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松森果林UD劇場〜聞こえない世界に移住して〜

2017-10-13 スマートグラス鑑賞会及び意見交換会開催

スマートグラスでの映画鑑賞会及び意見交換会川崎チネチッタで開催。

(株)チッタエンタテイメント事業推進室の細川さんと、MASCの川野さんの協力のもと実現。

私は、国際ユニヴァーサルデザイン協議会(IAUD)「余暇UDプロジェクト」の主査をしておりますが

当プロジェクトでは、2006年からCMの字幕を中心に普及啓発活動をしており、

今年度は映画のバリアフリー字幕や最新技術など

字幕に関する面白いことは何でも体験ちゃおう!と

6月のシネマ・チュプキ・タバタに続いて二回目の企画です。



ひょんなことから映画監督今村彩子さんも加わり

聴覚障害者4名、車いす使用者、聴者、手話通訳者を含む8人で参加。

全員でスマートグラスを装着して並ぶと謎の集団的なインパクト。

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今回観たのは「ナミヤ雑貨店の奇蹟」。

過去と現在、人と人、バラバラないろんなことが「つながって」いく様子は

このスマートグラスで聴覚障害車いす、色んなメンバーが一緒に楽しんでいる「今」と重なり、つながる。


鑑賞後の意見交換会には、現場スタッフに加えて

(株)チネチッタの社長美須アレッサンドロ氏も登場。

モデルさんのようなたたずまいに

聴覚障害メンバー一同手話で<カッコいい!>と言い合っていました。

手話って便利。




「想像以上に見やすい!」

「これがあれば映画を好きな時に観られる。

聞こえる子どもと観るとき字幕か吹き替えかで揉めたが、

メガネ型が普及すれば一緒に楽しめるよね」

手話でありがとうと言ってくれたスタッフがいて嬉しかった」など

嬉しい感想も多く、活発な対話の場に。

当事者が積極的にニーズを明確にすることで

技術はより良いものへと進化するし

ユーザーがいれば、それは「楽しみ方の選択肢の一つ」として

当たり前の光景になっていくのでしょうね。


「日本人なのに日本の映画が楽しめない」という現状を変えようとしている人たちが多くいます。

それを黙ってみているのではなく、どんどん使って、感想を伝え

期間限定のトライアルで終わらせることなく

さらに進化した取り組みにつながるよう、応援したいと思います。

ひとつ100円の3Dメガネよりずっとカッコいいぞ笑

ドラゴンボールスカウターみたいに戦闘力が表示されたり

離れた星の人とも会話が可能な気がします。

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スカウターではなくって、スマートグラスの貸し出しは10月末まで。

こちらの特設サイトの動画がまたいい!笑

NPO法人 メディア・アクセス・サポートセンター

「メガネで見る字幕ガイド」機器貸出 特設サイト

http://npo-masc.org/glasses/

2016-09-30 聞こえない私が思わず耳を塞いだ爆音上映シン・ゴジラ

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シン・ゴジラ」字幕付き極上爆音上映、体験してきました!

日本で唯一、極上爆音上映しているのは立川シネマシティ。



極上爆音、これスゴイ。

聞こえない私が思わず耳をふさいでしまったほど。

ゴジラが歩く地響き、建物の崩壊、ミサイルの発射なんてお腹の底にズドンと!

あらゆる音が空気を震わせ、立体感をもって響いてくるのです。



この極上爆音、ただ音を大きくするだけではなく

コンサートやライブで音を最大限に引き出す設備を使って

音響の専門家が、音のバランスを綿密に調整しているとか。

「映画は映画館で観る」ことの意義がここにあるかんじ。



そして日本語字幕

「全部読み切れるか!」と挑戦状を突き付けられたカンジです。

挑みましたとも!

