のんべんだらりといきましょう

はてなダイアリーから引っ越してきました。

宝塚歌劇花組『アルカンシェル ~パリに架かる虹~』

配信で見ました。素人の感想メモです。(ネタバレもあります)

 

 

 

  • 美しく明るく終わって良かった~!マルセルがお亡くなりになったりしなくて良かった~!誰もお亡くなりにならなくて良かった~!!「戦争が終わったらアメリカに行く」なんていかにもフラグ的な事言った上に、ドイツ軍に捕まって尋問されたり、ペペ救出作戦で代わりに脱走させたり、コンラートとの最後の対決で銃を向け合ったりとピンチが幾度もあって、頼むっ…!マルセルが無事にアメリカに行けるようにしてくれっ…!と祈りながら見てました。
  • 道化師として登場して軽快にコミカルに踊った後、仮面を取り不満げな表情で激しいダンスを見せるマルセルの温度差に、早くも柚香さんの魅力全開だった。
  • アルカンシェルでの演目をショーとして見せてくれるので、ダンスと歌も堪能できた。特にジャズバージョンの「美しく青きドナウ」にはワクワクしたよ!
  • フリードリッヒとアネットのホテルでのフレッシュな会話と、マルセルとカトリーヌの自宅での円熟味のある大人の会話が、永久輝さんと星空さん、柚香さんと星風さんそのものの関係性のようだった。マルセルがカトリーヌを抱き寄せるシーンはトキメキと美しさに溢れてた。
  • 今回の悪役を一身に背負っていたコンラート役の輝月さんは、パーフェクトイケオジなだけでなくパーフェクト敵役だった。不遜で傲慢、思いやりのかけらもないような生粋の国粋主義を完璧に演じていた。
  • エンターテイメントによって国や人種を越えて手を取りあい、争いや差別もなくなるというのがフリードリッヒの主張だったけど、コンラートには最後まで通用しなかった。彼はクラシック音楽に造詣が深く、カトリーヌの歌と姿に惚れこむんだけど、音楽と人を愛する(独善的だったが)事ができても手を取り合う事はできなかったのがナチスの罪という事だったのだろうか。
  • コミカルな動きと歌を聴かせてくれたペペが一樹さんで本当に驚いたーーー!私の中の一樹さんといえば、『蒼穹の昴』で圧倒的存在感と説得力の塊だった西太后のイメージだったので、マジか!!!となりました。一幕の終盤でペペがドイツの旗を破り捨てて連行される場面ではハラハラしたよ…ペペどうなっちゃうの!?その上、二幕に入ってマルセル達が解放されたのにペペだけ捕虜収容所行きで帰ってこれないから心配したよ。ドイツ軍がパリから撤退するラスト、ペペが再びドイツの旗を切り裂く姿に、物語内での存在感を感じた。一樹さんはさすがですね。
  • そのペペ奪還作戦で、カトリーヌが慰問で歌う姿がとても素敵だった。星風さんは『うたかたの恋』と『鴛鴦歌合戦』で年若いキャラクターだったから、このカトリーヌのような大人の女性がしっかりと自分の足で立って歌い上げる姿にグッときた。その感動のままに、少年イヴとペペがステージ上で一緒に歌う場面は胸に迫るものがあって泣けてきた。物語全体の中で、このペペを救出するための一連の慰問シーンが一番好き。
  • アルカンシェルでのジャズ演奏がコンラートにバレ、ドイツに帰国するフリードリッヒとアネットの別れの場面のあと、フリードリッヒが銀橋で歌った歌も素晴らしかった(アビアント~♪って曲)。あと、クライマックス前のコンラート→フリードリッヒ→語り手イヴ→マルセルの歌のリレーがとっても良かった!音源化されたら欲しい。
  • 永久輝さんの「僕」がめちゃくちゃツボです。あの声質と言い方と永久輝さんの雰囲気から繰り出される「僕」がとても良い…良いですね…。
  • フィナーレの柚香さんと星空さんのダンスのラスト、高速回転リフトの直前に星空さんに向かって柚香さんが「おいで」とでも言うかのように微笑みを向けていてギャーーーーン!!!!と撃ち抜かれてしまいました…。


サヨナラショー

  • 組長さん代読の柚香さんのお手紙で、水美さんへの「ありがとう」を聞いた瞬間ぶわっと胸が熱くなって泣きそうになってしまった。
  • そしてショーが始まり、伊集院少尉の後ろ姿が見えると本当に泣けてきた。そして椅子の上には黄色い花束が。紅緒(華さん)がそこにいるんだろうね。
  • 知ってる曲もたくさんあって、その時々の柚香さんの輝きを思い出したよ。
  • 星風さんがソロで歌った曲が素晴らしかった!終わってから調べたら『アナスタシア』の「In My Dreams」らしい(多分)。本当に歌がお上手で聴き惚れたし、あの歌声で会場を星風さんの空気にしたのが素晴らしかった!!
  • 黒燕尾でガッツリ踊った後に、ネクタイを緩めてニッコリする姿がかっこよすぎます柚香さん。
  • 宝塚を見始めて歴の浅い私でさえ胸がいっぱいになって泣いているのだから、ファンの方たちは涙なしには見られないだろうなと思う素敵なサヨナラショーでした!
  • 同期からのお花が水美さん(ピンク色のスーツ)で、お花を渡して抱き合った時に自分のお化粧がスーツについてしまったのではと気にする柚香さんと笑って応える水美さんを見てまた泣いてる私でした…。

