ナンダロウアヤシゲな日々

◎この日記は、ライター・編集者の南陀楼綾繁が書いています。
◎新刊『町を歩いて本のなかへ』(原書房)発売中です。
◎著書『一箱古本市の歩きかた』(光文社新書)、『谷根千ちいさなお店散歩』(WAVE出版)、『小説検定』(新潮文庫)、『ほんほん本の旅あるき』(産業編集センター)、『路上派遊書日記』(右文書院)、『ナンダロウアヤシゲな日々』(無明舎出版)、『老舗の流儀 戦後六十年あの本の新聞広告』(とうこう・あい監修、幻冬舎メディアコンサルティング)、編著『チェコのマッチラベル』(ピエ・ブックス)、共著『ミニコミ魂』(晶文社)。
◎ご感想・ご連絡は南陀楼綾繁 まで。
◎「不忍ブックストリートの一箱古本市」は毎年春に開催します。
詳細は不忍ブックストリート公式ホームページもしくは、しのばずくん便りをご覧ください。
2004 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2005 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2006 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2007 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2008 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2009 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2010 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2011 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2012 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 |
2015 | 11 |
2017 | 06 | 07 | 08 | 09 |
2384918

2004-11-30 月末にやさぐれる

今日中になんとかしなければならない原稿が2本と準備すべき草稿が1本あるのだが、仕事場に入ったら、もう次号の企画出しと会議が待っていて、結局夕方までナニもできず。そのあと少しやるが、すぐに詰まる。ほとほと情けない。「まぼろしチャンネル」を見ると、「帝都逍遙蕩尽日録」(http://www.maboroshi-ch.com/cha/nandarou.htm)がアップされていた。バリ島に行ったハナシ。そういえば、この日記バリ島の部分が何日か抜けているママだったな。


千駄木まで戻り、〈Ryu〉で晩飯。ロシアハンバーグというのを食べる。ウチに帰るが、仕事ができない(したくない)状態は続き、オンライン古書店で注文して昨日届いた、いしかわじゅん秘密の手帖』(角川書店)を読む。著者の周囲の文筆業者をネタにしたコラムで、すでにマンガエッセイで読んだネタも多いがおもしろい(後半、タレントミュージシャンを取り上げた部分はツマランけど)。そのあと、同じ著者の『鉄槌!』(角川文庫)も読み返す。この本を読んで、なんだかリアルな、エグい本が読みたくなり、解説を書いている高橋源一郎の『追憶の一九八九年』を探すも、日記本を収めた棚には単行本も文庫も見つからず。 こないだから再読しようと思っていた、塩山芳明『嫌われ者の記――エロ漫画業界凶悪編集者血闘ファイル』(一水社)を引っ張り出して読み出すと止まらない。やさぐれているウチに日付は変わり、12月に突入するのであった(結局、朝早く起きてやろうという決意もむなしかった)。


【今日の郵便物】

★古書目録 秦川堂書店、西村文生堂、書窓展

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041130

2004-11-29 今年最後の「BOOKMANの会」

朝、風呂に入って上がったら、携帯電話。右文書院のAさんで、「とりあえずゲラを組みました」と。一瞬絶句してしまう。だって、打ち合せしたの三日前だよ。土日かけて組んでくれたのだろう。もちろん仮ゲラなので、全体を見て、もう一度ゲラを出しなおしになるだろうが、まずは送っていただくことにする。ちょっと遅れて仕事場に到着。遅れに遅れている原稿やら、今日発表する要旨などをまとめる。後者はできたが、前者は難渋しつつ進まず。

ジュンク堂書店〉の福嶋聡さんから手紙。『ナンダロウアヤシゲな日々』で何度か名前を出した浅田修一(『神戸 最後の名画館』の著者)が、福嶋さんの高校時代の恩師だったというのだ。「担任や教科を受け持ってもらったわけではなく、演劇部の顧問として一年間面倒を見ていただいたのです」。福嶋さんが演劇をやっていたのは知っていたが、こういうカタチで浅田さんとつながっていたとは。手紙と一緒に、福嶋さんが「浅田先生」に触れているエッセイ日本看護協会出版会『ナーシング・トゥデイ2003年2月号)が同封されていた。ぼくの本を読んでくれた読者が、新たなつながりを見いだしてくれるのは、とても嬉しい。


6時前に出て、茗荷谷へ。〈寿和苑〉での「BOOKMANの会」へ。今年最後である。事前に来れる日を出してもらって、調整しているはずなのに、開始時間の7時には6人ぐらいしか集まってない(最終的に12人)。みんな忙しいから仕方ないのだけど、発表する人にとってはあまり少なすぎると張り合いが薄いのだ。今日は「食」関係3連発ということで、まずはエンテツさんが、雪印乳業の広報誌のハナシからはじまり、『東京いい店うまい店』に続き、二宮尊徳と「教祖」崇拝に至るハナシをする。次に、書肆アクセスの畠中さんが店で扱っている食関係の地方出版物について話してくれる。こんな本があったのか、と目から鱗が落ちる。今回は東日本編だったから、またの機会に西日本編が聞けるだろう。そして、ぼくが「食べある記」本について、調べたことを話す、メインのハナシにするはずだった本が、見当たらないという体たらくだったけど、このテーマはオモシロイと思っている。発表にあわせて調べものをすると、いろんな情報が集まってくる。坪内祐三さんがすでに1998年の『東京人』で「食べある記」本について書かれていたことも判ったし。


発表終ってから、来年この会をどうするか相談する。で、いちおう決まったこと。(1)隔月(奇数月)ごとの例会を維持する、(2)毎回、例会の担当者を決め、その人が誰が発表するかを決め、日にちを調整する。自分が呼びたいゲストを呼んでもよい、(3)BOOKMANの会雑誌を出す……かもしれない。最後のはまだぼくの願望でしかないけど。終ってから、いつもの〈さくら水産〉へ。こんなコトしてる場合じゃないと思いつつ、12時前まで楽しく過してしまう。ウチに帰ったら、12時半だった。


【今日の郵便物】

★『ぐるり』2004/12-2005/1 

★『たまや』第2号

間村俊一さんにこの雑誌についてのエッセイを「本コ」に書いてもらったのは、去年の春だった。それから待ちに待った。編集後記にあるように、この号でエッセイを書いている種村季弘さんは9月に亡くなった。タッチの差で手渡せなかったわけだ。

★古書目録 龍生書林、水曜荘文庫

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041129

2004-11-28 私のけもの道

朝9時過ぎに起きて、旬公を追い出して(ホコリが散ると彼女の体に障るのと、居られると本を積む場所がなくなるから)、奥の部屋から売る本を選んで居間に持ってくる。奥の部屋はいま、文字通り立錐の余地もない状態なので、まず、床の本をどかして空間をつくり、手が届かなかった棚の本を引っ張り出す。これまで本を売るたびに、「これは読んでから売ろう」とのけておいた本も、今回は売ることにした。一時期、見かけるたびに買っていたデザインやパッケージ関係の展覧会図録やビジュアル本もある程度処分することに。片付けているウチに探していた本が出てきたり、ダブっている本が見つかったりするのはいつものことだ。フレデリック・スタールの『山陽行脚 附東海道行脚』(金尾文淵堂、大正6)が2冊出てきたのは信じられない。1万円近い本なのに、なぜ? 


昼飯をはさんで働き、150冊近くを積み上げる。3時、セドローくんとイチローくんのゴールデンコンビが登場。本の山を見て、これはそっち、これはこっちと仕分けていく。お互いの店で売れる本、欲しい本がよく判っているのだ。1時間ほどかけて値踏みをする。さっきの『山陽行脚』の買入額だけ先に聞いていたが、全部でいくらになるかドキドキしていたら、セドローくんが「全部でヨンパチでどうですか?」と云う。「えっ、でもスタールだけで4000円って云ってたよね。そうしたら他全部で800円……?」と不安そうに聞くと、二人に大爆笑された。「4万8000円ですよ!」。ああヨカッタ。買ってもらう側はつねに不安なのだ。


イチローくんの車に本を積み込み、彼は一度店に帰る。セドローくんと雑談してると、前田大阪のチン”和彦より電話。「駒沢公園に行ってきたんですぅ。これから谷中に帰ります」と云うので、ウチに寄ってもらう。前田くんに「オレの部屋、10分間だけ覗いてきていいよ」と云ったら、喜んでけもの道に入っていった。セドローくんが「『彷書月刊』で南陀楼さんのけもの道を記事にすればいいのに、と云うので、「じゃあ、『私のけもの道』ってタイトルで、リレー連載でやろうか」と答える。いろんなヒトの「けもの道」を見せてもらう企画で、トップバッター山本善行さん、アンカーは大屋幸世氏で決まりだ。


6時に3人で〈古書ほうろう〉へ。ここで書肆アクセス畠中理恵子さんと旬公と待ち合わせ。〈ブックオフ〉をちょっと覗いてから、谷中銀座へ。イチローくんも合流し、〈千尋〉へ。マグロの竜田揚げ、カワハギの肝あえなど、どんどん頼む。相変わらずウマイなあ。今日の目的は、畠中さんが来年出す「神保町路地裏マップ」の相談に乗ること。今回は16ページだというので、開くと地図が大きく出てきて、畳むと記事が読めるという構成を提案。オモシロいものができるかもしれない。後から、ほうろうの宮地夫妻も加わり、いろんなハナシをする。大阪のチンはからかい甲斐があるなあ。みんなに愛される存在である。気づいたら11時近くになっていた。ウチに帰り、仕事を少しやるが、早めに寝てしまう。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041128

2004-11-27 イベント行けずに泪橋に行った

酔っ払うと、夜中に眼が覚めてしまう。黒川博行『蒼煌』を最後まで読む。これは、美術界版「白い巨塔」である。立場の違う登場人物たちの利害関係がうまく書き分けられていて、最後まで飽きなかった。昨日、セドローくんにもらった、新雑誌『WiLL』を眺める。判型といい表紙といい、新しい雑誌というイメージがわかない。セドローくんの「早稲田古本劇場」のほかには、日垣隆「どっからでもかかって来い! 売文生活日記」がオモシロイ。あちこちに文句をつけているが、固有名詞あげての具体的な攻撃なのがいい。対応の悪いオンライン古書店として2店の名が載っていて、野次馬的に気になった。


6時ごろに眠り、10時過ぎに起きる。原稿をぼちぼちやるが、まだ風邪から回復してないので調子悪い。今日は新木場で、「クイックジャパン」主催のイベントが3時からあり、遅れてでも行きたかったが、5時過ぎてもメドが見えない。おまけに突然ADSLがつながらなくなり、ネットメールもできなくなった。帰って来た旬公がNTT電話して、対応策を聞き、元通りになった頃には7時回っていた。で、諦める。オオルタイチが見たかったが、残念。招待してくれた森山編集長、ゴメン。


9時前に、バス三ノ輪へ。南千住方向に歩き、泪橋の手前にあるバー〈Tepui〉へ。客はこの辺に長期滞在してる外人さんばっかり。「バス」という銘柄の生ビールを飲む。本を読みながら待つうち、田端ヒロアキ・大沼ショージのコンビがやってくる。この二人にお願いしてある本をつくろうという計画。いよいよ具体的になりつつある。恵比寿に出かけていた旬公も合流する。大沼さん、自分の写真を使った手づくり本に燃えている。彼らは自宅に小さな印刷機を持っているので、活版文字と写真を組み合わせた本をつくりたいとか。ハナシを聞いてるうちに、今度の『BOOKISH』に書いた真尾倍弘・悦子夫妻とどこかダブって見えてきて、記事のコピーを手渡す。12時半頃、タクシーで帰宅。


そういえば、今日はもう一人客がいた。「クイックジャパン」のイベントのため、わざわざやってきた「大阪のチン」こと前田和彦くんだ。イベントに最後までつきあい、そのあと誰かと飲んでたようで、「これから出ます」と電話があったのは12時前。谷中アパートのカギの位置やストーブの使い方を伝え、あとは勝手にやってもらうことにした。


【今日の郵便物】

★原正弘さんより 初監督作品《OLDK》(すぎむらしんいち原作)のチラシと招待券。「ラブ・コレクション」シリーズの一本だという(http://www.love-colle.com/)。今月末から、〈渋谷シネ・ラ・セット〉で上映されるとのこと。オモシロそうなので、行ってみよう。

★古書目録 やまだ書店

★『現代用語の基礎知識2005年版』 デザイン、編集、一部の記事執筆に知り合いが。別冊附録では、ちょっと気になっていたテーマに関する用語がコラム風に解説されていて、面白く読んだ。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041127

2004-11-26 塩山さんとしょっぱいお茶を

4時前まで、黒川博行『蒼煌』(文藝春秋)を読み進める。このまま一気に読了してしまいたいところだが、明日がつらいので止めて寝る。朝起きて、まだ風邪気味。風呂を湧かしてゆっくり浸かる。今日は勝負の日だから、沐浴潔斎しておかないと。旬公のお出かけの切り火ならぬ、呆れ顔に送られて出る。古書会館の「趣味の古書展」へ。


帳場が込み合っていたので、まず会場を見る。他の古書展の初日よりも人出が多い気がする。外は寒いのに、この中は暑くて汗が出る。今日は目録で注文していて、すべて当たると手持ちが足りないため、会場の本はどうしても流し見になる。それでも、和田静子『命の残り 夫和田芳恵』(河出書房新社)500円、小沢信男新聞記事」掲載の『新日本文学1966年1月号、200円などが見つかった。

帳場に行き、注文結果を聞くと、〈月の輪書林〉の上笙一郎編著『聞き書 日本児童出版美術史』(太平出版)2000円は当たっていたが、〈文学書店〉の2点はハズレ。1点は板祐生の「富士のや草紙」のひとつで、1点は蒐集趣味のガリ版雑誌。後者は〈祐生出会いの館〉で現物を見ており、どうしても欲しかった。なので、注文書には「どうしても欲しい」と書き、沐浴潔斎までしたのだが、無情にもハズレ。注文時にいろいろ書き添えても、大体はムダである。いろいろ書かれるとかえって落としたくなる、という古本屋さんもいるらしい。結局、会場の本を見るのをセーブしたのは意味なかった。

意気消沈して神保町交差点を渡ろうとしたら、向うから塩山芳明さんが。コーヒーでも飲もうかと〈ぶらじる〉へ。いつもの実名バンバン出しての、こきおろし大会神保町でこの会話はちょっと危険だ。しかし、「最近の古本関係の文章には、買った本の羅列が多いけど、つまんない並べかたが多い。書名の並べかたにも物語が必要だ」という意見は、正しい。オレも気を付けよう。〈田村書店〉の均一に向かう塩山さんと別れて、仕事場へ。対談のまとめ、夕方までになんとか終える。もう一度著者に確認したうえで、また手直しが必要だ。「日本古本屋メールマガジン」第21号が配信される。「自著を語る」というコーナーの第一回目に、「『古本様』へのご恩返し」という短文を書いている。このテキストは、近いうちにバックナンバーとして掲載される模様だ(http://www.kosho.ne.jp/melma/)。