元々、政府の専門機関名や固有名詞などのテロップが多いのですが

そこに字幕が加わります。

自衛隊の命令伝達のプロセスとか、耳で聞いただけでは絶対理解できなさそう。



私が印象に残ったのはこれ。

「出世は漢(おとこ)の本懐だ」というセリフ。

耳で聞くと


「しゅっせはおとこのほんかいだ」。


男って思うけど、漢!

こっちのほうがずっと男気がある。

日本語字幕って素晴らしい!



鑑賞後は、このシアターの仕掛け人、企画室室長の遠山さんと

月刊ニューメディア編集長吉井さんと、竹中ナミさんことナミねぇとの座談会UDトークで。


座談会のきっかけは

聲の形」の字幕上映についての課題提起と

立川シネマシティの「日本語字幕付き極上爆音上映」を企画した遠山さんの記事を紹介し

座談会とかできたら面白いよね、と吉井編集長に話したこと。


ナミねぇはすでに二回観ており「三回目は絶対爆音で観たい!」と乗っかってくれました。

そうして字幕付き極上爆音の最終日30日に鑑賞と座談会企画成立。

ナミねぇは超多忙スケジュールを調整し、爆音シン・ゴジラのために上京。

私も立川まで往復四時間、みんなホンキです。笑

そして何よりも、企画している遠山さんがホンキ。


マイケル・ジャクソンファンで、『THIS IS IT』では映画館をライブハウスにしちゃったり

DJタイムを設けたり、入場者のリクエスト曲を流したりと

映画館側の都合優先ではなく、

一映画ファンとしてお客さんに楽しんでもらうためには何でもやっちゃおう!というバイタリティ

ネガティブにとらえられがちな字幕だって

「楽しいこと、価値あること」、さらに爆音までつけて

売り出しちゃうこの逆転の発想が素晴らしい。

こんなオモシロい方がいたんだと、今回の出会いに感激。

このところ、字幕のありなしに一喜一憂することが続いていますが

字幕だってゴジラに負けないくらい進化できるし

もっと愛されるものになると確信しました。



シン・ゴジラ」の字幕付き極上爆音上映は今日まででしたが

爆音上映は今後も沢山のプログラムがあります。

往復四時間かけても行く価値が十分にある映画館です。

立川シネマシティ

http://cinemacity.co.jp/

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参考記事

「日本人なのに日本の映画が楽しめない!」これってどうなの?

http://d.hatena.ne.jp/karinmatasumori/20160921

日本語字幕極上爆音のシン・ゴジラ

http://d.hatena.ne.jp/karinmatasumori/20160929


シン・ゴジラ』邦画“日本語字幕つき上映”のメリットと課題ー

シン・ゴジラ』『君の名は。』の実績から考える

立川シネマシティ遠山武志さんコラム)

http://realsound.jp/movie/2016/09/post-2789.html

2015-10-30 代官山蔦屋書店で、拙著が平積みに

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代官山にある大人のためのオシャレな「蔦屋書店」の一角で

「これからの人、これからの職、これからのNipponのために」というコーナーで

拙著が平積みになっております。


これは蔦屋書店と、PRe Nipponとのコラボ企画展。

「PRe Nippon(プレニッポン)」は、全国の福祉事業所と恊働しながら、魅力的なモノづくりを企画しています。

その一つが和製本四つ目綴じの自由帳「ゲラメモ」。

ゲラというのは、本を出版する際に

原稿に著者や編集者が誤字などを赤字で書きこむ校正紙のことです。


本一冊分のゲラは200〜300枚、いやもっと?!

そんなのが、第一校、第二校、最終校とやりとりされるので大量の紙が廃棄されてしまうのです。

ここに目をつけたPRe Nippon。

ゲラの裏面をメモにしちゃおう!とできたのが「ゲラメモ」。

伝統的な技で一冊ずつ製本するのは、福島県南相馬市に暮らす障がいのある人たちです。

「再生」の願いを込めて2012年より製本し続け、今や職人の域だとか。

僭越ながら私のゲラも、提供させていただきました。


だって、ゲラメモです!

