くりごはんが嫌い このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

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2007-10-31

[]やっぱり『狼よさらば』的な復讐映画は好きだ。 01:20 やっぱり『狼よさらば』的な復讐映画は好きだ。を含むブックマーク

f:id:katokitiz:20081123012025j:image:right9時にCDを返して、そのまんま映画館へ行き『ブレイブワン』鑑賞。

まず最初に言っておくが、私は映画の中で「この世に死んでいい人間なんていない!」というようなセリフが出ると、反吐が出そうになり、ものすごく嫌悪する。私の中にそんないい子ぶるような思想などは存在しない。というか、私は昔からそういう子供だった。もうホントに世の中のゴミどもを一斉に掃除してくれないかなと思っていた。

だから『デスペラード』でスティーブ・ブシェーミが「そいつらは生きてる価値もないくそったれだ、死んで当然だったと思うよ」と言うセリフには心底感動した。『デスペラード』を見たのは映画にハマる前だったが、かなり強烈なワンパンチとして、今でも大好きな映画である。

その後に私は、私自身の内面を覗かれたような『タクシードライバー』という映画に出会う。『タクシードライバー』のトラヴィスはまさに私で、今でもストレス発散ムービーとしてお世話になっている。トラヴィスが議員を乗せた時に『水洗トイレのようにこの街をキレイにして欲しい』というのは私の思想にピッタリだった。

私は常日頃そういう事を思ってるだけで、別に実行してるわけではない。だから頭がおかしいとか言われる筋合いもないし、むしろそれこそ一般的な価値観として親の前でも平気で言う。誰しもが、街にいるチンピラに嫌悪感を覚え、しっかり区別して生きているのだから。

そこまで前フリをしてから言わせていただくが、ジョディフォスターの『ブレイブワン』は、

まさに私のためにあるような映画で、私のような人間にとっては最高の一言しか出ない作品だ。

完全に『狼よさらば』を下敷きにしているが(というかリメイクと言ってもいいだろう)とにもかくにも最高だった。自分の婚約者が殺されて、事務的にしか処理しない警察に怒りを覚えた主人公が、生き続けるため、そして復讐のために、街のドチンピラどもを銃で撃ちまくる!!!!

ニール・ジョーダンは70年代には良くあった、一般的な倫理観を揺さぶる映画を丁寧に抑えた演出で作り上げていく。奇を衒った演出は一切無く、淡々とリアルに乾ききった映像で紡いでいく。その設定やプロットだけでなく、演出的にも『狼よさらば』に忠実だ。冒頭の暴漢に襲われるシーンは実に生々しく、ベッドシーンも添え物になっていない。銃を手にしてから初めて殺しをするシーンなんかは『タクシードライバー』を意識していて、さらに鏡に向かって、話す所も一緒だ。この辺は両方を観ている人ならばニヤリとするだろう。銃を手に入れるプロセスや警官は役立たずという『狼よさらば』では重要だった部分もほぼすっ飛ばして、街のチンピラをガンガン撃ち、さらに刑事と友情を育む映画にしたのも正解だと言える。

若干音楽がうるさく感じたし、ラジオDJという設定よりもただの主婦くらいの方がインパクトがある気はするが、ラストの展開から衝撃の結末も含めて、すべてが私のツボを付いていた。好きじゃない人も多いと思うが、最高である。

これでラストが説教臭かったりすると、もう怒りまくるところだけど、これはそういうのがないのもいい。チンピラが現れて、銃を突きつけて脅せばいいのに、それもやらずにいきなりズドン(主人公は脅すだけでもよかったんじゃないか?と自問自答する)というところも気に入った。

確かに『狼よさらば』ほどのインパクトはないし、もっともっと倫理観を揺さぶる様な設定にしてもいいと思ったが、生温い映画がたくさん公開されてる中でこれくらいの強烈な映画があってもいいだろう。万人にお勧め出来ないけど、私は買いますよ、この映画

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2007-10-30

[]ファイトクラブの答えがここに! 01:23 ファイトクラブの答えがここに!を含むブックマーク

クローズZERO』の最初の方で暴れまくる不良に対して先生が怯えるっていうシーンがあるんだよね。この演出ってさ、実は無理に入れなくてもいいんだよ、だって映画の中の世界だったら演出次第でどういう事も出来るんだから。別に先生なんて出さなくても、そういう事になってるのはいくらバカな頭でもわかるわけ、『パイカリ』でレイプしまくりだった極悪人の海賊をヒーローにする事だって出来るんだからさ、でもね、そういう演出をわざわざ入れてる。これって『ファイトクラブ』に対するアンサーなんじゃないか?

ファイトクラブ』ってブランドとか身につけたり、学歴があったり、社会的な地位を手に入れても、それは個人そのものではない!結局、そういうものを全部取っ払って優劣をつけるとしたら、裸になって殴り合い、強いヤツがリーダーになる!っていう映画だったでしょ?『ファイトクラブ』は爆弾でテロを起こして、それで終わるけど、結局体制がひっくり返った世界を描いてはいない。『マトリックス』と一緒で、体制に甘んじているな!目覚めろ!民衆ども!で終わってる。

クローズZERO』の鈴蘭高校が社会なら、先生は体制側のメタファーになり、ケンカで暴れ回る生徒は民衆だ。結局彼らを押さえつける権力がなくなってる。学歴もなければ、金も社会的な地位もなくなった世界が鈴蘭高校。

つまり『クローズZERO』という映画そういう世界で勝ち残るのは力の強いヤツだ!という事を提示した映画で、『ファイトクラブ』で問いかけた事のアンサーになる。

これってかなりすごい映画だと思うんだが、オレだけだろうか?今の映画評論家は勝手な憶測と無茶苦茶なレトリックでふざけた事を書くが、私は奇を衒ってるわけではなく、三池崇史という監督が『IZO』という映画を撮り、プロデューサーの山本又一郎が『太陽を盗んだ男』の脚本にGOサインを出してるからこそそういう設定もあり得るんじゃないかと思っている。

そういう思想が少なからずあったとするならば、それを『クローズ』という有名な原作で小栗旬という半ばアイドルのような俳優を使って作った三池崇史は天才であり、マーロウものを『第三の男』にはめ込んだアルトマンと並ぶ異端児だと思うのだが、どうだろう。

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2007-10-29

[]腐った邦画界にドロップキックだぁ! 01:39 腐った邦画界にドロップキックだぁ!を含むブックマーク

『ブレイブ・ワン』を観ようと思ったが、起きたのが上映開始時間だったので断念して、その15分遅れの『クローズZERO』を観に行った。ちなみにマンガはまったく読んでませんのであしからず。

クローズZERO』…すげぇおもしろかった!とにかく最高!今年のベスト10入り大決定!!!!!ちょーお気に入り!マジでもう一回見たい!DVDも絶対に買う!!!!

もう、今の腐った日本映画界の土手っ腹に風穴空けたね!ホントに凄まじい作品だったと思う。確かに完成されてないし、高校生に見えないヤツも居たけど、そんな事は一切おかまい無しのパワー!!!!何がすごいって、学歴も社会的地位もないヤツが、拳一つで頂点極めるっていうところね。力のあるヤツがこの世を制する!体制も政治もクソもない、とにかく世の中殴って殴って殴りまくれ!っていう映画。さらに若い時はそうやってバカやったり革命だとか騒いでもいいけど、大人になったら結局は体制側になってしまうっていう残酷なメッセージもあってすごかったよ。若い時に鈴蘭をしめてたヤツらはサラリーマンになったり警察の人間になってるんだから!

三池監督って作品の出来不出来が激しくて、基本的にうまい人じゃないんだけど、パワーっていうか、普通の映画にしたくない!っていう気持ちはすごく好きで、実際お気に入りの映画も多い。倫理観や映画的な表現を根底から覆した『殺し屋1』とか、新しいヒーローもんの『ゼブラーマン』とか、体制に甘んじてるバカや腐った官僚は皆殺しだ!という『IZO』とか(昔はおもしろくないと思ったが今は好き、その理由はいずれ書く)あれをやったら映画というものはどうなるんだ!という『DEAD OR ALIVE』とか、すげぇ好き。

クローズZERO』はそういうパワーと普通の娯楽映画のバランスがとても良くて、今の映画界にワンパンチ!という勢いが全編を覆ってるがそれだけじゃなくて、泣かせどころも友情もある。

いやぁ、すごかったねぇ、ケンカシーン!スタイリッシュに撮らなくてもやっぱり迫力あるぜ、あの撮り方は。ぶっちゃけ、全編ケンカシーンばっかりで、この辺はさすが『IZO』の三池監督だと思った。一応、エスタブリッシュメントショットではクレーン使ったりして、珍しく、普通にいってるなぁと思ったら、前フリなんだね、これからケンカばっかりだから、この辺は緩く行くよっていう(笑)

飛び蹴りとかドロップキックとか、パンチの入れ方とかケンカそのもの。『けんかえれじい』とか『パッチギ!』のケンカシーンもすげぇなって思ったけど、すごすぎる!

のっけからカーチェイスあり、ケンカありで、ギャグもところどころすべってたが、ここぞ!ってところでは劇場全体がかなり湧いてた。っていうか、『クローズZERO』ってプロデューサーが山本又一郎なんだよ!いつまで経ってもこの人は若い!『あずみ』でも北村龍平と組んだりして、今回は三池監督でしょ?さらにゴジもそうだけど、いっつも過激で激しい監督と組むんだな、でもプロデューサーのところにたくさん人が居たが、又さんは一体どんな仕事をしたんだ?名前だけ貸したのか?

まぁそれはいいとして、『クローズZERO』ホントにすごかったよ!小栗旬山田孝之もまったく興味なかったけど、ホントにファンになった、めちゃくちゃかっこよかった。小栗やら孝之やらが出るアイドル映画だとなめてかかってただけに、もうガツンとやられたよ。原作読んでる人はどういう風に感じたか分からないけど、ホントに映画としてこれはすごすぎるんだよ!