5時過ぎに出て、早稲田へ。鶴巻町側の出口を出てすぐの〈ブックオフ〉へ。塩山さんがイイ本があると云うので、行ってみたくなった。千駄木店と同じぐらい狭い店だが、たしかにけっこうイイ本がある。定期的に通えば、いろいろ拾えそうだ。中町信の文庫と、南伸坊『笑う茶碗』(筑摩書房)を買う。そのあと、〈古書現世〉に向うが、金曜日の夕方で学生がやたら多く道が通りにくかったのと、〈メープル・ブックス〉に寄ったりしたので、少し遅刻して着いた。ココで待ち合わせした右文書院のAさんと〈シェヌー2〉に入り、単行本の打ち合わせ。具体的に考えてくださっていたので、すぐに取り掛かれそう。


ドローくんも合流して、グランド坂上にある〈焼き鳥はちまん〉へ。地下の落ち着いた内装の店。女性店員が「こちら◎◎になります」などとファストフード喋りするのと、焼酎の銘柄をいちいち聞いてくる(「ナンでもいい」って最初に云ってんだろが)のがうるさいが、焼き鳥はいい味だし、酒もうまかった。そこで早稲田古本街のことや、古本関係のこと、この人の本を出したいというハナシなどで盛り上がる。気がつくと十一時半。店に戻るというセドローくんと別れ、Aさんと高田馬場から山手線西日暮里まで。そこでAさんと別れてウチへ。けっこう量を飲んだのだろうか、眠くてしょうがない。


アンケート回答ご紹介】

◎密偵おまささんより

あまり熱心な読者ではないのですが、「[書評]のメルマガ」も拝読しております。南陀楼さまのお名前は、坪内祐三さんにハマって、知りました。その後、かねたくさん(http://kweb21.com/110/bbs.cgi?kanetaku)のところで、たびたびお名前をお見かけしておりましたし、一度、sumus堂で本を譲っていただいたおり、南陀楼さまからお送りいただいたことも……。

坪内さんはもちろんですが、南陀楼さまや岡崎武志さんのお書きになったものを読んでいると、本が買いたくなってしまうもので、一時、意識的に読まないようにしておりました(笑)

はてなダイアリーでの日記は、読ませていただくと、自分も新刊・古本問わず、本を探しに行きたくなるので、うれしいような、マズいような、複雑な心境で、読ませていただいておりましたが、このところ、積ん読の山はいっこうに低くなることはないということに気付き、開き直って(って、そんなことを何回となく、繰り返しているのですが……)、「やっぱり、本屋と本が無いとダメなのよ」という日々に戻りつつあります。なので、大手を振って?日記を拝読させていただきますので、お忙しいでしょうが、どうぞ、日記更新もよろしくお願いいたします。

いや、この方もじつによく歩いて、本を探しています。ぼくのせいにする必要ありませんから、自己責任でよろしく(笑)。おまささんのサイトはこちら。「市中視回り日録」から見るとイイですよ。

「密偵おまさの隠れ家」

http://homepage.mac.com/mitteiomasa/index.htm


【今日の郵便物】

★『暮しの手帖』13号

なんで送ってきたのかと不審だったが、中を見ると、「私が読んだ本」という読者投稿のコーナーに、『ナンダロウアヤシゲな日々』が書影つきで取り上げられている。誰が書いてくれたのかと思えば、「堀内恭 フリー編集者」とある。なんだ、堀内さんだったのか。短いけど的確な紹介であり、堀内さん自身の本への愛情も感じられて、なかなかイイ文章でした。ありがとう。しかし、二日つづけて『銀花』と『暮しの手帖』という二大オトナ雑誌にモクローくんやナンダロウアヤシゲが載るとはねぇ。

★古書目録 静岡東部愛書会

★青猫書房より 駒敏郎『心斎橋北詰 駸々堂の百年』(駸々堂出版)4500円

口絵に駸々堂の出版物の写真が多数載っている。田中一光の装丁とは知らなかった。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041126

2004-11-25 保昌正夫と清原なつのの新刊に出会う

昨夜は、何度やってもこの日記が登録できず、焦る。なぜか半分だけは登録できたので、とりあえず寝る。朝は普通に起きて、出かける。ポストに〈青猫書房〉の目録があったので、千代田線のナカで目を通し、新御茶ノ水の駅で即電話注文。これまで2度ハズれている駒敏郎『心斎橋北詰 駸々堂の百年』(駸々堂出版)4500円が残っていた。電話を受けた奥さんの「ああ、ございます」の一声に心の中で手を合わせる。今回の「青猫レース」は勝利です。

今日も朝マックならぬ朝ジュンク。ここ数日で気になっていた本を端末で検索し、棚で探す。データとしては載っていても見当たらない本が数冊あった。買ったのは、『保昌正夫一巻本選集』(河出書房新社)、森まゆみ『彰義隊遺聞』(新潮社)、黒川博行『蒼煌』(文藝春秋)、上村一夫(画)・岡崎英生(原作)『夢師アリス』上巻(愛育社)。故・保昌さんの選集が出ることは、EDI松本八郎さんから聞いていた。すでにエッセイ集で読んだ文章もあるが、こうしてまとまると、また読んでみたくなる。編集は元河出書房の藤田三男氏で造本も榛地和つまり藤田氏によるもの。


コレで8000円になってしまったので、上のフロアでもう一冊買ったら、特典のトートバックをもらえるかなと思ったが、探している本は見つからず。トートバックはまたの機会に。この「1万円以上お買い上げ」が別の日に買った本との合計でもよければ、すでに2つぐらいもらえるんだけど。


新刊のコーナーで、先日も見かけた小堀鴎一郎編『鴎外の遺産1 林太郎と杏奴』(幻戯書房)を見る。鴎外が家族に遺した絵葉書手紙、手製の教科書などをオールカラーで複製した資料集で、毎日新聞で紹介されたときから気になっていた。編注は、元みすず書房伝説的な編集者である小尾俊人さんによるもの。函(途中から斜めに切られていて、本体がはみ出ている)も本体も手がかかっていてしかもシンプルという、この版元らしいつくりだ。ただし、値段が1巻で2万6667円……。クオリティからいって高くはない、ないけれど、でもあと全3巻だと税込みで8万4000円。これはちょっと手が出ない。で、今日もこの本の前でウロウロしたのだが、前回はナカが見られたのに、今日はビニールの袋に入れられていた。オビも函ももろそうだったから、何冊か被害にあったのかも。しかし、コレは店員に頼んででも、一見の価値はありますよ。

ひと回りして、エレベーターで地下に降りて、弁当を買う。そして仕事場へ。最後の色校をチェックして戻し、やっと14号のカタがついた。そのあとは、単行本用の対談のまとめをやる。5時過ぎに出て、神保町へ。〈ディスクユニオン〉で、緑魔子「アーリー・イヤーズ シングル・コンピレーション」、高田渡[タカダワタル的]、中川五郎「また恋をしてしまったぼく」、マーガレットローズネオンホール」を買う。〈書肆アクセス〉に寄ったら、清原なつのという名前が目に飛び込んでくる。手に取ると、おお、『千利休』という長編マンガ、しかも版元は本の雑誌社。こんなの出るって知らなかったなあ。370ページの大作。オール書き下ろしなのだろうか(あとがきには別の版元での出版が中止になって、本の雑誌社から出ることになったとある)。もちろん買う。

そのあと、〈竹尾 見本帖本店〉でブックデザイナー・工藤強勝さんの展覧会「書物の形・色・素材」に関して行なわれているセミナー「エディトリアル・デザインの森」を聞く。3回連続だったが、2回は行けず、最後だけ出られた。なんでも300人応募があったらしく、狭い会場に100席ほど椅子を置いたので、通路が存在しない。おまけにこの椅子が小テーブルが固定されてるタイプで、座るのに一苦労だし、座ったら体勢を変えるのもツライ。「丸い者」いじめの会場だった。今回は書籍の装丁についてで、スライドを見せながら、どういう点に気を使い、どう発想しているかを話していく。工藤さんは、本のイメージをつかむために、担当編集者に著者や内容のことを徹底的にインタビューすると云い、「気になるとすぐに聞きたいので、編集者が家に帰って風呂から上がった頃に電話してしまう」ことがよくある、とおっしゃっていたが、ぼくも何度か体験したぞ(笑)。綿密に材料を集めていって、全部揃えたところで、発想を一段上に飛ばす、というのが工藤流のようだ。会場に来ていた右文書院のAさんと、千代田線で途中まで一緒に帰る。堀切さんに紹介されて初めて知ったのだが、Aさんは右文書院で工藤さんに『松田修著作集』をはじめ、何冊か頼んでいるのだ。ちょうどぼくが「本コ」で工藤さんと仕事しているときに、やはり外苑前事務所に通っていたらしい。偶然だなあ。


ウチに帰ると、本の雑誌社から書籍小包が。もしや……と思ったら、清原なつのさんの新刊だった。著者からの代送とのことで嬉しいが、厚い本が見事に2冊揃ってしまった。サバの一夜干しと味噌汁で晩飯。旬公がビデオ映画を観ているヨコで眠ってしまう。鼻とノドが調子悪い。


【今日の郵便物】

★『銀花』2004年冬号

創刊35年特集で、附録に木版刷り作品が挿入され、本文にも「杉浦康平の雑誌デザイン」や書肆啓祐堂の記事が載る、充実した号。その同じ号の「書物雑記」に「フリーペーパー『モクローくん通信』」という怪記事が見開きで掲載されている。図版も原寸大というか、ちょっと拡大気味で載っています。こんなの載せて大丈夫か、『銀花』?

小沢信男さんより 『新日本文学』終刊号(652号)

ついに終刊。小沢信男「一粒の麦――追悼新日本文学会」から読み始める。途中、「あぁまた愚痴の血圧があがる。やめよう。希望を語ろう」というフレーズあり。こう書かないと、前に進めないほど、小沢さん新日本文学会のことを大切にしている。

日本古書通信社より 茅原健『新宿大久保文士村界隈』日本古書通信社、1600円

新宿大久保に居住した文学者の足跡を、彼ら自身の記述からたどった本。岡落葉、国木田独歩岡本綺堂、著者の祖父・茅原華山、そして最近亡くなった徳永康元まで。索引もある。小ぶりだが、読みでがありそうな本。表紙絵は池谷伊佐夫氏。

研究社より 若島正『乱視読者の新冒険』研究社、2400円

「本コ」にご執筆いただいた「ナボコフと『ループ』」というオンラインゲームについてのエッセイが収録されているので献本された。巻末の文献リストにびっくり、あとがきを見てこの本が『乱視読者の冒険』の改訂新版であることにもっとビックリ。新版とはいえ、前著の内容は半分以下しか残ってなくて、ホトンド別の本である。大胆なことするなあ。

★古書目録 青猫書房、荻文庫、和洋会

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041125

2004-11-24 「俺の店」の衝撃

★24日夜から日記が全文登録できずに混乱してましたが、25日昼、別のマシンからアップできました。しかし、なぜ昨日は半分しか登録できなかったのか、不明です。

11時に仕事場に着き、青焼きのチェック。最後の一本の色校正は今日は出ず。こまごまとした雑用を済ませる。午後に、K社のKさんが来る。新書の企画なのだが、お聞きしていて新書世界も変わったものと感じ入る。6時に出て高円寺へ。


高円寺文庫センター〉で、野中英次魁!!クロマティ高校』(講談社)の第11巻を買う。〈円盤〉には食べ物がないので、先にメシ喰っておこうと、適当な店を探す。以前から気になっていた〈B亭〉という洋食屋に入る。ナカに入った瞬間、いやな予感。客は誰もいないのに、妙な威圧感がある。カウンターのほうを見ると、なんだかいろいろ貼り紙がしてある。曰く「椅子の上に荷物を乗せないでください」、曰く「(店にある)本を読むのは料理がくるまでにしてください。持ってきた本も同じです」、曰く「ティッシュを食べた皿の中に入れないでください、清潔を!」という説教の類と、ビタミンとかゴマがいかに体にイイかを推奨する新聞記事と一言コメントが、所狭しと。ぼくは座るなりカバンを隣の椅子に置いてしまったが、誰もいないからどけるのもアホらしくそのままにしておいた。なんか云われるかというようなことはなかったが。


もっとも驚いたのは、カウンターの上に、タイ?とかニュージーランド?とかちゃんと見る気もしなかったので覚えなかったが、明らかにセンスの悪い置物……というかみやげ物というか……ガラクタが陳列してある。そして、そのヨコには「手に取らないでください。見たい人は店主に申し出てください」、そしてもういっちょ、「勝手に手に取った人がいたら店主に教えて下さい」。もはや、店主が密告を奨励する秘密警察と化している! このガラクタ取り除けば、この禁止事項まるごといらないんじゃないの、と考えると脱力する。まるで、さっき買った『クロ高』の世界そのままである。メニューはたくさんあるが、定番っぽいチーズカツを頼む。4切れあるカツの半分は普通に揚げてあり、半分はチーズがかかっている。もってきたおばさんが、「こっちにはソースをかけて、コッチにはタバスコと塩をかけろ」と講釈する。たしかにそれなりにウマイ。ご飯も味噌汁もうまい。値段も800円と良心的だ。


しかし、安心するのはまだ早かった。食べはじめたとたん、ヨコで新聞を読んでいたおばさんが店主に、ある記事を読み上げた。なんでも、最近の子どもは電動のおもちゃを与えられ、好きなだけテレビを見せられているので、ガマンができなくなっている。外で遊ばずに一人遊びをしているのもよくない。……というような、それ自体俗論としか思えない記事を読んで、二人で感じ入っている。おばさんが「最近は共働きが増えて子どもがカギっ子になって」と云えば、店主は「物価が上がったからね。政治が悪いんだ」とメチャクチャ飛躍した答えを返す。そうやって、「意義のある会話」を交わしながら、あわよくばそこに座っている若造(ぼくのこと)を啓蒙してやろうという意欲さえ窺える。まるで、呉智英の『大衆食堂の人々』の一シーンみたいだ。とにかくとっとと食べ終えて、離脱する。久々に出会った、強烈な「俺の店」(『畸人研究』の用語です)だった。


云っておくが、ぼくは店主が自己主張する店が全部悪いと云ってるんじゃない。西荻の〈登亭〉などは「オレが法律」な店だけど、気にくわないときにはちゃんと言葉に出して云う(むしろ云いすぎ)。だけど、この〈B亭〉では口で注意すれば判ることを、あらかじめ遵守事項として提示している。そういう姑息なやりかたが気に喰わないのだ。ま、とにかく、しょっぱい気分を味わいたいヒトは、ぜひ行ってみてください。激安で有名な中華料理屋〈大陸〉と同じ通りにあります。


7時15分頃、〈円盤〉へ。ミュージシャンを除けば、今日の客は4、5人だった。こういうときは楽々座れるのだが、身内ばかりでちょっと居づらい感じ。桂牧さんとちょっと話す。こないだオープンしたサイトhttp://www16.ocn.ne.jp/~maki84/index.html)にいろいろ追加してるとのコト。この数日見てなかったが、いま見るとたしかにプロフィールや読み物が入っている。コラム欄が「裏庭丹話(うらにわにわ)」というのがイイ。徐福のことを書いてあるが、牧さんは諸星大二郎の「徐福伝説」は読んでらっしゃるだろうか?(集英社文庫『暗黒神話』に入ってます)


