨があがったばかりの朝に受ける印象。それはおそらく、元気に外で遊ぶのではなくて、しっとりとカフェの中で過ごすのと同じだろう。そういうイメージの与えるライブを彼らは、空気のしずくで満ちた相模大野でやっていた。

2006-12-17 airdrop LIVE!@club quattro

[]airdrop LIVE!@club quattro

airdropのクアトロライブ。確かクアトロでやるのは2回目だ。1回目は残念ながら行ってないのだけど、カフェっぽくしたというのを聞いた。今回もカフェっぽくしようとしていたはずなのだけど、実際はそれには遠かった。でも、ライブのタイトルにあるような、Holy Cafe Partyにはなっていた。Cafeの装飾なんか取っ払ってしまって、シンプルなテーブルとイスがあり、そこでパーティをしている。そして、ステージには魔法が存在していた。ボーカル大枝は、パーティ用の衣装で、とても可愛らしく、おそらくひざを見せたことなんて初めてなんじゃないだろうか。それくらいおしゃれをしていた。もちろんキーボードの荒木もだ。最初の3曲くらいは、クリスマスミックスでテンポ良く客を乗せて行き、ライブ特有の熱を生み出した。

ここで、あえて言わせてもらうなら、ぼくはairdropが好きではない。ただ、それはソフトとしてだ。ソフトとしてのairdropは勝手にやっててくれという感じだし、単純にどんどん売れてほしいとは思う。一方で、ぼくは人間としてのairdropは好きだ。荒木のトークは質素で迫力はないけれども、客から内容によっては「さっびしー」と声が上がったり(いやあれは客ではないのかもしれないが)、そんな客との仲を瞬時に生み出せるし、大枝はともだちって感じがする。実際に話すことはなくても、どこかで覚えてくれて、ライブに来ていた百人のうちの一人かもしれなくても、どこかで会った時に、「この前のライブ来てくれたよね?」と声をかけてくれそうな雰囲気を持っている。そんな二人は、観客と密接な関係を生み出せる。

ただ、今回のライブは凄かった。

舞台装置や照明は偽りのない本物で、観客自身も、全てが不思議な空間のなかに存在し、楽しんでいた。「改札」という曲があるのだけど、その時はやはりスウィング感があるし、本当に全体が、全てが、ろうそくまでもが、一緒に心躍っていた。躍動していた。

バンドの構成はボーカル、キーボード、ギター、ベース、ドラムと一般的なバンドの構成。airdropのボーカルとピアノの構成だけでも十分良くって、またそういうミニマムな構成でやってほしいし、実際やってくれる。プラスでギター、パーカッションというのも良い。昔ならではのカフェライブを感じる。そして、こういうairdropにとっては一年に一度か二度しかない大イベントととっていいライブで、ベースとドラムがあること。それは、大舞台だからの構成ではなくて、airdropの曲の可能性を感じさせる。ベースが加わることで曲の雰囲気が変わる。ドラムが入ることで曲の雰囲気が変わる。

変化のないカフェはつまらない。ここでいう変化のないというのは、「定番」とか「お決まり」であり続けるのとは違う。「お決まり」というのは決して変化がないことではない。あれもできる、これもできる、そしてその上で「お決まり」というものがあるのだ。だからこそ変化を感じ、そこから楽しさとか歓びを感じ、その上で躍動する。全てが躍動するのだ。今のairdropはまさにそういうバンドになりつつある。毎日行きたくなるカフェのように…。