假面特攻隊の一寸先は闇!読みにくいブログ(笑)

★★★特撮・アニメ・時代劇・サブカル思想をフォロー!(予定・汗)★★★ ~身辺雑記・小ネタ・ニュース速報の類いはありません

仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER 〜並行世界・時間跳躍・現実と虚構を重ねるメタフィクション、全部乗せ!

(旧「はてなダイアリー」最終更新可能日2019年1月28日UP!)
仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイド withレジェンドライダー 〜ヒーロー大集合映画の教科書がついに降臨か!?
劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer ~平成ライダー・平成時代・歴史それ自体を相対化しつつも、番外ライダーまで含めて全肯定!
仮面ライダービルド最終回・総括 〜三国志・火星・宇宙・平行宇宙へ拡大する離合集散・二重人格劇!
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『仮面ライダー』シリーズ映画評 ~全記事見出し一覧
『仮面ライダー』シリーズ評 〜全記事見出し一覧


『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』

(18年12月22日封切)
(脚本・下山健人 監督・山口恭平 アクション監督・宮崎剛 特撮監督・佛田洋

合評1 〜並行世界・時間跳躍・現実と虚構を重ねるメタフィクション、全部乗せ!

(文・T.SATO)
(2018年12月28日脱稿)


 「最新現行の平成仮面ライダー」と「直前作の平成仮面ライダー」の2大作品による夢の共演を旗印に掲げてきた、年末年始の平成仮面ライダー映画。


 長期低落傾向にあった平成ライダー映画の興行収入も、中興の祖である『仮面ライダー電王』(07年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080217/p1)や『仮面ライダーディケイド』(09年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090829/p1)後の数年間でいったんは盛り返した。しかし、またゆるやかに長期低落傾向に入っていった。そして、本作公開の2年前に『仮面ライダー平成ジェネレーションズ』と銘打って、直前作のみならずここ数年の先輩平成ライダーたちの5〜6人ほどが共演を果たすようになってからは興行収入も再び盛り返してきた。


 そして、ついに「平成仮面ライダー20作記念」と銘打って、看板を張ってきた主役の平成ライダー20人を勢揃いさせた本作では、封切り直後のオープニング成績が、歴代ダントツの興行収入を誇った映画『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』(09年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20091213/p1)に迫るほどの大ヒットを飛ばしているという!


 本作では「平成ライダー20名が勢揃い!」を当初は押し出して宣伝されており、直前作『仮面ライダービルド』(17年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20180513/p1)との共闘が前面には出ていなかったことから、『ビルド』組は準主役級の扱いではなく、噛ませ犬程度なのであろうか? だとしたらば、その一点では残念だナ……と思っていたのだけど。


 まぁ、当然といえば当然なのだけど、『ビルド』組も準主役級として大活躍!(笑)


 しかも、本作に登場する『ビルド』組の面々は、『ビルド』正編とは並行宇宙の関係にある最新作『仮面ライダージオウ』(18年)#1〜2にてタイムトラベルしていた1年前の2017年の秋の時代にいたパラレル存在としての仮面ライダービルド&仮面ライダークローズではない!


 『仮面ライダービルド』最終回にて、『ビルド』世界とは別の並行世界の地球と合体して、もしくは並行世界のその地球を触媒として、ここ10年〜20年ほどの歴史を作り替えてしまって、仮面ライダービルドこと桐生戦兎(きりゅう・せんと)青年自身は「特異点」的にはその存在が残ったものの、人々がビルドたちや怪人たちとの激戦の歴史を知らない「新世界」に移行・上書きされてしまったあとの世界での、正編の仮面ライダービルド&仮面ライダークローズご本人そのものであったのだ!
――ただし、『仮面ライダージオウ』組の面子の方は、『ジオウ』#1〜2にゲスト出演し『ビルド』正編とはパラレル存在であった『ジオウ』世界の1年前の時間軸にいた仮面ライダービルド&仮面ライダークローズの1年後の現在の御仁たちとの再会だと最後まで誤解しつづけてはおり(笑)、しかして『ビルド』組にとってはあくまでも初対面であって、『ジオウ』組の言動を不可解に思っているというディスコミュニケーション描写もまた面白い――


 そう、平成ライダー第1作『仮面ライダークウガ』(00年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20001111/p1)〜第9作『仮面ライダーキバ』(08年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090215/p1)までの作品群は、昭和や平成の先輩ライダー共演の余地がない各作が独立したパラレルワールドだとして設定されて、第10作『仮面ライダーディケイド』(09年)ではこれらの並行世界を各話で越境して旅していく物語として描かれていたのだ。


 つづく、第11作『仮面ライダーW(ダブル)』(09年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100809/p1)〜第18作『仮面ライダーエグゼイド』(17年)では、そしてこの時期から始まった年末年始の映画では最新&直前作の新旧2大仮面ライダーが共演しつづけたこともあり、彼ら通称「平成第2期」シリーズの仮面ライダーたちは地方都市や学園といった小世界・地域を守るローカルなヒーローであったことから、世界観的にも矛盾が生じないこともあってか、昭和ライダーの時代とも同様に、これらは同一世界での出来事だとも解釈されてきたのだ。


 しかし、10年も前から赤い万里の長城で3国に分断された日本を舞台とした第19作『仮面ライダービルド』では、さすがに『W』〜『エグゼイド』までの第2期平成ライダーたちともまた別の並行世界での出来事だとするしかなくて、1年前の年末年始映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイド withレジェンドライダー』(17年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20171229/p1)やTV版『ビルド』終盤では、「並行世界」それ自体を物語の舞台装置としてみせた。


 本映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』でもこれに則(のっと)って、『ジオウ』の世界と『ビルド』の世界という「2つの並行世界」を舞台としている。しかもコレに加えて、「第3の並行世界」として、平成ライダーたちがTVの中での虚構の存在にすぎない! という『現実世界』をも舞台としてきた!


