ナンダロウアヤシゲな日々

◎この日記は、ライター・編集者の南陀楼綾繁が書いています。
◎新刊『町を歩いて本のなかへ』(原書房)発売中です。
◎著書『一箱古本市の歩きかた』(光文社新書)、『谷根千ちいさなお店散歩』(WAVE出版)、『小説検定』(新潮文庫)、『ほんほん本の旅あるき』(産業編集センター)、『路上派遊書日記』(右文書院)、『ナンダロウアヤシゲな日々』(無明舎出版)、『老舗の流儀 戦後六十年あの本の新聞広告』(とうこう・あい監修、幻冬舎メディアコンサルティング)、編著『チェコのマッチラベル』(ピエ・ブックス)、共著『ミニコミ魂』(晶文社)。
◎ご感想・ご連絡は南陀楼綾繁 まで。
◎「不忍ブックストリートの一箱古本市」は毎年春に開催します。
詳細は不忍ブックストリート公式ホームページもしくは、しのばずくん便りをご覧ください。
2004 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2005 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2006 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2007 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2008 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2009 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2010 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2011 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2012 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 |
2015 | 11 |
2017 | 06 | 07 | 08 | 09 | 11 |
2395936

2004-07-02 ぶっかけめしな縁

朝、神保町へ。〈書肆アクセス〉に寄ると今日は空いていた。早番の人の体調不良だったようだ。理由が判って安心。〈岩波ブックセンター〉で柴田さんにPOPを渡す。「米子で出版パーティやるんだって?」。いえ、鳥取の〈定有堂書店〉で新刊をネタにした茶話会を開くだけです。

http://homepage2.nifty.com/teiyu/topics/nannda_announce_book.html


机周りの書類や本を押し込めるカラーボックスを買いたいのだが、神保町九段下のほうまで歩いても家具屋は見つからず。文房具屋にも入ってみるが置いてなかった。市ヶ谷に出で〈オフィス・デポ〉へ。ココにもカラーボックスはなかったが、鉄製のラック(三段になっている)があったので、それを買う。仕事場で設置。こういうのを組み立てるのは絶望的にへたくそ。途中で二回もやり直す。そのあと、本棚の整理、次号の会議など。


6時に出て、西荻窪へ。南口の〈登亭〉へ。客は一人も居ず。昔と違ってこういうボリューム感を若者が求めなくなったのか。ぼくはココで適当な組み合わせの盛り合わせ定食(650円)を食べるだけで幸せなのだが。〈信愛書店〉を覗くも、『ナンダロウアヤシゲな日々』はナシ。ココなら置いてくれてるだろうと思ったので、軽くショック。


駅の改札でエンテツさんと会う。すでに一杯呑んできたとのことでゴキゲン(いつもだが)。〈興居島屋〉を覗くと石丸さん(奥さん)がいた。〈アケタの店〉は明日いくとのコト。エンテツさんの『ぶっかけめしの悦楽』が500円で。エンテツ「安いなあ」、オレ「適価ですよ」。失礼。〈アケタの店〉に行くと、階段には人が並んでいる。そこで、エンテツさんの新刊『汁かけめし快食學』(ちくま文庫)をいただく。パラパラめくっただけでも、『ぶっかけめし』をベースに多くの書き足しがあることが判る。著者近影の写真もいいぞ。プロフィール昭和18年生まれとあるのに、改めて驚く。ホントに還暦なんだ……。それにしてもイイ本になったなあ。書店には来週並ぶ。


7時に開場。最前列に座れる。「女体の詩人」こと石井章さんも来てる。満席で立ち見も出ている。店内には、浦充伸が撮った、亡くなったテナーサックス奏者の武田和命の写真が飾られている(それでいま、この日記を書きつつ、そのうちの一枚がジャケットに使われている『アケタ・ミーツ・タケダ』を聴いている)。


今日は『オフ・ノートレーベル』プレゼンツのスペシャル・3day's・セッション。今日は「未明の歌・大原裕トリビュート」として、船戸博史(b)、関島岳郎(tuba.tp.recorder etc)、中尾勘二(sax.tb etc) のトリオにゲストが入る。船戸さんはいつの間にか金髪じゃなくなっていた。今回はリーダーアルバムのセッションだそうで、自分で曲の紹介をしたりするが、あまりに声が小さくて聞き取れない。そうとう照れてるらしい。


誰も説明してくれなかったが、あとで調べると「大原裕」という人は昨年12月になくなったトロンボーン奏者。中川敬ソウル・フラワー・ユニオン)は「大原裕は日本音楽の言い淀みの中で、ハッキリとオフ・ノートを出せる大バカ者だ」と書いている。

http://www.breast.co.jp/soulflower/newslog/oohara.html


その大原さんの曲を中心にトリオでやる。船戸さんの、ベースのあらゆる部分を使って音を出す演奏が好きだ。渡辺勝ピアノで入り、一曲。そのあと、鈴木常吉が何曲か歌う。このヒトのうた、いいなあ。土着な、しっかりとした歌。唄う時もギターを弾くときも、苦しげな表情になるので、見ていて飽きない。大原氏の曲らしい、映画俳優名前を折り込んだ曲もいい。


休憩の後、トリオ渡辺勝をバックに鈴木翁二がうたう。顔を青い絵の具で塗っている。歌を歌ってるらしいとは聴いていたが、ここまでうまいとは、思わなかった。音楽的には出だしを間違ったり(バックがそれを融通無碍に受け止めて、何事もなく進ませているのがスゴイ)、ギターのチューニングを船戸さんにやってもらったりしてるのだが、そんなことは問題じゃない。存在感あるよなあ。


終って、そこでもう一杯飲む。『ぐるり』の五十嵐洋之さんが声を掛けてくれる。なんでビレッジ・プレスの東京事務所をやることになったのか、前から不思議だったので聴いてみると、村元さんの娘さんと結婚してるのだという。書店で働いていて出版には興味あったし、義理の父がそんなことやってるなら自分も、という理由ではじめたという。実の親子で同じ仕事をするコトがあるが、義理の父に影響を受けてというのは、珍しい動機だなあ。でも、納得。その五十嵐さんに声を掛けていただき、『ぐるり』の次号にエッセイを書くことになっている。緊張。


11時半ぐらいまでいて、出る。オフノートの神谷さんにご挨拶。ライブ開場では何度かこのヒトからCDを買っている。エンテツさんが渡辺勝の「東京」を気に入っているので、それが入っているエミグランド[未生音]を買わせる。いや、お買い得なアルバムです。新宿から山手線田端でエンテツさんと別れ、ウチへ。なんだか眠くて、すぐに寝てしまった。


【今日のしおりページ】

遠藤哲夫『汁かけめし快食學』(ちくま文庫

175ページ しおりが入っていたので、まずココが開く。すると、おお、南陀楼綾繁名前が。単行本のときに「レモンクラブ」に書評を書いたことに触れ、エンテツさんと「いまや深いアヤシイ関係が発展しつつあるのである。なんともはやゴチャゴチャなぶっかけめしな縁なのだ」と書いている。「発展」は誤解を招くかもなあ。

この本には、352ページにも「アヤシゲ散歩社」の「モクローさん」として登場。同じ本の中で名前を変えて登場するのは、『神保町書肆アクセス」半畳日記』(無明舎出版)以来の伝統(?)か。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20040702