まず、パグダス。まったく初めて聴くので、誰と誰がパグダスなのかわからなかったが、ボーカルギターの女性がゲストとやるユニットがパグダス、ということらしい。今日のゲストはレイクサイド(前にもココで聴いたことがある)の人。うーん、1、2曲を除いては、ボーカルにもギターにも乗れなかった。


次に、桂牧さん。まず、大幅にアレンジした「突然炎のごとく」からスタート。アルバム[牧]の曲のあいだに、こないだのライブで披露した新曲や、ジギタリス時代の「常夜燈」などをやった。聴いているうちに気持ちよくなって、ときどき一瞬眠ってたらしい。ハッと気づくと、まだ同じ曲が続いていて、牧さんの曲名じゃないが幽体離脱から戻ってきたような気分だ。終ってから牧さんと一杯、といきたかったが、ノドが痛いので今日は遠慮して先に出る。


中央線の中で、〈円盤〉で渡されたチラシを見る。去年の年末行きそこなった、香川県の直島(ベネッセが現代美術館をやってたり、いろいろ面白い動きのある島)にできた、〈Caf・まるや〉(http://cafe-maruya.jp/)で11月28日に、友部正人二階堂和美ライブをやるらしい。また、ブリッジ(http://bridge-inc.net/)というレーベルがはじめた「男たちよ!」というシリーズでは、白石かずこのジャズをバックにしたヴォイス・パフォーマンスや、緑魔子のシングルを集めたアルバム伝説ジャズ歌手・安田南のアルバム(ジャケットは中平卓馬!)などのCDが出ている。すごいラインナップ、すごい企画力である。もはやレトロとしての1970年代、レトロとしての復刻は終り、もっと深いところに行っているなという気がする(客がついてきてるかは知らないけど)。〈円盤〉にも何枚かあったが、あんまりビックリしたので、今日は買わなかった。音楽雑誌をホトンド買わなくなって久しいが、こういうレーベルが出てくると、嬉しくなってまとめ買いしたくなる。

ウチに帰り、12時過ぎに「やりにげコージー」を見る。杉作J太郎は男らしいよなあ。演出とはいえ、よくココまで思いきってノノ。自分でも杉作さんに似てると思ってるので、他人事とは思えない。自分が裸にされたり、ヌードアイドルパンツをかぶったり、ベランダに追い出されたりという気分だった。


アンケート回答ご紹介】

◎「書評のメルマガ」でも連載、詩人渡辺洋さんより

ほとんど毎日読んでます。ナンダロウさんの日記のすごいところは「中心になっているアノ雑誌の編集の仕事」も忙しいはずなのに、その辺はさらっと流して、自由人のように、たくましく飛び回っている、読みようによってはそればっかりと思えるように書いていることですね。フットワークの良さを見習いたいです。ちなみに、日本特価書籍神保町タリーズは私のテリトリーですので、5回に1回くらいは声かけてくれると嬉しいです。鬼のようなデスクワーク(座るとやめられない)から身をもぎはなすきっかけになりますし。ちなみに、特価書籍に出ている、毎日新聞社の「シリーズ20世紀の記憶」はゾッキ1冊800円ちょっとで「買い」じゃないでしょうか。編集は故西井一夫さん。私はまだ「連合赤軍・"狼"たちの時代」1冊しか買ってませんが。

塩山さんといい、日本特価書籍ファンは多いですねえ。渡辺さんのblogはこちら。

「f451日記

http://blog.livedoor.jp/f4511/

【今日の郵便物】

★胡蝶掌本86 長谷川卓也『みすてりー界と私2』

★「彷書月刊」12月号 特集「生誕百年 正岡容

ミリオン出版より 『マンガ実話ナックルズ増刊号』 「実録刑務所のすべて」大特集号

編集の方が送ってくださったのだが、まるごと一冊刑務所特集とはすごい。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041124

2004-11-23 初めてのバス路線の愉しさよ

またしても5時ぐらいまで眠れず、昨夜読んだ『孔子暗黒伝』に続き、諸星大二郎の『暗黒神話』と自選短編集2冊を読んでしまう。ちょうどまとめて文庫化されたのを期に再読したのだが、やはりこのヒトの発想は飛びぬけている。というわけで、今朝も寝坊。午前中は洗濯をし、昼は明太子パスタ。そのあと、ゴロリとヨコになって本を読んでいると、もう3時前。これはヤバイ、ヤバすぎると思い、仕事を持って外に出る。


北千住に出て、東武伊勢崎線で五反野に行き、そのあと竹ノ塚へ。なんでそんなトコロに行ったかは、「帝都逍遙蕩尽日録」で書くつもりなので、ココでは略。五反野を堪能した、とだけ、書いておこう。東武線で北千住に戻り、〈ブックオフ〉を覗いてから、駅前から「端44」の駒込病院行きの都バスに乗る。北千住の北側、千住中居町や千住桜木、そして尾竹橋を通り、田端新町にいたるルート。この路線に乗るのは初めて。人通りの少ない寂しい道だが、暗闇の向こうに、小さな商店が数軒ポッと見えてくる。それが、怪しげな純喫茶だったり、戦前からあるような酒屋だったり、「◎◎珍品店」という謎の看板だったりする。諸星大二郎マンガみたいに、「彼方」の世界を通っているような気さえする。田端新町のバス停近くで、よくヨコを通る工場が見えた。やっと知っている場所に出て、現世に戻ってきた気分。


夢うつつのまま、バスを降りて、田端新町の〈ブックマート〉を覗き(それでも古本屋には行くのだ)、左右に線路が走っている寂しい道を通って、ウチに帰る。晩飯は旬公がつくった、鳥団子と白菜スープ。そのあと、本をちょっと読んだり、明日ヒトに会う準備をしてたりしているうちに夜は更けていく。


青弓社サイトに、「ある日の編集者」というリレーコラムを書いたのだが、もうアップされていた(http://www.seikyusha.co.jp/aruhi/index.html)。本名で「本コ」の編集について書いている。ちなみに、この欄は執筆者が次の書き手を指名する制度なので、ぼくは交通新聞社の高野マユタンを指名しておいた。次回がどんな文章になるか、楽しみです。


アンケート回答ご紹介】

◎「ほんとなんせんす」主催のAkimboさんより。

■ 読んで楽しい部分

1. 飲み食い

 食事に献立が書かれているとなんだかウレシイ。

2. 奥さんとの行動

 『ナンダロウアヤシゲな日々』の共同作業を読んでいるので、奥さんの話、特に二人一緒に飲み食いする話は丁寧に読みます。ヘンですか。

3. おもしろかった本の話

 今日帰りに『おいピータン!!』を買ってきてしまいました。大森さんナイスだなあ。伊藤理佐って、なんでこんなに「伊藤理佐以外に描けない話」の引き出しが沢山あるんでしょう。

 でも、『のだめカンタービレ』を知ったのはわたしの方が早かったため、日記を読みながら、「そうそう、おもしろいんだよな、読みながら「ぎゃぼ〜ん」なんていってるかも」なんて思っておりました。『天才ファミリーカンパニー』もなかなかでしたよ。

 日記中にエリック・ホッファーなんてでてくると、「そういえば、津野海太郎の『歩くひとりもの』にもエリックでてきたな」などと勝手に連想したり。ここらへんは書きだすときりがないのでこのへんで。

4. 交友関係の話

 『ナンダロウ…』にでてくる人々の著書は、わたし個人の「そのうち読む本」リストに登録しています。

■ 今後期待すること

1. オモシロ本の話をもっと

 わたし自身の本えらびの参考にしています。

2. 高島俊男さんとすれちがわないかな

 高島さんも古書マニアです。五反田だか目黒だかにアパートをかり、東京に来たときにはせっせと古書市にでむいているそうです。みかけたら日記に書いてください。すかさずその近辺をうろうろします。

3. 『ナンダロウ…』読者のつどい

 ネットで募集したらおもしろいかもしれません。サインをもらいにいきます。

いやあ、多岐にわたって、こまごまと感想を書いてくださいました。食事の献立は毎日ではないですが、書くようにしています。ただ、味覚を描写する筆力はいまのところありません。ご要望のうち、高島俊男さんはお顔を存じ上げないので、私が気づかないだけで、ホントにすれちがっているかもしれません。読者のつどいは、とくに考えていませんが、来年夏(たぶん)には「第2回モクローくん大感謝祭」を行なうツモリなので、そのときにお会いできれば。ありがとうございました。

Akimboさんの「ほんとなんせんす」

http://www.t3.rim.or.jp/~akimbo/index_j.html


【今日の郵便物】

★古書目録 京都古書組合目録

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041123

2004-11-22 雑誌づくりは難しい

朝8時半に起きて、区役所に電話し、その足で自転車に乗って出かける。とりあえず、応急処置はほどこした……が、年内にカタつけなければならない。帰りに、あの北島選手の自宅の肉屋〈きたじま〉で、噂のメンチカツサンドでも買おうと思ったら、販売は水曜日土曜日という看板が出ていた。その日を覚えて買いにくるほどの意欲はないなあ。開成学園前の〈ポポー〉でサンドイッチを買い、ウチで食べ、仕事場へ。

最後に残った討論の追い込み。未着だった出席者からの校正も戻り、なんとか夕方には追い込める。シンポジウム出席のため土曜日までソウルにいた津野さんから電話。「討論読みました。まとめがずいぶんうまくなったなあ」。7年間、「本コ」をやっていて、初めて聞くセリフ。思わず耳を疑う。話しコトバの原稿まとめにはとくにうるさいヒトで、いままで何度となく「下手だなあ」と叱られてきただけにコレは素直に嬉しい(だけど、あとになって「そんなこと云ったかなあ」とトボけられるかもしれない)。ぼくはもともと書籍畑の人間だと思っているから、「本コ」ではつねに、雑誌づくりの難しさと面白さを同時に感じていた。来年6月の終刊が近づいたいまになって、ようやく雑誌づくりに慣れてきたようだ。今日は他にも、原稿依頼の電話を受けたり、打ち合わせしたりで、なかなか忙しかった。


マツケンならぬハマケンこと濱田研吾くんよりメール。「ところで、新装の国会図書館で、三津田健の写真集をコピーしたら、お祝い文(里見とん、戸板康二杉村春子、宮口精二、中村伸郎、龍岡晋、戌井市郎)の箇所はすべてコピー不可と言われました。版権がらみで、厳しくなったらしい。知らなかった。『sumus』の場合も、それぞれの複写許可書がいるみたいです。うーん」。復刻版の編集をやっていた1996年ぐらいまでの体験で云うと、もともと、複数執筆の論文集では一記事の半分以下という原則があったが、じっさいにはそんな原則守っていたら1ページもコピーできない本がたくさん出てしまう。結局は現場(複写係)の判断で何とかなっていたのだが、それが厳しくなったというコトだろうか。じっさいに行って確かめてみるか(また腹を立ててしまいそうな気がするが)。


7時過ぎに神保町で人と会い、帰りに千駄木ブックオフ古書ほうろうに寄る。ほうろうで皆川博子の新作と、「食べ歩き」を特集した1998年の「東京人」を買う。「本コ」が一段落した安堵感から、眠くて仕方がない。スグに蒲団を敷いて眠るが、2時間もしないうちにまた眼が醒めた。今日届いた『BOOKISH』第8号を読む。特集は「画家ポルトレ」。海野弘さんが谷中安規の、小沢信男さんが亀山巌の、林哲夫さんが鍋井克之の、樽見博さんが内田巌の、松本八郎さんが松本俊介の、それぞれ肖像を描いている。いずれも短文だが興味深い。雑誌『きりん』の編集者・浮田要三インタビューは、これから読む。


「私が愛した画家の本」というコラムでは、山本善行藤田加奈子、中尾務、近代ナリコ、森山裕之ほかの面々が登場。どれもイイ文章だが、存在感としては横尾忠則の三冊を取り上げた塩山芳明が圧勝。「親が北関東の貧乏百姓で本当に良かった!!」という絶唱には感じ入ったし、相変わらずの特価本話にも磨きがかかっている。一文も儲からない文章を好きで書くのならこれぐらい覚悟を決めて書け、という手本。ミニコミ『記録』の連載は字数が長いせいか、どうもダラダラしてるけど、こっちはゼンゼンいいじゃん、塩山さん! 『嫌われ者の記』『現代エロ漫画』に続く塩山芳明雑文集をそろそろ出してほしいなあ。なお、南陀楼の連載「埒外の本たち」第2回は、『真尾倍弘・悦子展』の図録を取り上げている。塩山文ほど鋭くはないが、それなりに思い切って書いたツモリではある。


本号はこれまででいちばん地味だけど、いちばん読み応えがある。それはたしかだ。だけど、レイアウト・デザインの無原則・無配慮ぶりは相変わらずだ。級数、版面、行間、段間、図版の置き方など、もっとやりようがあるハズだ。自分の連載開始より前から、同じことを「書評のメルマガ」などで書いたがまるで改善されていない。何も華麗なレイアウトを期待しているのではない。たんに読みにくいのだ。編集者デザイナーも、自分が読者の立場になったとしてこのレイアウトで読みたいかどうか、ちゃんと考えてみたほうがいい。次号では、ちょっといじるだけでなく、根本的にフォーマットをつくり直すべきなのでは。ああ、こんなこと書くと、また「世間を狭くするから、やめな」と旬公に諄々とさとされるなあ……。アンケート回答紹介、今日はお休みです。


【今日の郵便物】

大阪のチンこと前田和彦くんより 『サブ』のバックナンバーを1冊いただく。某古書店で大量発見されたもののおすそ分け。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041122

2004-11-21 「不忍ブックストリート」を流す

午前中、青弓社サイトに載る短い原稿を書く。ちょっと検索していたら、「週刊読書人サイトの「上原草の地方出版本は蜜の味。」(http://www.dokushojin.co.jp/uehara_sou.html)というコラムを見つけた。書肆アクセスの売上ベスト10を紹介して、コメントを加えている。7位に『ナンダロウアヤシゲな日々』。「本の世界の「野次馬」のひかるセンスと感性を堪能してください」とは、ちょっと恥ずかしい。ちなみに、読書人紙上では売上ベストのリストで、『ナンダロウアヤシゲナ日々』と誤植されていた。発売後5ヶ月経つのに、アクセスではまだ売上の上位に入っているということが密かな自慢だ(逆に云えば、他の店でいかに売れてないかというハナシになるけど……)。


昼飯の材料を買いに、歩いて1分の〈エヌ・マート〉へ。ここのレジのおばさんは、微妙に言葉遣いがヘンで、並んでいて順番が来ると「お待たせしました」ではなく「お待ちどおさまでした」、「ありがとうございます」ではなく「またよろしくお願いします」、ハンパな金額なのに「ちょうど397円ですね」などと云う。間違ってはいないのだけど、どうも違和感が。おかげでこの人のことはすぐ覚えてしまった。今日もこの人がレジだった。金を払ってから、買ったものを袋に詰めていると、「エヌ・マート西日暮里店統合のお知らせ」という貼り紙が。11月末に新三河島の店に「統合」されるというが、要するに閉店である。ココは小ぢんまりとした店ですぐ回れるし、ナニよりもウチから近くて重宝していた。ここが閉店すると、谷中銀座スーパー田端の生協に行くしかない。これはかなり大きな生活上の変化だなあ。