 そこに歴史改変をたくらむTV版『ジオウ』の敵組織・タイムジャッカーとも異なる新たなる強敵・スーパータイムジャッカーがカラむことで、『ジオウ』の世界にも『ビルド』の世界にも微改変が生じているらしい!?
 かてて加えて、『現実世界』で「仮面ライダーたちに会いたい!」と願ったゲスト高校生が、『仮面ライダー電王』の敵怪人種族・イマジン――『電王』終盤の展開を私的に解読するに、おそらく『電王』の世界とは別の時間軸(=並行世界)の未来(イマジンの世界)と『電王』の現在時間とを強制的に連結切替して、『電王』の世界の本来あるべき未来を消滅させようとしている連中?――の新種・フータロスと契約を結んだことの影響によって、並行世界を越境したのか『現実世界』にいたままでの出来事なのか、はたまた『ジオウ』『ビルド』『現実世界』の3つの世界が混交して、局所局所や登場人物たちの記憶や存在も混合・置換・消滅・復元を繰り返していくような、ややこしい様相をも呈していくのだ。


 そして、この3つの世界を、斜めに越境するようなかたちで、めまぐるしく時間跳躍まで繰り広げられることで、幾度かの歴史改変までもが発生してしまう。ゲスト児童は過去から現代へ、ゲスト高校生は現代から過去へと跳躍し、後者に至ってはアナザーライダー怪人ことアナザー電王と化して、20年近い時間を過ごすことで現代へと辿り着き、怪人化する前の自分自身にも襲いかかってくる!(爆)


 スーパータイムジャッカーに至っては、平成ライダーがTVの中の存在にすぎなかった第3の世界『現実世界』の西暦2000年にまで遡(さかのぼ)って、そこで元祖平成ライダーこと『仮面ライダークウガ』#1にてクウガが誕生した長野県九郎ヶ岳遺跡の超古代の英雄のミイラの力を奪ってアナザークウガ怪人を誕生させる!――『現実世界』の方にも『クウガ』の遺跡があったのかヨ!?(笑)―― さらには、本映画のゲスト怪人である、アナザー電王・アナザーW(ダブル)・アナザークウガたちもまた、状況を錯綜させていく。


 その果てに、ゲスト児童は『仮面ライダー電王』で主人公青年がそう呼称されていたのと同様に、タイムパラドックスの影響をナゼか受けることがないという、物理法則や因果(原因・結果)の法則を超越した「特異点」であると明かされて……


――『電王』という作品では、歴史改変をたくらむ怪人の魔手から人々や歴史を守るために仮面ライダーたちが戦っていた。しかし、厳密にタイムパラドックスを考えれば、過去の時代に本来はアリエえないハズの未来の存在が、他人や事象にまったく干渉せずとも局所的な空間を占有しただけでも、地面には足跡(笑)なり空気に乱れが生じることで、歴史は微量には変わってしまうハズである。しかし、そのことに対する広義での言い訳なのか、もう開き直ってしまって、各話においてはゲストの人物たちが以前よりも少しだけ人生が幸せになれるような歴史の微改変を各話で行なってしまっていた(笑)。もちろんそれによって、微量であってもそうした歴史改変の蓄積の果てに、ヘタをすると仮面ライダー電王までもが誕生できない歴史となってしまうという、SF設定面での隙はあったのだ。しかし、そうした矛盾をナンとか排除するために、厳密な原理は不明(笑)なれどもタイムパラドックスの影響を一切受けない特殊な存在にして、アインシュタイン相対性理論でいうところの通常の物理法則が適用できない、光さえも脱出できない超重力天体・ブラックホールの中心地点などを呼称する用語でもあった「特異点」の語句を援用することで、主人公たちが歴史改変を繰り返しても、主人公たちにはタイムパラドックスが生じない! としたSF設定を、物理科学用語の拡張適用一発でそれっぽく付けてみせてもいたのだった(笑)――


 そう。そうなると『ジオウ』世界の設定的なお約束・大前提としていた、ゲスト人物をアナサーライダー怪人へと変貌させてしまうと、本来の平成ライダーは歴史改変での影響か、自身がライダーであったことの記憶や能力を失ってしまう! というルールを、仮面ライダー電王野上良太郎(のがみ・りょうたろう)だけは免れえる可能性があったのだ! シリーズを見続けてきた御仁であれば承知している、そうしたSF設定の上にも立って、アナザー電王が暴れていても仮面ライダー電王だけはホンモノが登場して、野上良太郎を演じた今や大家の佐藤健(さとう・たける)までもが、まさかのサプライズ出演!


 『電王』終盤では、「唯物論」ならぬ紀元前からある「唯心論」「独我論」のような思想も導入されており、いささかゴーインなSF設定ながらも、歴史が改変されても「記憶」の力で歴史を回復することができるとされていた(笑)。コレが後年の映画『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』(09年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20101220/p1)中の「仮面ライダーディケイド完結編」や、映画『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』(11年)にも援用されることで、劇中キャラの「記憶」の力で歴代ライダーたちが復活を遂げていた。しかしまぁ、基本は子供向けのヒーロー番組なのでそんなユルいライトSF的なノリでも実にまったくに構わないのだけれども(笑)、いささかムリやりで苦しいところがあったことも事実なのだ。


 本映画でもこの設定が援用されている。しかし、それは『現実世界』と『虚構世界』の「関係性」に拡張されて援用されたモノであった。


 自室に大量の「仮面ライダー人形」を並べた「仮面ライダー」を卒業できないマニアなゲスト高校生や、我々のような変身ヒーローものを観て育った『現実世界』の人々の「記憶」の中では、血肉・生命力・人生までをも兼ね備えた存在として「仮面ライダー」たちはたしかに存在しているともいえるのだ!


 その意味でならば、小説なり映像といった「虚構」作品を鑑賞することで、擬似的に他人の人生を追体験して、その「記憶」が「現実」の人間に賦活(ふかつ)もして、その背中を押していく、人生に立ち向かっていくための少々の熱気やハリや元気をも与えているといった点においては、「虚構であってもホンモノでもあるのだ!」といった言説には、世人も異論はナイであろう。


 「仮面ライダーディケイド完結編」や『レッツゴー仮面ライダー』とは異なり、上記のような「虚構の効用」「虚構の中にも真実はある!」といった意味合いを持たせてあるワンクッションを踏んでみせたそのうえで、第3の世界である『現実世界』の人々の「記憶」の力によって、歴代平成ライダーたちが『現実世界』に具現化するに至っては!


