Hatena::ブログ(Diary)

ARTIFACT@ハテナ系 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter


2015-01-28

同内容の本が別々の出版社からKindle化される不思議

Kindleを見ていると、ちょっと不思議だったり、疑問に思うことがことがあったので、まとめてみる。読んで面白かった本のお勧めでもある。

同内容の本が別々の出版社からKindle化される−『百億の昼と千億の夜』『日中十五年戦争史』−

百億の昼と千億の夜 (ハヤカワ文庫JA)

百億の昼と千億の夜 (ハヤカワ文庫JA)

百億の昼と千億の夜 (角川文庫)

百億の昼と千億の夜 (角川文庫)

※角川書店版はセールで1月29日のPM11:59まで264円

百億の昼と千億の夜』のKindle版は、早川書房が2012年8月に出して、角川書店が2014年8月に出している。紙の文庫版は、早川が1973年と2010年に、角川が1996年に出しているので、これらの電子化と思われるのだが、どのような出版契約になっているのだろうか?

『日中十五年戦争史』は日中戦争を理解する本として非常に良かったのだが、良書が埋もれてもったいないと思われたのか、中公新書のあと、改題されて、講談社学術文庫で出ていた。この改題のせいで、Amazonの複数フォーマット紹介には入っていない。

元々の中公新書版は1996年と結構古く、Kindle版が出たのは2014年2月。講談社学術文庫は2007年で2014年11月にKindle版が出た。これまたどのような出版契約になっているのか不思議な事例。

文庫版が出ているけど、Kindleは単行本価格

解体屋外伝 (講談社文庫)

解体屋外伝 (講談社文庫)

解体屋外伝

解体屋外伝

『解体屋外伝』の文庫版は講談社から出ているのだが、河出書房新社よりいとうせいこうレトロスペクティブシリーズとして、初期のいとうせいこう氏の小説が新たに刊行されたため、このような事態になっている。出版契約としては不思議はないのだが、読者としては嬉しくない事例。『ワールズ・エンド・ガーデン』のKindle版も単行本価格である。『ノーライフキング』『ワールズ・エンド・ガーデン』の文庫版は新潮社から出ていた。『ノーライフキング』だけはあまりページ数がないからか文庫版で出たので、Kindle版の価格も文庫版準拠である。

ノーライフキング (河出文庫)

ノーライフキング (河出文庫)

『ノーライフキング』『ワールズ・エンド・ガーデン』『解体屋外伝』といったいとうせいこう初期小説三部作は今読んでも面白い作品なのだが、『ノーライフキング』は都市伝説をベースに書かれたものの、ネット時代を示唆するものが非常にあり、今に読むと興味深い。『ワールズ・エンド・ガーデン』は東京にムスリムシティーができるという刺激的な設定なのだが、話はちょっと抽象的。『解体屋外伝』は文句なしに面白いのでお勧め。

Kindle化した版元とは別の会社が最新の紙の文庫版を出す−『謀殺のチェス・ゲーム』−

謀殺のチェス・ゲーム (ハルキ文庫)

謀殺のチェス・ゲーム (ハルキ文庫)

謀殺のチェス・ゲーム (角川文庫)

謀殺のチェス・ゲーム (角川文庫)

Kindle版はセールで1月29日のPM11:59まで160円

これは「電子書籍の」不思議ではないけど、あまりに謎なのでメモしておきたい。

自分がよく勧めている『謀殺のチェス・ゲーム』だが、もともとは角川書店が1982年に文庫で出した。その後、1999年に角川春樹事務所が国産SF小説の名作をハルキ文庫で多数復刻、去年の10月に角川春樹事務所から文庫版が新装版として出た。しかし、電子版は角川文庫から出ているのだ。

※99年版を角川として書いていたので記述を訂正

角川書店と角川春樹事務所という、非常に微妙な関係の出版社の間ということもあり、一体何がどうしてこんなことになったのか気になる。

たまに角川書店とハルキ事務所は同じ角川系列会社だと誤解している人がいるが、まったくの別会社である。角川春樹事務所は角川書店を出た角川春樹氏が立ち上げた出版社で、角川書店で角川春樹事務所の話はタブーだとか…。

角川から出ているKindle版が非常に素っ気ない表紙なのは、表紙デザインの電子化契約はしてないからなのだろう。

単行本と文庫版がKindleで両方出ている−MM9シリーズ−

MM9―invasion― [単行本版]

MM9―invasion― [単行本版]

MM9―destruction― [単行本版]

MM9―destruction― [単行本版]

MM9─invasion─

MM9─invasion─

MM9─destruction─

MM9─destruction─

MM9シリーズは最初のものは文庫版だけ出ており、『―invasion―』と『─destruction─』は単行本のKindle版が出ていた。その後、二つも文庫化され、文庫をベースにしたKindle版が出たのだが、元の単行本のKindle版も残っているという困った事態になっている。

MM9シリーズは、物理的な法則を無視する怪獣が存在する理由を神話宇宙という設定でうまく説明しており、怪獣と世界に残っている神話を繋げたスケールの大きな話とボーイミーツガール話が併行するのが面白かった。

