Hatena::ブログ(Diary)

karimikarimi このページをアンテナに追加 RSSフィード

上遠野浩平先生の「私と悪魔の100の問答」オススメ!

2009-09-08

[]かなめも第10話 別離、台無し、孤独、死のイメージなどの演出の解説


前回、かなもめのことを「いい意味で気持ちが悪い」と評しましたが、第10話はそれが大爆発して、すげー面白い回でした。今回は、あからさまに話中にネガティブなイメージをちりばめまくっていたので、その演出の意図を書いていきたいと思います。


別離のイメージ


f:id:karimikarimi:20090908103942j:image

一席空席がある食卓

→食卓(家族や団欒のイメージ)に影を落とす

→別離のイメージ



f:id:karimikarimi:20090908103941j:image

ほとんど空席の食卓

→食卓(家族や団欒のイメージ)に影を落とす

→一席空席との対比(同じ構図)

→別離のイメージをさらに強調



f:id:karimikarimi:20090908103634j:image

落ちる箸

→食卓(家族や団欒のイメージ)に影を落とす

→本来対になるものがバラバラになる別離のイメージ



f:id:karimikarimi:20090908103631j:image

違う方向へ進む自転車

→違うところへ向かう別離のイメージ



台無しのイメージ


f:id:karimikarimi:20090908103632j:image

こぼれる味噌汁

→平穏な生活が台無しになり、元には戻らない

→失ったものは元に戻らない

→台無しのイメージ



f:id:karimikarimi:20090908103629j:image

こぼれるジュース

→平穏な生活が台無しになり、元には戻らない

→失ったものは元に戻らない

→台無しのイメージ



孤独のイメージ


f:id:karimikarimi:20090908104428j:image

大きな花火

→専売所のみんなの象徴



f:id:karimikarimi:20090908104426j:image

f:id:karimikarimi:20090908104700j:image

小さな花火(大きな花火との対比)

→かな個人の象徴



f:id:karimikarimi:20090908104559j:image

大きな花火を見て楽しんでいる専売所のみんな



f:id:karimikarimi:20090908104552j:image

小さな花火を一人で楽しむかな(大きな花火を見ているみんなとの対比)

→ひたすらに孤独を強調する構図

(この絵はあまりにも寂しすぎる)



f:id:karimikarimi:20090908104721j:image

落ちる線香花火とブラックアウトする画面

→死のイメージ


孤独を深める秀逸な流れ


f:id:karimikarimi:20090908104925j:image

「私が寂しくなっちゃ駄目。今一番寂しいのはゆうきさん。

私はもう、一人じゃないんだから」

自分は一人じゃないと言い聞かせるかな

→後ろ姿

→目を背けている様



f:id:karimikarimi:20090908105057j:image

f:id:karimikarimi:20090908105055j:image

f:id:karimikarimi:20090908105053j:image


振り向くと誰もいないテーブル

→孤独のイメージ



f:id:karimikarimi:20090908105142j:image


猫に会いに行く

→孤独を紛らわす



f:id:karimikarimi:20090908105220j:image


猫の不在

→深まる孤独のイメージ



f:id:karimikarimi:20090908105333j:image

「それともやっぱり、私もまた一人ぼっちになってしまうときがくるのでしょうか」

吹く風。なる風鈴。

→風鈴は死んだ祖父母の象徴。また、かなが一人ぼっちになることの象徴。

→孤独のイメージ



寂しさのイメージ


f:id:karimikarimi:20090908105624j:image

「みなさんはお別れ、もう慣れっこなんでしょうか。

私も慣れれば、寂しくなくなるんでしょうか?」

扉の前で佇む後姿



f:id:karimikarimi:20090908105614j:image

下を向く向日葵



久地院美華のヒロインっぷり


f:id:karimikarimi:20090908105834j:image

「かなといると、楽しい事がおおいの〜」

「え? ……そう、かなぁ」

かなに、存在理由を与えるもの。

→かなの救い。無垢なる聖女。

→美華のヒロイン化



f:id:karimikarimi:20090908105808j:image

f:id:karimikarimi:20090908105803j:image

美華に差す後光

→希望のイメージ



f:id:karimikarimi:20090908110017j:image

f:id:karimikarimi:20090908110012j:image

f:id:karimikarimi:20090908110009j:image

溢れる希望のロングショット

→希望のイメージ



まさかのラストショット


f:id:karimikarimi:20090908110148j:image

何故か太陽の光じゃなく、曇り空へ

→不安な未来の象徴。前途の多難。


「おばあちゃん。かなは一人です。

でも、みんなと一緒でもあります。

これって、寂しい事なのか。嬉しい事なのか。

よくわからないけれど。

でも、とにかく今日も、私は元気です!」

孤独であることを悟るかな(すげー!

【一人じゃない】→【一人かも知れない】→【一人です(みんなと一緒でもある)】

この流れはヤバイ。

そして、ラストへ。



f:id:karimikarimi:20090908110242j:image

つがいで飛ぶ鳥

ブレードランナー

押井守


むすび


ラストのシーンで「あれ? 光溢れる空で終わらないだ? あれ? 何か曇ってるよ。ブー(吹き出す音)鳥飛んどる!」って感じでマジびびりました。ゆめが一時的な帰宅であることとか、そういう仕掛けは、あまりにもあからさまで隠す気がさらさらありませんでしたが、そんなことがどうでも良くなるぐらい、面白いつくりの回でした。


おまけ


f:id:karimikarimi:20090908112045j:image


ラストのショットは、アバンの日の光を一杯に浴びるかなとの対比にもなっています。

あと、日の出なので、当然日の出的な意味が満載です。




<関連記事>

かなめも第09話 主要キャラクタの背景の異常なまでの希薄化の話

かなめも第01話が面白かった パンツブラインドと背景の演出の解説

かなめもOPのカップリング曲「WAKE ME UP(^_-)b!」が非常にR・O・Nだった


ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 蛇口の描写の解説とループの話とその他

けいおん!第13話 秀逸な寂しさの演出の解説 山田尚子の本気を見た

けいおん! ポテトと値切りのくだりの解説 吉田玲子の本領発揮

最近注目のアニメ演出記事のまとめ 01 2009春

けいおん! 音楽関係ネタを中心に紹介

咲-Saki-第01話の演出の解説 光源位置と扇風機と傘 GONZOの効果が光る

ストライクウィッチーズ第02話の演出の解説 監督の高村和宏がすごい件


アニメキャラの髪のハイライトの入り方

最近のアニメの終わり際にある引き演出について

最近のアニメのOPスタッフクレジット出現の演出について その1

最近のアニメのOPスタッフクレジット出現の演出について その2