――そして、平成ライダーたちがTVの中の「虚構」の存在にすぎないのだとしても、自身も看板作品での序盤では敵の手のひらの上で踊らされていたにすぎない「偽りのヒーロー」であって、その最終回では人々の記憶からも消え去ってしまった仮面ライダービルドを鏡像的に、ココに復習・オーバーラップもさせていく!――


 今回の本作の「主眼」は、非常に凝った複雑なストーリー展開のワリには、SFギミックそれ自体にはなかったのであった。年末年始映画の『仮面ライダー平成ジェネレーションズ』前2作の主眼でもあった「強者集結のカタルシス」を目的とするカッコいいバトルにもなっていなかった。本作自体は実は叙情的な人間ドラマ主導の作劇ともなっており、本作の背骨ともなっているのはゲスト児童&ゲスト高校生の想いや因縁ではあるのだ。


 そして、ここに「平成ライダー20作記念作」として、ここ20年弱の劇中キャラの歴史・人生を、観客のそれとも執拗に重ね合わせようとするかのように、さらにソコにそれぞれの時代ごとの平成ライダーの存在も執拗にカラめてくることで、「平成ライダーたちの爽快で勇ましい戦い」それ自体というよりも、いわゆる観客側の「思い出補正」も援用して、往時は各作に対して賛否・好悪もあったやもしれないけれども、シリーズ全体としては「何もかもすべて懐かしい」といった感傷的な情動をも刺激しようとしてくるのだ。


 実際、終盤の平成ライダー総登場のバトル演出自体にはケレン味があまりナイ――ただし、おなじみのバンク映像やバンクCG映像の方は、原典とはアングルを大幅に変えることでケレン味は出せていた――。しかし、2〜3人ずつコンビやトリオを組んで繰り広げられるラストバトルは、勇ましくはあるのだけれども、「懐かしさ」をトリガー(引き金)として涙腺を刺激してくるようにも思えたのであった……。


(了)


合評2 〜虚構と現実、その狭間に立つ我々は……。

(文・J.SATAKE)


 シリーズを重ねることで「平成仮面ライダー」という名が定着し今回、平成仮面ライダー第20作記念映画『仮面ライダー 平成ジェネレーションズ FOREVER』(18)が上映開始。もともとは前作と最新作のクロスオーバー企画であったこの時期の劇場版であったが、『仮面ライダージオウ』(18)自体が平成シリーズ全体を総括・抱合する物語であるため、本作はオールライダー大集合を目玉とする作品となった。


 とはいえテレビシリーズを無視するかたちとはせず、新たなタイムジャッカー・ティードによる行動からソウゴ・ゲイツツクヨミが事件を解決するプロットはそのまま。そこに平成シリーズでもエポックとなった『仮面ライダークウガ』(00)・『仮面ライダーW(ダブル)』(09)・『仮面ライダー電王』(07)の3作をおもにフィーチャーしつつ、『仮面ライダービルド』(17)のキャスト陣のフィナーレ・アンコールをも実現させる。様々な要素がひしめくなか、本作は見事に難題をクリアしてくれた!


 怪人・アナザーダブルに追われる少年・シンゴと、仮面ライダーたちのバトルを嬉々として見つめる高校生・アタル。ふたりとの邂逅、そしてジオウとビルドのキャラの再会・バトルで序盤を盛り上げる。一方でメインキャラたちが「記憶」を失ってゆく過程をコメディシーンを交えつつ、世界が崩れてゆく不安感を煽る……。
 テレビシリーズの段階で、時間移動をテーマに取り入れると難解となることは指摘されていた。しかしそれに再び挑戦したのには『電王』を総括するには避けて通れない、という命題があった。時をめぐる怪人・イマジンと、彼に心を囚われた人の葛藤。それを痛快かつ優しく解決する仮面ライダー電王のヒーローとしてのキャラの成り立ち。それらが融合することで独特の魅力を発揮していたのが『電王』であった。
 本作ではこの『電王』の基本プロットをジオウ&ビルドのメンバーが担当してゆく。シンゴとアタル、ふたりの間にある大切な絆・思いをつなぐために時を越えて奔走するソウゴたち。そこにはいつまでも変わらない人の優しさと勇気が溢れていた!
 そしてソウゴたちの危機を救うため参上する時の列車・デンライナー。アナザー電王に「最初からクライマックス」で挑む電王の勇姿! 赤鬼・モモタロスのソードフォームからキンタロスのアックスフォーム、リュウタロスのガンフォームにウラタロスのロッドフォーム。それぞれのしゃべくりを交えながら次々とチェンジしてはアナザー電王を圧倒するバトルスタイルは往年のままだ。他のレジェンドライダーのフォームチェンジをオミットした分、存分に暴れる電王を堪能できる!
 さらにデンライナーオーナー役の石丸謙二郎氏に、野上良太郎=佐藤 健(さとう たける)氏もサプライズ出演!! もはや叶わないと思われていた佐藤氏の再演だけに、この登場はファンには最大のプレゼントとなった。戦い終わって目と目を交わすモモタロスと良太郎。モモ役の関 俊彦氏のべらんめえ口調も変わらず健在であったが、この最後の無言の視線の交差には当人たちそしてファンがかみしめる思いがつまった、静かだが熱い熱い名シーンとなった。


 さらにもうひとつ本作で扱うテーマは、虚構と現実。アタルは平成仮面ライダーをテレビで見てきたファンであり、あるつらい体験から「平成仮面ライダーは虚構である」と思い至るのだ。確かに現実で自分がどんなに逆境に立たされても、ヒーローは助けには来てくれない。しかし画面に映し出されたライダーが悩み苦しみ、そこから立ち上がり逆転勝利をつかみ取る勇姿に心を熱くし、自分もそんな勇気を持てる強い人でありたい、と願ったことは偽りないものだ!
 ビルド=戦兎(せんと)は言う。虚構も現実も関係ない。たったひとりでも自分のことを覚えていてくれる人がいれば、それで充分だと。エボルトとの戦いを通して、スカイウォールの惨劇がない新たな世界を生み出した彼だが、いまやその存在を知るのは相棒である龍我だけだ。しかしそれだけではない。『ビルド』という物語を経験した我々がそれを忘れない限り、彼らは確かに現実に存在しているのだから……。 
 これもまた『電王』で示された「人の記憶が現実を形作る」というテーマと重なっている。人の歴史は記憶の伝承だ。ウォズが毎回紐解く歴史書もまた誰かの記憶。それをどうとらえるかで「時の王」の意味も変わる。時を守る立場となった電王チームと、未来に希望をもって王にならんとするソウゴ。我々はそのエキサイティングな瞬間を体験しているのだ!


