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はてなポイント3万を使い切るまで死なない日記

2009-07-11

独占的プラットホームが衰退するシナリオを考えてみる

10:30 | 独占的プラットホームが衰退するシナリオを考えてみるを含むブックマーク

インターネットにおいては、ジャンルごとに絶対的な勝者がひとつずつできるといわれている。彼らの先行者メリットは絶大で、後発のサイトがおっかけるのはとても難しいそうだ。


ということで暇つぶしに、インターネットのおける勝者がネットの進化における歴史的必然として衰退するシナリオがあるとすればどういうものなのか、考えてみた。



グーグルの場合


グーグルの場合は簡単だ。検索サービスとは電話事業における電話帳(イエローページ)に相当すると考えることができる。


電話の普及期においてぶ厚い電話帳は非常に重要な存在だったが、電話が一般に普及するにつれて、個人が自分で管理する電話帳のほうが重要になってきた。そしていまや携帯電話にはいっている個人の電話帳が一番重要だ。


検索サービスについて、このイエローページにおこった出来事をアナロジーとしてあてはめるといいだろう。いまの検索サービスが重要な時代というのは、人類にとってネットがまだまだ異世界である時代である。人類にとってネットがあたりまえの存在になればなるほど、検索サービスよりも、人間が実際にネットで生活する場の情報のほうが重要になる。


そういう意味でfacebookの存在をgoogleが恐れる理由はよく理解できる。ネットが人類にとって身近なものになるにつれ、人間が生活するコミュニティの重要性が増していき、そして、おそらくプライベートな場所はどこかのラインが引かれてグーグルが検索できなくなる。


そういう場所が次第にふえていき、グーグルの相対的重要度は下がるだろう。



楽天市場の場合


楽天市場の場合の衰退するシナリオはふたつぐらい考えられる。


ひとつはクレジットカードの問題だ。楽天市場が成立している大きな根拠は、消費者がネットでクレジットカード番号を入力することに抵抗があり、特定の場所以外での利用をしたがらないからだ。ネットショッピングに消費者がどんどん慣れてきて、クレジットカードの利用に抵抗感がなくなると、もっと専門性の高いショッピングサイトがどんどん登場し、楽天の現在のテラ銭10数パーセントが、いいターゲットになるだろう。


もうひとつの可能性は、おそらく日本だと家電量販、世界的にはウォルマートでおこっているのと同じように、巨大流通のメーカーへの影響力がどんどん大きくなり、流通自身がプライベートブランドなど商品企画力が問われる時代がくる。その場合に、ショッピングモール型の楽天はアマゾンには対抗できないことが予想できる。



mixiの場合


コミュニティの場合は、ターゲットユーザへの認知度がほぼ100%になったあとに転機がおこる。認知されただけでなく、現在の加入ユーザ+過去の加入ユーザ+検討した結果、利用しないと決意したユーザの合計が、ほぼ100%になったときに成長は止まる。


諸刃の件になっているのは、日記を書くというmixiの主力コンテンツの存在だ。日記は、もちろん大変に魅力的なコンテンツだが、自分の友達が日記をやめはじめたようなクラスタでは、負のフィードバックがはたらいて、そこでは、もう二度とmixiは流行らない。


次のポイントは移り気な若年層の支持をうしなったときだ。そのときは長い期間をかけて衰退していくだろう。なので年齢制限を外した判断は、いろいろ異論があるもののぼくは正しいと思う。


若年層でより勢いがあるモバゲー、greeはいまのところ携帯だけだ。PCにおいても若年層の支持を集めるコミュニティが登場したときがmixiの本当の危機だろう。



ニコニコ動画の場合


これについても衰退のシナリオは2段階ぐらい考えてみよう。


ニコニコ動画の場合、現在の大きなアドバンテージは、最後に大ヒットしたネットサービスであるということだ。つまり”旬”であることによるいろいろな面での後押しが、まだ、残っている。その間はなにやっても最初に注目される存在でありつづけるだろう。このアドバンテージはもちろん次の大ヒットサービスが登場すると消滅する。現在の有力候補はpixivとtwitterか。どっちもちょっとニッチすぎる気がするので、別のサービスが登場するかもしれない。


もうひとつの衰退のシナリオは、コンテンツの提供している動画制作者の影響力の増大がトリガーになる。ニコニコ動画が一般的になるにつれ、有名動画制作者の地位はどんどん強くなり、ニコニコ動画以外を発表の場に選んだとしても、ユーザはついていくだろう。



twitterの場合


このサービスはまだ大ヒットという段階にはいたっていないが、ここ数年の有力候補ではありつづけている。


どんどんfollow先を登録していくと、すぐに情報爆発が起こるので、なんか、もうひとつUI的なブレイクスルーがないと、RSS並みのヒットで終わる気がする。


twitterの一番の危険はbotの繁殖だ。twitterが普及するにつれ、まるでスパムメールのようなつぶやきがどんどん増殖し、ユーザ自身がライフログの吐き出しのように自動実行させるつぶやきも増える。タイムラインの有用度はどんどん低下していきメールの受信箱みたいになる日も近いのではないか。


………


さて、ということで妄想は終わり。


個人的には、ここに書いているあることが事実だとしても、各プレイヤーは単純に時計の針をおくらせるだけのような対策じゃなく、むしろ針をすすめたうえで、新しい時代をつくりだすぐらいの気概でのぞんでほしいと思っている。