『ここは退屈迎えに来て』は最初単行本を電子書籍化したものが出ていたが、文庫化されるとKindleでは文庫版のみになり、単行本版のKindleは削除されていた。たまたま単行本版のKindleを欲しいものリストに入れていたので削除に気付いた。同じ出版社で単行本と文庫が出ている場合、このような配慮をして欲しいものである。

ここは退屈迎えに来て

ここは退屈迎えに来て

※シロクマさんが文庫版の解説を書いているそうだ

『ここは退屈迎えに来て』 文庫版の解説を担当しました - シロクマの屑籠[↑B]

2015-01-26

Kindleの角川書店冬の大型フェア 一般書籍編

角川書店 冬の大型フェア

セール期間は1月29日のPM11:59まで。

※以前の記事で紹介した書籍もセール価格になっているものが多いのでリンクしておく。

角川書店70%引セールの文庫や一般書籍 - ARTIFACT@ハテナ系[↑B]

Kindleの角川半額セール 一般書籍編 - ARTIFACT@ハテナ系[↑B]

角川EPUB選書

今回セール対象は3冊だけだが、373円と非常に安い。『群衆の智慧』は『「みんなの意見」は案外正しい』を改題したもの。

IT

Amazonの3.11─電子書籍オリジナル─ (角川書店単行本)

Amazonの3.11─電子書籍オリジナル─ (角川書店単行本)

40円!

小説

映画が公開される『ジョーカー・ゲーム』や、去年末に電子書籍化された『オーラバトラー戦記』など。

ジョーカー・ゲーム (角川文庫)

ジョーカー・ゲーム (角川文庫)

Kindleストア : "オーラバトラー戦記"


角川文庫

人類の「心」の歴史を追い掛ける。

合本

シリーズものをまとめた電子書籍ならではの合本。

天地明察(特別合本版) (角川文庫)

天地明察(特別合本版) (角川文庫)

光瀬龍

百億の昼と千億の夜 (角川文庫)

百億の昼と千億の夜 (角川文庫)

Kindleストア : "光瀬 龍" : KADOKAWA/角川書店

半村 良

戦国自衛隊』は映画のイメージが強いが、原作はかなり印象が違う。

新装版 戦国自衛隊 (角川文庫)

新装版 戦国自衛隊 (角川文庫)

Kindleストア : "半村 良" : KADOKAWA/角川書店

山田正紀

いつも勧めているが『謀殺のチェス・ゲーム』はぜひとも読んで欲しい。これが160円で読めてしまうなんて!

謀殺のチェス・ゲーム (角川文庫)

謀殺のチェス・ゲーム (角川文庫)

神狩り (角川文庫)

神狩り (角川文庫)

Kindleストア : KADOKAWA/角川書店 : "山田正紀"

大槻ケンヂ

くるぐる使い (角川文庫)

くるぐる使い (角川文庫)

Kindleストア : "大槻 ケンヂ" : KADOKAWA/角川書店

上野正彦

『死体は語る』で人気となった法医学者。文庫なのでみな200円以下だが、殺人が出てくるフィクションのいいサブテキストになる。

死体は知っている (角川文庫)

死体は知っている (角川文庫)

死体は生きている (角川文庫)

死体は生きている (角川文庫)

死体検死医 (角川文庫)

死体検死医 (角川文庫)

Kindleの角川書店冬の大型フェア 漫画編

角川書店 冬の大型フェア

セール期間は1月29日のPM11:59まで。

セール対象がすごく多くて迷う人も多いと思うが、自分で読んで面白かったものを取り上げる。なお、今回のセールはガンダム関係のものはほぼ入ってないようだ。

90年代の格闘ゲームブームの空気を伝える『ウメハラ FIGHTING GAMERS!』 : ARTIFACT ―人工事実―[↑B]

思わず一つの記事を書いてしまったが、90年代の格闘ゲームブームが好きだった人は必読。

人間が人間の形をしなくなった世界を舞台にした日常系漫画。絵柄はふんわりした雰囲気だが、結構シビアな部分も多い。古いけど『ラグナ戦記』を思い出した。いくらでも続きが描けそうだが、これ一冊で完結している。

注釈が削除されたということで話題になった電子書籍版の『アップルシード』もセール。

「妄想」が具現化するマッチ「妄想燐寸」を売るマッチ売りの少女の話。1話完結だが、ひねりのきいたラストが読ませる。『ホクサイと飯 』も面白い自炊漫画なので未読の人はぜひ。

鈴木小波氏は他にも『ヤオツクモ』『ブラック★ロックシューター イノセントソウル』がセールになっている。

Kindleストア : "鈴木 小波" : KADOKAWA/角川書店

おおかみこどもの雨と雪』のコミカライズを担当した優氏のオリジナル連載。

人気海外ドラマのコミカライズ。

去年末に発売された最新刊が232円。それ以外の既刊は224円。

ニンジャ活劇サイバーパンク小説のコミカライズ。