 物語の登場人物が作者の意思に反した行動をとる、などという言葉もある。世界にあふれるあまたの物語も、それに触れた人たちの想像力・共感力を揺さぶり、心に様々なものを残し行動を起こすきっかけにもなる。この不思議な感覚こそ人が持つ特別な力だ。
 「愛」も「正義」も手垢にまみれ大上段に振りかざすのは、もう時代遅れなのかもしれない。しかし目の前にいる大切な人を守ろうとする心から生まれる真っ直ぐな気持ちを偽らずにぶつけることができるのがヒーローという存在。その根本はいつまでも変わらない。
 その意思を体現してくれるヒーローに思いを託し、そこから現実を生き抜く力を生み出す。虚構に逃げるのではなく、それを糧に一歩踏み出せる想像力を磨けることが物語が持つ魅力だ。
 だからこそ巨大な甲虫となったアナザークウガ、さらに進化したアルティメットアナザークウガを撃退するため、最強のライダーキックを繰り出す平成仮面ライダーたちの勇姿に我々は手に汗を握り、心からの応援を送り続けるのだ!
 迫り来る怪人たちに立ち向かうライダー。それぞれ得物の武器やバトルスタイルを尊重したアクションを展開し、全員ではないが声の出演も実現! 個々が際立つように短くともアップ画を多用しメリハリのあるバトルが見られた。さらにバイクスタントも個人技を積み重ねて出しつつ引きの画で全体の疾走感を演出! これは劇場版ならではの規模で迫力を見せつけた。
 大人数による間延びした印象を与えずに、アナザークウガまでのラストバトルを全編クライマックスで展開したバトルシーンには賞賛しきりであった!!
 『電王』と『ジオウ』、時間移動モチーフ同士の融合と再生。そして虚構と現実の狭間を揺れ動く、未来の子供たちとアダルトファンに向けてのエールを見事にまとめ上げた山口恭平監督に拍手を送りたい。


 『ジオウ』が単純にレジェンドライダーと共闘せずに展開してゆくことを選択したことに不満をもっている方も多い。メインライターの下山健人氏のチャレンジは充分評価したいところではある。しかし本作のように原点のプロット・展開をしっかりとなぞることで平成仮面ライダーの魅力を総括・抱合することができれば、そこからまた新たな仮面ライダーの方向性を見いだすことができるのではないだろうか。今回は『電王』のメインライターであった小林靖子氏が脚本監修されたので、ここまで完成されたというのはうがち過ぎかもしれないが、今後のテレビシリーズでは各作品の雰囲気をよく知る監督だけでなく、脚本の吟味にも注力していただきたい。
 もうひとつのエポックである平成仮面ライダー第10作記念作品『仮面ライダーディケイド』(09)を総括し、パワーアップした第20作記念作品『仮面ライダージオウ』。後半戦もチャレンジを続けて平成最後の仮面ライダーとしてもっと活躍してほしい。


(了)


合評3 〜映画『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』

(文・久保達也)


●映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.(ドクター)パックマン対エグゼイド&ゴースト with(ウィズ)レジェンドライダー』(16年・東映
●映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL(ファイナル) ビルド&エグゼイド withレジェンドライダー』(17年・東映


 それらにつづく、映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズ』シリーズの第3弾が、「平成仮面ライダー20作記念」を冠して「平成」としては最後となる年の瀬に公開された。


 この『仮面ライダー平成ジェネレーションズ』シリーズは、


●『仮面ライダーディケイド』(09年)および『仮面ライダーW(ダブル)』(09年)の劇場版として公開された映画『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦(ムービー・たいせん)2010』(09年・東映)以降に、「放映中の最新作」と「直近の前作」の世界観をクロスオーバーさせた映画『MOVIE大戦』シリーズ
●映画『仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』(12年・東映)以降、春の恒例行事として公開されていた、歴代ライダー&歴代戦隊が大集合を果たしてきた映画『スーパーヒーロー大戦』シリーズ


 その両者の魅力を、近年の仮面ライダーに主演した役者を総出演させて加味することで、興行的に大成功をおさめてきた。


 本作でも『W&ディケイド』以来の伝統を継承するかたちで、あくまで放映中の『仮面ライダージオウ』(18年)、そして前作の『仮面ライダービルド』(17年)をメインとしたクロスオーバー作品として基本は作劇されている。


 しかし、「平成仮面ライダー20作記念」が銘打(めいう)たれて、事前の特報や予告編で歴代「平成仮面ライダー」せいぞろい! が最大のウリとして告知された以上は、果たして歴代のレジェンドライダーたちが、どのようなかたちで仮面ライダージオウ仮面ライダービルドと魅惑的な競演を果たすことになるのか? 観客の最大の関心はそこにあったといえるだろう。