なんて愉快でロマンチックな響きでしょう。

敬愛するレナ嬢から

初めてこの企画を聞いたとき、ゲラに詰まった苦労が一瞬にして浮かばれた気がします。

だってだってもう、一生懸命書いた駄文に容赦なく入る編集者からのダメ出しならぬ赤入れ。

こっちも真剣ですが、あちらも真剣な様子が伝わる赤だらけのゲラ。

それはもう、著者と編集者とのタタカいであり共同作業でもあり、コミュニケーションでもあります。

そんな思いの詰まったゲラが、バラバラに解きほぐされ、

ひとはりひとはり綴じ製本されて知らない誰かの手にわたる。

ゲラメモを通していろんな人と思いとがつながるなんて!!


今回の企画展では、ゲラメモと同時に

提供著者のメッセージと、書籍を一緒に展示、そのまま購入できるようになっています。

今月いっぱい開催しておりますので、ぜひ「大人の蔦屋書店」で

ゲラメモも私の本も手に取っていただければと思います。

『音のない世界と音のある世界をつなぐ』松森果林著(岩波書店)

http://www.amazon.co.jp/dp/4005007767


大人の蔦屋書店、本だけでなく、音楽やバーや映像なんかも充実しているとか。

☆会期 10月7日(水)〜10月31日(土)

☆場所 代官山蔦屋書店1号館(文学フロア)2号館につながっている入り口を入ってすぐ左のエスカレーター脇

<代官山T-SITE>https://tsite.jp/daikanyama/

<PReNippon>http://pre-nippon.com/


ちなみに、拙著の隣に並んでいるのは、実はゆるっとした才能あふれる後輩だったりします。

『ボクの彼女は発達障害』くらげ・寺島ヒロ著(学研)

http://www.amazon.co.jp/dp/4054057063

ひそかにファンなのですが、先輩と後輩の本が並ぶのって、ちょっとオモシロいと思いません?

先輩か後輩か、どっちにしよう?なんて迷わないでくださいねw

2015-05-17 めぐりめぐっての巡りあい

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待ち望んだ出会いがかなった日!

