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死んだ目でダブルピース このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

名前:中山涙 (ペンネームの由来
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第25回(2012年)大衆文学研究賞・大衆文化部門を受賞しました!








2015-06-14(Sun)

フジテレビの深夜番組「未来ロケット」終了を今さら惜しむ。

| フジテレビの深夜番組「未来ロケット」終了を今さら惜しむ。を含むブックマーク フジテレビの深夜番組「未来ロケット」終了を今さら惜しむ。のブックマークコメント

HDDレコーダーを整理していて、録画した「未来ロケット」を改めて見てみたら、やっぱり素晴らしかったので紹介しておきます。


「未来ロケット」は、2014年4月から2015年3月までフジテレビ系列で放送されていたバラエティ番組。

http://www.fujitv.co.jp/mirairocket/index.html

全国ネットじゃないから見てた人はあまり多くないかも。

……というかまぁ、ネットされてる地域でも、見てる人が多くなかったから終わっちゃったんだろうけど。

キラキラした夢を持つ若者を

番組がおせっかいにもちょっとだけ応援!!

若者の夢を乗せて、お台場からロケット発射!!キラキラした夢を持つ若者たちをちょっとだけサポートする番組が登場する。複数の企画をお台場スタジオより 放送!!夢を追う若者を後押しする“スカウト企画”、夢をつかむために過酷な試練に挑む“塾系企画”さらに、長期で若者に密着し、その物語を追っていく “ドキュバラ系企画”。深夜ならではの番組を展開。複数の“企画ロケット”がお台場から打ち上げられる!!

いまどき素人をテレビに映すとクレームが上がりやすい風潮の昨今、「夢を追う若者を応援」という体裁を取れば文句を言わないだろうというスタッフの意向が見えるw まぁ「銭型金太郎」と似た発想ですね。

電波少年」や「ロンドンハーツ」で知られる〆谷浩斗氏が監修を務めていた。

大半がロケで、VTRを見守るのがオードリー若林、NEWSの増田貴久、女優の高畑充希という謎の組み合わせ。

増田くんも高畑さんも基本的に自由だから、若林さんは進行しつつツッコまなくちゃいけなくて負担大きい。でも全体としていいコンビネーションだったように思う。

ちなみにナレーションを務めるのはナイツの土屋。「マツコ有吉の怒り新党」で、相方の塙がナレーションやってるのを意識したようなキャスティング。


この番組、ちょこちょこと「電波」「ロンハー」を想起させるようなエゲツない企画がオンエアされていて、僕が大好きだったのは、「上京ドリーム寮」という企画。夢を追う女性たちがシェアハウスで暮らす、というもの。

http://www.fujitv.co.jp/mirairocket/jokyo/index.html

「まりえ」はイラストレーターになりたいんだったかな? 芸術系の大学出身で、歌も歌いたいし、モデルもやりたい、という子。「めぐみ」は、落語家になりたくて、すでに立川志らく師匠に弟子入りしている(余談ながら、密着VTRの中でちょいちょい差し挟まれる志らくの芸談、すごくわかりやすくて、すごくカッコよかった)。途中から、モデル志望の「唯」っていう子が加わる。


半年以上に渡る共同生活の中で、たまにピリピリした空気になることがあって、その中でも、2014年11月21日放送回の、まりえとめぐみのケンカが最高すぎた。

ケンカの原因は、クローゼットの共用スペース。

めぐみ「まりりんにお願いがあるんだ。ちょっとね、スペースを空けてもらわないといけなくなっちゃった」

めぐみはずっと共用スペースの大半をまりえに使わせていたんだけど、帰省して荷物が増えたので、自分のぶんのスペースを使わせてほしい、と、まりえに説明。

まりえ「でも、物いっぱいなんだよな。……じゃ、どこに何置くか言って?」

めぐみ「ここにね、このアイロン台を置きたいんだよね」

まりえ「あとは?」

めぐみ「あとは、セーターとかを全部掛けなきゃいけないから」

でも、まりえは不満げな様子。

以下、ケンカのやりとりの一部を紹介。編集されてるとおぼしき部分は「/」で分けてます。

まりえ「なんていうか、いきなりすぎない?」

めぐみ「ほんと? ごめんね」

まりえ「めぐちゃんがこっちも使っていいって言ったから私置いてたじゃん(困ったように笑いつつ)」「先に言っといてくれたら全然空けてたけど、急に『ここよけて』って言うのは、ちょっと違うかな」

めぐみ「(微笑浮かべつつ)ごめんね。私もこんなに多くなるつもりなかったからさ。今日家帰って色々やってたらこうなっちゃったから。/ごめんね」

まりえ「なんか言っといてほしかったかなってだけ」

めぐみ「じゃあLINEとかすればよかったってことだよね?」

まりえ「んー、なんつうんだろう。なんか、結局こうやって撮られてるとー(笑顔)、私が悪者みたいに映るじゃん。/なんか、私がムリヤリ置いてるみたいじゃん。……に映るじゃん。フフッ(謎の笑い)」