昼飯食って、しばらくテレビ(《噂の東京チャンネル》はよく観るのだが、今日はそのあとのナインティナインバラエティの再放送まで観てしまった。ガッツ石松具志堅用高の天然ぶりが存分に楽しめた)を観て、自転車で出かける。まず、〈古書ほうろう〉に寄り、宮地さんたちと立ち話。小林まことマンガの描き方』(講談社)200円、「明治の天然色写真」を特集した『芸術生活』1974年5月号(赤瀬川原平小説「遠くと近く」も掲載。これ、単行本に入っているのだろうか? 挿画は片山健)500円を買う。次は〈ブックオフ〉入口に止められた自転車の数がスゴイ。店内の立ち読みもすごくて、とても本を探せる雰囲気じゃない。しばらく続くだろうな。


次に団子坂の鴎外図書館へ。「BOOKMANの会」の発表用に、「食べ歩き」本の歴史を調べている。最初は手持ちの材料でやろうと思っていたのだが、次々に面白い事実や、新しい疑問が出てくる。こういうときはやはり図書館がイイ。鴎外図書館レファレンス資料は少ないが、人名録や国語大辞典(小学館の『日本国語大辞典』は、文学作品などで使われた例を挙げてくれているので役に立つ。噂には聞いていたが、なかなかスグレモノの国語辞典だ)を調べて、話したいことが少し固まった。さらに〈往来堂書店〉に行き、食関係の本を探す。文庫を数冊と『映画秘宝』を買う。古本喫茶〈結構人 ミルクホール〉でコーヒー。持って来たパソコンで、少し原稿を書く。


最後に根津の〈オヨヨ書林〉へ。今日はオヨちゃんがいた。目録で注文していた、松川二郎『一泊旅行 土曜から日曜』(東文堂、大正8)1500円、田中小実昌真鍋博も寄稿している秋山庄太郎『女が美しく見えるとき』(ゴマブックス)1000円、新宿の飲食街の回想エッセイ(春木健吉「牛込華街読本が生きている」という一文はオモシロそう)などを収める『新宿雑談』(新宿雑談社)1500円を受け取る。オヨちゃんの話によると、お客さんで松川二郎を研究している人がいるそうな。人のことは云えないけど、モノズキだなあ。でも、ぜひ頑張ってほしい。オヨちゃんに、たまたまいらしていた〈稲垣書店〉の中山信如さんを紹介される。三河島映画本専門店で、『古本屋おやじ』(ちくま文庫)などの著書がある。お体を壊して、しばらく店を休んでいた。「お体はいかがですか」と聞くと、「この辺りまで歩けるぐらいには直りました」とのこと。だいぶ元気そうでなにより。12月の「日本古書通信」には目録も載るそうだ。一度、お店に寄らせてもらうことに。


千駄木から根津まで、「不忍ブックストリート」の主要スポットを流した(時間があれば、本駒込図書館も寄りたかったが)ので、余は満足じゃ。この辺に住んで10年近く経つが、本に関してはいまがいちばん便利だなあ。新刊書店が減ったのだけが残念だが。夕飯は、旬公がつくった鳥手羽先の炒めと、うどん。「BOOKMANの会」発表で使うメインの本が見つからず、部屋中を探す。近いうちにかならず使うと思い、手に取りやすい場所に置いてあったハズなのに、信じられない。捜索中に本の山が、ひとつ、ふたつ、みっつと崩れる。ああ、無情……。


アンケート回答ご紹介】

◎マツさんより

「一番おもしろかった又はつまらない日」とありますが,南陀楼さんの日々が自分の興味のある分野と重なっていますので(つまり本と映画音楽)、正直毎日が面白いですし、本を買うときや映画を観る時など参考にしています。どれが一番というのも難しいですね。ですから逆に言うと記述が少ない日というのが、「つまらない」という事になるかもしれません。

南陀楼綾繁ファンなので『ナンダロウアヤシゲな日々』も買いましたし,まほろしチャンネルや本のメルマガや書評のメルマガはもちろん進学レーダーも見るようにしています。

「進学レーダー」の連載(隔月)を見てくださっているとは。ぼくのファンを名乗ってくださる方は、だいたい、「自分の興味と重なる」ことが嬉しいようです。この傾向は、『日曜研究家時代から変わらず。


【今日の郵便物】

★古書目録 黒崎書店

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041121

2004-11-20 市川春代はモダンだった!

朝刊で知った。市川春代、死す。91歳、老衰のため。ショック。死んだことがじゃなくて、まだ存命だった、ということに関して。市川春代と云えば、ぼくにはマキノ正博監督時代劇ミュージカル《「鴛鴦歌合戦》(1939)しか思い浮かばない。〈大井武蔵野館〉の「全日本とんでもない映画祭り」で観て熱狂。その後、映画館ビデオの両方で10回近く観たハズだ。市川春代は骨董狂いの貧乏浪人・志村喬の娘で、隣の浪人・片岡千恵蔵にホレている。そのことを父親にからかわれた市川が、「お父さまったらキライ……」とかなんとか口の中でブツブツ云うシーンが、今風(モダン)でとても好きだ。あんな風にグズグズと小娘のようにしゃべる発声のしかたは、日本にトーキーが導入されて以来、市川春代が初めてやったのではないか、と勝手に思っている。


朝、メルマガ早稲田古本村通信」(http://www.w-furuhon.net)が配信されていた。ざっと目を通してから、出かける。11時過ぎに五反田の古書会館に着く。二日目なのでワリと空いていて見やすい。1階で、『神戸のガイドブック ワンダフル・コウベ(神戸新聞出版センター、1985)100円、朝日新聞東京本社社会部『下町』(朝日新聞社)300円、本田慶一郎『小説 雑誌記者』(ギャラクシイ出版)200円、大槻茂編『鎌倉都市再考』(現代企画室)200円。最後の本は、田村隆一や高見秋子(高見順夫人)などのインタビュー。途中に児玉房子さん(「本とコンピュータ」の次号で、読書の風景の写真をご提供いただいた)の写真が挿入されている。

2階に上がり、月の輪書林の出品で、野一色幹夫『浅草』と『浅草幽霊』(富士書房)がいずれも1000円。野一色幹夫といい一瀬直行といい、これまで手にしなかった著者が気になったのは、ホリキリ本の影響が大。野一色幹夫『浅草』は裸本にオビだけ掛かっていたのだが、帳場で袋に入れたときに引っ掛けたらしく、あとで見たらビリビリに破けていた。いつもはオビなんて気にするほうじゃないが、これは哀しかった。ほかに、多田鉄之助『随筆 食味の真髄』(萬里閣)500円、神吉拓郎『東京気侭地図』(文藝春秋)500円、城夏子『六つの晩年』(講談社)300円。田村秋子・伴田英司『友田恭助のこと』(私家版)1000円は、友田本人に対する興味もあるが、妻である女優の田村秋子と、息子の伴田英司の対話で構成されているのが、なんだかオモシロくて買った。


駅の反対側まで歩き、目黒川をわたって、桜田通りの裏通りにあるなんだか寂れた感じのビルの二階に、〈味中味〉という中華料理屋を発見して入ってみる。ナカに入るとけっこう広くて、定食類が充実。鶏肉の炒めと餃子を食べる。そのあと、〈ブックオフ〉へ。500円買うと空くじなしのくじ引きというのをやってるのだが、一人引くたびに、店員が鐘を鳴らして「おめでとうございます」と叫ぶので、うるさいうるさい。じっくり見たのだが、とくに欲しい本はなく、くじ引きを引くこともなく出る。山手線総武線と乗り継いで、仕事場へ。著者校正ゲラに引き写したり、催促のメールなどを入れたりする。遅れていた「レモンクラブ」の原稿もどうにか書く。今回は小谷野敦評論家入門』(平凡社新書)を。

地域雑誌「ぶらり奈良町」の発行人であり、古本屋〈ならまち文庫〉(http://www2.odn.ne.jp/~cdl17850/)の店主でもある宇多滋樹さんからメール

ならまち文庫は10月31日から間借り人に、映画監督河瀬直美さんのアンテナショップ「組画(くみえ)」をむかえて、「組画&ならまち文庫」としてリニューアルオープンいたしました。ならまち文庫に並べる古本は美術、映画写真演劇などの芸術分野と、奈良に関する歴史書など限定して選びました。いままでの「ならまち文庫」に並んでいた一般書は、現在、私が住む奈良女子大学近くの町家に移し、遅くとも来春には古書喫茶として再スタートする計画です。古書だけではとても店は維持できないので喫茶部をもうけ、サロンふうにして雑誌「ぶらり奈良町」の発信基地にします。

クリスマスごろに、「組画&ならまち文庫」では「いにしえのアメリカ映画パンフ展」(駅馬車、風と共に去りぬ、シェーン、禁じられた遊び、黄色いリボン、ターザンキングコングなど)と、12月26日には河瀬直美のトークと、オリジナル8ミリ映画「かたつもり」を上映いたします。

自宅で古本喫茶、は宇多さんの夢だったから、実現するコトになってぼくも嬉しい。ただ、〈ならまち文庫〉は前の整理されないカンジが好きだったんだけど……。ともあれ、来春は奈良に行かねばなあ。仕事、8時近くまでかかる。今日は高円寺〈円盤〉にライブを聴きに行くつもりだったがあきらめる。小川町まで出て、久しぶりに〈みますや〉へ。カウンターのない店なので、一人で来ると座る場所に困るのだが、幸い今日はテーブルが空いていた。ビールを飲む。繁盛してるのか、つまみは品切れが多かった。今日は色川武大『怪しい来客簿』(文春文庫)を持ち歩いて再読中。古い居酒屋で読む浅草のハナシは格別に身体にしみる。小川町駅近くの〈澤口書店〉を覗いて、家に帰る。

晩飯食いながら、ずっと前にヒトにダビングしてもらったビデオで、《鴛鴦歌合戦》を観る。市川春代追悼だ、としみじみしていたら、旬公は志村喬やバカ殿様ディック・ミネが骨董狂いでガラクタばかり買わされているのが気に喰わない様子。いちいち説明はしないが、どうで「ウチのモクローみたい」と思ってることは明々白々。あのなあ、そういう邪心を持って映画を観ちゃいけないよ……、と心でつぶやく。しかし、何度観てもバカバカしくも素敵に暢気な映画である。DVDは出ないのだろうか。


アンケート回答ご紹介】

◎野口英司さんより

毎日、読まさせてもらってます。全体的な感想としては、南陀楼さんは行動的だなあ、と思うことです。どちらかというと、ひきこもり、気味な自分としては、あんなに人と会って疲れないだろうかと思うことしきりです。

それで、あれが面白かったです。本の方の『ナンダロウアヤシゲな日々』の中に紹介されている本をかたっぱしから読んでいる人。その人、この日記のほうの「ナンダロウアヤシゲな日々」も毎日読んでいて、かたっぱしから紹介されている本を追いかけているかも。

それから、これは南陀楼さんに言っても「???」になってしまうかもしれませんが、このブログRSSを全文出してくれると嬉しいです。RSSとはなんぞや? については、今度お会いしたときにでもお話します。RSSが全文出ていると便利なんです。

お察しの通り、RSSって最近よく聞くけど「???」な南陀楼です。ま、野口さんは「青空文庫」呼びかけ人にして、「BOOKMANの会技術顧問なので、いずれ教えてくださるでしょう。だいたいblogの利点についても、野口さんに教えてもらって、初めて判ったようなところがあります。その野口さんのblogはこちら。


【今日の郵便物】

★古書目録 西部展、騎士亭文庫

2004-11-19 買ってくるぞと勇ましく……

kawasusu2004-11-19

昨夜も3時まで眠れず、こうしていてもしょうがないと、「早稲田古本村通信」の原稿を書く。今回は新宿区中央図書館のこと。書き終わって、布団に入るが、そのあとしばらく眠れなかった。でも朝はちゃんと9時に起きた。なぜなら今日は、〈ブックオフ千駄木店がオープンする日なのだ!

10時10分前にウチを出て、不忍通りの〈ブックオフ〉へ。店の前で、店員が黄色い旗を振り回してる。コレはちょっと恥ずかしい。すでに客が3、4人並んでいた。先頭の方に声をかけられる。UBCでご挨拶したヒトらしい。お名前わからず、ごめんなさい。このヒトの話では、「いつもだと新規開店のブックオフには、業者がたくさん並ぶのに、今回はサイト情報が載らなかったせいかヒトが少ない」とのこと。とはいえ、10時直前には10人以上が並んでいた。

10時ジャスト、ドアが開き、ヒトがなだれ込む。ぼくはまず文庫の105円コーナーへ。思ったよりも狭いし、ところどころにデカい柱があって人とすれ違うのが大変。あと、急いで準備したせいか、小説の「ら」行までが表で、裏側の棚の一段目だけが「わ」行、その下に海外小説が続くという具合に、配列がド下手。もっときちんとできなかったのか。〈古書ほうろう〉の宮地さんが来ていて、「マンガは多いですね」と云ってたけど、それ以外は大したことない、というのがぼくの印象だった。ま、コレから変わっていくのだろうが。20分ほどでひと回りし、105円の文庫だけを買う。『淀川長治自伝』上・下(中公文庫)、佐多稲子『年譜の行間』(中公文庫)、藤村正太『コンピューター殺人事件』(講談社文庫)、J・ケッチャム『隣の家の少女』(扶桑社ミステリー文庫)、『中島敦全集』第3巻(ちくま文庫)。単行本やマンガは買いたいのがなかった。買ってくるぞと勇ましく、誓って家を出たけれど、あんがい収穫は少なかった。やっぱり文化祭古本市の方が、意外性があって好きだ。

そのあと、神保町に出て、古書会館で「愛書会」を見る。目録注文していた2点が両方当たっていた。『尾崎一雄文学書目』正・続揃い、帙入り美本が2万5千円で手に入る。正篇は山王書房・関口良雄の編集発行で、関口氏のことを調べようと思っているので、コレはどうしても欲しかったのだ。もう一点は、野一色幹夫『浅草紳士録』(朋文社、昭和31)2000円。これは堀切直人『浅草』(栞文庫)の影響で。淀橋太郎に野一色が聞く、「ポン中紳士? を語る −その心理とユカイな狂態−」が面白そう。ポン中はもちろんヒロポン中毒のこと也。会場の本で見つけたのは、「山王書房店主」という文章(追悼文集に収録された文とは別だろう)のある野呂邦暢『小さな町にて』(文藝春秋)1000円、ウラコミ・シリーズ『キュー・サインの呪術師たち TVディレクター』(産報)がカバーなし300円。本を見ていると、旬公から携帯電話。ぼくが先延ばしにしてたあることで、のっぴきならない事態に。申し訳ない。早急に解決することを約束。


仕事場に行って、今日入稿する分のまとめや、色校正のチェックなど。細かいことを確認したりしてるウチに時間が過ぎる。8時過ぎに家に帰り、テレビで《もののけ姫》(2回目だけど、はじめてちゃんと観た。意外とオモシロかった)を観ながら、夕飯をつくって食べる。小林信彦『袋小路の休日』(講談社文芸文庫)を読み終わる。中公文庫版は高校生のときに読んだが、そのときは、小林信彦のライフヒストリーをほとんど知らず、「そういうお話」として読んだだけだった。しかし、今回は、小林信彦についても、モデルとなった人物(たとえば、「根岸映画村」の映画監督)についても多少の知識があるので、より深く、その世界に入れたようだ。その意味で、中公文庫に収録された色川武大の解説を、今回の版で読み直し、次の指摘に感じ入った。

