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上遠野浩平先生の「私と悪魔の100の問答」オススメ!

2008-10-04

[][]ストライクウィッチーズVSリリカルなのは 「赤い悪魔の襲来」


なんとなく思いついたので、同人小説(SS)書いてみました。

ネタ元は「ストライクウィッチーズ」と「リリカルなのは

だれか一人でも読んでくれたらうれしいな。


舞台は、501部隊のネウロイ撃破の帰り道。

“あの彼女”たちが、リンカーコアを収集のため、

いろんな世界を周っていたときのお話しです。


ストライクウィッチーズVSリリカルなのは 「赤い悪魔の襲来」


作:046


 最初に異変に気が付いたのは、エーリカ・ハルトマンだった。

「!」

 戦士としての感性が空気の僅かな変化を捕らえたのかもしれない。

 ハルトマンは飛行の速度を緩めた。

「ん? どうした? ハルトマン」

 ネウロイを撃破した後の、基地への帰り道。急に減速した同僚に、バルクホルンは後ろを向いて問いかけた。

 見渡す限りの平原の上空。

 今回の出撃に参加していた、ミーナ、シャーリー、ルッキーニ、坂本、芳佳もバルクホルンと同様に、ハルトマンに注目する。

「みんな! 上!」

 ハルトマンの絶叫と同時に、上方からウィッチたちに何かが迫ってくる。

 それは一瞬出来事だった。

 高速に迫る、赤く光る球。

 それは紛れも無く、攻撃だった。

「何ぃ!」

 その真紅に光る球は、全部で四つ。

 誰よりも早く察知したハルトマンは、紙一重で回避に成功した。

 他の三人、ミーナ、ルッキーニ、芳佳もハルトマンの忠告により紙一重で魔法シールドの展開に成功して事なきを得る――はずだった。

「え?」

「あれ?」

 ミーナとルッキーニのシールドは、赤い球と接触すると、グギギギギ、という異音を発した後、脆くも崩れ去った。

 そして――、シールドを貫通した赤い球が、二人を襲う。

「ミーナぁ!」

「ルッキーニ!」

 坂本とシャーリーの悲痛な声が響く空で、二人は爆煙を上げた。そして、地上に墜落していく。

 紛れも無い、撃墜だった。

 二人を助けに向かおうとした、シャーリーバルクホルンを止めたのは、坂本の、

「行くなぁ! 追撃が来るぞぉ!」

 という叫び声だった。

 坂本は眼帯を外し、その固有能力である魔眼で、攻撃が来た方向を見ていた。

 太陽が照りつける上空からは、先ほどと同様に、赤い球が三つこちらに向かっていた。

「くそぉ!」

 撃墜者の救出に向かっていた、シャーリーバルクホルンは、坂本の忠告に冷静になり、すぐに回避行動を取った。単純な救出行動は、撃墜されるだけだと冷静ですばやい判断。だがしかし、同時に二人は、仲間を救えない悔しさで唇を噛み締めた。

 三つの高速接近する赤い球は、今度は坂本、シャーリーバルクホルンをめがけて飛んでくる。

「このぉ」

 三人は、初弾の奇襲に比べて、十分に回避する時間があったので、楽に回避を成功させる。だが、

「な、なんだ?」

 バルクホルンは絶句した。赤い球は、いきなり鋭い角度でその進行方向を曲げて、回避を成功させたはずのバルクホルンと坂本に迫る。

「このぉ」

 二人は魔法シールドを張り、赤い球を防ぐ。だが、やはり先と同じように、二人のシールドは、紙切れのように破れる。

 だが、戦闘巧者の二人は、シールドの破壊を想定し、すでに次の行動に移っていた。

「は!」

 坂本は素早く抜刀して、できる限りの魔力を込めて刀で赤い球をそらす。

「ぐああああああ」

 それに対して、バルクホルンは、両の腕を前に出し、可能な限り身体を強化して赤い球を耐え抜いた。

 バルクホルン、ハルトマン、坂本、シャーリー、芳佳は、攻撃が来たの方向に視線を移す。

「な、なんなんだ、あれは!」

 坂本が、己の魔眼に映った物に対して唇を振るわせる。

 そこにいたのは、ネウロイではなかった。

 皆の視線の先には、一人の人物がいた。

 太陽を背にして、飛んでいた。

 血のように赤いフリフリのドレスを着た、幼い少女がそこにいた。そのドレスは社交界で着るようなかわいらしいデザインだった。ドレスに合わせるに被っている帽子には、その服装には不釣合いなアンニョイな顔のうさぎのぬいぐるみが縫い付けられていた。