めぐみ「ああ、そういうことか。ごめん、そこまでは考えてなかったわ」

まりえ「別に考えてる考えてないとかじゃないんだけど、私はそう思っただけ」

めぐみ「ごめん、そこまで気が回ってなかった」

ケンカの火種が大きくなるにつれて、二人が笑顔になってくのがリアルでたまらない。超気まずい雰囲気の中、

めぐみ「(笑顔で)そういう感じで撮らないでください。アハハハッ」

というセリフが出てきて、それをきっちり放送してるのも最高。

自室に戻ったまりえに、めぐみは追い打ち。

めぐみ「でもそれはね、ちょっと八つ当たりでもあるよ(微笑)」

まりえ「でもそういう風に映っちゃうから、(笑顔になって)言っておこうと思って言った」

めぐみ「でもそれは、そうなんだけど、でもそれをあたしにぶつけるのはちょっと違くない? そしたら」

まりえ「フフ(笑)」

めぐみ「ちょっと、それは八つ当たりだと思う」

まりえ「(笑顔で)でもお互い様だと思う。正直、(荷物を)いきなりここに持って来たのは、あんまりいい気がしなかったから」

めぐみ「(優しい口調で)なんで?」

まりえ「もう、ここ『使っていいよ』ってことは、あたしが使っていいと思ってるから、もうあたしの部分かと思ってるから」

めぐみ「(笑顔で)うーん、それは自分勝手だわ」

まりえ「なんでなんで?/だってさあ」

めぐみ「(真面目な顔になって)アイロンあったりとかさあ、その時はわかんなかったけど、とりあえずその時は『空いてるから』っていうのは、やっぱ好意なんだよ。そういう好意を、そういう風に言ったら、ダメだよ」

まりえ「うーーーん、でも好意ってわかんなかったし」

めぐみ「……どういうこと?/あのー、ゆいちゃんが来た時もそうだよ」

ゆいちゃんというのは、この場にいない三人目の入居者のこと。まりえが洗面台に置いている私物について、めぐみは納得していない。

めぐみ「(噛んで含めるように)あのね、普通こういう共同生活するって、折半にするもんなのね、基本的には、物を置くところって。/なのに、その時にまりりんが言ったのは、『置きたい物があるやつ持ってきて。そのぶんだけ空けるから』みたいなことを言ったのね。そういうのは、違う。最初に分けてあげたあとに、そこでゆいちゃんが『余ったからあげる』って言うなら、それはゆいちゃんの好意だから、そのまま使っていいと思うけど、最初にそっち側で(まりえ「でも、それさあ」と言いかける)……決めるのは違うんだよ」

まりえ「ゆいちゃんが……、何だろう、めぐちゃんみたいに、全然置かないかもしんないし、いっぱい置くかもしれない、それあたしわかんないから」

めぐみ「じゃあ最初に半分にしとくべきなの」

まりえ「(笑顔で)半分にしとくべきじゃないと思う。だからめぐちゃんみたいに置かない人かもしんないじゃん。使わないんだったら、あたし使うよってなるもん」

めぐみ「そういうこと言ってるんじゃない」

まりえ「もったいないもん、その場所が」

めぐみ「そういうこと言うんだったら、実際ゆいちゃんに与えたあとに、空いてたとするでしょ、ゆいちゃんに与えた分が。で、『ここ使わないの』って聞いた時に『使いません』って言ったら」

まりえ「最初に聞いとけばいい話。だから」

めぐみ「それが言えるか言えないかの問題なんだよ。一番年下で、19歳で入ってきて、(自分たちを指さし)もう何ヶ月もいる二人がいて」

まりえ「えー、あたしだったら言うな」

めぐみ「あのー、それ全員まりりんじゃないの」

まりえ「でも全員ゆいちゃんでもないじゃん」

めぐみ「だから、みんな違うから、最初平等にしとけって言ってるの」

まりえ「んー」

めぐみ「(苦笑)アタマ悪いなあ」

決定的なセリフ! 観ていて爆笑してしまった。

もう完全にまりえの方が常識知らずで、めぐみの方が正論。それなのにまりえが感情的になってて、まったく主張を曲げようとしないのが面白くて面白くて。

まりえ「いや、でもさあ、あたしがそっちに合わせることになるじゃん」

めぐみ「ねえ、なんでそんなに自分勝手なの?」

まりえ「なんか、そっちに全部合わせるのも自分勝手じゃないの?」

めぐみ「(驚いて)え、それ自分勝手じゃないよ。だって平等に分けてるんだから。その子がどういう子であろうが、好きなように対応できるようにしておくのが共同生活で一番最初のルールだと思う、あたしは」