ただ、ホントに残念だったのはクライマックスの大乱闘シーンでね、病院のシーンとライブシーンがカットバックでそれぞれ映るんだけど、あれはやるべきじゃなかった。もう迫力のシーンでこっちの血も沸いてるのに、一気にクールダウンさせられるんだよ。確かにやりたい事はわかる。でも、あの病院のシーンとライブのシーンは絶対にいらなかった。ヤクザのくだりだけカットバックで入れて、後はあの乱闘シーンで突っ走るべきだった。ホントにあそこは惜しい。オレがプロデューサーだったら、もうバッサリいってたね、ここは要らん!って言って(笑)

あと黒木メイサも全然要らなかったな。出だしすげぇヘタでビックリしたし。

2時間20分と長尺だったけど、もう絶対に見るべき!ホントにすげぇおもしろかったんだから!!!!傑作とは言えないけど、『スケバン刑事』といい、こういう映画がヒットすると邦画界も活気づくんだけどなぁ。

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2007-10-27

[]feeble bank strokeというバンドがかっこ良すぎる。 01:45 feeble bank strokeというバンドがかっこ良すぎる。を含むブックマーク



カナデフウビの翔に電話して「頑張れ」と言っておいた。どしゃ降りの中、ツタヤまで必死こいてチャリを漕ぎ、立ち読みやら、マックで飯喰うやらして、LOTSへ、プロミストランドというイベントに行くためだ。

翔とかもよく『今の新潟のバンドはマジでレベル高い』と言ってたが、実際私自身も音源を聞いた事がなく、PIECE4LINEとカナデフウビくらいしか知らなかった。

クウラミカと飲んだ時に『絶対にプロミストランドに来て欲しいです!』と言われ、さらにPIECE4LINEの直也殿からも『ライブで見て欲しいんで来て下さい!』と直訴されたので、こりゃマジで行かなきゃだろと重い腰を上げてみた。

プロミストランドとは新潟出身新潟で活躍するミュージシャン6組によるイベントで、今まで2回行なわれており、前回はLOTSをソールドアウトにしたイベントである。結構、PIECE4LINE以外にも噂は聞くバンドが多かったのだが、いやぁ凄まじいイベントでしたな。

まず、ホントにレベルが高い。音も演奏もプロ並み、いやプロ以上だ。実際、プロでもBUMPやらGO!GO!7188などライブがヘタなバンドは多々居るが、さすがコンテスト荒らしのバンドや業界に注目されてるバンドばかりなので、そのクオリティたるやハンパじゃなかった。

オープニングとして小村方駿という人が弾き語りをしてた。ギターがめちゃうまっ!ギター山崎まさよしスガシカオを組み合わせたようで、音の響きがおもしろかった。

avex a-nationのオープニングアクトを努めたLyri&songはすごく音がよかった。多分、1発目というのもあったが、1番音がよかった気はする。演奏うまっ!って思ったが、やっぱりフロントマンに軽いカリスマ性があって、そこが人を惹き付けるんだと思った。アイドルみたいだったしね。『ナイトライダー』という曲とthe pillowsの『LAST DINOSAUR』のアルペジオをサビメロにしたみたいな曲がよかった。

クウラミカが大好きだというNine innocent materialは、いわゆるリンキンパークとかエヴァネッセンスを彷彿とさせるへヴィロックですごく音が厚くこれまた圧倒された。ハーフの女の子がボーカルをやってるから、ホントに洋楽に聞こえる。実際アメリカのバンドのオープニングアクトもしてるほどだし。このバンドはボーカルの存在がでかく。彼女なくしては成立しないと言ってもだろう。あの音にあのボーカルパフォーマンスが重なるから、それが音楽的な違和感として美しく加速する。最後にやった『エスケープ』という曲かな?あれがめちゃかっこよかった。あの曲はCDで欲しい。

PIECE4LINEはまず音の変化に驚く。あきらかに洋楽指向というか、ナンバガ等を彷彿とさせる高音ギターはなくなってて、バンドサウンドがビルドアップしてた。一発目にキラーチューンの『ブランコ』を持って来たが、まるで楽曲自体が筋トレをしたかのような感じだった。実際最初『ブランコ』だと思わなかったし。ものすごい音の歪みと音の重さで、洋楽の様な音になってたが、間違いなく前よりもかっこよくなってる。あまりに歪みすぎて、『約束の唄』や『エタニティグラビティ』は濁った印象になってたが、最後2曲は新境地とも言える楽曲で、PIECE4LINEが目指す方向性が分かった。もし、あれで行くならば、ホントに日本からとんでもないバンドが登場する事になりそうだ。ギターロックの括りから脱出するだろうし、洋楽っぽいし、PIECE4LINEという独自性もあったし。

MYSTRENGTH88は洋楽ストレイテナーを噛み砕いたような音楽性で、かなり人気があるらしく会場も沸いてた。10代とは思えない演奏力と楽曲の洗練さには驚いたし、なんと言ってもボーカルの女の子に人を引き付ける力がある。特にストレイテナーの『TRAIN』を下敷きにしたような曲はポップでよかった。メロにインパクトがなかったように感じたが、あれくらいの方が洋楽っぽくてウケるのかも。

feeble bank strokeは目当てのPIECE4LINE以外で一番良かった。元々、feeble bank strokeのフロントマンはPIECE4LINEのギターをやってて、それでいろいろ噂は聞いてたが、今までいろんなバンドを聞いて来た私自身が驚くくらい衝撃的なバンドだった。スリーピースのバンドで、聞く人によっては「音に厚みの無いBUMP」とかなるんだろうが、私にとってfeeble bank strokeはそれまでのスリーピースの概念を打ち破られるくらい衝撃的で、楽曲、演奏、メンバーの佇まい、パフォーマンス、ギターの音、すべてが完璧で、1発でファンになってしまった。というか、自分でもなんでここまで誉めれるのか不思議なくらいのハマり方。けなす所がなく、すべてがツボだったのだ。

スリーピースは音のスカスカ感を利用してアレンジメントを考えたり、それとは別にスリーピースである事を感じさせない様な、逆に言うと4人でやれよ!とツッコミたくなるバンドがある。前者はロストインタイムだったり音速ラインだったり、後者はレミオロメンとかGO!GO!7188とかが居たりする。feeble bank strokeはそのどちらにも属さない特異なバンドである。

まず、彼らの音楽4人でやるべき音楽楽曲の幅はかなり広いが、それがスネオヘアーみたいに振り子の端と端くらいデカい幅でなく、どちらかというと、前後左右に少しずつ揺れてる印象がある。だからギターのアレンジメントも含め、普通なら4人くらいで演奏しなければ楽曲が持つ世界観を伝えきれない。BUMPなんかは楽曲が洗練されすぎてるので、ライブでは6人くらいで演奏しなければならなかったりする。そういう意味でバンドの人数編成というのはとても重要だ。

ところがfeeble bank strokeは4人でやるべき音楽を3人で演奏し、それにまったく無理を感じない。むしろ、4人でやるべき楽曲を3人で違和感無く演奏してるその事が最大の魅力。4人から1人抜けて、今の編成になったらしいが、私的にはそれは大正解だったようにも思える。これが4人でやってたら、普通の一般的なギターロックバンドになってしまう。3人でやってる事の違和感が、音楽的には最高の違和感であり、それが最高の武器となり個性になるのだ。

やってるスタンスという意味ではアシッドマンストレイテナーに近いのだろうが、音楽的にはまったく違う位置にいるので、そう言った意味でも私には衝撃的だったのかもしれない。

ライブも無理に笑いを取ろうとしてスベったり、だらだらとトークをしてライブの温度を下げてしまうバンドが多い中で、feeble bank strokeはとてもストイックに勝負してた。楽曲の持つ世界観だけで十分に圧倒された。正直、客を湧かせるような華のあるバンドではないが、演奏する3人の立ち振る舞いも含め、ライブで見るべきバンドだと思うし、あれくらいストイックな方が私の様な人間には華になり得る。

今回初めて聴いたが、演奏した楽曲はどれもかっこよく、特にPIECE4LINE時代の『星の砂』は原作者であるプライド感じさせる演奏だった。間違いなくこちらの方がいい。○○っぽいというバンドも多い中でfeeble bank strokeの音楽は独特だ。しいて言えばBUMPっぽさがあり、実際『リトルブレイバー』と『ロストマン』を足した様な曲もあった。でも、それすらも3人で演奏してるから、その演奏力が魅力になる。

ライブが終わりすぐにフロントマンであるサトウカズヤと話した。というか実は軽い面識が(笑)

向こうも私に気づいて『あー!あー!』となったが、開口一番『正直、PIECE4LINE目当てで来たけど、それ以外では1番良かった!マジでカッコ良かった』という事だけ伝えておいた。私は彼に『4人にするつもりないの?』と聞いた。彼は『ああ、1人入れたいんですけどねぇ』と言ってた。もちろん上記の理由で好きになった私は『絶対にスリーピースで行くべき!』と勝手な意見を押し付けて来た(笑)バンドというのは転がっていく物だし、誰かのアドバイスで4人になるかもしれない、でもfeeble bank strokeはそうなったとしても独自の音楽を作っていけるだろう。がんばってほしいものだ。

トリを努めたのはカナデフウビ。なんかやかましいおばさんがいるなぁと思ったら翔のおかんだった。向こうも『なんであんたがいるぅーん!私の声でわかったろぉ』とか言うくらいだったし(笑)バンド編成は初めて見たが、かっこよかった。パフォーマンスという意味では一番魅せてた気はする。実際お客さんもかなり湧いてたし、MCでも笑いをバンバンとってたしね。

パチンコの曲!」と言って、ダムズのCM曲をやったが、その時の客の湧き方がハンパじゃなかった。やっぱりCMをやってるというのはでかいなぁ、あれは1番キャッチーやね。Aメロは『スターフィッシュ』だけど(笑)

11時近くまでライブ会場に居た、打ち上げに行こうかなと思ったが、どうやら関係者だけらしい、しゅん。

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2007-10-25

[]ふがいないなんて自分を責めんな 01:49 ふがいないなんて自分を責めんなを含むブックマーク

GREAT SPLASH

GREAT SPLASH

BUMP OF CHICKEN以降、有象無象にウジャウジャと沸いて出てきたギターロック勢のなかで、ぼくはCUNEというバンドが飛び抜けて好きだった。彼ら以外では音楽的にいちばんメジャーっぽさがあったバンドで、GOING UNDER GROUNDと同じグループに入れれたかもしれないが、CUNEメロディはかなり練り込まれており、スピッツGRAPEVINEを彷彿とさせるものがあった。

