2010-08-18
■[アニメ]ストライクウィッチーズ2第06話の演出の解説 脚本、絵コンテ、演出の佐伯昭志がすごい件
脚本、絵コンテ、演出を佐伯昭志さんがなさっている、ストライクウィッチーズ2第06話がめっちゃくちゃ面白かったです。面白すぎて、既に何度も何度も見てしまっています。SW1期第06話やSW2期第04話といった私の大好きな回は佐伯昭志が大きく関わっているんですよね。さすが、「股間の女房佐伯昭志」だ!
SW2期第06話に関しては言いたいことが山ほどありますが、今回は、二人の気持ちを描く演出を主体にお話したいと思います。
サーニャの故郷を思う気持ち
ここはサーニャが「諦めちゃ駄目!」と言ってエイラと喧嘩するシーンです。ここは、バックに北欧の地図を配置するのが非常に美しい。サーニャの怒りが、単に退廃的なエイラの考え方に対するものではなく、故郷オラーシャを含む想いが根本の原因であるということが分かります。
被弾するエイラ
序盤で散々「未来予知により絶対に被弾しない」ということを強調しておいて、サーニャの枕に被弾するシーン。ベッタベタだと言わばいえ! こういうのがいいんですよ。この途中のアップのカットが気持ちいいじゃないですか。「サーニャの涙を予知してしまって枕を避けることを忘れる」ということで、エイラの心の動揺がものっすごく良く分かります。
片方がいない、という演出
喧嘩をした後、サーニャとエイラがそれぞれ一人でいる場面において、どちらにも「片方が欠けている」という象徴が登場します。
サーニャの側は、半分欠けた月です。ハルトマンが降ってくるシーンでは、もっと大きく特徴的に書かれていますが、これは欠けた半分の部分がエイラを表します。
エイラ側は、分かりやすく片方のベットが空いていて、これがサーニャを表します。ただ、エイラは、サーニャの象徴であるクッションを抱いているあたりが、かわいらくしていいですよ。
二人の喧嘩のシーケンスの後の「半月」も、第1期6話の満月を受けてのもの。欠けている半分はもちろんエイラなのだけれど、半分の月の中にエーリカのシルエットが収まっている構図が面白い。このシーケンスはサーニャの視点からこの作戦への思いが描かれる数少ない場面で、エーリカとの会話を通じて、サーニャ自身がどうしたいか、ということをサーニャは考える。この場面があるから、「命令違反」をしてサーニャのもとに来たエイラを、サーニャは躊躇いもなく受け入れる。
二人一緒、という演出
上の「遠くて寂しい半月」の対比として「大きくて色鮮やかな地球」です。サーニャ一人の時は半月でしたが、二人一緒になると広大な地球になります。スマート!
あと、このシーン髪をからませているのが、エロ過ぎると思います。エロ過ぎると思いませんか?
手前にあるものを必要以上に大きく
手前にあるものを必要以上に大きく描写する特徴的な画面。飲み物の意味は、話し出すと長くなるので割愛しますが、奥行きを強く意識させる印象的な構図というのはパッとみわかっていただけると思います。フランシス・ローレンス監督は『コンスタンティン』で、タバコを用いて同様の構図の絵作りをするために、超強大なタバコを作ったらしいです。
つづく
上の記事で言及しているように、スト魔女は一期、二期通して、「つづく」はガイナックス的に黒バックで白抜きでした。一期最終話の「おわり」も、黒バックに白抜き文字でした。しかし、今回、初めてそれを辞めています。これだけでも、この第六話が特別な回であるということが分かります。
この、ラストに繋げるためという意味もありますが、冒頭の上のシーンがスマート。前回の買い物のエイラのやたらに細かい注文の意味を、後ろに枕と同じ配色のストライカーユニットを配置することで、画面上で分かりやすく説明しています。(しかもサーニャを象徴する猫がかかれている)このシーンがあるからこそ、ラストのシーンがより一層映えるというものです。
同期と非同期
上の場面は「同じ動作→同じ動作→違う動作」となっています。最後の違う動作は、サーニャが坂本さんに任務を言い渡されると同時に現れますが、これは前に二度行っている「同じ動作」のフリのおかげで、「いつも一緒にいる二人が、この任務によりすれ違いが生じる」ということの暗示となっています。
むすび
高村和宏監督と佐伯昭志さんのコンビ半端無いよ! 記事を書くために画像を用意していたら、気がついたら後半全カット画像を用意してしまっていました。それくら、第06話は凄いところだらけでした。
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