ナンダロウアヤシゲな日々

◎この日記は、ライター・編集者の南陀楼綾繁が書いています。
◎新刊『町を歩いて本のなかへ』(原書房)発売中です。
◎著書『一箱古本市の歩きかた』(光文社新書)、『谷根千ちいさなお店散歩』(WAVE出版)、『小説検定』(新潮文庫)、『ほんほん本の旅あるき』(産業編集センター)、『路上派遊書日記』(右文書院)、『ナンダロウアヤシゲな日々』(無明舎出版)、『老舗の流儀 戦後六十年あの本の新聞広告』(とうこう・あい監修、幻冬舎メディアコンサルティング)、編著『チェコのマッチラベル』(ピエ・ブックス)、共著『ミニコミ魂』(晶文社)。
◎ご感想・ご連絡は南陀楼綾繁 まで。
◎「不忍ブックストリートの一箱古本市」は毎年春に開催します。
詳細は不忍ブックストリート公式ホームページもしくは、しのばずくん便りをご覧ください。
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2018-02-13 〈いま〉を〈むかし〉につなげたい

すごく久しぶりの更新です。あれこれ説明をすっ飛ばして、取り急ぎ。

2月19日に『雲遊天下』128号、特集新潟アイドルRYUTistと町の記憶」が完成します

この号の30ページの特集には、私が企画から編集まで全面的にかかわっています

「なんで、この雑誌新潟アイドル特集なの?」と疑問に思われるかもしれませんが、私と編集長五十嵐さんのあいだでは、この雑誌のど真ん中のテーマだと思っています

その証拠になるか判りませんが、『雲遊天下』の前身である『ぐるり』に私が初めて書いた2004年8月号のエッセイを再録します

読み直すと、文章が幼いなーとは思うものの、基本的な考えはまったく変わってないことに笑ってしまいます

後半で出てくるバンド薄花葉っぱ」を「RYUTist」に変えても、そのまま通用しそうです。

〈いま〉を〈むかし〉につなげたい

南陀楼綾繁

 ぼくの目は、いつも〈むかし〉を向いている。

 六月に『ナンダロウアヤシゲな日々』(無明舎出版)というエッセイ集を出したのだが、その内容は、八十八歳の編集者や七十五歳の作家に会ったハナシや、一九七〇年代同人誌マイナー雑誌についてのルポ、あるいは、古本屋で見つけた貼込帖(スクラップブック)や「紙モノ」のこと、というように、まだ三十代なのに見事に後ろ向きだ。ペンネームも、とても現代センスじゃないし(江戸時代狂歌師の名前を頂戴したんだからアタリマエだが)。

 どうしてそんなに古いくさいことにこだわるのか、とよく訊かれるけれど、コレは子どもの頃からの性分なのだ山中恒という児童読み物作家が好きで、夏休みの宿題デビュー以来の作品リストをつくった。また、近所に塩冶判官高貞という武将の碑があるのを見て、彼が登場する『太平記』を読んだコトもある。

 高校から大学にかけては、ちょっと〈むかし〉、一九七〇年代マンガ音楽にどっぷり浸かり、古本屋でその頃の雑誌必死に集めた。大学院では明治民衆史を専攻し(結局ドロップアウトしたが)、編集者としては戦前資料を復刻した。

 ぼくが〈むかし〉探索に走るのは、その時代に間に合わなかったという悔しさがあるからだ。遅れてきた者としては、残された記録から時代の空気を味わったつもりになるしかない。鰻屋から流れる煙をおかずに飯を喰うようなものか。

 どんなに頑張っても、ジャック・フィニイの『ふりだしに戻る』や広瀬正の『マイナス・ゼロ』のようにタイムトラベルでもしない限りは、〈むかし〉にまるごと戻ることはできない。だから古本屋映画館喫茶店など、〈いま〉の生活のなかで〈むかし〉に出会える場所に足を運ぶ。

 この前もスゴイものを見た。ことし三十周年を迎えた西荻窪ライブハウスアケタの店」での一夜、あの中川五郎とあの三上寛とあの渡辺勝が共演していたのだ。ぼくが生まれた頃にもう歌いはじめていた彼らがいまだに現役であること、そして、以前つくった曲を繰り返しうたうとともに、次々に新しい曲をつくり続けていることに、新鮮な驚きをおぼえる。現在の生々しさをともなって、歴史が目の前に浮上してくる。

 一方、その前日には、全員が二十代前半の薄花(はっか)葉っぱが、「東京ティティナ」をやっていた。チャップリンが『モダンタイムス』のナカで歌った「ティティナ」、それを一九五〇年代生田恵子が日本語でうたった曲のカバーだ。懐古的なムードに浸りすぎない、力のこもった演奏だった。