元々、hitomiの『Samurai Drive』という曲がとてもかっこいいと思っていて、シングルを買ってしまったほどだが、その『Samurai Drive』を野郎が歌ってるのを有線で耳にし、すわ何事???と調べたら、楽曲自体、CUNEというバンドのカバーだったことを知った。

『Samurai Drive』はホントに凄まじい楽曲だと思う。人を喰ったようなタイトルもさることながら、イントロの2コードはとてもへんちくりんだ。それをそのまんまAメロまで持っていき、そこに「このまま遠くへ〜」という美メロが被さる。さらにいちばん盛り上がるのがBメロというのも変だ。最後のリフレインは「責めるな」という言葉を「責めんな」とはめこんだり、「愛すべき者」を「愛すべきもん」と歌ったりして、ミスチルっぽいメロのツイストをしたと思えば「何だかなぁ」とか「ふがいないなんて」とか、J-POPであまり耳にしないフレーズもあっておもしろい。これを聞いたときに様々なロックJ-POPが渾然一体になった曲がついに出てきたと、個人的には狂喜乱舞したもんだった。

CUNEを知った時、すでに彼らは佐久間正英プロデュースでメジャーデビューしていた。これをたまたまラジオで聞いて、ドンピシャだったのですぐに買いに行き、その後の作品はほとんど買ってたくらいのファンだった。アルバム『GREAT SPLASH』は捨て曲なしで、さらにシングル『青空』は有線でかかってるのを聞いたバイトの娘が「これすごく良い曲!誰の曲だろう」と言ってたくらいの神曲であり、藍坊主が好きな知り合いの車の中で藍坊主がかかってた時は、声があまりにCUNEに似てたので、「お前CUNE聞くんだ!?」って言ってしまったほどだ(ぼく自身そのときは藍坊主をまったく知らず、その娘はCUNE知らなかったので、教えてあげたらすごくいいと言ってた)

評論家も「今後大ヒットを連発する予感がある」と言ってたくらいなのだが、今ひとつパッとせずに活動を停止した。

CUNEというバンド名の通り、胸キュンになる曲が多いのも特徴で、基本的に彼らはポップなグループでもある。その楽曲の振り幅の広さのせいか、どういうバンドなのかよくわからなかったというのも事実だ。彼らが売れなかった理由はゆったりとした曲の完成度があまり高くなかったからだと思う。『リフレイン』や『カノン』『青空』なんかはCUNEっぽく、メロも曲展開も凝っててかっこいいが、『そばにいてよ』だとか『様々サマー』はそれらにくらべるとやっぱり完成度が低い。『Butterfly』や『クローバー』(後者はドラマの主題歌になった)という名曲もあるけど、それがすくなすぎた。

Mr.Childrenなんかはどの曲をやっても、ミスチルっぽいと言われるし、くるり音楽性が分からないが、どのジャンルをやっても完成度が高かった。CUNEにはそれが無かったということである。

音楽と髭CUNEがゲストで出た時、棚橋さんは『ちょっと楽曲の幅が広過ぎる気がするけどね』と言ってたが、その意見には完全同意する。まぁ小林亮三自身がヴィジュアル系弾き語りcuneだからというのもあるのだろうが。

あと「い行」をメロの一番高い部分に置くのも特徴的で『カノン』という曲では「月に涙を 星に願いを」の「きになみだを」と「しにねがいを」の「い行」がメチャクチャ高い。『Samurai Drive』だったら「I don't Know the way of truthが何だかなぁ」の「way」が死ぬほど高い。これは洋楽に多くて(もちろん言語体系が違うからだけど)私はそれがすごく好きな部分だったのだが、日本人はこれをあまり好まないというのもある。逆にB'zは「あ行」を一番高い部分に置く、日本人には1番これが耳に馴染むようだ(たけしの万物創世記でやってた)。故にそこまで浸透しなかったのだろう。

CUNEはつい最近までまったく聞いてなかったが、久しぶりにカラオケで歌ったのをきっかけに引っぱり出してみた。今はベスト盤も出てる様なので、ひねたJポップが聞きたいという方はもし良かったら聞いてみてほしい。あういぇ。

BEST 1999-2004

BEST 1999-2004

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2007-10-23

[]ヘアスプレー 01:54 ヘアスプレーを含むブックマーク

9時45分に『ヘアスプレー』鑑賞。のっけから言わせてもらうが趣味嗜好は別にしても間違いなく今年のベスト1だろう。

ジョン・ウォーターズのオリジナルは未見で(むしろそれがあった事も最近知ったのだが)その元になってる舞台版もまったく知らないので、あんまり勝手な事は言えないのだが(だったらオリジナルを観てから書けよって話なのよね)

とにかく娯楽度としても思想としてもほぼ完璧に近い作品でまさに好き嫌いは別にしても、めちゃくちゃ良く出来てる映画であった。

アメリカは自由の国とか言いながらも非常に保守的であるのは『イージー・ライダー』とかを観れば明らかなんだけど、この『ヘアスプレー』の舞台になったボルチモアもそういう場所で、時代が変わって行く事を受け入れようとしない。そのボルチモアローカルTV局の番組に1人の女の子がオーディションを受けるところから物語が始まるが、

ジョン・ウォーターズ映画はそうなんだけど、人とは違うという事を個性として特出するでしょ?それがニワトリを犯そうと、ゴミを分別しない人を殺そうと、バカな写真を撮り続ける男だろうと、なんか映画の中ではヒーローになったりするのが特徴で、それが差別や偏見に対する理想のメタファーっぽくなる。

ヘアスプレー』ではそれが露骨には現れないが(オリジナルではもっとすごいのかも)露出狂が出て来たり(あの露出狂ってジョン・ウォーターズだよね)デブな女とバカなおもちゃしか愛せない男が出て来たり、黒人やデブなヤツという世間でいうところの『キモい』やつらが(揶揄するために使ってんだぞ)当たり前の人間として出てくる。むしろ、それがかっこいい基準になっていて、人と違うという事を惨めに思うな!というメッセージになってる。

あと『ヘアスプレー』の何が素晴しいって、徹底した差別撤退でしょ。まず、デブでチビの女の子を主人公にするというところが何よりも素晴しい。でも、基本的にアメリカって1つ武器があればウェルカムな国だったりするからね、ジャッキーだって、まともに英語喋れてないらしいけど、彼にはアクションという個性があるからハリウッドスターになれた。

ヘアスプレー』の主人公はデブでチビなんだけど(これもその内差別用語とかになるのか?)

歌と踊りが大得意で、その武器1つで人気者になっていく。ただ『ヘアスプレー』がさらに素晴しいのは、人種差別に対してもNOと言ってるところだ。実は『ヘアスプレー』は60年代が舞台なっていて、まだアメリカに差別が根付いた時代を取り上げる。実際アメリカは奴隷解放をしてもその後、人種差別は徹底して行なわれ、映画の中にも出てくるように白人と黒人を差別どころか区別し、きっちり分けていた。体育館でダンスするシーンでも白人ゾーンと黒人ゾーンがあって、黒人ゾーンに入ろうとする主人公を黒人の友達が止めるというシーンが出てくる。

私世代になるとそういう事っていうのは映画芸術、TVで取り上げられない限り知る事はないし(あと興味を持たない限りは)日本でそういう教育を行ってるかどうかも定かではない(オレは中卒だ)のでなんとも言えないが、娯楽映画でそういうのをウソなくやるというのは、今の時代だからこそ出来るのかもしれないし、そういう事はたくさんやっていただきたい。しかも説教臭くないのも実にいい!(だから私は海賊というレイプしまくりの極悪人を正義のヒーローにした『パイカリ』が許せない)

思想だけでなく『ヘアスプレー』は娯楽映画としても一級品だ。まず、歌だが、主人公が冒頭から唄う歌にノックアウトされた。正直勉強不足なのでどういう経緯で作られた曲なのかよく分からないが、間違いなく、ウォール・オブ・サウンドを意識した楽曲である。そして、その後に出てくるのはレイチャールズを意識した古き良きR&B、この2曲で作品の方向性や思想が分かる。

さらに役者だが、なんと言ってもジョン・トラボルタだ。彼は作品選びがドヘタクソでここ近年は作品に恵まれず、『パルプ・フィクション』と『フェイスオフ』で築きあげたキャリアをズタズタにしてたが、やっとここに来て、ドンピシャな作品に巡り会えたと言っていいだろう。

パルプ・フィクション』ほどではないが、彼のダンスも久々に観た。久しぶりに『サタデー・ナイト・フィーバー』とか観たくなるなぁ。

ただ『ヘアスプレー』はホントに素晴しかったし、けなす人も絶対に居ないんだけど、これね『ハッピーフィート』と思想はほぼ一緒で、さらにミュージカルというところも似てるんだよね。ところが『ハッピーフィート』に差別や偏見はいけないって思想がある事はみんな気づいてないでしょ?というか、気づいてる人が少ない。今の観客は映画の向こう側にあるものを見ようとしないし、知ろうともしないんだよね。だから『ヘアスプレー』にはそういうメタファー的なものが一切無い、真っ向から人種差別に対してNOと言ってる。バカでも分かりやすく作られてるのが素晴しい反面、哀しいとも思ったり…

まぁ個人的なベスト1にはならないだろうけど、そういう趣味嗜好や自分のキャラを差し引いたら、間違いなくベスト1だいね。

あとちょいネタバレになるけど『ヘアスプレー』で好きなシーンがあって、それが、主人公が警官を叩くっていうシーンなんだよね、ここは実によかった。警官っていうのはどの映画でも体制の象徴として描かれていて、だからこそ警官を何の理由もなく撃ち殺す『勝手にしやがれ』が流行ったりするんだけど(しかも59年の映画だ!)『ヘアスプレー』はそういう暴力的な側面が一切出なくて、愛は素晴しいみたいな事になりかけるんだよね、やっぱりさ、時には暴力で立ち向かわなきゃいけないときがあるじゃない?マルコムXがそうだったようにさ、もちろん暴力はいけない事なんだけど、暴力で立ち向かわなきゃいけないときが絶対にある。『ヘアスプレー』は確かに愛は素晴しいっていう映画なんだけど、そういう部分をほんの少しでも描いてる所が好感持ったね。

しかもその警官ってのが朝鮮戦争の英雄らしくて、それを叩いたって事で主人公はボルチモアの人から非難を受けるんだけど、そういうシーンを入れたのも素晴しいと思った。

とりあえず、オレの意見を言わせてもらえれば…戦争に英雄なんていねぇよ!ただの人殺しだ!バカ!という事である。そんなヤツが体制側に居て、国民から英雄扱いされるのは狂気の沙汰だ!叩くどころかぶっ殺せ!