しかし私は実像を眼にしているから興味があったのではない。あ、いかにも小林さんが執着しそうな人物だな、と思った。そうして作者の執着を自分のものとして読んだ。こういう個人的な筋道から入る読み方も、私は邪道と思わない。たとえば、路面電車が現われる。変貌する最中の東京が現われる。私はそれぞれその実像を知っている。小林さんの作品には、まだまだこれからも私の知っている実像が現われてきそうな気がする。その可能性をはらみながら、私にとっても未知な人物が数多く登場する。そうしていつのまにか未知の彼等も身内のように思えてくる。

「知っている実像」だけでなく「未知な人物」までが身内に思えてくる、という色川武大の指摘はさすがに鋭いと思った。


彷書月刊」(http://www3.tky.3web.ne.jp/~honnoumi/)の岡崎武志日記、久々に更新。編集部が多忙な合い間に更新しているので、文句は云えないが、でも今日は更新されているかと、毎日のぞいてしまう。今回のヒットは、「いとう」で大伴昌司少年マガジン大図解3 SF怪奇』(講談社)を800円で買ったハナシ。安いなんてもんじゃない、バカ安ですよ、これは。「本コ」の大伴昌司特集のときに入手に苦労したので、太鼓判を押せます。


アンケート回答ご紹介】

◎K美術館館長のこまさんより

この日記を読んでいる理由は、どんな古本を買っているのかな? が主な関心事です。ですから、何日の日記が面白かったか、記憶がありません。記憶力悪いから。私自身、ウェブサイトで日録を公表しています。何人が読んでいるのか知りませんが、少しは読まれておるようです。面白くない回答ですね。

いえいえ、そんなコトないですよ。K美術館日記はときどき拝見しています。個人による美術館ということで、一度行ってみたいと思ってます。そのサイトはこちら。

http://web.thn.jp/kbi/

◎匿名希望さんより

「ナンダロウアヤシゲな日々」では、古本!?関連のアドレスが貼り付けられますので、「彷書月刊」の『ぼくの書サイ徘徊録』から検索するより、楽なので利用させてもらってます。

だそうです。ありがとうございます。

トコロで、今月アタマから紹介してきましたアンケートのご回答紹介も、残り3人になりました。と思ったら、今日になってまた一通、ご感想メールをいただきました。「オモシロかった日」にこだわりませんので、ご感想いただければ、(掲載可のものは)ココでご紹介します。ああ、また今日も長くなってしまった……。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041119

2004-11-18 そこまで出来ません

昨夜も安らかに眠れず。なんでだろうなあ。山本善行さんからメールあり。「文化祭古本をねらう話、最高です。なかなかそこまで出来ません。そうか、こんな手もあったのか、と少し悔しかった。こういうことをさせると河上くんは日本一ですね」と。他の誰でもないあの山本さんにこう云ってもらえるのは家名の誉れである。しかし今朝になって、その山本さんの「古本泣き笑い日記」の新しい回がスムースサイトhttp://www.geocities.jp/sumus_livres/yamamotonikki.htm)に掲載されているのを読むと、500円詰め放題や半額セールで買いまくったり(ナンなんだよ、あの一冊25円というのは!)、コーヒー代を古本で払ったりと、まさしく「そこまでは出来ません」という世界が展開している。脱帽です、山本師匠


風呂に入ってしゃっきりして、神保町へ。〈東京ランダムウォーク〉で、『山名文夫のグラフィックデザイン 装丁・広告・プライベートな挨拶状まで』(ピエ・ブックス)を買う。表紙はオンデマンド印刷みたいにそっけないが、中には「都民劇場公演パンフレット」の表紙など、珍しい図版が多い。さすが資生堂企業資料館が提供してるだけはある。〈書肆アクセス〉を覗き、向かいのおにぎり屋でおにぎりを買って、仕事場へ。著者校をやりとりしてゲラを直したり、扉の文句を考えたり。まだ入稿は残っているが、どうやら大きな山は越えたかな。


来週の「趣味の古書展」の目録で、欲しい本が何冊かあり、注文を入れる。飛鳥書房が『速歩自源流 渡邊一夫 追想・遺稿集』(平成8)という本を出していて、あの仏文学者渡辺一夫? と注文しそうになるが、なんかアヤシイと思って検索する、「ホームページ自費出版図書館」(http://www.mmjp.or.jp/jst/)に情報があった。やはり別人。産経新聞運動部デスクを経て、フリーライターとなり、のち博報堂取締役になっている。これはこれで面白そうな追悼文集ではあるが。

仕事の合間に、なかのしげるさんに頼まれた、「幻堂百年祭」へのメッセージを書く(会場で販売するパンフレットに掲載されるもの)。30分に書いたにしては、なかなか名文である。なかのさんのお許しを得て、以下に転載しよう。

百年祭を寿ぎてのナンダロウアヤシゲな御挨拶

南陀楼綾繁

 「幻堂百年祭」だって? 百年ということは一九〇四年、明治三十七年創立ってコトか。云っちゃ悪いが、まだまだ若造だねえ。こちとらが使っている雅号「南陀楼綾繁」は、江戸期の狂歌師のお名前をいただいたのだが、このヒト、一八四一年つまり天保十二年に亡くなっている。南陀楼と名乗りはじめたのがいつかは判然としないものの、幻堂よりは六十年ばかり老舗なのであります。ああそれなのに、幻堂の首領・なかのしげるは、百年を寿ぐ大謝恩展に、この南陀楼を呼びつけおった。もちろん無報酬交通費宿泊費自弁である。まことに失敬な輩である。

 ところが、「本の日々、日々の本に溺れて」と題するトークのお相手を聞いてビックリ。なんと、まんが評論家にして、一九七〇年代関西を代表する偉大なミニコミ「プレイガイドジャーナル」こと「ぷがじゃ」の元編集長であらせられ、いしいひさいち川崎ゆきお・竜巻竜次・寺島令子らの本を出したチャンネルゼロの編集長である村上知彦さんとお会いできるとは。私しゃ、中学生のときにこのお方の「黄昏通信」を雑誌で読んで憧れておったのですよ、マジに。若造とか失敬なとか云ってたが、一転して、神様なかのさま幻堂さまへの讃美へと変わる。マイナーな世界に生きててヨカッタなあ〜。講談社小学館編集者には味わえないヨロコビである(向うは味わいたいとは思わんだろうが)。

 それにしても、私の家には、村上さんが出された単行本の『黄昏通信』『情報誌世界のなりたち』『イッツ・オンリーコミックス』『日々の本』『まんが解体新書』も、編集された「ぷがじゃ」も「漫金帖」も、ついでに云えば、十二日ゲストのガンジー石原さん編集の「コミックジャングル」さえも、たぶんどこかにあるのだが(見つかれば当日お持ちします←弱気)、こちらから村上さんにお聞きしたいコトは山ほどあっても、アタクシのほうから何をお話しすればイイんでしょうか? まあ、その辺はゲストとなってるけどたぶん司会をしてくださるであろう太郎吉野さんにお任せします、ヨロシク!

 さて、幻堂も百年祭をやったことだし、南陀楼も初代を偲んで百六十三年祭を執り行うべきか。青梅の天寧寺にお墓があるので、その墓前でヒトツ賑々しくやろうかな。そのときは、なかのさん、出てくれるであろうな。もちろん無報酬交通費宿泊費自弁でな。

ってことで、チラシの画像を昨日の日記に追加しました。


書きかけだった「酒とつまみ」の原稿を最後まで。フィニッシュがうまくいったので、満足(と思ったら、字数が足りないというメール大竹さんからあり。ちゃんと計算したのになあ)。そのあと、雨の中を西日暮里に帰り、〈竹屋食堂〉でエンテツさんと会う。お友達(一人は東京駅の「日本食堂」でこれから夜勤、もう一人は濃い顔をした近所の大工さん)とホッピー一杯だけ飲む。なんと330円。そのあと、二人で〈大栄〉に行き、マッコリ飲みながら、カムジャタン(ジャガイモ鍋)を食べる。残り汁にご飯を入れて混ぜたのが最高にウマイ! 長くなったので、今日もアンケート回答紹介はお休みです。


【今日の郵便物】

★『クイックジャパン』最新号 特集は「虎ノ門」。けっこう読み込んでしまうような気が。月末にクイックジャパン主催がライブもあるようだ。

★「博物月報」「高金商店」

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041118

2004-11-17 「朝ジュンク」のススメ

kawasusu2004-11-17

昨夜、一週間ほどかけて少しずつ読んでいた、鶴ヶ谷真一『古人の風貌』(白水社)を読了した。岡本綺堂、神代帚葉(校正神様島根出身)、石川巌、松の門三草子(奇しくも、小沢信男の新刊『悲願千人斬の女』で読んだばかり)など、明治に生きた人物を取り上げた第1章はもちろんだが、江戸期の俳人、漢詩人を紹介する第3章が心にしみた。いままで、この時期の詩人についての文章を何度か読んできたが、いつもお勉強ぽい読み方になってしまい、実感から遠かった。この本ではじめて親しみを感じた。「広義の詩心をうちにひめた人物が、時代の現実をいかに生きたか、というのがテーマ」だとあとがきにある。個別に書いてきた文章が一冊にまとまる段階で、やっとそのテーマが浮上してきた、というのは、とてもよく判る。最初からテーマありきで書かれた本よりも、そういう成立のしかたをする本のほうが、ぼくは好きだ。


昨夜もなかなか眠れず。朝早めに出て、新宿の〈ジュンク堂書店〉へ。開店時間の直後なので、エレベーターはすぐ来るし、フロアに客の姿はほとんど見えず、じっくり見て回れる。これだけ人がいないと、棚の狭さも気にならない。疲れたら椅子にも座れるし、これはいいなあ。ふだんは見ないコーナーまで見てしまう。「朝ジュンク」はいいなあ〜。今度、仕事ネタにつまったら、ここで朝から粘ろうかな。それとも8階のカフェ編集会議やろうか。前田大阪のチン疣舵Гコラム書いたというので、『クイックジャパン』を立ち読み。男前の写真も。「書評のメルマガで連載」なんて書いてた。


小林信彦『袋小路の休日』(講談社文芸文庫)、杉山其日庵浄瑠璃素人講釈』下巻(岩波文庫)、そして、粕谷一希・寺田博・松居直・鷲尾賢也『編集とは何か』(藤原書店)を持ってレジへ。前も書いたが、レジ前の柱が面出しに使われていて、なかなかシブイ本が置いてある……はずだったが、今日は他でも並べられているベストセラーが2面出し、3面出しになっていてガッカリ。頼むから、どの場所でもいいから、店員の独断と偏見がモロに出た、日替わりコーナーをつくってくれ〜。ああ、そうそう、「本の本」コーナーの面出しから『ナンダロウアヤシゲな日々』は脱落。でも、棚差しでまだ2冊残ってました。


エレベーターで地下の食品売り場まで降りて、500円の弁当を買って仕事場へ。新宿線電車がナカナカ来なかったが、それでも11時には着いた。さて、今日は討論のまとめ、本番。昼飯をはさんで8時間、机に向いっぱなし。7時過ぎにようやく1万5000字のテキストを仕上げる。ゲラに組んで、出席者にファクスなどで送り、9時半にようやく放免。疲れたー。腹減ったー。で、久々に神楽坂まで歩き、〈伊太八〉でギョーザ醤油チャーシューメン。店の感じはなんかちょっと変わったけど、相変わらずウマイ。神楽坂を降りて、〈深夜プラスワン〉で文庫を一冊買い、ウチに帰る。今日は疲れたので、アンケート回答のご紹介はお休みです。


【今日の郵便物】

幻堂出版より 12月7日(火)〜12日(日)に行なわれる「幻堂百年祭」のチラシが送られてきた。なんと片面カラー印刷。なかなかよくできてます。裏面はスケジュール山盛り。南陀楼の出番は、11日(土)6時からで決まったみたい。エンテツさんは同じ日の3時から。この日は一日中会場にいることになるのか? このチラシ、近日中に、書肆アクセス古書ほうろうで配布してもらいます。

http://bbs.infoseek.co.jp/Board01?user=maborosido

bk1より 『安成貞雄 その人と仕事富士出版、2500円

★『COMIC Mate』1月号 「ズンドコジョッキー」で南陀楼の名前が。また「東京人ネタかよ。「編集とトラブルを起こし」てないっすよー。ゼンゼン相手にされなかったんだから。

★古書目録 趣味の古書展

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041117

2004-11-16 山名文夫がアツイ!?

今朝は、少し寝坊する。仕事場に詰めるコトになった旬公と、最近ちかくにできたおにぎり屋でおにぎりうなぎ、ちりめん山椒、たらこ。いずれも100円は安い)を買って、タクシーに乗る。仕事場に着いて、昨夜まとめた対談のゲラを見つつ、討論のまとめを。長いものだけど、構成を決めるのは早かった。あとは、言葉遣いを整理していけばまとまりそう。


トランスアートhttp://www.transart.co.jp/)から出たggg Books別冊『山名文夫 AYAO YAMANA?1897-1980』(2300円+税)をいただく。大日本印刷の出版部門で、「本とコンピュータ」の発売元でもあるのだが、のんびりしているというか、あまり宣伝しない社風なので、ここの出版物で知られてない本は多い。この『山名文夫』は、もはや近代デザイン史の第一人者となった川畑直道氏の編集・解説によるもので、山名自身の文章や談話を年代順に並べ、各時期のイラストレーションや装幀の図版(140点、カラー多数)を掲載している。デザインについては、たとえば、ぼくも持ってる(ハズの)『カフェ・バー・喫茶店広告図案集』(誠文堂)から、あとがきや図版を掲載し、あわせて別の雑誌に載った「カフェ、バーの外貌装飾」という文章を収録している。とても丁寧な仕事だ(協力者には、『モダニズム出版社の光芒? プラトン社の一九二〇年代』淡交社、の共著者である西村美香氏の名前も)。タッチの差で「書評のメルマガ」に書けなかったので、ココで紹介しておく。


また、本書刊行にあわせて、12月1日(水)〜22日(水)に、「ギンザ・グラフィックギャラリー」(http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/)にて、「もうひとりの山名文夫 1920-70年代」という展覧会をやるそうだ。また、銀座の「ハウス オブ シセイドウ」(http://www.shiseido.co.jp/house-of-shiseido/)では、12月26日(日)まで、「山名文夫の世界 曲線のモダンガール」展が開催中。なんか、銀座は山名だらけだな。なお、bk1で検索してみたら、今月はピエ・ブックスからも『山名文夫のグラフィックデザイン』(3600円+税)が出るらしい。山名ブーム、なのでしょうか?


