2009-01-10
■[小説]星新一先生風小説「惚れ薬」
今日は、小説的にすごい嬉しい事があった。
今回は、大好きな星新一先生の
新潮文庫「おせっかいな神々」の中にある「魅力的な薬」という作品のオマージュ小説。
プロットは大体同じですが、オチが違います。
星さんの小説を読んでいれば、より楽しんでいただけると思います。
惚れ薬 作:046
深夜の研究室。博士はビーカーに入っているぬらぬらと紫色に光る液体をスポイトに吸い取った。そして、大きな柵の中にいるオスとメス二頭の犬のうちのオス犬の方の口の隙間に、スポイトをつっこんだ。スポイトのお尻を押して、犬の喉に液体を流し込む。よくしつけられているオス犬はおとなしく液体を飲む。
オス犬が液体を飲んでしばらくすると、それまでそっぽを向いていたメス犬が、急にオス犬に身体をすり付けはじめた。そして、そのうちメス犬はオス犬と交尾を始めた。
「やった! 惚れ薬が完成したぞ!」
博士は一人で呟いた。すると、自分以外一人もいない実験室の中で人の声が聞こえてきた。
「ははは、ついにやりましたね」
博士が声の方に視線を向けると、出入り口の扉の近くに、黒ニットの帽子、サングラス、マスクをした男がピストルを構えて立っていた。
「お前は誰だ」
博士は、半ば分かりきっていることを尋ねた。
「強盗です。噂で貴方が惚れ薬の研究をしていると聞いて狙っていました。どうやら完成したらしいですね」
強盗の男は、静かに博士に近寄っていく。
「おとなしくしていれば危害は加えません。私が欲しいのは、惚れ薬だけです」
「ぐぬぬ、お前に私の研究成果をおめおめと奪われていまうのは心苦しいが、私も自分の身はかわいい。死んでしまっては元も子もない。おとなしくしているとしよう」
「さすが良い判断です」
強盗は、博士を動けないように縛り上げると、ぬらぬらと紫色に光る惚れ薬が入っているビーカーを持ち、中身をいっきに飲み干した。
「これで俺はモテモテだ」
そう言って強盗は出て行った。
次の日の朝、研究室にやってきた助手は縛られている博士を発見し、警察を呼んだ。
開放された博士は警察の事情聴衆を受ける事になった。
「お気の毒でした。我々はどうにかして犯人を捕まえたいと思います。犯人には何か特徴はありませんでしたか?」
「特に特徴はありませんでした。しかし、犯人はすぐに特定できると思います」
「それはなぜですか?」
「昨晩から、沢山のメス犬に襲われている人物が犯人だからです」
個人的には、もう少しSSが読みたいよ、karimikarimiさん。
「もっとSS書けやごるぁ!」
とすくみうさんに怒られるウチが花ですね。
これからも思いついたら書いてアップしたいと思います。
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