 手には、シルバーにゴールドのラインが入った槌を持っている。

 そして、何より特異なとこは、その少女の両足にはストライカーユニットが無いというところである。彼女は、ストライカーユニットをはかずに宙に浮いているのだ。

「さっき撃墜された二人は」

 その赤い少女が、年齢にふさわしい幼い声で、ウィッチたちに語りかける。その声は、距離にしては鮮明に聞こえる。

「地面との衝突寸前に、緩衝魔法を使っておいた。だから死んでない」

 赤い少女はよく分からないことを言う。

「私はあんたたちを殺すつもりは無い。だから……」

 赤い少女が手を前にかざす。

「安心して撃墜されな!」

 突然、赤い少女の前に、鉄のような球が現れた。

「撤退だ!」

 バルクホルンは間髪いれずに叫ぶ。

「で、でも!」

 芳佳が反論の色を込めて発言する。

 バルクホルンは、芳佳の言いたいことが分かっていた。撃墜されたミーナとルッキーニを助けに行きたい。そう思っていることは、よく分かった。バルクホルンだって、そうなのだから。

 しかし、攻撃を受けたバルクホルンは、絶望的な現状を、その長年の戦闘経験によって冷静に把握していた。

「撤退だ!」

「撤退するぞ!」

 バルクホルンの声と、坂本の真剣な声が重なる。坂本も、バルクホルンと同じ考えだった。坂本の声色で、芳佳も現状が差し迫った危機であることを理解した。

 バルクホルン、ハルトマン、坂本、シャーリー、芳佳は赤い少女と離れる方向へ急速旋回すると、全力で戦場から離脱を試みた。

 その時、バルクホルンだけが、速度を大きく緩めて、離れる仲間と赤い少女の間に立ちはだかる。

「トゥルーデ!」

 ハルトマンが、通信機に向かって呼びかける。

「私があれの足を止める。早く逃げるんだ!」

「トゥルーデ!」

「早く行け!」

 ハルトマン、坂本、シャーリー、芳佳は急速に戦線を離脱していく。

 バルクホルンは、皆を逃がすために残ったのは確かだ。確かではあるんだが……。

「もう、私に、全力で飛ぶ事は出来ない……」

 バルクホルンは、先ほど赤い球を受け止めたとき、全身から魔力が抉られる感触があった。きっと今のバルクホルンが一緒に逃げると、他のものの足手まといになってしまう。そんなことは耐えられない。バルクホルンが今、一番仲間のために出来ることは、これだと確信していた。

「クリス、私を守ってくれ」

 バルクホルンは、そう呟くと、

「うおおおおおおおおお」

 と、両手に持った愛機MG42とMG131に魔力を込めて、得たいの知れない赤い敵に突っ込んでいった。

 四つの真紅に光る球と、血のように赤い少女が、ゲルトルート・バルクホルンに迫る。

 そして――。


   *


 これは、儲けものだな。

 ヴィータは、少し前に戦闘が行われていた空域の下の平原で、闇の書を広げながらほくそ笑んだ。

 足元には、最後に攻撃をしながら突っ込んできた、魔導師が横たわっている。当然リンカーコアは収集済みだ。

 中途半端に魔法技術が発展した世界は、リンカーコア集めに最適だった。なぜなら、そのような世界にいる魔導師は、戦闘能力が低いくせに魔力値が多く、闇の書の収集効率が良いからである。

 ヴィータの中距離誘導型射撃魔法である「シュワルベフリーゲン」一発で撃墜してしまう程度の戦闘能力しか無いくせに、先ほどの三人で20ページも収集が出来た。これは、魔法自体の発生はありふれた事だが、その論理体型の発展が未熟なことから起きることだった。

 そういう世界の魔導師は、もともとの才能が溢れているものだけなので、魔力値が素晴らしく高い。でも、論理体型の整備がなっていないので、戦闘力が低くなってしまう。

 先ほどの魔導師たちは、シールドの種類の使い分けどころか、バリアジャケットすら着用していなかった。それに、攻撃も実弾の「魔力付与攻撃」のみ。あんな術式がめちゃくちゃな「魔力付与攻撃」など、防御の得意なヴィータにとっては豆鉄砲程度の代物でしかなかった。

 唯一特筆すべき点といえば、両足に履くタイプの魔力デバイス

 両足につけたデバイスによって、その飛行スピードだけは、かなりの物だった。たぶん単純な直線スピードだけなら、ヴィータは追いつけないだろう。

 とは言っても、中距離誘導型射撃魔法で抜ける程度の防御力。バリアタイプのシールドが傷一つつかないような攻撃力。決定力の差を考えると、ヴィータに負ける要素は何も無いように思えた。

「よし、次行くぞアイゼン」

「ヤヴォール」

 ヴィータは、先ほど逃げていった魔導師が向かった方に眼を向ける。もう、魔力を感知して、その大体の居場所は分かっていた。

 飛び立とうとした、ヴィータは最後に特攻してきた魔導師に一瞬目を向ける。

「しかし」

 ヴィータは顔を赤らめる。

「これがこの世界の標準の服装なのか? パンツまるだしじゃんか」

 なぜかヴィータが恥ずかしくなった。


いちおう第01話はここまで。

続きは、たぶん、基地で待ち構えたウィッチたちの逆襲です。

(もしリアクションがなかったら、こっそりと書いて、一人で楽しみます)