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2009年02月16日

「第2回ワークショップ: 文字—文字の規範」報告 18:33 「第2回ワークショップ: 文字—文字の規範」報告を含むブックマーク 「第2回ワークショップ: 文字—文字の規範」報告のブックマークコメント

mixiの日記に書いたものですが、御覽になれないかたも多からうと思ひますので、あまり參考になりませんがレポートをば。

當山氏 基調報告 景觀文字と字體規範

景觀文字*1の例として、京都・祇園における示偏の「ただしいかきかた」から問題提起。示氏の「祇」に對して、祇園では明確なNOがあった。文字における規範とは?

小形氏 大日本印刷における表外漢字の變遷

規範は規範だけでは成りたたない。では、當用漢字・常用漢字人名用漢字といふ規範は、どのやうな運用をもたらしたのか。「「解釈による運用」から「漢字表による運用」へ」をキーワードに、「以下これに倣ふ」世界から、「書いてあること以上のことをしない」世界に、どのやうに變ったのかを示す。

愚案するに、小形氏の所論に3期に分けるのは、2期において漢字表にないことを自社で獨自に解釋するのを止め、3期において、漢字についての自社獨自基準が破壞されたことと考へられるのではないかと。

小池氏 JIS X 0213漢字の選定基準とその問題

JIS X 0213に入った字、入らなかった字を見て、JIS X 0213の漢字選定の問題を考へる。入った字として𠽟、入らなかった字としてさんずいにうかんむり、ハマなど。これらは、内部基準としての「誤字・字體存疑字の排除原則」で入ったり入らなかったりしたのであるが、これによって前者を入れ、後者を落としたのはほんたうによかったのであらうか。

問題意識を打ち出しての報告ではなかったので、まとめとして不適切かもしれませんが、こんな感じなんでせうか。『異体字の世界』に書いたことださうです。いただいたのにちゃんと覺えてませんでした……。

師氏 携帶電話の繪文字のUnicode登録をめぐる議論の動向

Googleの主導により、携帶電話の繪文字の登録がUnicodeに提案されたが、それをめぐって議論が噴出し、特にアメリカ人を中心に反對論が卷き上がってゐる。しかし、日本人や當のキャリアがその議論には入ってはいかない。ここでの贊否では、(守られてこなかった) 規範意識を根據に贊否を言ふものが多く、文字の規範を考へるうへで興味深いので報告する。

規範の他者性といふのがよくよく出てる議論なのだなあと思ひました。規範といふのは、わがこころのうちのお巡りさんなんですよね。

狩野氏〜林氏

うまくまとめられません。ごめんなさい。

全體討論 (部分)

家邊氏總括から

・「字形を規定しないことと繪文字」 繪文字↔Pictgraph (圖記號) 圖記號には詳細な形状規定

豐島氏コメントから

・規定には殺人を禁ずるやうな人倫による規定と、左側車線での走行を定めるやうな手つづきを定める規定とがあって、漢字表や文字コードは後者であるはずなのに、前者と取り違へた議論が多いやうに感ずる。

師氏コメントから

・わたしの言ひ方では、前者の規定は無意識的 (所與的?) なもので、後者は合意による、つまり外部的な規定ですね。

*1:「街路の看板などの表示に使われている文字を「景観文字」と呼ぶ」(高田智和「文字の研究法: 漢字字体研究の対象と方法」『言語生活の研究法: 方言と文字』平成20年度国立国語研究所公開研究発表会、2008年12月、11)