高校の必修科目未履修問題についての所感


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061102-00000097-sph-soci

高校の必修科目未履修問題の救済策について、70時間(2単位、1時間は50分授業)の補習を条件に卒業を認める方針を維持しつつ、2単位足りない生徒の補習条件を実質的に50時間程度に引き下げる方針を固めた。


こういった政府の方針について、yahooの投票では「甘い」との声が圧倒的に多く上がっているようですね。


履修漏れの救済策「甘い」 - Yahoo!ニュース 意識調査


はてなのアンケートでも、「全部履修させるべき」という声が多いようです。


高等学校の未履修の問題が世間を賑わせていますが、あなたは対応… - 人力検索はてな


また、こんな興味深い質問もありました。


(履修漏れ問題について) 私は今の受験生に救済措置があって欲し… - 人力検索はてな


私個人としては、この救済策については「致し方ないのかな」と思っています。当の学生達の大半は大学受験があるだろうし、学校側が「こういったカリキュラムで」と提示してそれに沿って今までやってきていたわけなのだから、今から不足分全時間の補習を受けさせるというのは、あまり現実的ではない気がします。100時間・200時間と履修漏れのあった学生でも、同一に「70時間+レポート」で済んでしまうというのは、甘いと言われれば甘いかなとも思いますが。


個人的に「こんな救済策はどうかな」と思うのが、上記の政府救済策に加えて、希望する人が補習を受けられるようにすること。例えば、200時間の履修漏れがあった学生さんがいるとします。そしたら、まずは高校生のうちに70時間の補習を行う。そして、残りの130時間については、学校を卒業した後に各々の高校で補習を受けられるようなシステムにするのです。この残りの補習については、完全に学生さんの任意受講とし、受けても受けなくてもどちらでも良いこととします。私は、先日エントリーさせていただいたとおり社会系の授業が好きだったので、もしこういったシステムになっていれば、おそらく卒業後も合間に学校に来て、補習を受けるほうを選択するのではないかと思います。


・・・しかし、この救済策の甘さについて「これではちゃんと履修してきた生徒や学校からブーイングが出る」とかいうお言葉もあるようですが、ちょいと考えてみれば、ちゃんと履修できた学生のほうが圧倒的にオトクなはずなんですよね。履修できてない学生さんよりも、その分知識的に潤うことができているわけですから。学校の勉強がキライな方にとっては「余分に勉強させやがって、ちきしょう」的なご意見も、心情的には分からないでもないのですけどねえ。