 敵組織・タイムジャッカーが選んだ任意のゲスト人物がアナザーライダー(『ジオウ』における敵怪人の総合名称)として転生した瞬間、その時代に活躍していた平成仮面ライダーは消滅してしまい、その平成仮面ライダーの力を秘めたライドウォッチを、本来の変身者から託された主人公・常盤ソウゴ(ときわ・そうご)=仮面ライダージオウが、歴代平成ライダーの力をも継承してしまう『ジオウ』の世界観は、実はむしろ従来のテレビシリーズ以上に、最新ヒーローとレジェンドヒーローの華麗なる競演を実質的に困難にさせてもいたのだ。
 本作で『ジオウ』とともにメインで扱われる『ビルド』でさえも、『ジオウ』EP(エピソード)02(第2話)『ベストマッチ2017』で、桐生戦兎(きりゅう・せんと)=仮面ライダービルドと万丈龍我(ばんじょう・りゅうが)=仮面ライダークローズの力が、ライドウォッチとしてソウゴと明光院ゲイツみょうこういん・げいつ)=仮面ライダーゲイツに託されたことで、『ジオウ』の世界における戦兎と万丈はすでに仮面ライダーへの変身能力を失っているのであった。
 ジオウとゲイツを前作のビルドやクローズ、そして歴代のレジェンド平成ライダーたちと競演させようとすれば、テレビシリーズとは別次元=パラレルな世界を描く手法が必然的に導きだされるワケだが、それにしても今回は実に大胆なことをやらかしてくれたものだ。


 本作で『ジオウ』や『ビルド』の世界と並行して描かれるのは、「『仮面ライダー』がテレビで放映されている世界」、つまり我々が住む「現実の世界」そのものだったのだ!


 ゲスト主役の男子高校生・久永アタル(ひさなが・あたる)は、2000年1月29日=『仮面ライダークウガ』(00年)の放映が開始された2000年1月30日の前日に生まれた。もちろんアタルは『クウガ』をリアルタイムで視聴することは困難だったであろうが、『仮面ライダー555(ファイズ)』(03年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20031102/p1)あたりからは観はじめたのであろう、「平成仮面ライダー」にどっぷりとハマりつづけ、アトラクションショーでライダーの勇姿に声援を送り、部屋はフィギュアを中心としたライダーグッズであふれているという、いまだに「仮面ライダー」を卒業できない高校生でもあったのだ――私事で恐縮だが、筆者の甥(おい)も2000年生まれであり、『555』から『仮面ライダー電王』(07年)までは観つづけていた。『仮面ライダーキバ』(08年)の序盤で「怖(こわ)い」と云って観なくなり、それっきりになってしまったが(汗)――。
 『ジオウ』EP05『スイッチオン! 2011』に登場した、『仮面ライダーフォーゼ』(11年)の舞台であった天ノ川(あまのがわ)学園高校の現役「仮面ライダー部」員たちのような巨漢やメガネといった極端なルックスではないのだが、腕力や胆力には欠けていそうなマジメでおとなしくてどことなくイケてないアタルの雰囲気は、現実世界に少なからず存在する、いい年して「仮面ライダー」などのヒーローものを卒業できずにいて正義の強者の活躍を鑑賞することで鬱憤(うっぷん)を発散している者たちの、平均的なイメージを実に忠実に再現したものでもあっただろう(笑)。


 本作でもそうだったが、近年の「仮面ライダー」映画を初日の初回に観に行くと、まさにアタルと同じような雰囲気の多くの若者たちに遭遇する。皆がアタルよりは少し年上、つまり、『仮面ライダークウガ』などの00年代初頭の平成ライダー初期シリーズを幼少時に観てのめりこみ、そのまま「仮面ライダー」を卒業できずに現在に至ったのであろう、20代と思われる者たちだ。
 『クウガ』の時点ですでに30代半(なか)ばであったばかりか、そもそも「平成」という時代に良い印象がないために、「平成」が終わることにほとんど感慨(かんがい)がわかない筆者とは異なり(汗)、「平成」に生まれ、「仮面ライダー」とともに「平成」を生きてきた彼らにとっては、まさに代弁者のようなアタルこそが最も感情移入できる存在であり、「平成仮面ライダー20作記念」のゲスト主役として、アタルは実にふさわしいキャラなのだ。


 現実の世界では存在しない仮面ライダーに「会いたい」と願ったアタルが、契約者の望みをゆがんだ方法でかなえたあげくに歴史を改変してしまう、『仮面ライダー電王』の敵怪人・イマジンの新キャラとして本作で登場したフータロスと契約することで、架空の存在であるハズの仮面ライダーたちがアタルの世界に次々と現れることとなる。
 一方、本家の『ジオウ』の世界では、ソウゴやゲイツが自分が仮面ライダーであったことを忘れてしまい、未来から来た神秘的な美少女・ツクヨミはチャラい女子高生となり(笑)、『ジオウ』の拠点(きょてん)となる時計店・クジゴジ堂が喫茶店・モジモジ堂(爆)へと歴史が変化・上書きされてしまっていたりする。しかし、アタルの想いが薄れて仮面ライダージオウ仮面ライダーゲイツがアタルの住む現実世界の方から消滅するや、『ジオウ』の世界でも皆が本来の記憶を取り戻すことになる。


 つまり、本作での『ジオウ』はテレビシリーズと同一の世界観で描かれてはいるものの、それはアタルが住む世界=現実世界から見れば、あくまで空想の世界にすぎないとする位置づけがなされているのだ。これは本作公開時に深夜枠で放映されて大好評だった人気アニメ『SSSS.GRIDMAN(グリッドマン)』(18年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20181125/p1)の登場人物や舞台となる街々はすべてが、巨大怪獣を生みだして自身が気にいらない人間を次々に殺害し、主人公の高校生・響裕太(ひびき・ゆうた)=グリッドマンを刺殺しようとまでしたものの、個人的には断固として擁護(ようご・笑)したい美少女キャラ・新条アカネ(しんじょう・あかね)がつくりだした世界だった! とする世界観を彷彿(ほうふつ)とさせるものである。アタルにはアカネのような「悪」としての属性はないものの、このアカネの男子版といった趣(おもむき)も感じられるのであった。


 『ビルド』の世界もまた、その最終回(第49話)『ビルドが創(つく)る明日(あした)』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20181030/p1)で戦兎がつくった「新世界」、つまり、戦兎と万丈以外のすべての人間にとっては、地球外生命体・エボルトに侵略された10年間の歴史がまるまるなかったかたちに歴史改変された世界のままであった。
 しかし、なぜかそこで戦兎と万丈が仮面ライダーへの変身能力を保ったままであったことの不整合は、それがアタルの世界から見て空想上の産物とする位置づけがあればこそであり、『ビルド』の世界自体もまた『ジオウ』序盤での『ジオウ』世界内での同一時間軸(1年前の時間)にあった「ビルド」編の影響を受けずに、別個に改めて並行宇宙として存在させて、なおかつふたたび仮面ライダービルドとして変身できるようにするための方法としては、実に巧妙だったといえるだろう。