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補足:ヒマなのではてブのコメントに返事書いてみます。

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id:love_chocolateさん

面倒くさいから楽天を選ぶというひとはいちばん最後まで楽天に残ると思いますよ。で、それが多数派なのはそのとおり。崩壊というのは周辺から起こるものです。


id:A-Xtuさん

気に入らないのはワーディングだけですか?文章読解力があるのでしたら、中身に反論していただいて勉強の成果をみせていただけると幸いです。

リンク先は意味不明。


id:triggerhappysundaymorningさん

リンク集=電話帳というアナロジーこそ想像力が貧困でしょう。というか、文脈読めてなくないですか?電話帳の情報提供形態を問題にしているわけではなく社会的役割の類似を指摘しているんですが???


id:araishiさん

すみません。新しいものをつくるのだけがいいと思っているわけじゃないですが、日本のネットに足らない考え方だと思っているので毎回強調してしまいます。

brafsanbrafsan 2009/07/11 17:25 こんにちは。はじめまして。
いつもキレのあるお話しをしていただき、恵まれているなぁと感じているものです。

ニコニコ動画の衰退について、私の意見を書きます。
テレビの内容がつまらなくなったという認識が広がっていますが、そのテレビの対極に位置しているかのようにみえるニコニコ動画のコンテンツの多くはあくまでそのテレビに根ざしたものです。このまま『テレビの内容はつまらない』という認識の流れが進んで行けば、連動する形で衰退してゆくと思います。
テレビ、というかテレビ局に対しては、昨今あまり歓迎されない風潮があります。しかしながら、テレビというところは、どうこき下ろしてみても強力な情報発信能力を持っており、また多くの人に受け入れられるようなコンテンツの政策能力を有しているということは紛れも無い事実です。テレビという強力な情報発信能力を持つところから発信され、多くの人々が理解できるような情報コンテンツに『つまらない』というタグを付けられることで、
1.テレビのコンテンツは『つまらない』とされているので、そもそもそれを元ネタとした動画が作られづらくなる
2.1.に従いまったく独自の動画が出てくることになるが、全く独自のものというのは基本的に受け入れられ難い、というか端的に分かりづらい
3.一部のマニアな方以外には分かりづらいものになり、徐々に人が離れてゆく
という経過をたどってゆくように推測できます。

と、ここまで書いて気づいたのですが、上記のようなこともひっくるめて”旬”という意図ででしたら、その通りだとおもいます。

関係ないですが、ニコニコ動画は、当初はいろんな人の動画の解釈がわかっていいなぁと思っていたのですが、結局みんな考えることは同じ、狭窄な視野の人は多い、ということに加えて、開かれた作品だろうとなんだろうと動画にコメントを付けていくことで最終的に唯一通りの解釈しか持たないコンテンツを作り上げるシステムなんだ、ということが分かってしまうと、投下されるコンテンツの内容が大体読めるようになってきて、ちょっと前のような感じにはなれなくなってしまいました。

love_chocolatelove_chocolate 2009/07/11 18:36 こんにちは。いつも楽しみに拝見させていただいてます。。
idコール飛んできて、びっくりしました。ドキドキ。

ECについては、探す手間や入力の手間や支払いの手間を省く手段を、より劇的に提供できたものが勝者になると、個人的には思っています。

決済については、直接クレジットカードをどうこうというより、使おうとしているその瞬間には、あまり強く決済を意識させないもの(なんか上手く言えてる気がしませんが、今はiモード課金とかSuicaとかがが一番近い気がします)が、日常的に使うツールと一体化して、大きなECモールとか検索サイトと結託して出てくると、徐々に勢力地図が変わってくるかもしれないなーという気はします。

でも、あくまでも一ユーザとしての個人的所感ですが・・・。
特にキレのある見解でもなくつまんない話ですみませんw

kawangokawango 2009/07/12 02:21 brafmanさん、love_chocolateさん、コメントありがとうございます。
Brafmanさんのコメントはだいたい同意です。総合格闘技と似ているなと思っていて、最初は異種格闘技みたいで面白かったのですが、だんたんと総合格闘技というスポーツに収斂してしまいました。サービス単位で新陳代謝すべきなのか、もっといい方法があるのか、難しいテーマだと思います。TVみたいにインフラにまでなれるばまた話はちがってきますが、難しいでしょうね。
love_chocolateさん
探す手間、入力の手間については、もうやること少ないかなと思います。ニッチの方向にいくだけだと。これ以上はカテゴライズされたコミュニティとくっつけるか。メーカーによる独占商品の直販が伸びるんじゃないかと思っています。
たんに品揃えをそろえて量を販売するというモデルであれば、楽天はそれなりには完成されていると思います。
決済はおっしゃるとおりなんでもいいと思いますよ。問題はユーザが気軽につかう習慣がつくかどうかです。

brafsanbrafsan 2009/07/12 17:36 どうでもいい話をすると、問題として存在しているのは、
TV v.s. ウェブ
もう少し言えば、
古い価値観を持つとされている人たち v.s. 新しい価値観を持っていると思っている人たち
といういつの間にやら形成された強い感情を伴う対立軸だと思います。
これがなんだかんだと足を引っ張っている、何かしらの事業を行ううえで障碍になっていると思います。

ウェブが既存にない全く新たで革新的なものをもたらすという幻想も過ぎ去ったわけですし、いい加減上記のような対立構造は誰にとってもメリットが無いはずです。にもかかわらず半ば信仰とも呼べる形で厳然と存在していると自分は思います。

結論を言ってしまえば、歩み寄るべきだと思います。(当然反発は予想されますが、特に論拠も無く回りがそうだといっているからイヤだ、というのが真相だと思われますので、広報的戦略でそれほど問題は出さずに移行できるのでは無いかと思います。)

実際、楽天の『Love Japan』はそのまんまで、露骨ですが、限りなく有効な手だと思います。
インフラを作り出そうとするにしても、作り出したら作り出したらで、どこかでゲームルールを作っている方々と相対する場面が出てくると思います。ゲームルールを作る方々の力は強くて、本気になればせっかく作ったものを実質無効化できたりもするんですから。