まりえ「うーん。/なんかそうやって、社会のルールとかに合わせるのが嫌なの」

めぐみ「(食い気味に)礼儀! 礼儀!」

まりえ「なんか礼儀とかそういうのにこだわりすぎてる」

めぐみ「だったら共同生活なんてするべきじゃない。/共同生活を営む上で、それなりに相手に対する気遣いみたいなのが必要だってことはわかるでしょ?」

まりえ「うんうん」

めぐみ「それが礼儀だって言ってんの、あたしは」

まりえ「うんうん。それはわかる」

まりえ「確かに、あのー、置きにくいっていうのは、確かにそう」

めぐみ「じゃ、わかってんじゃん」

まりえ「でもさ、それさあ、あたしがね、置きたい場合……」

めぐみ「自分のことしか言ってないじゃん。『あたしが置きたい場合』のことしか、あなたは話してないよ」

まりえ「うーん」

めぐみ「ほかの子が置きたい場合のことも考えなよ」

まりえ「だからぁ、『言って』って言ってんの」

めぐみ「それはさ、言える人だからそういう風に言うだけだよ。言えない人だったらどうすんの? じゃあ」

まりえ「だから、言えない人にどんどん合わせていくの?」

めぐみ「合わせてないじゃん。『半分』って言ってんだよ」

まりえ「半分っていうのはね……」

めぐみ「イーブンだよ。イコールだよ。合わせてないんだよ」

まりえ「……。/まぁ、でもわかったよ。(笑顔で)わかったわかった、ほんとに」

一旦まりえは納得して、1階の洗面所に行こうとする。

まりえ「(洗面所の私物を)よけます」

めぐみ「(階段を降りようとするまりえの背中に向かって)最初に分けて、置かなそうだったら聞いて、『置いていい』って言ったらいいんじゃない?」

まりえ「(苦笑しつつ振り向いて)回りくどいんだよ! だからもう、最初に置くとこ聞いといて、直接的に聞くのがいいし、いっそのこと仲良くなるのが一番早いから、あたしは仲良くなりたい」

めぐみ「(苦笑)仲良くなれる?」

まりえ「気ぃ遣い合う、気ぃ遣いすぎの仲はあたしイヤだからぁ」

めぐみ「礼儀! 『親しき中にも礼儀あり』って言うでしょ?(笑)もー」

まりえ「礼儀……、あたしにとっての礼儀は、『あ、全然言ってくれたら空けるよ』っていう言葉なの」

めぐみ「視点が違う」

まりえ「(苦笑)まぁそりゃさあ、多数派でさ、めぐちゃんの意見が多数派だからさ、テレビとかで撮られてるからさ、」

めぐみ「(苦笑)『多数派』とかさ、そういう風に言うでしょ。これがさ、逃げてんだよ」

まりえ「あたしみたいな視点の人はいるっていうことを言ってるの」

めぐみ「そりゃいるよ。いるいる」

まりえ「で、めぐちゃんみたいな視点の人もいっぱいいるってことを言ってんの。フフッ(笑)」

めぐみ「んー、まぁ、ちょっと違うね。ごめんね。ちょっと違うわ、言ってること」

まりえ「なんか……、でも……、言ってることはわかるから、今よけようとしに行こうとしてた。/なんか礼儀だって言われると、常識の違いってなるんだけど、『そういう風にした方が気兼ねなく置ける』っていう風に言ってくれたら、けっこうわかる」

めぐみ「(苦笑)最初から言ってんじゃん」(と言いながら自分の部屋へ向かう)

まりえ「(その背に向かって)伝わるように言ってないっていうのはそっちもあるよ」

めぐみ「(振り向いて笑顔を見せ)言ってるよ。『気ぃ遣うじゃん』って言ってんじゃん」

まりえ「(自分の胸を指さし)伝わってない時点で伝わってないの(笑)」

めぐみ「(苦笑)」

まりえ「で、今のでやっと伝わったの」

めぐみ「じゃあよかったわ、伝わって(微笑)。空けてあげて」

子供に言い含めるように、めぐみが何度も何度もしつこく同じことを言ってるのが可笑くて笑ってしまう。

結局、30分番組で、10分以上もずーーっとケンカしてましたw


VTR明け、スタジオの3人もさすがにビックリしている。

若林「ヒリヒリしたVだったねー」

増田「久しぶりに人がケンカしてるの見たわ」

若林「ほんとほんと」

高畑「こんなに見入ったの初めて」

(中略)

増田「二人とも笑いながら言い合ってんだけど、言ってること完全に文句っていうのがもう(笑)」

高畑「ね、やっぱケンカする時って、人って笑うんだって、なんかそういうシーンがあったらやってみようって思った」

さすが女優の視点! そして、確かに、その後放送されたドラマ「問題のあるレストラン」では、ときどき高畑充希が笑いながら怒っていて、このVTRを見た経験が演技プランに役立ったのかな、と感じました。


そして、この番組は2015年3月に最終回を迎えるわけだけど、最後に、監修の〆谷氏がまりえとめぐみに終了を伝えに行った時のVTRが、これまたピリついた空気になっていて素晴らしかった。

その内容は、次回のブログ記事で紹介します!

→(8月3日追記)諦めました!(笑) 興味ある方は各自調査ということでよろしくです!