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2008-09-12

ライブドアのソニー買収/インフラ屋としてのライブドア

ヒルズ黙示録・最終章 (朝日新書)

ヒルズ黙示録・最終章 (朝日新書)

沈黙を破ったホリエモン,ITを語る:ITpro[↑B]

ライブドアのソニー買収話は『ヒルズ黙示録・最終章』で語られていたんだけど、あまり知られてないようなので内容を紹介してみる。

ソニーを買収という話は、フジサンケイグループとの和解後に熊谷氏が言い出したそうだ。その時点では、堀江氏は一蹴しているのだが、衆院選落選後に積極的になったという。周囲の人間はこの変貌の背後に村上氏の影を感じていた。

10兆円を超えていたこともあるソニーの時価総額は2005年秋には3兆〜4兆円をさまよっており、1兆円程度の資金が調達できれば、株主総会で拒否権を握れる1/3の株式取得が不可能ではないと考えられていた。しかし、ライブドア単体の買収では抵抗があるだろうということで、ソニー買収ファンドを作り、内外から資金を調達しようという案が出ていた。しかし、海外投資ファンドでも巨大メーカーの再建ノウハウはあまりないため、巨大メーカー再建のノウハウを持つ企業を大口の出資メンバーに加える必要があるということで、サムスンを有力スポンサーとして想定していたそうだ。

買収が成功したら、インタビューで語られているようにソニーを解体して出資者が欲しい部分を持っていき、ライブドアはソニーのブランドと一部の事業部門を手に入れる。熊谷氏はライブドアの株価が高い内に実業を取り込みたかったという。

もう一つ考えられていたのが、ボーダーフォンの買収。2005年秋の時点で、ゴールドマン・サックス日興シティグループ証券、メリル・リンチ日本などいくつもの証券会社がM&Aの打診や資金調達の相談に訪れていたというほどで、業界内でボーダーフォンの身売りは有名だった。ゴールドマン・サックスの持田社長自身が売り込みにきていたけど、いつの間にかこなくなったそうで、その時点でソフトバンクが本命になったのだろう。当初、買収金額は1兆2000億〜1兆4000億円ぐらいと考えられていたが、最終的にソフトバンクが買収した時点では1兆7500億円と跳ね上がった。

堀江氏はソニーを欲しがっていたけど、宮内氏はボーダーフォンを本命と考えていたそうだ。著者の大鹿氏は、ライブドアのソニー買収案をブランド錬金術のためと書いている。日経ビジネスの2005年12月12日号のインタビューで堀江氏は「昔、オン・ザ・エッヂというブランドを捨てたように、ライブドアもいつか捨てる日が来るかもしれない。たとえばの話ですけど、ソニーというブランドが買えたとしたら、それは真っ先にソニーに変えますよ。まあ、そんな資金調達はできませんけどね」と語っている。

以上のことから考えると、iPhone云々の発言は、ソニーというよりもボーダーフォンを買収したソフトバンクの孫氏を意識した発言と思わせる。インタビュアーは当然この辺の情報は把握しているんだと思ったんだけど『ヒルズ黙示録・最終章』は読んでないのだろうか。村上ファンドのこととか質問して欲しかったのに。


あと「iPhoneをやるためのソニー買収計画と同じですが,逮捕されるまでの間に「インフラ屋」を目指そうとした形跡がないように思えますが」という質問があって、これはサーバーなどの面での「インフラ屋」を指しているのだろうけど、逮捕直前にlivedoor Wirelessという思いっきり「インフラ屋」を始めたのが忘れられている。

ライブドアはサーバー運営という意味でのインフラ屋としては優秀なんだろうけど、「土管屋」という意味でのインフラ屋としては、livedoor Wirelessを見る限り、優秀とは思えないんだよなあ…。

【Skype Day in Japan】ライブドア堀江社長「livedoor Wirelessとスカイプが世を席巻する」[↑B]

当時はこんな発言を読んで、livedoor Wirelessすごいかも!とか思っていたけど、現実は、繁華街では繋がらなくて、繁華街周辺でしか繋がらないという微妙なインフラに。

自身が所有する携帯電話を取り出して会場に見せたのち、「こういった形のシンプルな携帯電話を使っているのは日本だけ。米国ではBlackBerryというキーボード付きの端末が人気がある」と語り、「小さい携帯電話端末や3大キャリアの支配する文化は終わったのではないか」との考えを披露した。

おそらく世界で一番高性能な携帯端末が普及しているであろう日本がなぜか携帯電話後進国に!!

※追記

この発言がされた2005年11月という時点では、各キャリアでまともなフルブラウザ搭載端末はなく、フルブラウザで使える定額サービスもなかったり、スマートフォンならW-ZERO3が発売されたばかりと、現在と比べると相当状況が違うため、この認識は妥当ではないかという指摘があった。確かにその通りだと思う。

「日本がなぜか携帯電話後進国」だった頃 - カイ士伝[↑B]

 堀江氏の考えでは、新たな携帯端末はiPodのような音楽プレーヤーが鍵になるという。堀江氏は「どういった形の端末になるかという確実なアイディアはないが」と断った上で、「iPod nanoは非常に小さく、液晶も大きい。また、音楽を聴く時にマイクが付いているものもある。こうした形でPDAとは違う携帯音楽プレーヤーの延長線上に、キーボードが付くようなものが出てくるのではないか」とコメント。「そうしたハードウェアにスカイプが搭載されて、電話だけでなくメールやメッセンジャーが普及するのでは。livedoor Wirelessのインフラと、PCから出てきたスカイプのようなツールが組み合わさることで世の中を席巻するだろう」とした。

これは今回のインタビューでのiPhoneに繋がる発言だ。まったくの後付けという訳ではなく、一応考えてはいたということで。この説明から考えると、ソニーのmyloがかなりイメージに近い。

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