ネタバレ終了


てなわけで、他にもミュージカルシーンや映像について、書く事は山ほどあるんだけど、それは他の人が書くと思うので、大胆にも割愛させていただくわ。思想的にも娯楽度も満点の『ヘアスプレー』は

カス映画ばっかり観てる時間と金があるなら3回は観ろ!という素晴しい作品だったお(^ω^)

あ、ちなみにいろいろ書きましたが、私は人から差別意識が根絶される事はないと思ってる人間なのであしからず。私自身もどこかで差別してると思うし、差別に対してNOというあなたも心の何処かでは何かしらの差別をしてるはずです。Mr.Childrenの桜井も『1つにならなくていいよ 認め合う事が出来ればさ』って言ってました。でも、無くなる事はないけど、何かしらの意識は持てる。白人が黒人をぶん殴るという話よりも、『ヘアスプレー』の方が十分メッセージ性があったなぁ…

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2007-10-21

[]『ディセント』は傑作だ! 02:05 『ディセント』は傑作だ!を含むブックマーク

THE DESCENT [DVD]

THE DESCENT [DVD]

2005年最大の拾い物。ニール・マーシャルという名前はこれから覚えていて損は無い。

ちょっとした冒険を趣味としているサラ。その日も女友達と川下りを楽しんでいて、迎えに来てくれた夫の車に乗り込んだ。娘と誕生会の事で話していると対向車がつっこんで来て…気づいたらサラは病院に居た。夫と娘は死んでいた。悲しみにくれ、発狂するサラ…1年後、彼女を元気づけようと、サラの友達5人が、サラをまた冒険に誘った。国立公園内の洞窟探検。いつものようにちょっとしたスリルを味わうはずだったのだが…

ネタバレをしてしまうとおもしろさが半減してしまうが、2005年度最大の拾い物と言っていい傑作ホラー。暗闇が自然な設定になる洞窟探検を下敷きに『マタンゴ』+『プレデター』+『レザボア・ドッグス』で味付け。前半は疑心暗鬼サバイバルで後半はスプラッタホラーになるという一粒で二度美味しい作品となっている。

娘を亡くした事で精神を病んでいるという設定が隠し味。洞窟で迷って極限状態になり、女6人が罵り合うというのもよくあるのだが、洞窟に迷い込んだというのが新鮮で、低予算である事を逆手にとった設定の妙。絶妙な照明と次から次に襲いかかる難関が恐怖とハラハラ感を演出。狭苦しいところを縦横無尽に荒々しく動くカメラがB級感を醸し出すが、この荒々しさこそ、『ディセント』にあっている。まったく無名の役者を使ったのも見事。ハッキリ言って書けるのはここまでだ。後半はそれこそまったく違う映画になってしまうが、こここそが映画の本編で素晴しく、例えるならば『28日後』のような展開になるのだ。

正統なホラー映画とはちょっと違うが使っているアイテム自体はホラー映画によく観られるものばかりで、主人公の造形は『キャリー』だし、『プレデター』と同じ様なカットも出てくるし、『死霊のはらわた』と同じシーンもあるし、緑や赤といった映像は『マタンゴ』だ、『レザボア・ドッグス』と書いたが、どちらかというと『遊星からの物体X』にも似ている。暗闇や人間という恐怖になるアイテムを最大限に使い、ここまで独自の物に仕上げた監督の手腕は見事。完成されてはいないがやろうとしている方向性が見える「分かってるでしょ?」的な作品。

出てくる役者は無名だし、イギリス製作という事でまったくのノーマークだろうが、これは近年のホラー映画の中でも傑作の部類。ニール・マーシャルは『ディセント』でハリウッドでも引っ張りだこになるはず。ただし、『スネーク・フライト』や『ホステル』、『ゴースト・オブ・マーズ』っぽい雰囲気が漂っているので、肩の力を抜いて観るべし。

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2007-10-19

[]静岡と呼ぶのはどうかと… 01:57 静岡と呼ぶのはどうかと…を含むブックマーク

いよいよ『サイレントヒル』鑑賞。『サイレントヒル』は1を途中までやってて、2は全クリした。最初『バイオハザード』の二番煎じだろ?って思ってたけど、これがどうして独自の物に仕上がってて良い。『バイオハザード』は洋館とかゾンビとかが怖いけど、『サイレントヒル』はプロットそのものが実によく出来てるから、どちらかというとリンチやクローネンバーグの映画を見てる様な感覚になる。

そんな大好きなゲーム映画化という事だが、あんまり期待はしてなかった。だいたい『バイオハザード』も『ハウス・オブ・ザ・デッド』もイマイチだったし(ゲーム映画化するという意味で)『ハウス〜』に至っては映画自体もカス中のカスというあり得ない出来。そんな感じで見始めたが…

サイレントヒル』は完璧だ!

この場合、映画として完璧なのではなく、『サイレントヒル』というゲームを見事に映画に差し替えたという意味で完璧。見事だ。よくぞここまで!である。ホントに映像美だし、それはゲームそのものの映像が素晴らしいというのもあるのだけれど、バックまるまるCGにしてたところもあったが、あれは大正解だ、だってゲームはまるまるCGで出来てるのだから。

俯瞰で撮ってゆったり路地を映すところや、色彩から美術、クリーチャーの動きから造形、場所、設定、何から何まですべてがゲームのまんまなのである。この場合「じゃあゲームやってりゃいいじゃん」という言葉は通用しない。何故なら、ここまで完璧にゲームを映像化した作品は今までなかったからだ、今までに何度もあったなら、その言葉はあり得るのだが、まずゲームを完璧に映画化した作品がないので、『サイレントヒル』は「ここまでゲームを再現した事がすごすぎる」と言うべきだ。

あと『サイレントヒル』が素晴しいのはラスト、大殺戮があるのだが、これがマジですごい、何がすごいのを書いたらちょいネタバレになるが、簡単に言うと石井輝男アナログでちらっとやった事をCGで完璧に映像にしたからだ、あのシーンだけでも私は『サイレントヒル』を高く評価したい。殺戮最高!

確かにプロットそのものは弱いし、意味不明なところもあるし、いらないところもあるし、全体的に長いが、そんな事よりも、これだけゲーム映画に差し替えた事がすごすぎて、そんな事は消し飛んだ。『サイレントヒル』は素晴しい。ゲームを完璧に映画にしたという意味でね。

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2007-10-18

[]なんかこういうゲームやった事あるかも。 02:01 なんかこういうゲームやった事あるかも。を含むブックマーク

9時45分に『キングダム/見えざる敵』鑑賞。正直、製作マイケル・マンというだけで見に行き、どういう映画であるとか、どういう内容かなどまったく知らない状態で見た。9.11に関連した映画ではあるらしく、私自身そういうポリティカルというか、政治絡みなヤツは興味ないので、アクション映画としてはどうなんだ?とか思ったりしたが、いやぁ…これは…

傑作です!

マジ泣いた。号泣した。最後。男と男の熱い友情最高!これは絶対に女の人には理解出来ない部分であると思うが、

キングダム』はサウジアラビアアメリカ人移住区で自爆テロが起こり、そこに居たFBIの職員が巻き込まれ、その同僚だった主人公と仲間4人が、サウジアラビアに乗り込んで、事件解決に協力するというもの。サウジアラビアアメリカの関係は『華氏911』と『キングダム』の冒頭を観れば分かる通り、アメリカにとってサウジアラビアは最大の石油輸入国で政治的にもかなり癒着がある(らしい)まぁ9.11の犯人はサウジアラビアの人がほとんどだったわけなんだけども、報復に燃えるアメリカ人と大統領を続けたいブッシュの思想が噛み合って「戦争じゃい」という事になった。ところがサウジアラビアは大事な大事な石油供給源でヘタに攻撃なんかしたら、石油が来なくなっちゃう、大統領としても攻めたくない、なので、ウソの情報を流して、イラク戦争を仕掛けにいったと、それが9.11以降のイラク戦争である。ちなみにイラクには大量破壊兵器など存在してないし、アメリカを攻撃した事ないし、テロを企画した事もない。(間違いがあったらどんどん指摘してくださいませ、即座に修正致します)

さて『キングダム』だが、とてつもなくスピーディーで無駄がなく、全編緊迫感に溢れた力作。冒頭のテロシーンはホントにリアルだし、終始、手持ちカメラの荒い映像なので、映画的な映像は1つもない。マイケル・マンが撮ったら2時間半くらいになりそうだが、ピーター・バーグ監督はその手腕を発揮し、政治的な事も事件の流れもアクションも2時間以内にきっちり収めていて好感が持てる。

FBIアメリカの組織なので、海外では当然権限を持てず、お荷物のような扱いをサウジアラビアで受ける。サウジ的にもFBIなど要らないのだが、主人公は政治的に癒着があるサウジのお偉いさんを脅してサウジに行く。サウジで軟禁されて、まったく捜査などさせてもらえないFBIだが、次第に事件の証拠や手がかりをつかみだす、

クライマックスの銃撃戦は非常に燃えてハラハラしたし、なんと言っても、ラストだよね。ちょー燃えた。泣いた。さらに報復という暴力は新たな暴力を生むだけであるという思想もいい(といいつつ、主人公は事件を解決してるだけなのだが)間違いなく男ならば見に行かなくてはならない映画の1本!ド派手なアクション映画だが、考えさせられるぞ!