今日の入稿分をチェックしてから、早めに上がる。旬公と市ヶ谷のとんかつ屋でとんかつ定食を食べ、また仕事場に戻る旬公と別れて、地下鉄へ。坪内祐三福田和也『暴論・これでいいのだ!』(扶桑社)がそろそろ出てるハズと、池袋の〈リブロ〉に買いに行こうとするが、着いた頃には9時近くなっているコトに気づき、市ヶ谷駅前の〈文教堂書店〉で探すことに。しかし、文芸書コーナーにもノンフィクションコーナーにも出版関係コーナーにも見つからない。もしやと思い、芸能・タレント本コーナーに行くと平積みしてあった。『SPA!』連載だし、時事・芸能ネタも多いのだから、この置き場所は正しいのかも。電車で読もうと思い、レジで金払うときに、「単行本だけカバーしてください」と云ったら、店員が「これですか?」ともう一冊の新書を指差したので脱力新書だったら新書って最初から云いますよ。このヒト、正社員みたいだったけど……。


ウチに帰ったら、この数日間見ないことにしていた部屋の惨状に気がついた。で、生ゴミを袋に入れたり、皿を洗ったり、新聞雑誌を縛ったり(ひと月溜めてたので、10束近くになった)。少しは人間らしさが戻ってきたかな?

アンケート回答ご紹介】

◎セドローくんより

すみません、どの日の日記がというのではないのですが、「『タモリ倶楽部』を見て」とだいたいかかさず書かれているのが結構好きです。飛ばしてもいい気がするけどもだいたい書いてますよね。他の媒体でもタモリについてなんか書いていたのを見た気がします。結構思い入れあるのでしょうか。ろくでもない回答ですみません。

いや、別にタモリが大好き、というわけじゃないんですが、日記を書く直前の時間に見ることが多いので、印象に残りやすいのかも。

ドローくんの日記はこちら。今度、花田紀凱編集の新雑誌『WiLL』で連載開始とか。もしよかったら「セドローくんの」ってタイトルに使ってもオッケーですよ!(押し付けがましい)

http://www.w-furuhon.net/wswblog/cat_60miseban.html

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041116

2004-11-15 曙光がみえた

夜中、「本のメルマガ」の原稿をまとめる。最近はこの日記に新刊書店のコトも書いているので、そこから転載すればいいのだけど、なんかそれだけじゃつまらないので、書き直することが多い。そもそも、日記本屋のコト書かなければいいんだけど、どうもガマンできずにその日のうちに書いてしまう。なので、近頃は「本のメルマガ」「書評のメルマガ」、そして「まぼろしチャンネル」の「帝都逍遙蕩尽日録」とも、ネタがかぶりがち。これがどうも気になる。ま、読者はあんまり気にしてないだろうけどね。


今日も午前中はウチで進まない仕事を前に、膠着状態。こうしててもキリがないので、仕事場へ。打ち合わせして、夕方からパソコンに向うが、あら不思議、出だしの部分がなんとかまとまったら、するすると進んでいくぞ。7000字の対談まとめが5時間ほどで終ってしまった。この3日間はなんだったのか。しかしようやく曙光がみえた。この調子で大物の討論に取り組もう。


少し気分が上向きになって、西日暮里まで帰る。11時過ぎてるので、駅前で夕飯が食べれるのは、いつも名前が覚えられない中華料理屋ぐらい。とくにうまくもまずくもないが、遅くまでやってるのとメニューが多いので、重宝している。今日はビールギョーザチャーシューメン。前の席のオヤジ二人の会話が、「所詮、◎◎はよお、若造だから」とか、「俺に言わせれば★★なんかなあ」とか、「だから△△さん、アイツに言わなきゃダメだって!」とかの、固有名詞さえ変えればどんなシチュエーションでも通用しそうな怪気炎じつはグチ話。以前はこういうハナシを、電車や飲み屋で耳にするのがほとほとキライだったが、最近はむしろ積極的に聞いて、その会話のパターンを覚えようとしている。いつか自分でもあんな立派なオヤジになりたいと思って……(ウソです)。


帰りにコンビニで、『pen』の新しい号を買う。特集は「美しいブックデザイン」。この雑誌に限らず、ビジュアル中心の雑誌のブックデザイン特集は、いつも何か喰いたりない。この特集も、そりゃキレイな図版は多いし、はじめて知るデザイナーの装丁本を見せてくれるのだが……。「なんでかなあ?」と旬公に訊いたら、「この『ブックデザイン』というのを、家具に置き換えてみたら? いまどき漠然と『美しい家具』特集なんて云っても成立しないでしょ」と。なるほど。どの雑誌のブックデザイン特集も、「総論」に終っているから、物足りないのだ。総論は一年に一回ぐらいでイイから、もっと各論が欲しい。これからは、きちんと商売になる「各論」が求められるのかも。


「書評のメルマガ」の原稿が集まったので、編集しつつ、自分の「ホンのメド」を書く。えらい時間が掛かったけど、日記では書かなかったネタもいくつか入れられたので、自分としては満足。3時に発行する。さて、寝るか。


アンケート回答ご紹介】

岡崎武志さんより

毎日読んでます。古本買いのこと、映画、美術展のこと、人と会うこと、飲むこと、刺激を受けます。編集者はこうでなくちゃ。ぼくは、基本的に仕事以外で人と会うことはおっくうなので、ナンダロウサンの親和力には感心します。それに、原稿で苦しんでいるお姿を垣間見れるのがなによりうれしい。うっししし、と読んでます。これからも日誌、つづけてください。

ありがとうございます。ぼくもじつは、岡崎さんが日記でちょっと怒ったり、イラついたりしてるとき、ちょっとホッとしてます(笑)。同病相哀れむ、でしょうか。岡崎日記http://www3.tky.3web.ne.jp/~honnoumi/frame.okadiary04.11.htm)、林日記http://www.geocities.jp/sumus_co/daily-sumus11.html)と一緒に読んでます、という方はかなり多いようです。


【今日の郵便物】

★古書目録 山猫屋&書肆ひぐらし

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041115

2004-11-14 動きのない一日

前日と同じく、いっこうに進まず。膠着状態。夕方、気分転換千駄木まで出て、久しぶりに〈乱歩〉でコーヒーを飲む。届いていた〈オヨヨ書林〉の目録第3号(旅行本特集)を見る。オモシロイ本がいっぱい出てくるけど、無理に「旅行本」特集にする必要もなかったのでは、と思う。こういう特集タイトルにすることで、見るほうの意識もなんだか限定されてしまいがちなので……。数冊ほしい本があったので、そのまま自転車で店までいく。近所だとこういうとき便利だ。


曲がり角と入口に看板が設置されていた。おお、なかなかセンスいいねえ。店の中も以前と比べてずいぶん整理されていた。山崎さんは不在で、見知らぬ女性が店番している。オヨちゃん、いつもキレイ女性を雇ってるねえ。「目録の本で見たいのがあるんですが……」というと、オヨちゃんに電話してくれる。しかし、店にあるハズの本が見つからず、とりあえず予約を入れておく。ぼくとの「バッタリ遭遇度」がかなり高い、〈ぶらじる〉の竹内くんが来て、声を掛けてくれた。やはり目録を見て来店したそうだ。


翌日の話になるが、鳥取定有堂書店〉(http://homepage2.nifty.com/teiyu/)の奈良敏行さんからメールで、「ウチの娘に会いましたか?」と。以下、娘さんのメール勝手転載(ゴメン!)すると、「昨日、その新世書店のご縁で知り合った、オヨヨ書林の店番をしていたの。即売会とやらで、留守にするらしく、頼まれたのでした。そしたら、河上さん、来てたよ。オヨヨ書林最近目録を作ったのね、で、そこから希望の本を実際に見たい、ということで訪れていた。名前は河上……。そして、もしかしてこの風貌は、ナンダロウアヤシゲ!? と思い、帰ってきたオヨヨさんに聞いたら、やっぱりそうだった」とのことです。奈良さんの娘さん、新世書店パンフ作成担当してたというので、あわててスタッフを見ると、たしか奈良さんというお名前が。おいおい、このパンフ一緒につくったの、高野ユタンだよ。新世書店オヨヨ書林定有堂書店高野ユタン、そして南陀楼綾繁と、妙なつながり具合だ。面白いねえ。


それはヨカッタけど、仕事はいっこうに進まず。今日アンケート紹介はお休みです。


今日郵便物

古書目録 オヨヨ書林

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041114

2004-11-13 同じことの繰り返し

一昨日からやってる仕事が、まったく前に進まない。気分を変えようと、朝から高田馬場へ。駅の改札口を出ると、セドローくんが出迎えに。「これから行きます」とメールしただけなのにこの接待振り。どうせなら、BIG BOX古書市の会場まで、赤絨毯ひいといてくれ(と増長してみる)。ちょうど休憩時間だというので、喫茶室で雑談。そのあと会場へ。


ドローくんが「加藤美侖の本がありましたよ」と云うので、平野書店の棚へ。たしかに『宴会座興かくし藝』(泰光堂)があった。『是丈は心得るべし』の改版。この巻、持ってるかもしれないが、リストを途中までつくってヤメてしまったので、判らない。1000円なので買っておく。隣に、大塚正彦『集金秘録』(事務能率研究社)という本がある。手を出さずにひと回りしたが、なんだか気になって手に取ると、これは電灯会社の集金人の体験記であった。「支払いぶりと感情の変化」「不良長屋を矯正した話」「色仕掛けの釣り詐欺」「女に溺れた集金人の話」などのオモシロそうな見出しが並ぶ。800円。買いました。


仕事場に行ってやりはじめるが、1時間経たないうちに詰まる。こんなことの繰り返しだ。で、ウチに帰って、またできなくて、町屋まで自転車で行って、ガード下の古本屋で何冊も買い、帰ってきて取り組んでは止まる。けっきょく、出だしのところでぐるぐるループしてるだけなので、そこさえ突破できれば一気呵成なのだけど……。という状態なので、今日はアンケート紹介は休み。


【今日の郵便物】

★『レモンクラブ』12月号 今回の「活字本でも読んでみっか」は、中原昌也エッセイ集を。ハシラで塩の字が、「綾繁センセの原稿書けないネタはつまらない」と、いつものよけいな一言を。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041113

2004-11-12 諸先輩に脱帽!

11時すぎにウチを出る。電車の中で、ポストに入っていた、『日本古書通信』11月号を読む。すでに林哲夫さんが日記http://www.geocities.jp/sumus_co/daily-sumus11.html)に書いてしまったが、「最近の古書即売会 収穫と希望」というアンケート特集がオモシロイ。なにがって、「希望」の部分が、じつに個人的(自分勝手ともいう)なのがイイ。林さん曰く「熱中型」の回答だ。


たとえば、「まず要望としては、本の見返しなどに貼る値札を、外れない程度に軽く糊を付けて、はがしたあとが残らないぐらいにしてもらいたい」(安岡昭男氏)、「(配達手段の多様化によって)筆者のような配達網のエアポケットに住む者にとっては決定的に不利になった。(略)逆に有利になった人も多いはずで、東京の某地区とか、地方の某地区とか配達の早い所はあるという」(佐々木靖章氏)という具合。見よ、この大人気なさ! 徹底的に客(というか自分)への優遇を要求する態度がすがすがしい。某地区が配達が早いとか、遅いとか、どうして確かめたのだろうか……。この種の本人が大真面目だけにユーモアを呼ぶ文章の達人である、大屋幸世氏の回答も、「私にとって古書展の開かれる金曜日は祝祭日である」という結びがスゴイ。


あと、これは熱中型ではないが、「混んだ会場での互いのマナーについて一言。ぶつかったり、後ろから手を伸ばす時には、「失礼」とか、声を掛けましょう。必死なのは解りますが、危険です」(岩切信一郎氏)。この「危険です」には噴き出した。たしかに、危険な場所ではある。こんな熱気溢れる回答に比べたら、「もっと青空古本市を」と題したぼくの回答なんざ、まるっきり「傍観者型」で面白みに欠ける。諸先輩に脱帽! である。


西荻窪へ。駅の改札で、詩人白石かずこさんから写真を受け取るハズだったが、途中編集部から携帯に場所変更の知らせがあった。時間ができたので、いつもの〈登亭〉で盛り合わせ定食(650円)を食べる。ここのオヤジさんが、注文を取り違えたり、味噌汁を出さなかったりするのはいつものコトで、学生時代から通っているぼくは慣れているが、今日はちょっとヒドかった。同じ人の注文を何回も間違えて、奥さんにしかられていた。心なしかちょっと元気もないようだったが、大丈夫だろうか。こちらも歳をとったのか、以前であれば平気でたいらげたあの量が、ちょっと厳しくなってきた。西荻に行ったらココと決めていたのだが、そろそろリタイアする時期なのかもしれない。


〈信愛書店〉を覗いたあと、〈こけし屋〉の喫茶室へ。西荻では超がつく有名店だが、入ったのは初めてだ。1時過ぎても白石さんの姿が見えないので、心配になって、店の人に聞くと、「少し離れたトコロに別館があります」とのこと。しまった! と慌ててそちらへ。白石さんは常連らしく、「まだいらっしゃってません」と云われたので、しばらく待つウチにいらっしゃる。写真を受け取ったあと、いろんな話を聞く。ぼくが詩のコトを知らないせいもあるだろうが、驚くようなエピソード多数。またゆっくりハナシを聞きたいヒトが増えた。

西荻から中央線に乗り、四谷で乗り換えて、市ヶ谷へ。仕事場に着くと、もう3時前だ。馬力をかけねばと、対談まとめの続きに取り組む。合間に、「まぼろしチャンネル」(http://www.maboroshi-ch.com/cha/nandarou.htm)を見たら、「帝都逍遙蕩尽日録」がアップされていた。今回はバリ島篇です。7時過ぎまで粘るが、あまり進まず。田端に出て、〈がらんす〉へ。ビールで、チーズ入り春巻き揚げなどを食べていると、旬公が来る。シメはハンバーグシチュー。うまい。〈古書ほうろう〉の前まで来ると、通りの向こうにブックオフの看板が明るく見える。思ったよりもずっと近いなあ。詩の棚で、白石かずこ『アメリカンブラックジャーニー』(河出書房新社)を見つけて買う。フラミンゴスタジオの装丁がいい。


アンケート回答ご紹介】

◎篠原俊夫さんより

古本漁りのディテールが丁寧に書かれていて、毎日読むのが楽しみです。せっかちなので日記がアップされるのをゆっくり待つことができず、一日に何度もアクセスすることも多いです。購入される古本の多くが小生も関心がもてる分野のものが多いということと日記に登場する多くの人たちとの交友関係にとりわけ関心を持っています。(略)

岡崎氏の「均一小僧の古本購入日誌」とならんで小生のもっとも愛読している日記ですので、今後とも毎日書き続けていただくとありがたいです。  

ありがとうございました。篠原さんは大学図書館退職後の生活を日記に書かれています。

「Toshi33の日記

http://d.hatena.ne.jp/Toshi33/


【今日の郵便物】

小野書店より 瀬田貞二『落穂ひろい』上・下(福音館書店) 「日本古本屋」で検索したらココが一番安かったが、附録(絵双六の復刻)が一枚欠というので、さらに1000円引いてくれた。索引には「池田信一(文痴菴)」もあり。

金沢文圃閣より 『最新和本相場全集』(古典社)、『虎の巻販売綜合目録』(ヤマト書房)、『今井書店100年の歩み』(今井書店

★間村俊一さんより『たまや』第2号完成記念の飲み会のお知らせ。行きたいけど、錚々たるメンバーに気後れ気味。セドローくんも呼ばれてるだろうから、彼の後ろに隠れて参加しようかと(モクローも丸いから全部は隠れないか……)。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041112