 数十年のキャリアの差を超えて、曲が生まれた時代を超えて、この瞬間、〈いま〉と〈むかし〉がつながっていた。

 これからもぼくは、古くさいことを追いかけていくだろう。レトロだとか古くさいとか、云いたいヤツには云わせておくさ。〈むかし〉を身のうちに取り込めずに、〈いま〉を生きる価値なんてないんだから

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2017-11-21 新潟でトークイベント

2カ月近く空いてしまいました。その間、新刊『編む人 ちいさな本から生まれたもの』(ビレッジプレス)、『新版 谷根千ちいさなお店散歩』(WAVE出版)が刊行されました。

で、『編む人』に関するトークを来週、新潟で開催します。

『編む人 ちいさな本から生まれたもの』(ビレッジプレス刊行記念

トークイベント

世界インタビューでできている


出演 南陀楼綾繁ライター編集者

聞き手 小林弘樹(『LIFE-mag.』編集発行人


情報誌地域雑誌ミニコミ、冊子などをつくり続けた9人の

インタビュー集『編む人 ちいさな本から生まれたもの』(ビレッジプレス

刊行を記念して、ニイガタブックライトでもおなじみ南陀楼さんの

トークを開催します。

同書にも登場する新潟地域雑誌LIFE-mag.』の小林弘樹さんを

聞き手に迎えて、この本の裏話や、インタビューについて考えることなど

を語り合います。


日時:11月29日(水)19:00〜(18:30開場)

会場:北書店

〒951-8124

新潟市中央区医学町通2番町10-1 ダイアパレス医学町101

TEL 025-201-7466

http://kitashoten.net/

参加費:1000円

ご予約は北書店店頭またはメールにてお受けします。

メールでのお申し込みはsato@kitashoten.net(件名「11/29イベント」)までお願いします

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2017-09-23 盛岡、八戸を一日で

朝6時起き。東京は雨。傘持ち歩くのもめんどくさいがしかたない。上野駅コンビニおにぎり買って、新幹線に乗る。盛岡には10時前に着。カメラマンSさんと待ち合わせ、〈さわや書店〉フェザン店で田口幹人店長取材。著書『まちの本屋』(ポプラ社)を読んでから来たこともあり、話がいちいち腑に落ちる。同じ駅ビルにこの春、支店の〈ORI ORI〉をオープンしたということで、そちらにも案内してもらうと、新潟内野にあった〈ツルハシブックス〉店主の西田さんに出くわしてびっくり。宮沢賢治が好きで、命日に合わせてこの辺を旅しているという。地域雑誌・リトルプレスのコーナーで、『いわてのZINE Acil』

第15号を買う。こんな雑誌、知らなかった。この号は鍛冶屋特集

Sさん駅ビルのそば屋で昼食。少し時間があるが、街なかに出る暇はない。バス停近くの広場で休憩。バスセンターのあったあたりを見に行きたかった。新幹線改札口前のパン屋で、福田パンを売っていたので、定番の「あんバター」と小岩井牛乳のパックを買う。福田パンは、店で売っているものよりパンサイズが小ぶりなようだ。外売り用なのだろうか。それを食べているうちに、八戸駅に着く。30分と、仙台盛岡間よりも近い。

八戸は昨年1月に来て以来。駅前Sさんレンタカー借りて、旧市街のほうへ。〈さくら野百貨店〉の駐車場に車を止めて、隣の〈はっち〉に出る。その向かいに〈八戸ブックセンター〉があるのだが、正面が工事中で入れず、裏から回ったので時間がかかった。あとで、屋台村を突っ切れば近いことを知る。八戸BCがまだ建設にかかる前に、コーディネーターの内沼慎太郎さん、小林市長とのトークに出演した。出来上がってから、どういう場所になったか気になっていたのだが、やっと見られてよかった。Oさんに取材し、全体を撮影させてもらった。八戸出身作家ということで、三浦哲郎の『野』(講談社文芸文庫)に司修装丁したオリジナルカバーがついたものを買う。あと、『あおもり草子』2011年10月号(特集考現学創始者 今和次郎」)も。

そのあと、〈はっち〉で明日一箱古本市の会場を見る。私は朝早く出てしまうので立ち会えないが、Sさんが残って撮影することに。これで今日取材は終わり。時間は短いが、集中してやったので疲れた。そこから5分ほど歩いたところにあるワシントンホテルに入り、少し横になる。18時に高坂真さんが迎えに来てくれる。八戸在住でうみねこのフンを模様にした「フンノート」をつくっている人。地元に根を据えて活動していこうとしているのだが、八戸の現状への不満が深く、最初一言からネガティブなことを云う。最近ハライチ岩井のような見事な腐りっぷりに笑ってしまう。もっともそこが愛されているところでもあり、会う人はみんな彼の愚痴を聞き流しつつ励ましていた。