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2007-10-15

[][]届くか届かないのかハッキリしろい! 02:11 届くか届かないのかハッキリしろい!を含むブックマーク

10月10日に私の大好きな映画『片腕ドラゴン』のコレクターズボックスが発売された(実はされてるかされてないかまだ不明)私は8月1日に予約した。当然、こちらとしては発売日に届くもんだと思う。ところが、Amazonから宅急便が来るどころか、発送しましたというメールすら来ない、発送日は11日〜12日となっていて、その表記が治ってるわけでもない。

私は12日を過ぎても来なかったらクレームを入れてやろうと思っていて、13日の夜にクレームのメールを入れた。

おい!こら!てめぇ11日〜12日に発送するって言っておきながら、なんの音沙汰もねぇじゃねぇかよ!あん?なんか言ってみやがれ(実際はそんなメール送ってません)

てな感じでメールを送った。そしたらば、メールの返事が来た。


このたびはご注文商品の入荷に関して、お客様にご迷惑をおかけしておりますことを

深くお詫び申し上げます。

大変恐れ入りますが、和書や国内盤CDDVD・ビデオをご予約いただいた場合、でき

る限り発送予定日どおりに商品を発送するように努めておりますが、商品によりまし

ては発売日後に販売元から供給元をとおして入荷される場合や、取次店から入荷され

た商品数がご予約数を下回る場合がございます。そのため、商品が発売されてからお

客様のお手元に届くまでに発売日から起算して7-10日程度のお時間をいただく場合

もありますので、ご理解くださいますようお願いいたします。

こちらにつきましては、当配送センターに入荷しだい順次発送させていただきますの

で、今しばらくお待ちくださいますようお願い申し上げます。

なお、アカウントサービスにて現在ご案内しております発送予定日は、あくまで目安

となっておりますため、供給元または販売元での商品の在庫状況、ご注文の状況によ

りましては、発売日から起算して7-10日を超えた期日にてご案内する場合がござい

ますことをご了承ください。万一、発売日から起算して7-10日を超えた期日にて発

送予定日が設定されている場合には、こちらを目安として商品の入荷をお待ちくださ

いますようお願いいたします。

ご注文の商品を発送させていただく際には、当サイトより発送日、発送内容に関する

Eメールを送信させていただきますのでご確認いただければ幸いです。

今回の遅延に関しまして、お客様に大変ご迷惑をおかけしておりますことを重ねてお

詫びいたします。Amazon.co.jpではお客様に満足していただけるサービスを提供で

きるよう努力して参りますので、今後ともご愛顧を賜りますようお願い申し上げま

す。

今回お客様にご迷惑をおかけいたしましたので、ささやかですが、次回のご注文にご

利用いただけるキャンペーン用Amazonギフト券300円を発行いたしました。このギフ

ト券は、すでにお客様のアカウントに登録いたしておりますので、次回ご注文時に自

動的に適用となります。よろしければ、このギフト券を次回のご注文の際にご利用い

ただければと存じます。

ギフト券の適用は、注文確定画面または支払い方法選択画面にてご確認いただけま

す。


……いや、いや、そういう事でなくて、目安がどうのこうのとかはいらんの、

いつ来るのかだけハッキリしてほしかったわけ

発売日から起算して7日〜10日ならば、そうなるかもしれんと、改めてメールとかしてくれないと、じゃなかったらさ、予約して買う意味無いんだっつーの。そんな事を『片腕ドラゴン』のコミュに書いたら、あれ17日に発売日が変わったらしいよと、えー!!!!!!

でもね、なんか『片腕ドラゴン』が2パターン出る事になってるの!1つはコレクターズボックスで、もう1つはコレクターズエディション。ディスクは一緒で、ボックスの方だけ、豪華ブックレットがどうのこうの言ってるわけ。多分(ここからは完全な推測)初回限定生産だったボックスだったんだけど、予想してたよりも注文の数が多かったから、急遽、普通のバージョンも出す事にして、んで、それに合わせて、ボックスの発売日が延びたと…

完全な推測なんだけど、それでもキングレコードのサイトとかAmazonとか見ても、17日になったとは書いてない!確かに普通のバージョンは17日と書いてあるけど、BOXの方は10日のままだ!どーなってんだ???

サービス業をしていて、1番やっかいなのはやっぱりクレーマーで、中でもなんでこんなに言っても納得しないんだ?人多いじゃん。いやぁ、その人の気持ちがわかったよね。300円のクーポンじゃ騙されん!とにかく早く届けろ!どんだけ楽しみにしてるか分かってない!

もうこちとら発狂寸前だ!大バカ野郎!

10日の発売日は延びたのか?17日には届くのか?という事を今度は聞いてやろうと思っておりますです。

んで、次の日の朝


10時に起きて、パソコンを立ち上げたら、Amazonから発送しましたとメールが来た。ん?じゃあ17日発売じゃねぇじゃん!!!ヽ(`Д´)ノやっぱりお前らのミスじゃん!最初からちょっと遅れるとか書け!ボケ!ないわー。

そしたら11時頃。ピンポーンと鳴って、バカでっかい小包が来た。

『片腕ドラゴン』来たー!!!!!!

うひゃひゃひゃ!

ひゃっほーい!

さっきまでの怒りは完全に消えた。マジにテンションMAXだぜ!

マジですげぇ『ガルシアの首』と同じ様な仕様だね。

復刻パンフ、復刻ポスター、当時の吹き替え台本など、ホントにこれぞコレクターズボックスですよ。ディスクで楽しみなのは、オリジナルキャストによる新録の日本語吹き替え版と音声解説だよね。あと無駄なdtsと(笑)


『片腕ドラゴン』鑑賞。dtsでちらっと見て、その後、日本語吹き替えと音声解説を続けて見た。

やー!最高!やっぱり届くまで我慢したかいがあった!

日本語吹き替え版はほんのちょっとだけ違和感を感じるけど最高!

やっぱしちょーおもしれー

脳からなんか変な物質が出っぱなし!

dtsの迫力がさらに最高!冒頭の鳥の鳴き声がしっかり後ろから聞こえて来たりして最高!

また音声解説がさらに最高!!!!

ぶひゃひゃひゃ!!

『片腕ドラゴン』って日本で大ヒットだったらしいですよ、ブルース・リーブームもあって。でも、当時この映画を褒めてた評論家って数人だったらしくて、その中の1人が小森のおばちゃまだったんだってさ。「香港映画ってのは当時バカにされてましたからねぇ」と解説してた人も言ってたけど。

大丈夫!香港映画今でもバカにされてますから!

まぁとにもかくにも、その解説者がいちいち『ここのシーンは最高のアイデアですよねぇ』とか、『この腕のアクションは素晴らしいですねぇ』とか『おきあがりこぼしのようなアイデアをよく思いつきますよねぇ』とか、こっちが共感する事を連呼しやがるもんだから、泣きそうになってしまった。最後の決闘シーンはホントにすごいよなぁ、マジで、やっぱり冒頭から、最後までエンターテインメントがギッシリつまっとるよ。傑作だよ。これは。

つーわけで、これからずっと見続けるであろう映画を最高の状態で楽しめる事はめちゃ至福だって事。あういぇ。

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2007-10-12

[]オレは占いなんてこれっぽっちも信じてない! 02:15 オレは占いなんてこれっぽっちも信じてない!を含むブックマーク

13時頃昼飯を喰らう、そしたらおかんに、「あんた、最近仕事で大きなミスなかった?」と聞いて来た。当然私は「なんで、んな事聞くんじゃい!」と言い返す訳で、そしたら、「いや、この間の占いで仕事に慣れた頃に大きなミスをするって言ってたから」

アホかい!このオレ様がそんな占いごとき気にすると思うのか!もしミスをしたとしてもそれは占いのせいじゃなく、オレのせいだ!

前にも書いた気がするが、オレは占いなんてこれっぽっちも信じてないからな!太ってるくせに細木とか言う名前のババアに『地獄へ堕ちるわよ』と言われようが、絶対に信じない。むしろお前が地獄に堕ちるとか言ってるお前の方がよっぽど、地獄に堕ちやすいだろうに、なんで、人は先に起こる事を知りたがるんだろう、そして、そんな何の根拠も無い言いつけを信じるのだろうか?ある意味占いは詐欺だろ?だって、当たらなかったら金返してくれるっていう保証もないじゃん。さらに細木のババアだって、結構ハズしてるぜ、当たる確立の方が高いとかあるのか?

『35歳で結婚する人に巡り会えます』もし34歳で死んだらどうするん?

『今日のラッキーパーソンは温泉旅行』むしろ温泉旅行に行ってるヤツらは少ないだろ!

『この時期は離婚しやすいんですねぇ』その前に結婚自体に向いてないヤツかもしれないだろ!

『来年は辛抱する時期です』ん?引きこもれってか?

