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ある王国民薬剤師のツイート このページをアンテナに追加 RSSフィード

2008-06-24

健康食品のお話

そんなわけで、昨日

1億円のLC-MSを壊したこまきまこです

…なんて書くとエライこっちゃ、って思いますが

まあ、LC-MSシステムの構成機械の一つが

PCとの連絡が取れなくなって

で、その原因が機械の中の連絡に関するボードが

お亡くなりあそばせた、と

で、パーツ代15,000円+修理費60,000円で合計75,000円

これで安い、と思う自分はもうダメなんだろうな、と

そんなことを思う今日この頃

如何お過ごしでしょうか?





さて、そんな感じで機械が壊れて仕事ができなくなったし

時間もいい感じだし帰るかー…なんて思ってオフィスに帰ると

同僚がワードを開けてパタパタと

何やら忙しそうにうっているじゃありませんか

何事ぞ?と思って覗くと

それは今朝のミーティングで終わったことになった

とあるクライアント様の報告書

何やら書き直しらしい

何ぞミスでも?と思って聞いてみると

結果、考察が気に入らない、とのこと





ここでちょこっとウチのラボの仕事内容の話をさせて貰いますと

ウチのラボの仕事ってのは

疾病モデルマウスにその疾病に効く薬なり健康食品の素材なりを投与して

症状が治癒、ないし緩和されるのを観察する、という動物実験

それと、一応、こちらがメインの仕事で

その治療効果のあった有効成分投与群と

疾患が進行している有効成分を投与していない群とで

血のなかのタンパク質の量の差の比較を行い

疾患時に量が変わるタンパク質を探し出す

そしてそのタンパク質が変動する=その病気になる

という検査を行えるようにするためのマーカーを探す

そんな仕事をしているわけでして





で、今回のクライアント様も健康食品素材の候補を

疾病モデルマウスに投与して

で、その疾患の進行を食い止めることが出来るか?

また、その過程において

その疾患のマーカーとなるタンパク質の量の変動はどうなっているか?

それを見てくれ、との依頼でございまして

で、この結果がまあ…効果が殆ど無かった、と

少なくとも統計学的な解析の結果

症状にもタンパク質の量にも有意な差が観察されなかった、と





まあ、ウチ等的には症状が素材と普通の餌で差が無かった

で、マーカーとなるタンパク質の量も変動しなかった

ウチ等のマーカー、凄くね?wという話でいいんですが

この結果を見てクライアント様が仰ったのは…




確かに統計学的な有意差は無かったかも知れない

しかしながら、疾患は緩和方向に向かっている傾向が見られ

また、マーカータンパク質も望ましい方向へ変動する傾向が見られる

(確かにそれはそう、そういう傾向があった)

だから効いてる、という結論にしやがれこのクソッタレ

とのこと





えーっと…

それなりの検体数を揃えて

ちゃんと有意差計算を行ったうえで

『有意差はない』と言ったんですけど?

傾向はそうかもしんないけど

それはあくまで偶然である、と

そういうことじゃないんですか???





まあ、クライアント様にそう言われたらね

そりゃ直さざる得ませんよ

そりゃウチなんて吹けば飛ぶよなバイオベンチャーですもん

研究員が5人しかいませんもん

ラボには20代女性なんていませんもん

だから僕の中では20代女性は架空の生き物、ということになってますがね

ま、そんなことはどーでもよくて

そんなわけで直していたわけですよ、同僚は





でね、思ったわけですよ

多分、健康食品なんてみんなこんなもんだわなー、と

ほら、某B工房に一人ビッチがいただけで

(つーか、あんなのビッチですらないわけだが)

もうメンバー全員がビッチだ

高校生なんだからビッチに決まってる

何が皆さんとお話したいから先にありがとうございます、って言っておきますだ!

とかなるのと一緒で

残念ながらまあ、健康食品ってどれもそんなもんだよなー

黒なんちゃらとかヘルなんちゃらとかアミなんちゃらとか

あんな特定保健食品とか厚生労働省にお墨付きをもらってるのも

この程度なんだろうなー

もうこれからはお前等はトクホ(笑)だっ!

なんて思った次第





まあ、よくよく考えたらそれもそうで

トクホ(笑)がガチで効いちゃ困るんです

だってガチで効いたら医薬品の指定になっちゃうから

そうなったら審査の厳しさが半端なくなりますから

そう、だからガチで効かないものこそがトクホ(笑)なわけで





でも、こういうのをありがたがる人って一杯いるんだよなー

で、これがバカみたいに売れる

まあ、そういう方のお陰で

ウチみたいな何の取り柄もないバイオベンチャーも生きていけるわけで

ありがたいといえばありがたいんですがね





でもね、こういう人って

この手の健康食品への信仰だとか

○のもんたの話への信仰はあるけど

医者とか科学者の言うことは絶対聞かないんだよなー

科学的根拠とかよりもテレビの方がエライんだよなー

テレビでCMやってるから、とか

テレビでみ○もんたが言ってたから、とか

ま、いいんだけどね

その素材で、ってより信仰によってでも

長生きできればそれはそれでいいと思うんです





しかしねー

こういうの好きな人って健康とか長生きとか言うけど

何だろう…

こういう人たちって何か健康とか長生きが目標つーか目的になってるよね

健康にしても長生きにしても何かを成すがためにあると思うんだけど

それはあくまで手段であって

目的には成り得ないと思うんだけど

大体、生きるって楽しいことより苦しいことの方が

基本多いと思うんだけど

それでも他の生命の犠牲の基に成り立っている生である以上

生きていかなきゃいけない、ってことだと思うんだけど

何でいい歳してわかんないのかなーとか言って





まあ、こんな健康詐欺の片棒を担いでいたら

多分、寿命も短いんだろうなー

かっぱ様は良く見てるもんな

まあ、それならそれで

せめて残り短い人生

美味しい食事といい音楽

そして可愛い可愛い愛理ちゃんを愛でて生きたいなあ

そんなことを思ったわけでありました