最初に行ったのは、やきとりおでんの〈浅坂〉という店。時代劇に出てきそうな木造一軒家でカウンターのみ。常連度が高いので一人では入りにくいが、女店主は気さくで話しやすい。焼き鳥は肉厚で、塩もいいけど、タレで食べるのに合っている。おでんうまい。そのあと、近くのビルに入っている飲み屋に移る。ここも女店主がやっている。高坂さんの知り合いが2人合流し、10時ごろまであれこれ話して飲む。歩いてホテルに戻り、風呂に入って12時前に寝る。明日は朝早くから朝市に行くのであった。

原 久原 久 2017/11/20 13:03 11月20日、くにまるJapanにて、お名前を知りました。その折に、3.11被害地に本を届ける活動をされていたとか。私も被災地に送る100kgほどの本をストックしております。受け入れてくれる団体や場所があれば教えて頂きたく、よろしくお願いします。
当方、デザインを生業としている67歳の男です。

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2017-09-18 夏葉社でトーク

ああ、しばらく空いてしまいましたね。なんだかバタバタしています仕事が重なるときは重なるのですが、不思議なことに、2つ重なると3つ、4つまで増えがちなのですね。どういうわけだか。なので、朝とか夜とかに日記を書いて一日の節目にするという気分じゃなかったです。というか、いまも。

稲葉佳子・青池憲司『台湾人歌舞伎町 新宿、もうひとつ戦後史』(紀伊國屋書店)届く。終戦後に形成された歌舞伎町に集まった台湾人たちが、名曲喫茶スカラ座〉や〈風林会館〉をつくるなど勢力を広げていった過程をたどる。地図写真豊富で、こんな本読みたかった!という一冊になった。

と一昨日、ツイッターに書いたら、200人以上から反応があった。それも、ふだん私のツイッターを見ていないような人たちばかり。「台湾」「歌舞伎町」というキーワードから飛んできたのだろう。こういうテーマの本が求められていたということなのかも。この本、いろんな方面評価される気がします

朝8時起き。釜玉うどん。昨日の台風が過ぎて、暑い日差しが戻ってきた。西日暮里駅まで歩くだけでも汗がすごい。千代田線北千住東武線ホームが判りにくくていつも迷う。押上駅に行くつもりが、途中乗り換えるのを忘れて、とうきょうスカイツリー駅で降りる。連休最後とあって、人出が多い。そこから十数分歩いて、カフェ〈IKKA〉の2階の〈甘夏書店〉へ。急に雑誌取材することが決まり、開店前に開けてもらう。

甘夏さんから「同じ道沿いに新しい古本屋ができましたよ」と教えてもらう。〈書肆スーベニア〉という名前だそうだ。行ってみたいけど、まだ開店時間前で、もう移動しないと間に合わない。次に来ることにして、押上駅まで戻る。半蔵門線九段下東西線中央線吉祥寺。〈吉野家〉で牛丼食べてから夏葉社へ。

2時から岡崎武志さんとのトーク「読んで、書いて、食べていく」。事務所なので15人ほどでほぼ一杯になる。お互いのライターになるきっかけや、単行本のこと、編集者との付き合いなどを話す。かなり赤裸々な話にもなったが、本当はもう1段階リアルな話をしたいと思っていた。でも、時間が限られていたし、聞いている人が引くだろうなと思って、話さなかった。それに本当に悩んでいる最中にあることを整理して話すのはやはり難しい。また機会があれば、今度は別の角度から話したい。

終わって、岡崎さん、原書房Hさん、Iさん、Mさんと、駅前の〈戎ビアホール〉で打ち上げ。地下に降りると、店内はすごく広く、客層も落ち着いていて、いい店だった。ただ、西荻窪の〈戎〉がやっている店だという感じはないな。1時間ほどで解散し、駒込から帰る。

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2017-09-01 もう9月

今日からもう9月だ。いろいろ遅れていて焦る。

昨日は千駄木谷中で1件ずつ取材。一日中雨が降ったりやんだりしていた。

今日は朝、銀行郵便局へ。新潟資料館の図録を通販で手に入れるために、現金書留を送らなければならず、電話で送料を問い合わせたり、最初郵便局で住所のメモを忘れて家に帰ってまた別の郵便局に行ったりと、めんどうくさい。そのうえ、書留を送る料金が550円もかかるんだからやってられない。メールで振込口座を教えてくれれば、手数料こちらもちでも安いし楽なのだが。

藤村誠『古町芸妓物語 新潟花街』〈新潟日報事業社)読了江戸から平成までの古町花街の変遷をたどるもの。沼垂にも花街があり、その芸妓から東京に出て「島の娘」をヒットさせたのが小唄太郎だった。その他、興味深いエピソード多し。RYUTist活動に通じる要素もかなりあるな。

3時半、谷中で1件取材。店主の話を聞いていると、常連が次々やって来る。取材を中断されるとちょっと困るのだが、その常連さんが自分から店の魅力を語ってくれたので、面白い話が聴けた。〈往来堂書店〉に寄って帰る。また雨が降り出して、夜半まで降り続く。涼しいというよりも、寒くなった。

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