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10月31日(月)/2005

[]いまだ描かれぬ世界

土岐まきさんのBlogで紹介されていたので、何となく興味を持って買ってみた本です。作者さんは、これがデビュー作の模様。

主人公は、命の花を得るために、不死者が現れるという町にたどり着いたが……という話です。

作品としては異世界ファンタジーに類するものと思います。魔物とか、世界のつくりとか、そういうところですね。雰囲気的には少女少女してはいないのだけれども、やはり少女向けで、なんというかWINGSの漫画くらいの少女向けな感じです。主人公は人生思いっきり損してますってかんじの口悪い微妙に乱暴な平和主義者で、副主人公は、あからさまに怪しい流浪の詩人(しかもお人形さんのような超美形)です。

世界が閉じていて、微妙に設定がSF気味に見えなくもないところが非常に気になります。ので、まだ、きっとこれから描かれるであろう世界のためには、続きが出るといいなぁと思います。なかなか楽しかったです。

[]妖怪もの連作

夏目友人帳 (1) (花とゆめCOMICS (2842))

夏目友人帳 (1) (花とゆめCOMICS (2842))

緋色の椅子の次回作*1は、連作読みきりの妖怪ものです。

妖怪が見えてしまう主人公は、家族がなく、親戚をたらいまわしされていた。ある日、妖怪に追われていた彼は、妖怪が祖母の名を呼ぶのを聞く。逃げる途中で何かの結界を解いてしまい、そこにあらわれたのは……招き猫?

なかなか面白かったです。招き猫のヒト(?)がいい味だしてるじゃないですか。妖怪も結構かわいい感じで。

[]アストロッド・サーガの短編集

悪魔の皇子と冠された、「アストロッド・サーガ」から始まる作品の番外短編集です。

正直なところ、本編を読んでいないひとには面白くない作品だろうと思います。ていうか、多分最初の2作を読み終えてから読むのが一番ベストなんじゃないでしょうか。

個人的な印象ですが。このシリーズについては、3作目がなくても気持ちよく読み終われていたように思うので、余計に刊行時期としては微妙……。

しかし、最初の2作を読んだ人にとっては、まあなかなか面白がって感慨とともに読める作品群でもありますね。物語序盤の主人公の駄目っぷりを久々に見て新鮮でした。でも、多少改心してからも根性ナシは健在なんですよね。それを再認識しました。

[]真実のジャンヌダルク

今はすっかり歴史もの作家の藤本ひとみ女史が、ジャンヌ・ダルクの生涯をたどり、真実の姿を明らかにしてゆく、というエッセイ集。

藤本ひとみさんといえば、個人的には(古い話ですが)漫画家マリナシリーズを真っ先に思い浮かべる私です。が、この方が以前世界史の登場人物についてミーハーに語ったエッセイ集みたいのがありまして、こちらも結構楽しんで読んだ記憶があります。その本にくらべれば幾分真面目ではありますが(対象年齢も違いますし)、体裁は整ってるけれどもノリがあんまり変わってないんですね、なんだか。計算なのかどうかは知りませんが。懐かしいような唐突に感じるような奇妙な感じです。丹念に実際の場所をたどって取材されているようで、しかし堅苦しすぎず、図版もわりに多くて、ちょっとした旅や通勤のお供に良さそうな本だと思います。

[]ペギー・スー2作目

ペギー・スーの一家は、今度は父親が警備員の仕事を見つけてきたために、砂漠のど真ん中にある飛行場のところにお引越しです。引越し先に向かう途中ペギーたちは、あるお爺さんに蜃気楼に気をつけろ、ここの蜃気楼は危険だ、足を踏み入れてはならないと警告されるのです。青い犬の言い分を聞くに、ここの砂漠はどうもただの砂漠じゃなさそうです。

今回、ペギーと青い犬は蜃気楼の中で奮闘ですよ。どんどん小さくなる中の人間と、その存在を吸って大きくなっていく悪魔の庭。庭の畑の作物は、悪魔の食べ物ですが、その正体は……。という、どこか童話チックで恐ろしい奇妙な世界が繰り広げられます。わくわくして、でも、ある意味で非常にぞっとさせられる物語です。

[]龍の黙示録5作目

紅薔薇伝綺 (ノン・ノベル―竜の黙示録)

紅薔薇伝綺 (ノン・ノベル―竜の黙示録)

吸血鬼、龍緋比古(りゅう・あきひこ)を主人公としたシリーズ5作目は、篠田真由美版「薔薇の名前」だそうです。

シリーズ5作目とかいいながら、実のところ1作は番外のような気もするのでじゃあこれは4作目か、と思いきやそれも微妙なような。本編に密接に関わってはいるけれども実際はメインのストーリーからかなり外れたところにある作品、であるような感じがします。

作品の主要部分は13世紀、1256年の修道院で、主役は多分、オルシーニという男に憑依させられたセバスティアーノです。そばには醜い下男のふりをする龍。異端の書を収めた文書館に奇怪な人死に、異端審問官まででてきてしまいます。で、解決は何故か伝奇ものという……。作品としては大変に分類しにくいですが、個人的には結構楽しめました。良かったです。

*1:実は連載が終わっていることを知らなかった……。妹のマンガ本の山から発掘しなければ;