 『ビルド』の世界では、「記憶を失ったことを失ったこと」(笑)で、猿渡一海(さわたり・かずみ)=仮面ライダーグリスと氷室幻徳(ひむろ・げんとく)=仮面ライダーローグも、自身がかつて仮面ライダーであったことの記憶を取り戻して戦兎と万丈の前に現れる。一海=カズミンはグリスへの変身能力を取り戻したのみならず、ヒロインの石動美空(いするぎ・みそら)=ネットアイドル・みーたんのファンだったことまで思い出す(笑)。しかし、幻徳がふたたびライダーの記憶を失ったことで、自分を「ヒゲ」呼ばわりするカズミンに「見知らぬ者にヒゲと呼ばれる筋合いはない!」と立ち去ってしまうなどのコミカル描写もまた、『ビルド』の世界観や人間関係・人物設定の「らしさ」を再現するには実に必要不可欠であったといえるだろう(笑)。


 アタル青年がカズミンに「『キバ』の音也さんですよね?」などとオタッキーにもたずねているのは(爆)、カズミンを演じた武田航平(たけだ・こうへい)が『仮面ライダービルド』以前の『仮面ライダーキバ』でも主人公・紅渡(くれない・わたる)の父親・紅音也(くれない・おとや)=仮面ライダーダークキバを演じていたことの楽屋オチではある(笑)。しかし同時に、これはアタルが生きる世界では、『ビルド』も『キバ』もあくまで空想の産物であることの端的な象徴でもあったのだ。


 また、本作で特に秀逸(しゅういつ)だったことは、


仮面ライダービルドが、基本形態であるラビットタンクフォームにラビットラビットフォームとタンクタンクフォーム
●『ビルド』の2号ライダーである仮面ライダークローズが、基本形態やクローズチャージにクローズマグマ


と、各場面ごとに異なる形態で登場していたことである。従来の劇場版では尺の都合や過去作を未見の観客や父母層への配慮もあったのだろうが、個々の平成仮面ライダーの本来あるべきフォームチェンジが割愛(かつあい)されて基本形態のみが登場することも多かったものだ。


 しかし、フォームチェンジするその瞬間を省略せずに描写して、変身前の役者さん本人の声をアテてさえいれば、その姿かたちは変わっても同一キャラだとは一般層でもわかるハズだろう!(笑) よって、こういった基本設定をフル活用してお馴染みの各種形態を再登場させるヒーローの能力や万能性の描写もまた、『ビルド』の世界観や空気感や「らしさ」を最も的確に再現していたようにも思えたのだ。


 本作では、西暦2000年放映で平成ライダーシリーズ第1作目である「仮面ライダークウガ」誕生以降の「平成仮面ライダー」の歴史をすべて消滅させようとたくらむスーパータイムジャッカーのティードなる青年、そして手先として暗躍するアナザーライダー(怪人)ことアナザー電王とアナザーW(ダブル)が主敵のゲスト怪人として登場し、『ジオウ』や『ビルド』の世界とアタルが住む現実世界、合計3つの世界とを行き来することで、各々の世界を橋渡しする役割も果たしていた。
 テレビシリーズのタイムジャッカーが歴代ライダーが活躍した各時代へとタイムスリップし、選びだした人間にアナザーウォッチを埋めこんでアナザーライダーを生みだしていたのとは異なり、ティードは自分自身の身体にアナザーウォッチを埋めこむことでアナザークウガ(怪人)と化して、最後は仮面ライダークウガのモチーフとなったクワガタ型の巨大怪獣へと変貌をとげている。


 ポスターやチラシなどの各種宣材のキービジュアルですでに明らかではあったが、本作でクローズアップされた歴代ライダー作品は、


●その第1作目であった『仮面ライダークウガ
●その明るく空騒ぎな作風からしてシリーズのターニングポイントとなった『仮面ライダー電王
●第2期平成ライダーの初作でもありやはり高い人気を誇った『仮面ライダーW』


 上記の3作品であった。「20作」におよぶ長期シリーズを概観(がいかん)かつ、代表させる意味では、これは妥当(だとう)な選択でもあっただろう。


●ソウゴが搭乗する中型ロボット型のタイムマシン・タイムマジーン(笑)の危機を、同じく時間跳躍能力を持った「時を駆ける列車」=デンライナーが救ったり、『電王』時代と変わらずオリジナルの声優が演じているモモタロス・ウラタロス・キンタロスリュウタロスの愉快な正義のイマジン怪人たちの登場によって、仮面ライダー電王のソードフォーム・ロッドフォーム・アックスフォーム・ガンフォームへのフォームチェンジまでもが描かれて、レギュラーキャラであったデンライナーのオーナーのオジサンのみならず、後述するが、まさかまさかの大物ゲストまで登場した『仮面ライダー電王
●西暦2000年の世界に飛んだゲイツが、その第1話で仮面ライダークウガが誕生した長野県の九郎ヶ岳遺跡にて、クウガライドウォッチを誕生させて、ティードがその遺跡で「平成ライダー」の歴史自体をその最初から消滅させようとしたり、遺跡名のクレジット表記までもが放映当時の字体で再現されていた『仮面ライダークウガ


 それらに比べて、舞台となった風都(ふうと)のラーメン屋台・風麺(ふうめん)のオヤジが出た程度であって、『仮面ライダーW』の扱いが小さいのは少々残念ではあった。しかし、そんな周辺キャラに「(左)翔太郎(ひだり・しょうたろう=仮面ライダーW)から預かったから……」と、仮面ライダーWのライドウォッチをソウゴに託す大役を与えたり、『ジオウ』の舞台を風都のご近所として描いていることには好感を持てた。「この本によれば……」と『ジオウ』の狂言回しとして登場する青年・ウォズが、「本」つながりで『W』のもうひとりの主人公・フィリップのように、『W』でおなじみであった「地球(ほし)の本棚」を検索する描写は、たしかに『W』の世界観が再現されており、これもまたうれしかったものだ。


