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図書館断想 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2013-04-25 出版史のおべんきょう このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

 いまさらだけど、『出版ニュース』2012年1月上・中旬号に、箕輪成男文明としての出版:パピルスから近代出版者全5冊を刊行して」が載っていて、興味深く読んだ。内容細目は以下のとおり:

  1. 文明という名の侵略
  2. 言語の防壁
  3. 絶望的な途上国の出版用語事情
  4. 文明は人類に何を与えたのか
  5. 近代出版文明の時代区分
  6. 西洋近代文明への挑戦
  7. 西欧以外の文明と出版

 西洋の出版史、書物史を広く紹介してきた箕輪成男の嘆き節ともいえる内容だった。曰く、

 近代西欧文明による英語出版の暴威は我々がその動勢を察知する前にすでに深く潜行している。我々は警戒すべきその動きを察知することを怠けてきただけでなく、近代以前5000年といわれる西欧の書籍の歴史についてさえ全く無知であったことを反省しなければならない。

とさえ述べている。強硬にも見える主張が随所にあるが、長く出版史を研究してきた著者ゆえ、その言葉は重い。

 どうにかして日本語と日本文化によって世界中を文化侵略してやりたいと常々思っているぐらいである私にとっては、心に留め置きたい記事であった。