オレは占いなんて信じない。この先何があっても、そしてこれからも、もし逆に運が下がるような時期だったら、ホントにそうなのかどうか出歩いてネタにしてやるよ。

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2007-10-11

[][]『ビッグ・リボウスキ』の中にあるチャンドラー02:22 『ビッグ・リボウスキ』の中にあるチャンドラー魂を含むブックマーク

f:id:katokitiz:20110919205246j:image

20時頃『ビッグ・リボウスキ』鑑賞。すごく久しぶりに観たが、話の内容やら映像を事細かに覚えていたのでよほどインパクトが強かったんだろう。私はコーエン兄弟がすごく好きで、『バーバー』までは熱狂的に観てる。『ファーゴ』や『バートンフィンク』『ブラッドシンプル』が特に好きでそれぞれ何回も見ているが、『ビッグ・リボウスキ』も同じく大好きな作品の1つだ。最高傑作は『ファーゴ』と言われているが(私もそう思う)、cutの『世界の映画オタク10万人が選んだ史上最強の映画ベスト100!』の中で、『ビッグ・リボウスキ』は30位にランクされてた(ちなみに『ファーゴ』は60位)。だから『ビッグ・リボウスキ』を熱狂的に愛する人も多いし、分かる人には分かるような映画になってたんだと思う。

個人的に『ビッグ・リボウスキ』は90年代の中でも、ジャッキー・ブラウン』と並んで最も過小評価されてる映画だと思っている。『ビッグ・リボウスキ』はめちゃくちゃ計算され、よく出来た映画なのにあえてそれを感じさせない様に出来ているという、他の映画監督が成し遂げられなかった境地にまで達してる作品だと言える。

コーエン兄弟の作品は人生のベストとまではいかないが抜群の安定感が作品にはあり、あえてガチガチに力の入った映画は作らない(『ブラッドシンプル』はデビュー作だから仕方ないにしても)。『バートンフィンク』が唯一、1番映画的というかキレイなビジュアルの総合体なのだろうが、それ以降は全部ゆるゆるの映画ばかりだ。私はそこが非常に好きである。

さて、多面体な魅力があるコーエン兄弟の作品の中で『ビッグ・リボウスキ』ほど様々な要素が入り組んだ作品はない。

ビッグ・リボウスキ』はハードボイルドの要素を多く含んでいる。日本だと一般的にハードボイルドはビシッとした格好をして、葉巻やバーボンを嗜む探偵のイメージなのかもしれない。だから『ビッグ・リボウスキ』がハードボイルドという言葉を聞くと『え?』と言う人もいるかもしれないが、ハードボイルドというのは1つの事件に対して推理でなく行動で事件を解いていくというものである。さらに主人公の一人称で話が進み、事件の全容が次第に明らかになっていくというのもそうだ。様々な階級の人間が絡み合い、感情をあまり描かず、細かなアイテムでその人となりを表すのもハードボイルドの特徴。あと、街が魅力的に描かれているというのもハードボイルドにかかせないものである。

だからハンフリー・ボガードハードボイルドというのは本当のハードボイルドの意味にはならない。TVの『探偵物語』がハードボイルドなのは、上記の要素がすべて揃ってるからなのだ(特に最終回なんてめちゃハードだし)。

もう一度書くビッグ・リボウスキ』はハードボイルドに必要な要素がすべて揃っている。

ビッグ・リボウスキ』の主人公デュード(本名はジェフ・リボウスキ)は映画の中でも語られてるようにボンクラ野郎で、ボーリングを得意とするその日暮らしの無職である。それが同姓同名の大富豪に間違えられた事からある誘拐事件に巻き込まれていくというものだが、大凡キレものには見えない。明らかに格好もダサイし、女の匂いを感じないし、酒バッカリ飲んでるダメ人間である(しかもその酒もホワイトロシアン)。

だが、そんな彼が複雑に入り組んだ事件を追うというのが非常におもしろく、金をネコババしようとする仲間とは裏腹にデュードは最後まで仕事を全うするという自分の信念を曲げない。映画の後半でデュードは私立探偵に間違えられるが、これは明らかにハードボイルドですよという監督のメッセージだろう。

ハードボイルドと言えばチャンドラーだが、『ビッグ・リボウスキ』は監督自身も言ってるようにチャンドラーの影響が濃い。だが、それは小説ではなく、映画版の方に強く感じられる。その映画とはアルトマン監督の『ロング・グッドバイ』だ。

実際、プレミアの評論で「これは小説よりもアルトマンの『ロング・グッドバイ』の影響が見られる」と書いてあったが、これはドンピシャな意見だと思う。

デュードが住んでるアパートは『ロング・グッドバイ』のマーロウの家に外観がそっくりだし、スーパーマーケットにいるデュードをカメラは下から舐めるように映す。これは『ロング・グッドバイ』のファースト・カットとまるっきり一緒だ。

ロング・グッドバイ』のマーロウの部屋の中にはボーリングのピンが置いてあるが、『ビッグ・リボウスキ』のもう1つの主役はボーリングと言っていいくらいボーリングのシーンが多い。

ロング・グッドバイ』はその名の通り、チャンドラーの『長いお別れ』の映画版だが、映画界の異端児であるアルトマンはこの原作を思いっきりパロディ化した。エリオット・グールド演じるマーロウはヨレヨレのシャツにひげ面で酒を嗜むわけでもなく、常にタバコを吸っている。実際『長いお別れ』と『ロング・グッドバイ』を比べると、かなりクールなイメージがある原作に対して、映画版はかなりユルユルでアメリカのヒーロー像とはかけ離れたマーロウがそこにいる。アルトマンは『70年に40年代のタイムカプセルを空けたような映画』だと語っていたが、禁煙ブームが始まりつつあった70年代のマーロウはあえてタバコをスパスパ吸い、飼ってるネコのキャットフードを買いに行くようなかっこ悪い男。この男をアルトマンはかっこよく演出している。

ビッグ・リボウスキ』のデュードはまさにこのマーロウ像をなぞった様な男である。90年代に出てくるヒーロー達とはかけ離れた姿形。ギムレットでなくホワイトロシアンを飲み、ベトナム帰りのキレた男とボーリングばかりしている究極のダサい男である(アメリカにおいてボーリングというのはちょっと下級の人間がする娯楽らしい)。さらに、女の匂いはまったくせず(セックスはするものの)、部屋にある絨毯に妙なこだわりを持っている変なヤツだ。

だが、このダサイ男が映画では妙にカッコ良く感じる。実際彼は足を引っ張る仲間を尻目に事件をあっさりと解決する。『ビッグ・リボウスキ』にマーロウっぽいところを感じるのは、映画自体がハードボイルドではなく『ロング・グッドバイ』のマーロウが主人公と重なるからだ。

ロング・グッドバイ』は主人公がハードボイルドの定型から逸脱しており、ジャンルもハードボイルドとは違うのだが、映画自体は恐ろしくチャンドラー魂が宿った作品で、実際、『ロング・グッドバイ』はカルト的な人気を誇り、公開当時はデタラメだと評されたが、今では映画化されたマーロウの中でも最高傑作という風に言われている。

ロング・グッドバイ』は『第三の男』と構造が一緒で、hackerさんはリメイクであると解釈しているが、その『第三の男』に『長いお別れ』をはめ込んだアルトマンは本当にすごすぎるわけだ。

ビッグ・リボウスキ』も『ロング・グッドバイ』と同じく、ハードボイルドの構造を持ちながらも、主人公自体はハードボイルドの定型からは逸脱している。70年代には時代遅れに感じたマーロウだがデュードも97年という時代には合わないヒーローだ。

ただ、『ビッグ・リボウスキ』は『ロング・グッドバイ』の影響を感じさせながらも、コーエン兄弟の味が強い。まず、主人公デュードは1人で事件を解決しようとしない。仲間にすぐ助けを求める。結局それが事件を複雑にしてしまうのだが、その仲間との掛け合いがとてもおもしろい。コーエン兄弟はセリフ回しが抜群に上手いが、会話のおもしろさは『ビッグ・リボウスキ』がダントツだ。

さらに『ビッグ・リボウスキ』は事件と無関係の変な人間がたくさん出てくる。映画にも無関係なのに、そのキャラクター達の描き方にとても神経を使っている。

実は『ビッグ・リボウスキ』と『ジャッキー・ブラウン』はキャラクタースタディが抜群に上手い映画でもある。この2作は1つの事件がどう転がって行くのか?というのがメインプロットであり、それに絡む人物の過去など、一切出て来ず、人物描写は無いに等しい。だが、この2作はキャラクターがどんな性格で、何が好きで、どういう人間なのかというのが、見終わる頃にはすべて分かっているという、とても上手い演出をしているのだ。こういうのが上手い映画というのは、なかなか評価されないのだが。

実際、私は『ジャッキー・ブラウン』に影響されてスクリュードライバーを飲む様になったし、友人は『ビッグ・リボウスキ』の影響でホワイトロシアンを飲む様になった(この間もこんな話になったなぁ)。

ビッグ・リボウスキ』は評論家受けも良く、実際プレミアでもかなりの高評価で、その月の目玉であった『プライベート・ライアン』よりも点数が高かった(映画に点数とかないんだけどね)。だが、『ビッグ・リボウスキ』がすごく好きなんだよねぇという人にあまり会わない。『映画を語ろう』でも評価は高いが、実際この映画の本質や魅力を言い当ててるレビューもないのだ。

私が何故『ビッグ・リボウスキ』を愛しているかというには訳がある。それは『ロング・グッドバイ』という映画が私にとって人生のベスト5に君臨する作品であり、その『ロング・グッドバイ』を90年代に復活させようとした、コーエン兄弟の心意気を強く買うからだ。『探偵物語』よりも『ビッグ・リボウスキ』は『ロング・グッドバイ』ぽいから、たまらなく好きなのだ。

さて、世の中には熱狂的な『ロング・グッドバイ』ファンが居る。とりあえず私はその人達に聞きたい。『ビッグ・リボウスキ』を見たのか?そしてどのように評価するのか?を。

そしてチャンドラー作品を全部読んでる人は『ビッグ・リボウスキ』にチャンドラー魂を感じたのだろうか………

ModueModue 2016/12/10 01:15 高校生ですが、この映画もう30回ぐらい観てますね。読みたい本を読み考えたいように考えるけど社会的にはとんでもなくボンクラな人間を共感させます。

2007-10-09

[][][]ローグ・アサシン 14:06 ローグ・アサシンを含むブックマーク

10時『ローグ・アサシン』鑑賞。待望のジェット・リー最新作。さらに今回は『トランスポーター』のジェイソン・ステイサム、『DOA』のデヴォン・青木、ケイン・コスギの豪華布陣。かなり期待して観始めたが…

うーん…オレは微妙。なんて言えばいいんだろう。


味噌らーめんが食べたくて店に入ったら、しょうゆらーめんが出て来てしまって、それを食べざる得ない感じ?というか、コーラを飲もうと思って、飲んだら、コーヒーだったみたいな?

