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上遠野浩平先生の「私と悪魔の100の問答」オススメ!

2010-03-12

[]四コマ漫画にもワイド化の波が迫っているのかもしれないという推測と検証


shige先生の「かためで!」における四コマではセオリー外のコマ間隔について


上の記事の続きです。ちょっと一つ思いついたことがあるので追加という形で書きます。ちなみに今回の記事は、根拠は無い思いつきに過ぎないということはご了承下さい。ポイントは「ワイド画面の普及」「漫画製作環境のデジタル化」の二つです。



とても参考になった67さんのコメント


この種のコマ割りについては、ファミリー系4コマ誌(ex.「まんがホーム」の『東京!』)などでも最近見かけていたので、こうした「演出」が4コマ漫画界で新たな潮流として生まれつつあるのかも・・・?


67さん:前回の記事のコメント欄にて


上のコメントをいただき、「かためで!」のようなコマ間隔を用いる漫画が最近出ているということを知り、その理由に思いを巡らしました。そこで思いついた理由として、製作環境のワイド化、というのを思いつきました。



ワイド化


ゼロ年代の中旬から、アニメアスペクト比(横と縦の比)が「4:3」から「16:9」へとワイド化していったのは記憶に新しいと思います。これは、映像環境のワイド化に伴うものでしたが、漫画にもこの影響が及んでいるのではないのでしょうか。


映像の分野で「ソフト側の要求→ハードの対応」という道筋をたどり、現在ワイド画面ハードの普及がかなり進みました。また、漫画の製作環境のデジタル化も急激に進んでいます。この二つの重なり合いにより、「かためで!」のようなコマ間隔が生まれたのではないでしょうか。



ワイド化


f:id:karimikarimi:20100311231934p:image


f:id:karimikarimi:20100311231935p:image


上の図の見ていただければ分かるように、今回問題にしたようなx<yのようなコマ間隔を用いれば、コマをワイド化することが可能です。これは、作画の要求、つまりワイド画面により効率的に作画をするためにこのようなコマを用いているのではないか、というのが今回の私の主張です。「ワイド画面の普及」と「漫画製作環境のデジタル化」によって「コマ間隔の要求」よりも「作画の効率の要求」が勝り、このようなことが起こる可能性があるということです。(作画のコマ独立性が高い4コマ特有の話です)



検証してみよう


f:id:karimikarimi:20100311233334p:image


タイトルx 横幅(mm)y 縦幅(mm)小見出しの有無
かためで!7452
せいなるめぐみ7153
ひだまりスケッチ7149


では、本当にワイド化しているか検証してみます。サンプルは全てきららキャラットの漫画で、今回問題にしたコマ間隔を用いたshige先生の「かためで!」、通常のコマ間隔を用いている荒井チェリー先生の「せいなるめぐみ」、通常のコマ間隔を用いており小見出しが有るうめ先生の「ひだまりスケッチ」の三つです。上に縦横の長さの実測値を示しました。「かためで!」の横幅自体は他の二つより大きくなっています。しかし、今回のワイド化の推測はあくまでアスペクト比です。のでこのままではわかりずらいので、比を取ってみます。


横幅で正規化

タイトルx 横幅(mm)y 縦幅(mm)小見出しの有無
かためで!42.81
せいなるめぐみ42.99
ひだまりスケッチ42.76


「かためで!」は「せいなるめぐみ」に比べて横幅の比が大きくなっていますが、「ひだまりスケッチ」に比べると横幅の比は小さくなっています。これは小見出しの存在が、コマ間の余白の間隔よりもドミナントに作用しているとことを示しています。


また比も「16:9」よりもむしろ「4:3」に近い値となりました。この結果から、私の予想したワイド化は見当ハズレである可能性が非常に高いといえます。



気がついたこと


横幅で正規化

タイトルx 横幅(mm)y 縦幅(mm)小見出しの有無
かためで!10.70
せいなるめぐみ10.75
ひだまりスケッチ10.69


「かためで!」と「ひだまりスケッチ」の縦横比がほとんど同じですが、実際読むと「かためで!」のほうが大分横長に見えます。これは余白のとり方による効果と思いますが、これは自分としてはちょっと発見でした。



まとめ


・縦余白が大きい四コマはいくつか存在する

・最近のトレンドかもしれない

・ワイド画面の普及と作画のデジタル化によるものでは無いかと推測

・検証

・どうやら違うようだ



むすび


縦長の余白の原因が「ワイド画面の普及」と「漫画製作環境のデジタル化」の影響かと考え検証してみましたが、見事に検討ハズレのようでした。(荒いチェリー先生が「4:3」になって、shige先生が「16:9」になったら面白かったのになぁ……)しかし、余白のとり方で同じアスペクト比でも読みの印象が大幅に変わるということが分かりました。当たりまえっちゃ当たり前の話しだし、前回の違和感の話もこの継続なので、こっちのほうが本命かもしれませんし、もっと他に原因があるかもしれません。誰か、答えを知っているかた、教えていただけるとありがたいです。




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