 だが、大半の観客にとって最大にうれしかった演出は、現実世界に現れた歴代ライダーシリーズの悪の軍団に襲われた市民たちが、それぞれの心に最も残る仮面ライダーの名を呼ぶ声に、空想の世界から颯爽(さっそう)と駆けつけた仮面ライダーたちの掛け声や必殺技を放つ声が、すべて歴代の変身前の主人公を演じた役者たち本人のものであったことだろう!
 先述した映画『スーパーヒーロー大戦』シリーズなど、強者集結が描かれたこと自体はたしかにうれしかった。しかし、大人の事情(予算の事情)であることは重々承知しているし、昭和の時代の先輩ライダー登場編でも声優が代行した例が多数あったワケだからして、年長オタクとしてはそこにヒステリックに痛々しいかたちで反発することはしないものの、声優さんたちによる代行演技に少々の違和感はおぼえてしまってはいたのだ。しかし、本作ではそんな観客たちの気持ちにも配慮した、実にうれしい趣向が施(ほどこ)されていたのだった!
 もちろん、大半は過去シリーズの膨大なライブラリーからサンプリングされた音源の再利用なのだが、それを抽出する時間と手間を惜しむことなく、そしておそらくは個々のOB役者さんたちの芸能事務所にまで足を運んでの再利用の許諾(契約)を取る手間・時間・金銭とを面倒がらずにクリアすることによって(?)、ついに実現させてしまった本作での偉業については、最大限の敬意を表したい!
――その意味では、『仮面ライダーウィザード』(12年)で主人公の操真晴人(そうま・はると)=仮面ライダーウィザードを演じた白石隼也(しらいし・しゅんや)が、『ウィザード』を扱った『ジオウ』EP07『マジック・ショータイム2018』~EP08『ビューティ&ビースト2012』に出演しなかったどころか、本作でも過去作品のセリフすらもいっさい使われていないのは、なにかあったのだろうか?(汗)――


 それどころか、『仮面ライダーアギト』(01年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20011103/p1)・『仮面ライダー龍騎(りゅうき)』(02年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20021102/p1)・『仮面ライダーディケイド』(09年)・『仮面ライダーゴースト』(15年)の主役ライダーに至っては、それぞれの作品で変身前の主人公を演じた役者たちが、その声を新録することで再出演を果たしているのだ!
 まぁ、『ディケイド』で門矢士(かどや・つかさ)=仮面ライダーディケイドを演じた井上正大(いのうえ・まさひろ)と、『ゴースト』で天空寺タケル(てんくうじ・たける)=仮面ライダーゴーストを演じた西銘駿(にしめ・しゅん)は、本作公開直前に放映された『ジオウ』EP13『ゴーストハンター2018』~EP14『GO(ゴー)! GO! ゴースト2015』にそろってゲスト出演していたのだから、ついでに本作にも出てもらえばよかったのに……と思ってしまったりもするけど、ギャラに掛けられる予算も当然に上限はあったのだろうし(汗)。


 ほかにも、おそらく『ジオウ』の基本設定が固まる前に先行してこの映画の企画や脚本の準備がスタートしたためなのだろうが(笑)、『ジオウ』のテレビシリーズの悪のレギュラー集団・タイムジャッカーがいっさい登場せず、悪側の群像劇が描かれていなかったことも残念だ。新キャラ以外の悪の軍団が歴代作品の戦闘員ばかりで構成されており、先述した『MOVIE大戦』や『スーパーヒーロー大戦』シリーズのような歴代怪人軍団が登場しないなど、近年のライダー映画にも見られた欠点は本作にも存在しており、そこはたしかに不満ではある。


 だが、それらが一気に吹っ飛んでしまうほどの快挙をも、今回は成しとげることとなった。『仮面ライダー電王』の主人公・野上良太郎(のがみ・りょうたろう)を演じたことで大ブレイクし、今や若手俳優の頂点に立つかのような勢いで第一線で活躍する佐藤健(さとう・たける)が、本作でサプライズ出演を果たすこととなったのだ!


 前年同時期の映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL』に、『仮面ライダーフォーゼ』で如月弦太朗(きさらぎ・げんたろう)=仮面ライダーフォーゼを演じた福士蒼汰(ふくし・そうた)がサプライズ出演することが事前に大きく報道されたこととは異なり、公式サイトや各ニュースサイトで佐藤氏の出演が報じられたのは、公開当日の午前9時以降のことだった。
 筆者が鑑賞した静岡県静岡市のシネシティザートでの初日初回の上映時間は早朝8時55分。つまり、その場にいた観客たちは、誰ひとりとしてこれを知ることもなく、あり得ないと思われていた、いきなりのサプライズに、場内は前代未聞(ぜんだい・みもん)のどよめき・悲鳴・歓声であふれかえったのだ!


 特にあくまで子供の付き添いで来ただけで、自身は仮面ライダーに何の関心もないと思われる、一般層の若い母親たちの「キャァァァ〜〜〜!!!」「ウッソ〜〜〜!!!」といった大騒ぎはすさまじいものがあった(笑)。「出てきた瞬間、泣きそうになりました」「生きててよかった!!」「本当にありがとう」「『電王』のこと黒歴史(くろ・れきし)にしないでいてくれるのうれしすぎる」「マジかよ、観に行かなきゃ!」…… 劇場にとどまらず、ネット上の各ブログやツイッターなども、もはやこの話題で大騒ぎとなっていくのだ。


 もちろん、映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズ』シリーズの前2作が興行的に大成功となったのは、その中で中心に扱われた『仮面ライダーゴースト』(16年)・『仮面ライダーエグゼイド』(17年)・『仮面ライダービルド』(18年)のテレビシリーズの人気が高かったことが、最大の要因ではあるだろう。
 だが、その第1作『Dr.パックマン対エグゼイド&ゴースト』(17年)では、『仮面ライダードライブ』(14年)にて泊進ノ介(とまり・しんのすけ)=仮面ライダードライブを演じて同作公開の時点ですでにメジャーな存在となっていた竹内涼真(たけうち・りょうま)が! 第2作『平成ジェネレーションズFINAL』でも先述した福士氏が!
 そして本作でも佐藤氏が出演したことで、「彼らが出るのならぜひ観たい!」と考えるような、熱心な仮面ライダーファン以外の周辺層を開拓し、観客として取りこむことがいかに重要であるかを、筆者は今回の劇場での大騒ぎであらためて実感させられたのだった。