私はジェット・リーDVDを20本以上持ってるくらい、ジェット・リーが好きなのね、さらに持ってないヤツもビデオで観たりしてるし、マニアとまではいかないけど、人並みに好きなのよ、んで、ジェット・リーの何が好きってカンフーでしょ、あの神業が好きなわけで、普通に演技するとかはどうでもいい。

『ローグアサシン』はジェット・リージェイソン・ステイサムとデヴォン・青木が出なくてもぜんぜん成立する映画

この3人カンフー映画に出とるでしょう?ジェットリーは言わずもがなだし、ジェイソン・ステイサムは『トランスポーター』で『天地争覇』のアクションをそのまま再現してたし、デヴォン・青木も『DOA』でバリバリやってた。しかも3人ともコーリー・ユエンと絡んでる。

だから想像するものと言ったら『トランスポーター』とか『ヒットマン』とかあの路線だよね。ジョエル・シルバーの『ブラック・ダイヤモンド』とか『ロミオ・マスト・ダイ』とかああいう感じ。

だからさ、このキャストを決めた時に、監督をコーリー・ユエンにして、そういう路線で行くべきだったんだな。

ハッキリ言ってこの3人が出る意味ないもん

伝説の殺し屋ローグに相棒を殺されたFBI捜査官が、その復讐心からローグを追い続け、ヤクザの抗争に巻き込まれて行くという話で、意外とプロットが入り組んでるんだよ、

殺し屋ローグがジェット・リーなのは予告編ですぐ分かるじゃん、この映画のメインプロットは、ジェット・リー扮するローグが一体何の目的で殺しを続けてるか?なわけで、

ある種、○○サスペンスとでも言うべきなんかなぁ、ハチャメチャなカンフー映画ではないわけよ、んで、その目的がまったく観てて分からんわけ、その一点だけで映画を引っ張るんだから、観れてしまうよね。

でも、その方向性がものの見事にスベッてるというか、やばいくらいにおもしろくないわけ、カンフー映画じゃないならば、そっちの方向でおもしろくしてくれなければ意味ないよね、

まぁ極論、カンフー映画を期待したら、ただのサスペンス映画でそのサスペンスもそこまで出来が良くないっつー映画でしたわ、すっげぇ観て損した!って感じにはならないけど、暇つぶしにはいいだろレベルかな。せっかくのアクションは短いカット割り&妙なアップで台無し、ケイン・コスギもまったく出番なし、デヴォン・青木も最終的に木の箱を開けるだけというわけのわからない役回り、

日本ヤクザがかなりストーリーに絡むんだけど、それがすごくステレオタイプというか、『キル・ビル』はギャグになってたし『ラストサムライ』はよく勉強してたけど、これは全然だめだね、監督はかなりやっつけだったんじゃないかしら、カンフーもダメ、役者の使い方もダメ、アクションの撮り方もダメ、日本の描写もダメ、カタコトの日本語シーンにはかなり爆笑したけど、それ以外もなぁ…

よかった点を挙げよう、まずハリウッド映画にしては珍しく、血しぶきが飛ぶ(量は少ないけど)さらに珍しく、首チョンパもある(見えにくいけど) そして、そして、カーアクションがあり(道路走ってるだけだけど)とどめにおっぱいも出る(ホントに一瞬だけど)

まぁ、そんな映画かな、ジョエル・シルバーリュック・ベッソン製作で、監督はコーリー・ユエンにすべきだったな。それだったら、絶対におもしろくなってたに決まってるよ、このメンバーだもん、もったいなさすぎ。ジェット・リー大好き!って人以外ならそこそこの評価になるんじゃないだろうか、それでもつまんないに近い映画だけどな(笑)

まっぴまっぴ 2010/11/14 18:19 katokitizさん、はじめまして。突然の紹介で失礼します。


ジェット・リーがアクションを封印して自閉症の息子との情愛を演じる映画「海洋天堂」(原題)が今年中国・香港・台湾などで公開されたのをご存じでしょうか。

ジェット・リーは脚本に感動し、ほぼノーギャラでこの映画への出演を決めたそうです。

この映画の音楽担当は、久石譲さんです。医学監修には日本人も関わっているそうです。


しかし、この映画は娯楽作ではないので興行的に不安があるのか、日本での公開はまだ決まっていません。

そこで、この映画の日本公開を目指して『ジェット・リーの「海洋天堂」を日本で観たい!』という活動を以下URLのサイトで行っていて、ネットで賛同メッセージを募っているそうです。
http://oceanheaven.amaterasuan.com/
もしよろしければ、ご協力お願いいたします。

(注…私はこの日本公開活動の運営者ではありません)


映画「海洋天堂」のストーリーです

水族館に勤める王心誠(ジェット・リー)は、妻を亡くして以来、自閉症の息子の大福を男手ひとつで育ててきました。
大福は海で泳いだり、水中の生物と触れ合うのが好きでした。
大福が22歳になり、心誠は将来の息子の自立について考えていました。
そんな中、心誠が末期がんに侵されていることがわかり…


予告編動画(英語字幕付き)
http://www.youtube.com/watch?v=F6MGxP2_oi8

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2007-10-04

[][]男子中学生魂爆発!『DOA/デッド・オア・アライブ14:10 男子中学生魂爆発!『DOA/デッド・オア・アライブ』を含むブックマーク

カレーうどんを喰らい、『DOA/デッド・オア・アライブ』鑑賞。

さ、さ、最高!!!

私は格ゲーが好きなんだけど『DOA』はまったくやったことなくて、ホントにデカイ胸のねーちゃんのゲームくらいしか印象がない、さらにビーチバレーという無意味なところも印象深い。浅尾美和ブームを予感してた様なゲームだったんだよな。

映画版『DOA』はホントに脳味噌空っぽな映画。ナイスバデーのねーちゃんが殴り合うだけという映画。ストーリーは皆無。そこにあるのは水着とねーちゃんとカンフーと爆音のロックのみ、だから最高(笑)

私はホリー・ヴァランスが大好きなんですよ、CDPV付きのヤツを持ってる。だって、ホリー・ヴァランスって完璧じゃないっすか?ありゃ世界一ですよ、私の中で、だから彼女が出てるからどうしても観たかった。あとデヴォン青木も出てるし。デヴォン青木もちょー好きなんですよね、ホリーとデヴォンだけで100点なのに、そこにコーリーユエンのカンフーと水着でしょ?言う事ねぇっつーの(笑)

チャリエン』に足りなかった部分を凝縮して、90分に収めた感じが実に潔くてね、もう、しょっぱなからカンフー、水着、カンフー、水着、カンフー、水着、終わりみたいな(笑)かっこよすぎだろ、この映画格ゲー映画化は『モータルコンバット』も『ストリートファイター』もクソだったけど、『DOA』は最高。もしかしたらゲーム映画化した中では最高傑作かもしれない。

じゃあ、だからと言ってこれが傑作かと言われても違う。見世物小屋っつーか、コンセプトがさ、中学生の男子でしょ。そいつらにターゲット絞れば、まぁ、こういう映画になるよね、こういうのを最高に楽しめる大人にならなきゃダメだろ。『マトリックス』とか、私は大好きだけど、ちょっと格式高いっつーか、もっとノリが欲しいよね、カンフーには、同じ監督の『クローサー』よりいいですよ、バカに徹してるからね、もう最高だったな。もう1回観よーっと。

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2007-10-03

[][]諸悪の根源は私 14:15 諸悪の根源は私を含むブックマーク

そう言えばエリカ様が不機嫌な舞台挨拶をしたというニュースが流れ、それがけっこうテレビで波紋をよんでました、私は亀田興毅の態度は大嫌いだし、ムカつくけど、この沢尻エリカのヤツはいいですよ〜。

だってウケるじゃん(笑)妹とも言ってたもん、あそこまでいくとマジでウケるなって。

だいたい10代の頃から、かわいいかわいいってちやほやされてよ、自分が映画に出る事でとんでもない金が動いて、ありとあらゆる女の子から、ああなりたいって言われれば、普通の人間とは違う態度になるよね。

沢尻エリカ女優って言うのは演じるのが仕事であって、映画の事について宣伝するのはどうでもいいって思ってるんじゃないのかな。映画の事について、的を得た質問なんて、誰もしてないんだと思うよ、熱愛の事とかしか聞かないマスコミが悪いんだよ。なんか同じ質問もしてたみたいだしな。だから、ゴマキの弟もそうだけど、ああいう態度は普通の人間の態度なんだよ、逆に他の女優やタレントが屈強な精神の持ち主なの。でも、まぁ、それを出さないのがプロフェッショナルだよね。そこが批判されるのはよくわかる。サービス業もそうでしょ、機嫌悪くて客に態度悪くしたらすぐクレームくるもん。たくさんのお客さんが入ってて、沢尻エリカに会いたい人たちもたくさんいたわけで、お金払って観にくる人が居なくなったら女優業なんて成り立たない、沢尻エリカはそういう根本的な部分を見失ってたんだよな、まぁ若いからの一言ですまされる問題じゃないんだろうが、周りの大人達も含め、諸悪の根源はいろんなところにあるんだよ。それにしても、このバッシングのされ方はトシちゃん以来か?と言っても、今は知らない人も多いか、いや、このブログを読んでる人ならほとんど知ってるのかも(笑)

今回かなり批判されてるみたいだけど、オレは沢尻エリカの笑顔を観たもん。んで、あの笑顔が沢尻エリカの素顔だとオレは信じたい。小さい顔から繰り出される笑顔。。。かわいかったなぁ。。。

さて、そんなこんなで『クローズド・ノート』話題になってますねぇ。

ただね、なんか、沢尻エリカの態度に便乗して、映画の事をあーだこーだ言ってるヤツがいるんだが、

そいつらの目ん玉をくり抜いてやりたいと思うのはオレだけだろうか

映画の評価と沢尻エリカの態度はまったく関係無い。なんか井筒のおっさんが『つまらなかったら金返してくれて構わん』とかの時もそうだったし、『大日本人』の時もそうなのだが、どうも、こういう騒ぎに惑わされて映画そのものの感想がバラ付くのは大嫌いだね。

オレはその監督が覚醒剤をやってて逮捕されたとしても映画がおもしろければそれでいいよ。それだったらビートルズクラプトン陽水もディランも、もっと叩かれてるでしょうに。なんで、そういう当たり前の事が出来ないバカが多いんだろうなぁ、きっとそういうヤツはすぐに周りのヤツらの言う事をホイホイ聞いて、それ通りに実行するんだろうなぁ、まず、自分の中で1回消化しないとだめでしょ、そっから答えとか導かないと。