 

宝塚歌劇星組『RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~ / VIOLETOPIA』

配信で見ました。素人の感想メモです。(ネタバレもあります)

 

 

 

『RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~』

  • 映画はまだ見ていないけど有名なナートゥダンスの場面だけは知っている状態で鑑賞。あのダンスのイメージで、ビームとラーマがコミカルで爽快感ある大アクションで悪を懲らしめる…的なお話だと想像していたら、後半はシリアスで重い展開も繰り広げられて見応えあった。3時間あるらしい映画がどこまで再現されたのかは分からないけど、起承転結はとても分かりやすく、イギリス植民地時代のインドの人々の生活や生き様も伝わってきた。
  • 虎と共に現れるビーム!さすが守護者!!あれは虎を従えているのか、もしくは虎に乗っているイメージなのか。とにかくパワフルでダンスもキレがあって、何より歌が上手い!礼さんすごい!
  • 人を信じ誠実な振る舞いをするが森で暮らしていたため教育を受けていないビームと対照的なラーマ。暁さんが己の本懐と友情の間で葛藤する男を見事に演じてた。暁さんのお顔立ちはベビーフェイス系(というのが的確か分からないけど)で少年ぽさのある印象だったけど、その優しく柔らかい感じが封印されて髭の似合う厳しい警察官になっているのにちょっと驚いた。大人の男だ!
  • 音楽もかっこいい。魚釣りの少年を火災から救う場面の「ビーム!ラーマ!♪」と繰り返される曲と、炎の動き風の動き水の動き、照明やダンスがバチッとはまっていて、救出の緊張感と少年が助かった安堵感、そして最後にビームとラーマ二人の手が固く結ばれる流れに早くも感動した。
  • 舞空さんが可愛い。
  • キャサリン役の小桜さんの歌声も好き。パーティーでは奥様自ら歌うんだwと思ったけど、歌声聴けて良かった~。あとエドワード(スコットの秘書?)の碧海さんも良かった。『1789』の秘密警察愉快な3人組のリーダーの人だよね。敵役も素敵だった。印象に残ってる。
  • そしてお待ちかねの「ナートゥをご存じか?」のダンスシーン!あれだけキレッキレで歌い踊ってもブレない礼さん暁さんのすごさ。そしてビームの村の仲間、ジェイクをはじめとするイギリス人男性たち、ドレスを見事に捌きながら踊るご婦人たち、みんなみんなかっこよかったー!踊り終わった時、会場の拍手が鳴りやまなかったけど分かる。私も画面に向かって拍手し続けたもの。
  • 礼さんの演技は硬軟自在で、時に軽やかだったり時にハードなシビアさ感じさせたり見事でした。
  • 舞空さんがとにかく可愛い。
  • ジェイクはいけ好かない男で終わるかと思いきや、ジェニーのためにビーム達に協力して最後は一緒に踊ったりと、とても面白いキャラだった。
  • 最後の戦いの地が森となり地形効果バフがかかってビームの戦闘力5倍くらいになってた。虎も再び登場したし!そして炎の衣装をまとったラーマ(それまでの雰囲気と違う衣装でかっこいい)は、スコットの統治の象徴でもあった銃ではなく、弓で応戦するのも燃えた。
  • ナートゥダンスもだし、クライマックスの戦いも、拷問を受けても決して膝を折らないビームを見た町の人たちが怒りを爆発させて暴動が起こる場面も、会場で直接見たかったなー。(『1789』の時も同じこと言った)

 

『VIOLETOPIA』

  • 全体的に華やかで、でもギラギラと圧倒的なパワーで魅せてくるというより上品な趣のあるショーでした。考えるな!感じろ!と心のままにショーの世界を耽溺するよりも、じっくりとその世界で何が起こっているのかを味わいながら楽しむような。
  • サーカスの場面がとての印象的だった!音楽も衣装もダンスも照明や演出全てが自分のツボだった。サーカスの持つ楽しさ賑やかさ、そして哀しさ怖さ滑稽さどこか不安にさせる何かが凝縮されてて、最初のサーカス団員登場のパレードから、サーカスから離れる事もできず渡せなかった一凛の花を手にトボトボと歩む姿をシルエットで〆るラストまでとても惹きつけられた。
  • 舞空さんが素晴らしくかわいい(何度でも言う)。
  • 物語性の強い場面が続く中、「Highway Star」が始まると一転してロックとダンスでハイテンショーン!!とにかくダンスがすごい。
  • 舞空さんがハットに燕尾服で暗闇から浮かび上がってきたの、最高にかっこよかった。ダンスもキレキレだった。舞空さんは可愛いだけじゃなくてかっこよかった。衣装が変わるたび、新鮮にかわいいやかっこいい見せつけてくれる舞空さん。お顔だちや雰囲気だけでなく、歌や演技やダンスも好きだな~!
  • 金髪ボブの女性は誰!?お顔とか雰囲気では全然分からなかったけど、とても背が高いので暫定で暁さんかな?となんとなく予想しておいて、見終わって調べたら正解だったもよう。
  • 男役さんも一緒のロケットは珍しいもの見れた~という気分に。
  • 男役さんたちの群舞場面で全員サイバーサングラスだったことに、POLYSICSを連想してしまい思わずフフッとなった。そしてサングラスを外すのが楽しみすぎて、外した瞬間にふおーーーーーと奇声をあげそうになっちゃったw
  • エトワールの天華さんの歌声に聴き惚れました…。