「当時から支えて頂き、そして今でも好きだと言ってくださる方へ感謝の気持ちをお伝えしたいし、現実世界において虚構(きょこう)である仮面ライダーという存在が、僕らの心の中では真実であり永遠なのだという想いを、限られた出演ではありましたが、こめたつもりです」

(『Sponichi Annex(スポニチ・アネックス)』2018年12月22日 19時15分配信)



 たとえ架空の存在であれ、誰かの心の中で生きつづけるかぎり、たしかに仮面ライダーは存在する…… 佐藤氏のコメントはクレバー(利口)で本作のテーマにも則して語られた実に粋(いき)で的を得たものだった。氏が良太郎や『電王』を決して「黒歴史」にすることなく、いまだに役者の原点として大事に想いつづけているからこそ、良太郎も『電王』も、放映終了からすでに10年以上を経過しているにもかかわらず、ファンに末永く愛されており、そして新しいファンを獲得してもいるのだろう――実は当人のコメントではなく、芸能事務所の誰かさんの代筆だ! などと夢のないことは云うなよ!(笑)――。


 本作では「ボクに釣られてみる〜?」が口癖(くちぐせ)だった『電王』の正義の青いイマジン怪人・ウラタロスに憑依(ひょうい)されていたバージョンの「女たらし(笑)の良太郎」としての演技のみではあった。しかし、声優・関俊彦(せき・としひこ)の声の演技が絶品だった赤いイマジン怪人・モモタロスによる「おまえのことだけは絶対に……忘れない」という、今回の映画のテーマにも直結してくるセリフも含めて、佐藤氏のサプライズ出演にはおもわず涙腺(るいせん)がゆるみそうになったことを正直に告白しておきたい。



●最新ライダーとレジェンドライダーの先輩・後輩としての関係性が明確に描かれた『Dr.パックマン対エグゼイド&ゴースト』
●現役および前作のライダーがピンチになるたびに、レジェンドライダーが颯爽と助っ人(すけっと)参戦するカタルシスが絶品だった『平成ジェネレーションズFINAL』


 それらの『平成ジェネレーションズ』映画に比べると、本作ではゲスト主役のアタル、そしてアタルが誕生した日にティードに誘拐され、現実世界から姿を消した小学生・シンゴを中心としたゲストたちによる人間ドラマに、やや重きが置かれているような感は否(いな)めない。
 だが、ラストで「空想とか現実とか関係ない。たとえ誰かひとりでも自分のことを想ってくれるなら、オレたちはたしかにここにいる!」(大意)と、戦兎がソウゴに、まさに自身と相棒の万丈との関係性にカラめて語っていたように、たとえ元号が変わろうとも、今後も「仮面ライダー」を追いつづけるであろう者たちに、空想の産物である「仮面ライダー」との付き合い方を今一度考えさせようとする行為は、「平成仮面ライダー20作記念」の映画に少々の「テーマ性」を与えようとするのであれば、たしかに妥当なところだったとは思えるのだ。


 ただ、その意味でもあえて云わせてもらうなら、本作でも本編終了後に今後の映画やビデオ販売作品の「特報」も「予告編」も何ひとつ流れなかったことには、個人的には少々ガッカリした(笑)。「過去」から継承してきた「仮面ライダー」に対する観客たちの長年の想いを「未来」へも継承せよ! などといった物云いは、いかにも歯の浮くようなキレイごとであってキライであるくらいだが(爆)、本作の勢いを次の映画の興行にもつなげていくためにも、そういったアザドいこと(笑)は商業的にも必須にすべきではなかっただろうか!?


 ヒーロー大集合という題材面ではともかく、内容面ではファンの期待を裏切ってきたこともあったのだろうが、右肩上がりの興行であった年末映画の『仮面ライダー平成ジェネレーションズ』シリーズとは実に対照的に興行的には不振となっていった、春の恒例行事だった映画『スーパーヒーロー大戦』シリーズは中断されたかたちとなってしまった。
 年明けの正月中旬に公開されてきた、現役と前作の2大スーパー戦隊が競演する「スーパー戦隊VS(ブイエス)」映画も、夜の上映回なども増やせば今の時代には「大きなお友達」(笑)のお客さんももっと入りそうにも思えたのに、スーパー戦隊前作の続編として毎年6月に発売されてきたオリジナルビデオ作品『帰ってきた〇〇戦隊~』シリーズの方を、今後は「スーパー戦隊VS」形式のビデオ販売作品に改めてしまって、正月映画の方はなくしてしまう模様であり、GWあたりでこのビデオ販売「スーパー戦隊VS」作品を劇場で先行上映はするもののの、極めて少数館での期間限定上映にとどめてしまうようだ。


 こういった状況は実に惜しい! たとえば、次の「スーパー戦隊VS」映画のゲスト怪人が、この年末の新旧2大ライダー共演映画にも先行登場して、「スーパー戦隊VS」映画にも「つづく!」となったり! 大ラストで新たなる巨悪の躍動を描いて、春の『仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』へ「つづく!」となったり! それがダメでも、「来夏に『劇場版 仮面ライダージオウ』公開決定!」といった、本編では結局使用されない映像をテキトーに撮り下ろして編集した便宜予告編(笑)をつくって流して「祭り」を起こすなどの機転は働らかなかったものなのか!?


 00年代においては実にアザトい商売人であったハズの東映の白倉プロデューサーにしては、2010年代以降はそのへんでのツメの甘さが散見されるような気がする。そういった「あと、もうひと押し!」を軽視してはイケナイのだ! 関係各位のマーケティング面での猛省を促したい!(笑)

2018.12.24.


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2019年号』(18年12月29日発行)折込コピー速報・所収『仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』合評1〜3より抜粋)


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