国際医療福祉大学大学院の公開講義「発信力を磨き・想像力を磨いて、医療を変える・福祉を変える」で講師をさせていただきました。

担当教授は、大熊由紀子先生。

自らを「福祉と医療・現場と政策をつなぐ志の縁結び係&小間使い」と名乗り、

異なる幅広い分野の人を結ぶ「えにしネット」を主催されています。

大熊さんとは2003年、私が視覚障害のあるユウコさんとの共著

「ユウコとカリンのバリアフリーコミュニケーション」(小学館)を出版したことがきっかけで出会いました。


今回、講師の打診をいただき恐れ多くもお受けさせていただいたのです。

受講生の皆さんはお仕事が終わってからの授業なので、お疲れのはずなのにとても熱心。


この日、私にとっては忘れがたい出会いがありました。

以下は「めぐりめぐっての巡りあい」。


ことの始まりは1997年。

現在私が副代表を務めている「共用品ネット」という団体の前身であった「E&Cproject」で大きなイベントを開催しました。

その名も「バリアフリーは銀座から!」

銀座商店街と協力し、銀座一帯をバリアフリーにしちゃおう!という企画です。

例えば、SONYビルではバリアフリー商品の展示会、

バリアフリーシンポジウム、

ビクタービルでは、バリアフリーコンサート!といった具合です。

そんな中

「じゃあ四丁目の銀座和光ショーウィンドウでは手話でメッセージを発信してもらおうよ!」と提案。

当時私は22歳、怖いもの知らずの発言です。

ところが、メンバーにセイコーと関係のある方がおり、

「和光の人と面談するよ!イメージをまとめといてね!」と。


そうして私は、

「聞こえない人の言葉である手話を、ここから発信してほしい!」と

稚拙なデザイン画を何枚も広げ、数種類の手話メッセージや思いのたけをぶつけました。


じっくりと耳をかたむけ

「できるかどうか分かりませんが、面白いアイデアです。」

そうおっしゃってくれたのが、八鳥治久さんでした。

ショーウィンドウ界の巨匠とも呼ばれ、世界一とも言われる和光のショーウィンドウの数々を手がけてこられた方だと知ったのはずっと後。

若いって恐れ知らずです。


そうしてイベント期間に合わせて披露されたショーウィンドウを見てたまげました。

描いていたイメージそのものだったからです。

採用された手話は「愛」(愛してるのほか、可愛い、大切という意味もあります)

手話劇場」というタイトルがつき、「銀座から愛を発するショーウィンドウ」として注目されました。


イベント終了後の打ち上げの帰り、気分よく酔っていた私たちは

タンバリンを鳴らしながら和光前の交差点を行進。(よく捕まらなかったなぁ)

記念写真をとったり、興味を示す外国人に

「これは日本の手話で、愛してるっていう表現ですよ!」と勝手に解説をしたり。笑


そんなこともすっかり忘れつつあった2013年、当時22歳だった私は、立派なアラフォー。

大熊さんからメールが届いたのです。

「教えている学生さんが、八鳥さんの奥様なのです!和光の!」

その時の講師が、共用品推進機構専務理事の星川安之さんだったとか。

星川さんは、当時の企画を中心になってまとめた方で、たまたま話題にのぼったのだとか。

そうして奥様である、藤原瑠美さまをメールでご紹介いただき、

ご主人の八鳥さんが、当時の私が出したお礼状を今でも大切に持っていると

写真を送ってくださったのです。(とっても恥ずかしい)

藤原さんご自身も、和光にお勤めだったとのこと、

現在はスウェーデンの福祉や高齢者ケアの研究をされており、ご著書も沢山。

フェイスブックで紹介される日々の暮らしや食卓コーディネートがセンスよくおしゃれで素敵なのです。

いつしか私の憧れとなっていました。

いつかお二人に直接お目にかかりたい!そんな想いをずっと温めていたのです。


そうしてやっと、大熊さんの授業で念願かなっての初対面。

抱き合ったまま涙が止まらないという、私にしては珍しい事態に。

めぐりめぐっての巡りあいです。

生きていると、こんなことがあるんですね。

素晴らしいえにしを作ってくださった大熊さんに感謝です。

今でも私にとって、銀座四丁目の和光ショーウィンドウは大好きな場所。

次はご主人様である八鳥さんに…とひそかに想う私です。

2015-02-23 共用品ネット報告会「わくわーくショップ2014」

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見えない、聞こえない、歩けない、話せないもなんのその。

老若男女、職業、性別、性格の良し悪しもなんのその。

多様な人が同じ場で共に話せる場、それが「共用品ネット」です。


共用品ネット報告会「わくわーくショップ2014」にお越しくださった皆さま、ありがとうございました!

今年は「旅」をテーマにしたエピソードをそれぞれの立場からディスカッションしました。

これだけ色んな立場や障害のある人がいると、出てくる出てくる珍道中の数々。

見学者にも発言していただき、無事に終えることができました。

写真は、副代表コンビの挨拶(実際はちゃんと話してます!)や、共用品ネットの輝く重鎮花島氏、UDトークを使った運営会議、噂の「雰囲気メガネ!」。

モールス信号も出せちゃったりするこんなのを作れる青木さん、すごい!!!

なぜかピンク!酔っ払いみたい!


懇親会は、同じ会場内で出会った別の2団体の方々も一緒にやっちゃおう!ってことでごちゃまぜ状態。

障害や団体を越えてまさにインクルージブでダイバーシティでユニバーサルなスペシャルでブラヴィッシーモな懇親会。

だれでも受け入れちゃうでっかい器が自慢の共用品ネットです!(オチなし)

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