てなわけで10時に『クローズド・ノート』鑑賞。

なんかニュースを読んだら、

舞台挨拶の事件を知らずに初日鑑賞してしまった、、、もし、あの舞台挨拶を知っていたら100%行かなかった」

「昨今の報道で観たくないという人が増えているようですが、私も行かなきゃよかったな」

映画化は楽しみにしていました。でも、みなさんと同じようにあの舞台挨拶を見て見に行く気が完全に失せました」

「裏切られた気持ち!!絶対・・・もう応援したくないです。ファンだったのが恥ずかしい!!もう顔も見たくない!!!」

「かなり泣きました」

「結構楽しめた」

「いい映画なので、沢尻エリカ舞台挨拶の態度が悪かったから見ないのはもったいない」

エリカ様、言うだけはやるじゃん!!(中略)ボロ泣きしてた、自分。。。」

「かなり泣きました。周りで見ていた人たちも、思い思いの場面で泣いていました。切ない恋」

「予想以上の映画だった。しっとりとした印象。行定監督は必ず水準以上のものを作り上げるからがっかりしなくてすむ」

「エリカが『普通の映画』と批評した映画。いやいやどうて、結構楽しめました」

「こんな糞アマの関わっている映画は見たくないです。僕が言うのもアレなんですけど映画を舐めすぎだと思います」

などなど、様々な意見が書き込まれてる。まぁ普段ろくな映画も観てない大バカ野郎がこのニュースの興味だけで観たんだろうがな。

とりあえず観ましたが…なかなかの良作ですよ。

あのね、やっぱり行定勲は水準以上の物を作ってくる。まぁ難しい作品ではあったと思うんですよ、まず『クローズド・ノート』はラブストーリーではないよねラブストーリーにしては主人公に感情移入しにくい。なんつっても沢尻エリカの役。どんな女の子かさっぱりわからない。主人公の一人称で進む物語なのにもかかわらず、全部ノートの中身に集中してるの。

なんで教師を目指してるのか?とか、サエコとの関係とか、まったく描かれない、過去にどんな恋愛をしたとか、そういう人物像が1ミリも出て来ない。恋の発端部分も一目惚れに近い感じで、全然分からんから、応援する気にならないんだよね。逆に竹内結子のキャラの方がかなり描き込まれていて、そっちを応援したくなる。

つまり、この映画は観客にもノートの中身に集中して欲しかったって事なんだよ。主人公は簡単に言うと、この映画を観てる観客と一緒なん、しいて言うと普通の女の子なんだよね。だから、その描写を刈り込んである分、物語とか構成、プロットはよく出来てたと思う。セリフ回しはかなり嘘くさかったが、まぁそれも映画という事で許そう。これクドカンがやってたら、もっと現代寄りになってダメだったろうなぁ、ちょっと古くさいというか、時代背景が見えない感じがジャストフィットだったんだと思うぜ。

ラブストーリーではない。じゃあこの物語は一体なんなのか?これは偶然部屋にあったノートを読んで、そのノートのおかげで成長する女の子の話なのよ。

その部分にスポットを当てて作ってあるから、人物描写以外はかなりしっかりしてる。『世界の中心で愛をさけぶ』の時は回想と現在を混ぜ込んだのに無理があったが、今回はその反省からか、見事にその構成を活かし、物語を紡いでいってるのに感心した。編集も大変だっただろうなぁ。

ぶっちゃけ、予告編がけっこうなネタバレだし、回想がほとんどをしめてるから、ストーリーがかなり読めてしまう。かなり読めてしまうのだが、それでも最後は泣いたよね(笑)

話題になってる沢尻エリカだが、めちゃくちゃ女優を感じた。ホントにスクリーンに良く映える顔だよ。オーラとか雰囲気とか、さすがだった。監督もかなり惚れ込んで撮ってる感じがあるなぁ。竹内結子も見事だったよ、っていうか、あの役は竹内結子を想定して書いてたとしか思えない。永作博美伊勢谷友介もかなりよかった。伊勢谷友介ってもう短髪にしないのかな、ロンゲ絶対に似合わないし。キャストはみんないい仕事してたよ、子供達もすごくよかったし、

あと良かったのは映像。さすが行定勲というべき映像は温かみがあって、奇を衒わずに映画ならではの表現を見せる。ロケハンが完璧で、映画に出てくる様な街並は一切無いんだよね、ホントに近所って感じなんだけど、それをクレーンで優雅に撮るから、すげぇ映画っぽいというか、映画を見てるんだという気になる。長回しまでいかないけど、ワンテイクが長くて、そのテンポが映画全体のテンポになってるんだよね。

『GO』はすごく若々しいというか、スピード感があったじゃない?キャストも含め、それに比べると、同じ様にキャストは若いんだけど、こっちの方は物語を紡ぐ事に演出のすべてを傾けてるから、映像も演技もすべてが落ち着いてる。確かに破綻してる部分もあるし、かなりのご都合主義でストーリーは進むけど、その一方でプロフェッショナル映画でもあるよね、後半なんて偶然すぎるだろ!って感じにはなるけど、それも映画って事で。

あと感動したところはね、恋愛は寂しいって部分。そういうセリフがあったんだけど、恋愛すると、楽しい反面、辛い事の方が多かったり、寂しかったりするじゃん。そういう部分があってよかったな。恋愛自体はすごく段階を踏んで描かれてるよね、うん、女の子なんかはすごく感動する部分じゃないかしら。

なんか今度公開される『恋空』ってヤツも予告編でなんとなく映画の中身分かる感じだけど、あれとは違うんだよね、同じ辛さでも、こっちは共感出来る。まだ『恋空』観てないけど。

とりあえず観て損はないと思う。ただ、見方にもよるな。『クローズド・ノート』はとりあえずラブストーリーじゃない。それだけ押さえてれば大丈夫だと思われる。

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2007-10-02

[][]ラスト7分11秒あなたは絶対騙される『パーフェクト・ストレンジャー14:26 ラスト7分11秒あなたは絶対騙される『パーフェクト・ストレンジャー』を含むブックマーク

10時に『パーフェクト・ストレンジャー』鑑賞。ラスト7分11秒あなたは絶対騙されるってヤツ。

けっこうこの手のドンデン返しは好きでね、どういう風にダマしてくれるねんって思いながら観るわけ。

まぁ観たけど…時間の無駄!!!無駄!無駄!無駄!無駄ぁぁぁぁぁぁ!!!!

ファビュラス・バーカー・ボーイズも言ってたけど、ミステリーって実は時間の無駄になるものが多くて、それは何故かっていうと、ドンデン返しにすべてを傾けてるからなんだよ。物語のすべてがオチに集約されるから、その間に思想もメッセージもなんもない。んで、気持ちよくダマされれば、あーおもしろかったってなるけど、もしそれを外したら1時間50分近くは完全に意味のないものになる。あれだけ待たせてそれか!みたいなさ、だから『ラ・ジュテ』は素晴しかったんだよ、短いし。

猿の惑星』はオチが見事な思想になってて、意味のあるものだったし、『スクリーム』はスプラッターホラーに犯人探しと意外なオチが待ってておもしろかった。『ワイルド・シングス』はドンデン返しすぎて、最後の方は笑うしかないけど、エロがあった。

映画の文法でやるミステリーにはドンデン返し+αがないとちょっと映画単品の魅力としては弱くなるというのが私の意見。

パーフェクト・ストレンジャー』は完全なB級テイストのノリで、あきらかにTVドラマでも出来るタイプの作品。無茶苦茶、作り手のいいように物語が転がっていき、主要の登場人物は3人、さらに脇で2人くらい絡むだけで、怪しいとされる人間がそんなにいない。だからきっと騙されない人は多いと思う。私はあのオチは思いつかなかった。なぜなら前に他の映画で同じオチを観てるから、もうないだろうと思って。スルーしてた。

それはまぁ、いいとしても、『パーフェクト・ストレンジャー』はハラハラするシーンが1つもない。んで、こういうサスペンスに必要不可欠なエロもまったくなし。せっかくのハル・ベリーもまったく脱がず、唯一あるサービスシーンは『トゥームレイダー』や『メリーに首ったけ』くらいのちら見せ。

なんだろう、『氷の微笑』とかマドンナの『BODY』くらいだったら、まだ観れたのになぁ。エロも無ければ、ハラハラもせず、物語になんのひねりも無い、さらにオチも決まらないというトンデモない映画で、恐らくあのオチを考えてから、物語を作り出したんだと思うな。それってどうなん?

例えば、『キル・ビル』だったら、一般的に日の目を見ない映画にスポットを当ててやろうっていう思想があるじゃん。『マトリックス』もそう、なんか目覚めろ!っていうメッセージがあるけど、結局は押井守とカンフーがやりたいだけ。なんか1つやりたい事があって、それから組み立てるのはまぁいいけど、しかもカンフーとか、殺戮っていうのは物語にすぐ組み込めるからね。

でも、人を騙す部分から物語を膨らましていったらさ、結局無理があるじゃん。特にミステリーの場合はそうでしょ。やっぱり事件があって、人間が居て、犯人が居て、動機があって、んでサプライズがあるじゃん。そういうのも全部すっとばして、オチから広げて行くと、ホントにすべてに無理があるんだよ。『パーフェクト・ストレンジャー』はそういう映画だった。

発端となる事件も魅力的じゃないし、動機も薄っぺらいし、人間も全然絡まないし、ツッコミどころもたっぷりあるし、ホントにオチが分かると、それ以外がまったく機能してないことがよくわかる。『シックス・センス』みたいにオチがわかって、さらに楽しめるっていうサービス精神はどこにもないね。

しかしハル・ベリーってアカデミー賞獲ったのにくだらない映画に出てるなぁ、ギャラがいいのかなぁ。この映画は絶対にハル・ベリーブルース・ウィリスでやるべきじゃなかったですよ、まったく無名なヤツにさせるべきだった。ブルース・ウィリスもたいした演技してないよー、きっとハル・ベリーとキスしたかったから仕事受けたんじゃないか?

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