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上遠野浩平先生の「私と悪魔の100の問答」オススメ!

2009-01-18

[]小説サイトのデザイン問題 読者と作者が出来る解決策


web屋が主張する「リキッドレイアウト」に騙されないために


これを読んで、「人事じゃないなぁ」と思った。特に、小説サイトや小説を書くブログ、においては、かなりちゃんと考えないといけないなぁ、と思ったのでそのことについて書く。具体的には、小説サイトに置いてある小説を読むというテーマで、読者が出来る努力、作者が出来る努力を自分なりにまとめてみました。


この記事の構成としは、

{1、何が問題であるのか}

{2、読者が出来る解決策}

{3、作者が出来る解決策}

{4、まとめ}

となっています。


1、何が問題であるのか


1-1 ネット小説で問題になること


まず、とても大きな問題として、横書きである事日本語で書かれた小説は、縦書きが一般的である。それに、せっかく画面は横長なのだから、縦書きの文章のほうが画面を有用に使える。(ワイドならなおさら)


次の問題として、ページ繰りが無い事。このページ繰りがあることを前提に、意識して書かれた長編小説を、ページ繰りが無い、一つながりのWebで見るのは、書き手の意図と反してしまう。


また、改行の文字数が固定されていないことが多い。画面サイズ(というか解像度)や文字の大きさなどの環境によって変化する。書き手は、ある文字数で改行する事を意識して書いている。(42x34とか40x30とか20x20とか)改行後、一文字でまた改行なんか続く、など読み味が損なわれる可能性がある。ワイド画面なんか使って、一行100文字を超える変なレイアウトに出会った日には、よみずらくて仕方が無い。


1-2 実例


f:id:karimikarimi:20090117233238j:image

1280x1024 ブログ サイドバー



f:id:karimikarimi:20090117233236j:image

1280x1024 ブログ


上の図は、私のモニタの画面のキャプチャ画像です。写っているのは、私のブログで、小説の記事です。(星新一先生風小説「惚れ薬」)私のブログは、上のリンクで話題となっている、リキッドレイアウトである。上の図を見て分かるように、余白をなくすようにデザインが変化するのだが、そのおかげで改行してします。


ここで、karimikarimiでは、自分の環境である「1280x1024 ブログ サイドバー有」で適切に表示されるようなデザインにしている。しかし、1280x1024程度ならば、サイドバーが無くなった程度ではあまり違いが無いように見える。でも、



f:id:karimikarimi:20090117233617j:image

1920x1080 ブログ ワイド画面


上の図は、友人の1920x1080の解像度での画面キャプチャである。見て分かるように、改行までの文字数が、適切と思われるものに比べてかなり変化している


また、スタイルシート、テーブルを使っていない、超絶シンプルなHTMLで書かれたHPの小説も、上のブログと似たようなことになる。下の二つの図が、その例です。(でも、これ、使ってない理由もあるんだよ!)



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1280x1024 HP サイドバー



f:id:karimikarimi:20090117233323j:image

1280x1024 HP




2、読者が出来る解決策


2-1 テキストビューワーの導入


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1280x1024 テキストビューワー(扉〜とびら〜)鴉の巣


読者が出来る解決策は、テキストビューワーの導入である。上は、私が使用させていただいている、鴉の巣さんが配布している扉〜とびら〜というテキストビューワーでtxtを見たときの画面です。これを導入することで、上であげた問題をほとんど解決することができる。ただし、欠点として手間がかかるので、主に長編小説を読むときに推奨したい。


利点

  • 縦書きである
  • 改行文字数、改ページ行数が設定できる
  • ページを繰ることが出来る


欠点

  • ビューワーを入手する手間
  • ビューワーで見るまでの手間(小説のコピー、テキストへの貼り付け、ビューワーで開く)


2-2 縦書きのテキストエディタで読む


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1280x1024 テキストエディタ(VerticalEditor)TrueStories FreeSofts


テキストビューワーではなく、もういっそ、テキストエディタで読んでしまうのもお勧めだ。エディタといっても、ビューワーと特に違いは無い。エディタを使えば、見る手間を一つ省くことができる。上の画像は、TrueStories FreeSoftsさんが配布している縦書きテキストエディタVerticalEditorで小説を見たときの画面のキャプチャである。(別にMicrosoft Office Wordでもいいが、初期設定縦書きで軽いVerticalEditorがお勧め)こちらも、長い小説のときに推奨。


利点

  • 縦書きである
  • 改行文字数、設定ができる


欠点

  • 改ページは出来ない
  • ビューワーを入手する手間
  • ビューワーで見るまでの手間(小説のコピー、テキストエディタへの貼り付け)




3、作者が出来る解決策


3-1 究極の解決策PDF


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1280x1024 PDF


本当に、自分の意図した様式で見てもらいたいのなら、PDFを推奨する。PDFなら、環境、ブラウザ関係なく、意図したように小説を読んでもらうことが可能だLaTeXもなれれば、難しいことは無い。私は、個人的に小説を見せるときは、だいたいこの形式で送る。それに、同人誌の合同誌に参加するときなどは、PSDでの提出を求められることがあるので、PDFなら簡単に変換でき便利だ。


ただ、この形式の大きな問題として、読んでもらえる可能性が著しく低くなるというものがある。わざわざ起動に数秒かかるアクロバットリーダーを立ち上げてまで小説を読んでくれる親切な読者は、そんなに沢山いないということは想像に難くない。(ある程度、固定で読んでくれる人がいる場合は良いが)


利点

  • 環境に依存しないで意図した様式となる


欠点

  • 読んでもらう敷居が高くなる
  • 製作が少し面倒
  • ファイルを置く場所を考える必要がある



3-2 次善の解決策


やはり、最終的には、Webデザインを工夫する他無いだろう。テーブルを使ったり、スタイルシートを使ったりして、なるべく崩れないようなデザインにする。文字は、大きく。色は見やすく。その際、こと小説サイトに関しては、リキッドレイアウトはあまりいいとは思えない。


しかし、これだと、根本的な問題の解決にはならない。なので、私が提案するのは、Web上に小説を載せ、そのページの先頭にPDFへのリンクを置くというスタイルだ。そして、想定している改行文字数、改ページ行数を明記する。こうすることにより、読者の意欲によって、Web上でも、ビューワーでも、PDFでも、好きな形でみることが出来る。しかし、これは、作るほうにはかなりの手間だ。




4、まとめ


Web上で見る小説の問題点を上げ、読者が出来る解決策と作者が出来る解決策を提案してみました。今回の記事は、自分がWeb上で小説を発表しているということも、もちろんモチベーションの一部だが、それ以外にも、Web上には無料で読める、面白い小説が沢山あるので、それが広まる一助になればいいなぁ、という気持ちで書いてみました。ちょっとでも参考になれば幸いです。


(でも、大抵の小説書きは、デザインに凝る暇があったら、小説書くよな、とも思ったり)


おまけ


よくサイトトップに、推奨する解像度とブラウザが明記してあったりしますが、あれってあんまり意味が無い気がします。「お! 推奨されてないブラウザだから変えよう!」とか「解像度変更しよう!」なんて、普通はあんまり思わないと思うんですよ。ただ、私がものぐさなだけかもしれませんが。



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