名前:中山涙 (由来=ペンネームが決まりました!)
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近著「浅草芸人 〜エノケン、ロッパ、欽ちゃん、たけし、浅草演芸150年史〜」(マイナビ新書)
2011-09-24(Sat)
キングオブコント2011にて、鬼ヶ島の狂気にシビれる。
お笑い |
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キングオブコント2011をテレビで見た。
例年のごとく、ダウンタウンの司会は堂に入っていて、若手芸人に優しい。
優勝はロバートで、そのことについては特に異論ないです。
個人的に最も好みだったのは、鬼ヶ島の1本目のネタ。
あれは、キチガイの発想としか思えない。
舞台は学校の教室。生徒の和田と、厳しい教師の大川原のやりとり。
その大川原が転校生として連れてきた「野田」は、肩の上に糸がついた、操り人形のような姿。
大川原:(急に帽子をかぶり、にこやかな表情になって)はーい、それでは早速みんなに、転校生の野田くんを紹介したいと思いまーす。
それでは野田くん、自己紹介のほう、お願いしまーす!(と言って、野田を糸で操る)
野田:ヤーダヨウ!
大川原:どうした野田くん、緊張しちゃってるのかな?
和田:(隣の生徒に)腹話術、腹話術だよねぇ!
余談ながら、和田の隣にはクラスメイトがいる設定なので、説明ゼリフがわざとらしくない。細かいところに配慮が行き届いてる。
野田:(大河原に向かって、裏声で)ウルサイナ! オマエがベラベラベラベラ喋るから、オレが全然喋れねぇんじゃねぇか!
大川原:こらこら野田くん、先生に向かって、オ・マ・エ、は良くないぞ。
野田:(裏声で)何でダヨ! オマエは、オマエダロー!
大川原:「お前」はダメだ。
野田:(裏声で)オマエは、オマエダ!
大川原:「お前」って、
野田:(裏声で)オマエ、
大川原:お前?
野田:(裏声で)オマエ、
大川原:お前。
野田:(裏声で)オマエ!
どこからともなく流れてくるピアノの音。大川原と野田、一緒に歌い出す。
大川原・野田:♪おまえおまえおまえおまえおまえおまえおまえお・ま・え。
♪おまえおまえおまえおまえおまえおまえおまえお・ま・え。
常人の発想じゃないw
歌い終わった大川原、ポーズ決め、野田は人形の目で和田を見つめる。
和田は愕然として何も言えず。
大川原は、野田を引きずって、和田の隣の席に座らせる。
大川原:和田、仲良くしてやれよ。
和田:いや、ムリですって! えーーー!
そのあと大川原が野田の席に来て、またもピアノとともに「オマエ」の合唱。
大川原は教壇に戻り、野田は再び座らされる。
和田、頭をかきむしってから、意を決して声をかけてみる。
和田:野田くんってさ、いったい何なの?
「ハアー」と、和田が溜息とともに顔をそらしたとき、野田が突然、野太い声を上げる。
野田:たーすけてくれーい!
和田:(振り向いて)えーーー!?
(拍手笑い)
野田:オレを解放してくれぇ! (黒板に向かっている大川原のほうを見て)あの男が恐ろしいよぉ!
和田:野田くん、自分の意志でやってるんじゃないの!?
野田:当たり前だろぉ! 前の学校ではバスケ部主将だった!
和田:そうだったの!? (野田を上から下まで見て)面影ないねぇ!! 野田くんをさ、助ける方法ないの?
野田:(裏声で)耳貸して。
和田:(顔を寄せて)うん、その作戦で行こう!
そして和田は立ち上がり、野田の頭についた糸を操って大川原に示す。
和田:先生、野田くんがトイレ行きたいって。
野田:(裏声で)そう、オレはトイレに行きたい。(大川原を睨みつけ)自分の意志で!
和田:そう、自分の意志!
野田:(裏声で)自分!
和田:自分!
野田:(裏声で)自分!
和田:自分!
野田:(裏声で)自分!
和田:自分!
このパターンは……w
そしてピアノの旋律。和田と野田は一緒に歌い出す。
和田・野田:♪自分自分自分自分自分自分自分自分、じ・ぶ・ん。
二人に気づいた大川原は、なぜかノリノリで参加して、コミカルに踊り出す。
和田・野田:♪自分自分自分自分自分自分自分自分、じ・ぶ・ん。
♪自分自分自分自分自分自分自分自分、じ・ぶ・ん。
音楽終わり。大川原、前に出てくる。
大川原:(晴れやかな顔で)自分の意志って、すばらしいー!(と、両手を広げる)
(
教団教壇に戻りつつ)さ、授業を進めるぞー。和田:(愕然として)全然効いてない!
野田:(裏声で)こうしてボクは、一生操り人形になったんだよ! バイバーイ!(と言いながら下手に去る)
暗転。これでコント終了。狂ってる!
会場は騒然としてる。芸人たちはみんな笑顔。司会のダウンタウンも女子アナも笑ってる。
松本:(笑)オンエアできるのか?
つまり頭がおかしい、という意味だろう。これ、最大のホメ言葉だと思う。
そのあとの、ダウンタウンとアンジャッシュ児嶋や、ずん飯尾とのやりとりも面白かったけど省略しますw
たとえば、同じように狂気を武器にする野性爆弾は、コントのスタート時点から世界観もキャラクターも狂ってることが多いけど、鬼ヶ島の場合、たいてい立ち上がりはマトモで、常識の内側からジワジワと狂気が攻めてくる。もちろん、全部計算通りなのだろう。
地上波でネタ番組が消滅したことによって、このような才能がライブシーンに埋もれている現状は、本当にもったいない(野田は、いまだに週5回バイトしているとのこと)。
3人とも、ホントに演技が上手い。特に野田は、「野田」としか言えない人外に近いキャラクターを、全身全霊で演じきっている。
鬼ヶ島の狂ったコントが、もっとテレビで見られるようにと、切に願うばかり。
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9月26日、追記:
コメント欄より。
あろーん
2011/09/26 14:50
聞いた話によると、お前お前の歌の時の曲は「シカゴ」という映画にもなった舞台の劇中歌で、シーンは「女主人公が腹話術人形のような感じで弁護士に操られている」ようなダンスをしながら踊るという物らしいです。
おそらくこれの影響を多分に受けているのだとは思いますが・・・どうしてそこからここまでこうなのかは謎です。
僕も、この記事を書いたあとで、ツイッターの書き込みなどを読んで知りました。
動画はこちらです。
あろーんさんがおっしゃる通り、これを見てどうしてあんなコントが作れるのか、まったく理解できません(笑)。
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読んで再度楽しましてもらいました。
確かに、あの教師は何らかの「教団」に属しているかのような、奇天烈な設定でしたね。
おそらくこれの影響を多分に受けているのだとは思いますが・・・どうしてそこからここまでこうなのかは謎です。
ブログにその件を追記しました!
もう一つ、鬼が島とは関係ないKOCのネタを掻っ攫ったもう一つのコンビ2700の二本目、いろいろ言われていますが私は単純に豪華な鳩胸猫背としてみてましたが。こういう論調の人はいないので中山さんにこの考えはどう思うのか聞いてみたいのですが・・・ダメだったらスイマセン。ちなみに私はフジワラさんの鳩胸猫背のが好きですが。
確かに、系統としては同じだと思います。もちろん進化してる部分はあるにしても。
ただ…個人的にはどっちもハマらないです(汗)。