2004-11-11 面白味のない一日

仕事が進まないと、読書に逃避したくなる。昨夜は小谷野敦評論家入門』(平凡社新書)を一気読み。後半に行くにしたがって、調子が出てくる。そのあと、海渡英祐や中町信のミステリを読むうちに夜中になってしまった。朝起きて、自宅で対談のまとめ。調子がいまいちで、午後に自転車谷中アパートへ。考えてみると、一ヶ月ぶりか。取材のためにずいぶん内装が変わっていて、他人の部屋に来たみたい。ココで7時過ぎまでがんばる。


部屋を出ると雨がポツポツ降っている。〈往来堂書店〉を覗いたあと、元ファミリーマートの前を通ったら、ブックオフが買い入れを開始していた。看板も出ていて、もうすぐですなあ。〈ときわ食堂〉に行き、おでん、けんちんうどん。ウチに帰り、ちょっと寝て、また再開。面白味のない一日である。


アンケート回答ご紹介】

◎りゅーしさんより。

9月23日「新しい商売を考える」(http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20040923)ですね。ほとんど個人的な理由で、9月12日に名古屋から東京引っ越してきて、荻窪に住んでますので、へえってな感じからです。あと、この日記から探したわけではありませんが、西荻を開拓した際に、ああ、ここが〈音羽館〉なのか、と思えました。

のだめカンタービレ」を一気読みされた日の日記も楽しく、というか、ずっと前から別の知人が推していて、どうしようか迷っていたので、最後の一押しを頂きまして、この後、三日で全巻読みました。

記述が固有名であるので、情報源としても役に立ちます。

ありがとうございました。

りゅーしさんの「ハエ捕り壷からの脱出方法(ryushiの日記)」はこちら。

http://d.hatena.ne.jp/ryushi/


【今日の郵便物】

★古書目録 荻文庫

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041111

2004-11-10 立ち食いそばとさぬきうどん

今日も朝から仕事場へ。著者校の戻りを待つあいだ、神保町に行き、〈日本特価書籍〉で、小谷野敦評論家入門』(平凡社新書)ほかを買う。この本、数日前に出るのを知って、書店でチェックしていた。立ち食いそば屋で読み始めると、章扉のイラストがナンとうらたじゅんさんだった。びっくり。


8時までに今日の入稿分を済ませ、出る。あとは対談、討論を残すのみ。これがタイヘンなのであるが。千駄木まで帰り、さぬきうどんの店で、ビール牛丼定食。ココの牛丼、妙にウマイな。コシのつよいうどんを食べたら、また高松うどん食いに行きたくなる。去年に続いて、今年も年末に出かけようかなあ。ついでに、高知徳島古本屋も行って……。


アンケート回答ご紹介】

ゲイライター、一文字カルトさんより。

面白かったのは、“大阪の狆”くんの登場する9月16日(http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20040916)あたりでしょうか。彼のキャラクターがとてもいきいきと微笑ましく描かれていて、楽しく読めました。私は日記マニアで、いろんな方のものを拝見しているんですが、やはり登場人物(?)のキャラの立っているものが一番ですね。ぜひ見習わせていただきたいところです。これからも、日記雑誌も楽しみに拝読させていただきます。

で、今日、一文字カルトさんが発行する「Gay@(ガヤ)」というミニコミ誌が届いた。総力特集「さよなら、薔薇族」は27ページもあり、編集長の伊藤文学氏のメッセージ転載)や唐沢俊一氏のコメントもある。ほかに、〈弥生美術館〉の石原豪人展のレポート、「クィア、母校へ帰る」(イラストがスバラシイ)など、読みごたえがある。前身の「GAYA×GAYA」は新聞風で、どっちかと云えばこちらのほうが好みかな。

「一文字カルトの男色道場」

http://www.ric.hi-ho.ne.jp/karuto/


【今日の郵便物】

★飛鳥新社より 吉永嘉明『自殺されちゃった僕』(飛鳥新社)1400円

タイトルと装幀に一瞬ビビるが、著者の妻と、友人だったねこぢる青山正明の三人が自殺したことを、残された側の視点でつづる手記であるようだ。いま読むと、確実に気分に影響しそうな本。

★古書目録 シンフォニー古本まつり、四季書林

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041110

2004-11-09 今日は短いです

1時過ぎに布団に入っても、3時すぎるまで眠れないというパターンが続いている。そういうときに、あまり気持のよくない本を読んだりすると、よけい眠れない。というワケで、寝たりないママ仕事場へ。ゲラ、打ち合わせ、図版作成、その他。8時前に出る。


ウチに帰って、借りてきたDVD山下敦弘傑作短編集》を観る。「夏に似た夜」は蛭子能収マンガみたい。「ヒロシとローラン」はストレートにバカバカしい。ビール一缶飲んだら、旬公が戻ってきたので、うどんをつくって食う。それから、もう一本、山下敦弘の《どんてん生活》を観る。ダウナーな気分には最適……すぎる。こりゃ、今日はもう寝るしかないな。


アンケート回答ご紹介】

◎「女体の詩人」の異名をとる、神戸鶴亀本舗の石井章さんより。

何月何日の日記が一番おもしろかったか? と問われて、即座に何月何日と答えられる人はまー珍しいでせう。で、勢い過去の日記を読み返してみることとなります。始めからぱらぱらぱらと読んでいきますと、とーぜんのことながら自分の名前が出てくる部分が一番気になる。だけど、No.1は私の名前が出てこない7月11日「神戸で受けるファッションセンス」(http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20040711)で御座居ます。

今、神戸でこれを読み直している訳ですが、この時私は東京にいて、東京から神戸のこのイヴェントに思いをはせていたのだなぁ……ちゅー感慨がNo1.にさせたのでした。


【今日の郵便物】

貸本喫茶ちょうちょぼっこより「ちょうちょぼっこ図書目録」第1号

メンバー各自の好きな本+ゲスト(貴島公さんや折田徹さんほか)によるCD映画紹介。図版が一切なく、テキストだけなのが、ビジュアル盛りだくさんのフリペばやりの昨今、かえって気持いいです。月刊で出るというコトなので期待するが、でも、毎月出すのはタイヘンだぞー(と、「モク通」を出している身としては、先輩ぶって云ってみたい)。

★古書目録 マツノ書店、みはる書房&鳩書房、五反田遊古会、名古屋鯱展、山田書店

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041109

2004-11-08 不忍ブックストリートに大事件発生!?

旅の仲間 瀬田貞二追悼文集』を拾い読みしているうちに、いろんな発見があり、腰をすえて最初から読む。没後に、ライフワークだった『落穂ひろい 日本子ども文化をめぐる人びと』上・下(福音館書店)が出たことを知る。出版文化研究会の「子どもの本関係参考文献 絵本児童文学・児童文化にふれて」(http://members.jcom.home.ne.jp/tn_delamancha/sankou/sankou.html)に目次が掲載されていて、参考になる。下巻には石井研堂や大供会、水島爾保布のことも書かれている。かなり高価な本だが、手に入れたくなった。


今日は自宅で作業。ちょっと風邪気味らしく、アタマが重い。連絡や原稿まとめなど。夕方、〈古書ほうろう〉に顔を出して、納品書を渡す。神原さんが「知ってます? この辺にブックオフが出るんですよ」と云う。不忍通りのこないだ撤退したファミリーマートの後に入るらしい。隣のファミレスは、夜中によく行って仕事している。ほうろうからは直線で200メートルほど。「影響あるでしょうね」と神原さんは心配そう。たしかに、買い入れや文庫マンガの売上には多少影響があるだろう。でも、この辺は天邪鬼な客が多い(たぶん)から、ブックオフができてもほうろうを使い続けるヒトは多いんじゃないかな。むしろ、新刊書店、とくに谷中銀座の〈武藤書店〉あたりは相当厳しくなるのでは。


ぼくはただの客として、近所にブックオフができるコトを無責任に喜んでいる。選択肢が多いことは歓迎するし、新古書店ができることで地域外から来る客が増えたりして、この近辺の古書店・新刊書店に刺激が与えられると思うからだ。ちなみに、最近ぼくはこの辺りを「不忍ブックストリート」と命名したので、普及をよろしく。で、千駄木ブックオフだが、近々買い入れを開始し、その後オープンするらしい。まだサイトの新店情報にも載ってない。なので、開店日はココではヒミツ。その日はトーゼン朝から行こう、と手帳につけておく。


ほうろうで児童書コーナーを見ていたら、瀬田貞二の『絵本論』(福音館書店)が目に飛び込む。函入り・グラシン付きで550ページ。売価は4000円。中身を見せてもらうと、明治大正絵本作家についての評伝もあり、索引も完備している。『落穂ひろい』の次に出た本らしい。コレは買いでしょう。ほうろうでは、ある本を読んだ翌日にその著者の別の本が見つけるケースが多い。前からそこにあって気づかないコトが多いが、ホントにその日に入荷したばかり、ということも何度かあった。今度はどっちだったのか。あとで『絵本論』をパラパラ見ると、小山内龍についての章で、小山内が森永ミルクキャラメルの箱に描いた絵を見るために、浦和図書館の池田文痴菴文庫に足を運んだ、とあった。瀬田氏は浦和の太田窪在住であった(津野海太郎さんの家の近くらしい)。


ブックオフ情報を得たせいか、少し元気出てきたので、自転車三ノ輪へ。商店街でギョーザを買う。〈古書ミヤハシ〉が以前の店の前に移って、新しくなっている。入ってみたけど、整理があまりされてなく、スカスカなカンジ。これなら前のほうがヨカッタ。つい最近おやじさんが亡くなった〈遠太〉に行くが、やはり閉まっていた。しかたがないこととはいえ、このまま閉店してしまうのだろうか……。三ノ輪から西日暮里に帰るときは、なるべく違う道を通る。今日も適当に走っていたら、「荒川仲町商店街」というのを発見。すげえ活気がある通りで驚く。電車沿線でもなく、大きい道にも面してないところで、古くからの商店街を見つけると、隠れ里に来たみたいで驚く。しかし、さっきのほうろうの本と同じで、その商店街は以前からそこにある。うまく書けないけど、そういう場所を見つけることで、自分のほうが逆に発見されているというか。このことは、また考えてみたい。総菜屋で菜の花おひたし(150円)、マカロニサラダ(100円)、山くじらの煮物(150円)を買う。安いなあ。


ウチに帰り、ちょっと寝てから、さっき買ってきた諸々で夕飯。『フィールヤング』を読むと、伊藤理佐の『チューネン娘』が文化庁メディア芸術祭マンガ部門にノミネートされたらしい。一昨年に黒田硫黄が受賞したものである。どうなるんだろう、ドキドキ。安野モヨコの『監督不行届』では、カントクくん(庵野秀明)が自力で部屋を片付けていた。旬公がコレ読んでナンと云うか心配だったが、何もいわなかったのでホッとした(諦められたか)。ちなみに、カントクくんの不精者でカワイイというキャラは、モクローくんにちょっと似ている。ライバル?(とか云ったら、安野=庵野ファンは怒るだろうが)。


アンケート回答ご紹介】

◎匿名希望さんより。

近所(西日暮里)に住んでいるので、地元のいろんな出来事を書かれているのが楽しいです。たとえば、8月1日「オヨヨなる船出」(http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20040801)。へえ、こんな古本屋さんができたんだ、と早速行ってみました。このほか、食べ物屋情報が豊富ですね。谷中銀座の「千尋」(これは前から知ってましたが、いい店ですね)。西日暮里の「大栄」(圧倒されました)などなど、役立ちます。

いただいているだけではなんなので……。駅からは少し離れているのですが、荒川区役所に行く途中の居酒屋「三岩」が安くて魚も量が多いです(おひたし180円! だったりしますので)。

http://izakayadaisuki.at.infoseek.co.jp/diary20.html

ぜひ機会があればどうぞ

〈三岩〉は2、3年前に、のれんの感じに惹かれて入り、うまい魚を味わいました。ココは定食もうまいんだよねェ。匿名希望さん、ありがとうございました。


【今日の郵便物】

★阿瀧康さんより 『ガーネット』第44号

田中栞さんより 新刊『古本屋の女房』(平凡社

★古書目録 美濃

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041108

2004-11-07 本屋にナニを求めるのか

夜中に、ブックマークをたどっていたら、アスキー日記サイト(なのか?)「mmm」(http://mmm.ascii24.com/diary/)が8月末で終了していたコトが判明。ここに『月刊アスキー』編集長の遠藤諭さんが日記を書いていたのだが、6月15日に『ナンダロウアヤシゲな日々』について、かなり長い文章を書いてくれていたのだ。以下に引用する(ちょっと、blockquoteタグというのをやってみるか)。

2004年6月15日 東京地方30℃

 南陀楼綾繁の『ナンダロウアヤシゲな日々』。画期的な本。

 本の“帯”の習慣は、世界的にも日本の出版界独特なものだが、この本では、ちょうど帯の倍くらいの高さの紙でぐるりと巻かれている。内側から、「カバー」→「帯の高さの倍の紙」→「帯」の順でくるまれているように見える。しかも、その帯の高さの倍の紙には丸い窓があいていて、カバーに描かれた著者とおぼしき顔のイラストが見える。実は、本をくるんだ紙類をばらして見ると、帯の倍の高さの“倍帯”は、カバーが外側に折り返されたものだった。目からウロコ。実は、帯をコレ式で作れば単価が安くなるのではないか? しかも、書店店頭で帯だけ取れて無惨なことにはならない。改装のときにはどうせカバーごと取り替えてしまう(改装というのは返品になった本を綺麗にして再出荷すること)。

 ずっと前(アスキー入社以前)、この本の著者が企画編集した『雑誌集成 宮武外骨此中にあり』(全24巻)の書評を『すばる』に書かせてもらったことがある。その後、著者が『季刊・本とコンピュータ』の編集者になると、1ページものの連載コラムを16回ほど書くことになった。さて、この本、カバーと帯について書いたが中身はさらに濃くて、私の好きな“雑誌”の話がこれでもかと出てくる。なぜか、食べ物の話題も多し。しかも、大衆食堂系。雑誌とアジのフライ、ピッタリ合うような気がしてくる。

見つけたときにコピーしておいてヨカッタよ。あの本の装丁のコトをいち早く評価してくれた一人である。「大衆食堂系」という評価も嬉しいね。


朝起きて、11時すぎに出て、渋谷へ。〈ロゴスギャラリー〉で開催中の「新世紀書店・仮店舗営業中」(http://www.super-jp.com/shinseiki/)を見る。9月頃からこういうイベントをやることは聞いていたが、サイトを見るだけではイマイチ趣旨が判りにくかった。実際に見てみれば判るだろう、と出かけた次第。たしかに、会場で見てみれば、なるほどこういうコトかと腑に落ちた。全体をそれぞれ別の「理想の書店像」(どういう本を置くかだけでなく、本の並べ方のシチュエーションや、空間のレイアウトや、本にまつわるグッズなどを含む)を表す5つのスペースで区切る。そして、バラバラだが全体としては、ある雰囲気が伝わるようにする、というコトなのだろう。なるほど。

