くりごはんが嫌い このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

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2016-02-10

[]85年前の不倫/三角関係映画牝犬17:24 85年前の不倫/三角関係映画『牝犬』を含むブックマーク

ワイドショーでベッキーや狩野英考のスキャンダルが話題になっているが、正義の味方面して「不倫は絶対にしてはいけません」とTwitterでいうわりに不倫がこの世からなくならないし(むしろ裁判で一番多いのは男女のこじれた関係のものらしい)、っていうか『昼顔』そろって観てたし、狩野英考の三角関係問題は芸能リポーターの井上公造から「箸休めで誰も取材してない」と言われてしまったが、彼女とウワサされる加藤紗里と二人で出演した「ロンハー」は今年初の視聴率二ケタ台を記録したりと、なんやかんやで世の中の人というのはこの手の話題が好きなんだと思う。まぁ冷静に考えたら狩野英考とお里が知れるガリガリ女の恋愛なんて心底どうでもいいのだが、放送を楽しみに「仕事が早く終わらないかなー」とか思ってたぼくもどうかしているといえる……

そんな中、たまたまいつまでも積ん読状態もダメだなと手に取って観たDVDが見事に不倫を扱ったものだったから自分でも驚いた。内容も一切調べずに観たものだから尚更である。うーん、タイムリー。しかもこの『牝犬』という作品。85年も前のものでその時点で不倫や三角関係を主題にしており、みんな不貞行為が大好きだったんだねーとニヤニヤしてしまった。まぁ文学の世界や聖書でもそういう話は出てきますがね。

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主人公は会社の会計士をしながら画家を名乗り、売れない絵をばかり書いてかみさんに怒鳴られる日々を送るおっさん。ある夜、おっさんがたまたま男女のケンカの仲裁に入ったら、その女に恋をしてしまった。ところがそのケンカしていた男というのは女のヒモであり、そのヒモにぞっこんだった女はヒモの指示により、おっさんを誘惑して金を出させるように仕向ける……

見始めて何十分か経ったあと「あれ?どっかで観たことあるぞ」と思ったが、フリッツ・ラングの『緋色の街/スカーレット・ストリート』の原作だったというオチ。つまり『スカーレット・ストリート』の方がリメイクというわけなのである。これは知らなかった。『スカーフェイス』に夢中になったあと『暗黒街の顔役』というオリジナルがあったと後から知った感覚である。『スカーレット・ストリート』は不貞をテーマにしているというよりかはファム・ファタールによって人生を狂わされる男のノワールといえるだろうが(どちらかというと犯罪映画である)、この『牝犬』は出会ってしまった三人それぞれの心情にスポットを当てる感じ。全体を上から俯瞰で見ているというか、神のような視点で「人間っていろんな愚かさがあって滑稽よね」という風に描いている。実際、Amazonの商品紹介には「不倫の恋に落ちた男の姿を描いたラブロマンス」とあってるんだかあってないんだかよくわからない説明文が書かれている。

ジャン・ルノワールという監督の作品をはじめて観たのだが、枠をすり抜けて奥に進んでいくというカメラワークが目立ち、壁を隔てたふたつの空間を横にすり抜けたり、とてつもなく陰惨なシーンをあえて陽気な映像と組み合わせて表現したり、85年も前の作品なのにはっとさせられることもしばしば。 ぶっちゃけ女優はそこまでキレイではないのだが、ヒモ役の男と冴えないおっさんの演技がすばらしく、このふたりの演技だけでもずーっと観てられる。もちろん展開も二転三転し、あっと驚く結末を迎える。

特に主人公が「オレは自由だー!」と叫んだときどしゃ降りの雨が降ってくるのだが、これが全然「自由だー!」感がなく、明らかに悲劇に向かっていくのがよくわかる。しかし、これとおなじ演出なのに『ショーシャンクの空に』だとまったく真逆の感情になるから映画というのはおもしろい。もしかしたらこれに影響されて……というのはまぁ深読みだろう。

というわけで、思わぬところで世間の出来事とシンクロし、おもしろく観れたこの作品。おすすめ!と思ったら、AmazonでDVDが12000円のプレミア………えー、機会があったら是非どうぞ。ちなみに検索してもぜんぜん引っかからなかったのでこうして記事にした次第である。

2016-02-05

[]型破りな演出そのものが立川流『赤めだか16:50 型破りな演出そのものが立川流『赤めだか』を含むブックマーク

ちょー遅ればせながらTBS年末ドラマスペシャル『赤めだか』を観た。

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立川談春の同名エッセイの映像化。師匠立川談志との出会いから前座時代の厳しいエピソードなどを描き、これを落語バックステージものではなく、あくまで触れ込み通り、青春グラフィティとしてさわやかに活写していく。

あの立川談志をかつて弟子だったビートたけしが演じ、談春二宮和也が演じる。ほかにも北野組常連の寺島進、岸本加世子、落語に精通しているさだまさし談志からたけしに師匠を変えたダンカンなど、全体的に分かってるキャスティング。

落語の話だろくらいに思って見はじめたのだが、開始5分で傑作を確信した。中心だけクッキリしており、まわりはピンぼけてる映像、めまぐるしくチャカチャカしたカット割り、たけし演じる談志北野映画同様、バカヤローコノヤローの応酬であり、全体にテンションは高め。印象的なセリフや脚注すらも画面に大写しにし、あとはナレーションで説明を加えるという大胆さ。まるで立川流の型破りさを演出そのものであらわしているかのようで、そのアティチュードと作品からほとばしる才気が合致した希有な例のドラマといえる。

音楽の使い方もおもしろい。基本的にメジャーどころなんだけど、好きな人は好きという絶妙な選曲スティーヴィー・ワンダーローリング・ストーンズビートルズ(カバーだったが)、カーペンターズモンキーズブルーハーツRCサクセションビートたけしシュガーベイブ玉置浩二斉藤和義などがかかる。歌詞の意味と場面があってるわけではないし、84〜88年の話なのに、その年代以降の曲がかかったりしておかしいんだけど、好きなんだからこの場面で流させてくれよーって感じが嫌いになれない。

監督はタカハタ秀太という方で存じ上げなかったのだが、なんと「元気が出るテレビ」にかかわっており、その時点でビートたけしとも関わりがあり、そんな彼がビートたけしの出演のドラマを撮ることになるとはなんて感慨深い話なんだろうか。

落語をテーマにしつつ、主人公たちがどうやって落語を覚えていくのか?みたいな「努力」の部分が抜け落ちてはいたり、結局談志と協会の関係性、なぞの批評家の存在などわからずじまいなところもあったが、スピード感と勢いと音楽で一気に見せ切る。全編名シーンでとてもエモーショナル。CMを抜いて2時間ちょっとといった具合だが、まったく飽きることなかった。大傑作といってもいいだろう。もし録画し忘れていたならレンタルでもいいから観てほしい。おすすめである。

赤めだか [Blu-ray]

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赤めだか (扶桑社文庫)

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