感じない男ブログ このページをアンテナに追加 RSSフィード

2009-09-25

[]紀伊国屋書店・じんぶんやの様子

紀伊國屋書店新宿本店で行なわれている、私が選書した「じんぶんや」コーナーの写真をいただいたので、掲載します。けっこうおおがかりにやってるんですね。私のコメントもポップについてるんじゃないかと思うので、新宿に行く機会に見てやってください。

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写真見ると、けっこう私自身の本もいっぱい置かれてるみたいですね・・。

じんぶんや 10月18日まで

2009-09-24

[]ハンス・ヨーナス「アウシュヴィッツ以後の神」

ヨーナスの3本の論文をまとめた書物の翻訳である。アウシュヴィッツという経験に整合的な神概念の探求がここでのテーマとなっている。ユダヤ人の哲学者で、生命の哲学の探究者が、いかなる提言をしているのか一読の価値はあるだろう。訳者である品川哲彦さんによる「ハンス・ヨーナスの生涯」が付されていて、資料的にも貴重である。いずれにせよ、ハイデガーの異端の「弟子」であり、アーレントの盟友であったヨーナスは引き続き注目すべきだ。

[]Kristin Zeilerの脳死多元論肯定論文

Bioethics誌最新号に、Kristin Zeilerという人が、米国ニュージャージー州法と、日本の旧・臓器移植法を取り上げて、この二つに見られる「死の多元主義(脳死とともに心臓死も認める)」を肯定的に評価する論文を発表している。こういう内容が掲載されたことは、軽い驚きがある。内容は、われわれが日本で議論してきたことを超えてはいないが、ロールズの多元主義についての議論を参照した点は面白いかと思う。日本の旧・移植法改正については、私の英語論文から多くの情報を得ている模様である。1990年代から欧米で始まった、脳死概念再考の流れの中に位置付く論文だと言える。しかし、今年7月に日本の臓器移植法が改正されて、単純には多元主義とは言えなくなったことは皮肉だ。この著者はその情報を得ているだろうか。

Kristin Zeiler, "Deadly Pluralism?: Why Death-Concept, Death-definition, Death-criterion and Death-test pluralism should be allowed, even though it Creates Some Problems" Bioethics Vol.23, No.8, (2009):450-459.

2009-09-19

[]宮台真司×森岡正博「「小さな世界」に閉じこもることが、なぜ悪いのか?」

雑誌『ちくま』の10月号で、宮台真司さんと対談しました。同じものが筑摩書房のウェブにも掲載されています。

筑摩書房から叢書ZEROシリーズが新発売されるのにちなんで、現在のメディア状況や、学知のあり方などについてざっくばらんに対話したものです。宮台さんとは何度かトークなどでしゃべったことはあるのですが、活字になるのはこれがはじめてかもしれないですね。奇しくも東西の公立大学の教員対談になりました。

――現代は、これだけメディアが多様化しているにもかかわらず、仲間ごとに小さくまとまり、内閉しているように見受けられます。その弊害をどのように乗り越えていけばよいのでしょうか。

宮台 まず押さえたいのは、論壇誌はなぜ凋落したのかということと、人文系のウェブサイトはなぜ活況を呈しているのか、です。

「オピニオン・リーダー」の概念で有名な社会心理学者ポール・ラザースフェルドが、一九五〇年代に「コミュニケーションの二段の流れの仮説」を提起します。それによると、世論形成において、メディアの影響力はダイレクトに個人に届くのでなく、まず小集団のオピニオンリーダー層に届き、そのリーダー層が集団内のフォロアー層に影響を与えます。

 この仮説の暗黙の前提は「社会的な場」です。かつて、オピニオンリーダー層とフォロアー層が意見を交わす場があり、オピニオンリーダー同士が意見をかわす場がありました。ハーバマスの言う「コーヒーハウス」や、サロンですね。論壇誌に載った難しい論文について「あれは難しかったな」と誰かが言うと、「いや、あれはね」と説明する人がいたわけです。でも、いまはそういう場が消え、結局、論壇誌自体が需要されなくなりました。

 逆にネットでは、アルファブロガーがオピニオンリーダーの役割を果たし、ホットな論点を整理してくれています。でも、ネットは「摩擦抵抗の低いメディア」で、人の目を見られないといった「表出上の困難」や、ずっとイジメられてきたといった「尊厳上の困難」を隠せるので、誰でもコミュニケーションできます。だから、趣味が同じだとか、同じ話題やブロガーに興味があるといった、ピンポイントの共通前提で繋がれるのです。そう考えると、「コーヒーハウスを前提としたマスメディア」と違って、開かれた場にはなりにくい。それがいまのメディア環境ではないでしょうか。

森岡 私もほとんど同じ見方ですね。インターネットが出てきたときに、市民運動の強力なツールになると期待されましたけど、実際は宮台さんが言われている「島宇宙化」が起こっていますよね。

 例えば今年、臓器移植法の改正がありましたが、私も生命倫理の研究者として、参議院の参考人になるなど発言をしてきました。残念ながら私の立場は否定されましたが、今回のように賛成と反対が極度に対立している場合、ネットは全然機能しないことを思い知りましたね。私と同じ考えの人は一瞬でつながって、最新情報も共有できる。でも、それは島宇宙になってしまい、外には届かない。と同時に、別の主張を持つ人たちが何を考え、どう動いているのか、部屋に座っているだけではまったくわからないわけです。

それは、論壇的な場が消えたからなんですね。そうした場があれば、Aという考え方と、アンチAという考え方があるということが可視化されて、優先的に議論すべき点や根本的な思想の対立点が何なのか、みんなで共有できる。政治的にはどちらかに決着が付くけれども、論争相手が大切にしていた点を織り込みつつ決着させるというソフトランディングができる。でも、今回はそれができなかった。それは、論壇的な場の喪失に加えて、ネット上で議論を彫琢する方法を我々がまだ見出していないということでもあります。

・・・・・・・・・

http://www.chikumashobo.co.jp/blog/pr_chikuma/entry/277/

2時間以上にわたる対談でしたが、編集者の方が要領よくまとめてくれました。まあ、雑誌では書けないようなこともいっぱいしゃべりましたけどね。なかなか楽しかったです。

2009-09-16

[]紀伊國屋書店・じんぶんやで選書しました

紀伊國屋書店・新宿店の人文書売り場の「じんぶんや」で、私が「生と死の想像力」というテーマで選書をしました。41冊です。私の愛する本たちが並んでいるので、お近くの方はぜひ書店で見てみてください。本のリストと、私のコメントはウェブでも見られます。

http://bookweb.kinokuniya.jp/bookfair/prpjn541.html

デビルマン

夕凪の街 桜の国

きけわだつみのこえ

すばらしい新世界

マイルス・デイビス自叙伝

ウィトゲンシュタイン哲学宗教日記

自死という生き方

・・・・

などなど41冊にコメントを付しました。

2009年9月14日〜10月18日です。

2009-09-08

[]LGBTと医療・福祉

夏休みも終わって、秋学期に向けて準備が始まりました。閉じこもって論文を書いていたけど、まだ完成してない。どうしよう。

下記のようなイベントがあります。

LGBTと医療・福祉

第1回:9月22日(火・祝)(午前:10時〜12時)

「医療機関におけるカミングアウト」

藤井ひろみさん(助産師 神戸市看護大学助産学専攻科 QWRC会員)

第2回:9月22日(火・祝)(午後:13時〜15時)

「LGBTに合わせた医療の提供−しらかば診療所の試み」

井戸田一朗さん(しらかば診療所 院長)

第3回:9月23日(水・祝)(午前:10時〜12時)

トランスジェンダーにおけるGID医療とヘルスケア」

中塚幹也さん (岡山大学医学部ジェンダークリニック

岡山大学大学院保健学研究科 教授)

第4回:9月23日(水・祝)(午後:13時〜15時)

「LGBTとアディクション その回復」

倉田めばさん(大阪ダルクセンター長 Freedomコーディネーター)

・ 大阪ダルク(薬物依存回復施設)

・ Freedom(薬物依存からの回復を支援する市民団体)

第5回:9月27日(日)(午前:10時〜12時)

「LGBTのメンタルヘルス 自殺防止」

平田俊明さん(AGP共同代表)

村田淳さん(AGP関西代表)

・ AGP(Association of Gay Professionals in Counseling and

Medical Allied Fields : 同性愛者医療・福祉・教育・

カウンセリング専門家会議)

第6回:9月27日(日)(午後:13時〜15時)

「LGBTにおけるDVの現状と打開」

ステファン・ラルさん(いくの学園、

HIVと人権・情報センター他相談員)

・ いくの学園(DVサバイバー支援団体)

※予定は変更の可能性があります。

その時はまたお知らせします。

講座へのお問い合わせは、下記アドレスまで。

info☆qwrc.org(☆を@に変えてください)

http://qwrc.exblog.jp/10725979/

同名の冊子をPDFで配布しています。なかなか情報豊富でよくまとまっていると思いました。

http://qwrc.exblog.jp/10954415/

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