たしかに、ぼくも、本屋に、たんに目的の本が見つける場所だけでなく、滞在して楽しめる空間であるコトを望むし、その店で見つけた本は(たとえ他で買えるとしても)なるべくそこで買いたい。本屋一期一会の場所だと思うからだ。しかし、この「新世紀書店」の展示に関しては、欲しい本も見つからなかったし、長居したいともあまり思わなかった(だから10分少々しかその場にいなかった印象で、以下を書く)。それは、ココで提案されている「本屋のカタチ」が、あまりにも「気持ちいい」とか「居心地がいい」とか「カワイイ」とかの価値観に偏っているコトが、あまり好きではなかったからだ。このような価値観に通じる古本屋やブックカフェオンライン書店や、あるいはミニコミや本、雑誌はすでにあるし、流行ってもいる。その延長線上に「理想の本屋」を考えたとして、それが「新世紀書店」の名前にふさわしいのか、どうか。

上のような価値観に反した、本と空間とのミスマッチ、グロテスクで過剰なもの、本は素晴らしいものという通念を引っくりかえすもの、汚いけど何か面白そうなもの、はココには見当たらない。サイトには「素人だからだせる無謀なアイデア」も含まれるとあったが、無謀であるとともに可能性を感じさせる「素人っぽさ」は見つからなかった。もちろん、今回の展示はロゴスギャラリーという空間でできる範囲なのだし(古本しか並んでないのは、同じフロアにリブロがあるからだとか)、「仮店舗」なのだからコレから変わっていくのだろう。ぼくの感想はともかく、まずは見てみてください。パンフレット(300円)を買って、会場をあとにする。

ブックファースト〉2階で、鶴ヶ谷真一『古人の風貌』(白水社)などを買う。みなもと太郎『お楽しみはこれもなのじゃ』が角川書店から再刊されていてビックリ。河出文庫に入ったのは、つい数年前のことだったと思うが、すでに品切れになっていたようだ。4階で、今朝の毎日新聞書評欄に載っていた、ドルジ・ワンモ・ワンチュック『虹と雲 王妃の父が生きたブータン現代史』(平河出版社)を見つけた。杉浦康平デザイン。一緒に、これも毎日の書評があった、杉浦康平『宇宙を叩く』(工作舎)も買い、1万円がふっとぶ。新書で一冊、早く手に入れたいのがあり、駅前の〈TOKYO文庫TOWER〉を覗くが、1階はベストセラーの単行本と雑誌ばかりで、文庫新書もほとんどない。店名に偽りあり。

そのあと、青山まで歩く。昨日、青山中学の古本市を見逃したのが気になって、もう一度出かける。今日は家族連れの客が多い。ぼくも「息子の受験先として考えている」という風情で入り込む。会場の社会科教室に行くと、まだ開いてない。待つうちにけっこうヒトが集まってきた。扉が開くとともに突入するが、一目で拍子抜け。ホトンドが最近の文庫である。単行本はなぜか新田次郎が多かった。このまま買わずに帰るのもなあ、といじましくもう一巡すると、『旅の仲間 瀬田貞二追悼文集』(1980年)という背表紙が目に飛び込んできた。どこかで聞いた名前だと、目次を繰ると、石井桃子いぬいとみこ、堀内誠一、矢川澄子ほかが追悼文を書いている。100円なので、即買って、文化祭をあとにする。ホントは売店の焼きそばを食べたいが、30男が一人でテーブルにいると目立ちそうだから。

骨董通りの裏通りの〈だるま〉というラーメン屋で、焼きそばを頼み、来るまでに『旅の仲間』をパラパラ。年譜がないのでよく判らないが(どうして付けてくれないのかなあ)、瀬田貞二は平凡社編集者を経て、児童文学翻訳者となった人らしい。あとで、見つけた「瀬田貞二の訳業について」(http://www.fantasy.fromc.com/tolkien/seta.shtml)によれば、瀬田は『指輪物語』や『ナルニア国ものがたり』の訳者だった。ファンタジーに興味がないので、気がつかなかった。追悼文集の『旅の仲間』は『指輪物語』の最初の巻のタイトルでもある。

電車の中でも、少し読む。福音館の編集者である菅原啓州は、一緒にヨーロッパを旅行したときのことを、以下のように書いている(も一度、blockquoteしてみる)。

瀬田さんの、時に苛烈な怒りや失望や苛立ち、それは、瀬田さんが、大切に作ってこられ、無垢に一体化している別世界に、愚劣なことどもが、したり顔して土足で踏みこんでくる時の(略)瀬田さんの悲しみなのだ。楽しいことばかりのその旅の中でも、時折、そうした愚劣なことどもにひきもどされる時間のずれによって、瀬田さんとの間に一、二度、小さなさざ波が立った。しかし、そのことでなお一層瀬田さんの近くに立ったと私は思うのだ。嫌いなもの嫌いな人について気が合うということは、人を容易に近ずける。それは悪趣味かもしれないが、たとえ悪い趣味でも、私はそこで瀬田さんと意気投合したことを、やはり喜んでいる。


この「そのことでなお一層◎◎さんの近くに立った」という感覚は、ぼくもこれまでに何度か経験している。この一文が読めただけでも、100円は安かったと思う。仕事場に行くと、今日も一人だった。6時ぐらいまで机に向っていたが、あまり進まず。今日は池袋リブロで、杉浦康平さんの講演会があるのだが、行けそうにない。予約していたのに、申し訳ない。ウチに帰り、ちょっとヨコになったり、本を読んだり。晩飯は、厚揚げとベーコン炒め。仕事が進まないときは、逃避心が働くのか、どんどん日記が長くなっていく。まずいな。


アンケート回答ご紹介】

◎とりさんより。

8月3日「杉作さんとお散歩」(http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20040803

杉作氏はモクローくんに激似、というところで笑い、そのあとの熟睡した気がしない、というところでも、笑いました。岡崎武志さんとの交流も、「おー、古本の達人の交流だ、すげー」という感じで興味深かったです。

ありがとうございます。いま、この日に記述を見直して気づいたのですが、〈すずらん堂〉は前の場所での営業をやめたのではなく、新装開店したのでした。勘違いでした。

とりさんのblogはこちら。

「とり、本屋さんにゆく」

http://d.hatena.ne.jp/tori810/

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041107

2004-11-06 障害者プロレスを見た夜

少し朝寝坊してしまった。青山学院中等部に電話すると、今日からの文化祭古本市をやるとのこと。いそいそと出かけて、表参道まで。中学生だからか、共学だからか、他の私学の文化祭に比べておっとりした雰囲気が漂っている。クラスごとに出し物(体力測定なんてのもあった)をやっている教室を通り抜け、古本市をやっている社会科教室にたどり着く。しかし、入り口は閉まっており、「古本市は1時から開催します」という無情の貼り紙が。だったら、電話したときに云ってくれよ〜。


1時まで一時間以上あるので、待っていられない。諦めきれず、ドアから中を覗き込むと、著者の50音順に分類されて、机の上に本が置かれている。いま、目の前にあるのに、手に取れない焦り。ヨコを通りがかった女子中学生はきっと、丸坊主韓国服を着たナンダロウアヤシゲなおじさんが戸口から中を覗き込んでいるのを見て、不信に感じたに違いない。仕方ないので、さっさと会場をアトにする。

再開した〈青山ブックセンター表参道店を見る。閉店前はたしか使ってなかった奥のスペースを全部使っていることを別にすれば、さほど大きな違いはない。変わらないコトに安心したABCファンは多いのだろうが、ぼくとしては、一番良く買っていた時期ではなく、閉店前の状態に戻っただけのような気がして、楽しめなかった。しかし、本屋は生き物だし、こちらの気分も関わっているので、次に行ったときどう感じるかは判らない。


壁のスペースで、川島保彦さん(http://www.yasuhikokawashima.jp/)の写真を展示している。川島さんには、『東京人』11月号で古書目録ルポを書いたときに撮影を担当していただいた。写真集『それでも、東京』(トラム)の写真をパネル展示している(この本は書肆アクセスでも目にしていた)。 「大塚・天祖神社 2001年」と題された写真に目が止まる。降り積もる雪の向こうに見えるのは、今やなき〈田村書店〉ではないか! 2001年5月に閉店したのだから、この写真はそれ以前の1〜2月頃に撮られたのだろう。〈田村書店〉は千駄木の〈往来堂書店〉の姉妹店、というか、もともと田村が先にあり、そのリニューアルを成功させた安藤哲也さんが新しく開店させたのが、往来堂である。この写真のパネルを往来堂で展示して、写真集を売ったらどうですか? 笈入店長!(久々に「この本を売りたい!」を再開させるかな)。

仕事場に行って、一人静かに、ゲラを読んだり、談話をまとめたりする。しかし、予定していたほどは進まず。5時に出て、新宿経由で下北沢へ。〈ディスクユニオン〉を覗いてから、向いの「北沢タウンホール」へ。数日前に、末井昭さんと神蔵美子さんから、「障害者プロレスのチケットが余っているので、一緒にどうですか?」と旬公に連絡があった。あのお二人と障害者プロレス見物……。こんな面白い機会を逃してはならないと、同席させてもらうコトにした


6時過ぎに入ったので、もう試合が始まっていた。障害者プロレスについては、興味はあったし、「ドッグレッグス」という団体を立ち上げた北島行徳が、ミニコミ紙『記録』(塩山芳明さんも連載してる)で「聖人じゃない! 人間だ!」という連載をしてるので、ときどき読んではいた。でも、見るのは初めてだ。じつは、ぼくのように対象にスッとのめりこめなくて、スポーツ観戦などが苦手な人間は、障害者プロレスを素直に楽しめるのかどうか、不安だった。しかし、2時間ほどのあいだの9試合、どれもとても楽しめた。なんの障害があるかによって、組み合わせも試合内容も変わっていたし、(トレーニングしているから当然だとはいえ)レスラーたちの素早さ、力づよさにも感嘆した。


第2試合の、下半身不随の障害者と下半身を拘束した健常者との対戦で、『畸人研究』の今さんそっくりの健常者が、ドツキ回されてギブアップしたり、第3試合で、女装が好きでセーラー服で登場した「愛人(ラマン)」選手が、ほとんど寝たきりのまま戦意喪失で退場したり、第4試合で、九州からやってきた公務院孝三がどことなく扉野良人くんに似ていたり、第5試合で、子どものときからドッグレッグスでレスラーとして戦い、今度みちのくプロレスデビューするコトになったゴッドファーザーJr(健常者)が、父親のゴッドファーザー障害者)と闘ったり、第6試合でこの団体のシンボル的存在らしいサンボ慎太郎が相手にひたすら密着していく戦い方をしていたり、第8試合で、「5年間引きこもり」の健常者・虫けらゴローが全盲巨人ブラインド・ザ・ジャイアントに腕を折られそうになったり、ファイナルマッチで現チャンピオン前川裕に、元チャンピオンの鶴園誠(片足がない上、下半身不随)が驚異的な腕力で打ち勝ったり、と思わずほとんど全試合について書いてしまったが、ホントにオモシロかった。来年4月にまた興行するそうなので、行きたいし、ナンと韓国で興行する予定もあるというので、その見物ツアーに参加したいと思ったりしたのだった。


末井さんたちは、次の予定が迫っているということで、会場でお別れ。我々は、台湾料理屋の〈新雪園〉(ここも前に末井さんたちに連れて行ってもらった)で、豆苗炒め、ホタテとキノコ炒め、水餃子、海老そば、パイコー飯を食べて、満腹。そのあと、ジャズ喫茶〈マサコ〉に久しぶりに行き、コーヒーを飲む。ウチに帰ったのは、11時すぎ。ちょうどNHKブータンテレビ番組を紹介していた。山間部の村に教師が派遣されるドキュメンタリー。そのまま最後まで見てしまった。途中まで編集してあった「書評のメルマガ」を仕上げて、発行。


アンケート回答ご紹介】

◎「退屈男と本と街」といblogをおやりになっている、退屈男さんより。ぼくの日記には、このblogから飛んでくるヒトがかなり多いようです。

「あえて、というならば、9月25日「自宅という迷宮」(http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20040925)でしょうか。(略)『平凡パンチ1964』は、ぼくも、小林泰彦さんの『イラストルポ時代』とあわせて読み、じぶんのブログでも紹介した本だった、ということもあります。が、なによりも、あるていど本をもっているニンゲンならば、「自宅という迷宮」ということを、よーく実感しているわけで。ぼくていどの蔵書でもああなのだから、南陀楼さんの迷宮ぶりを想像するだけで、おかしくて。〈自宅が迷宮になってなければ、本と本のつながりを意識した、こういう優雅な読書ができるのであるがなあ(詠嘆)。〉というのも、わかるわかる、と。読書中、「あっ、これは」という箇所が出てきて、確認のために別の本を探すのですが、探す本というのはぜったいに簡単には出てこない。もう、ナンタラの法則、みたいなものです。(略)とにかく本てやつは場所をとるもので、べつの日にあったような、「東京には床がない」とかの記述があるたび、笑ってしまいます。ごくろうさまです。」

ありがとうございました。退屈男さんのblogはこちら。

http://taikutujin.exblog.jp/

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041106

2004-11-05 新札に出会う

眠れなくなって、昨日買ってきた、土屋ガロン(作)・嶺岸信明(画)『オールド・ボーイ』全8巻(双葉社)を最後まで読む。市民社会の枠から外れた二人の男の対決を描く、土屋ガロンこと狩撫麻礼の原作は、名作『ボーダー』(たなか亜希夫・画)に匹敵するものだし、嶺岸信明の画力もスゴイ。最後まで一気に読んでしまうが、後半部が駆け足すぎるという気がした。しかし、再読に耐える作品ではある。

2時間ほど眠り、神保町へ。古書展での資料探し。高見順編『銀座』(英宝社、1966)が1000円で出ていた。同じ高見順編の『浅草』は持っているが、『銀座』があるのは知らなかった。あと、戦前スーツのパンフレットが300円であった。イラストに味わいがあっていいので買う。どこかに貼っておこう。そのあと、一件打ち合せをして、新宿三丁目へ。このあたりで昼飯となると、いつも行くのは〈雪園〉だ。1000円以内で、メインの他に、ライススープザーサイ・デザート(アズキと寒天を牛乳にひたしたやつ)が付いてくる。今日は豚肉と野菜炒めを頼んだが、鳥の唐揚げの小皿まで付いてきた。

紀伊國屋書店〉を覗き、中村屋地下の〈マシェーズ〉で写真家のKさんとお会いする。「本コ」デザイナーの木下くんも同席。さまざまな場所での読書風景の写真を見せていただく。そのあと、木下くんが〈ジュンク堂新宿店を見てないというので、(半ば強制的に)案内する。ぼくはコレですでに三回目だ。堀切直人・池内紀との座談会が収録されている、種村季弘東京迷宮考』(青土社)がちゃんと面出しになっていたので、ありがたく買う。そのあと、雑誌コーナーで『論座』12月号をパラパラ見ると、坪内祐三「雑読系」で、「三たびホリキリの季節」という文章が。こういうシンクロが起きると、その書店のコトが信頼できる。ちなみに、本の本コーナーの『ナンダロウ〜』は斜め上に移動しつつも、いまだ面出し&残り3冊。売れないのに面出しされてると、こっちがハラハラしてくる。誰か買ってくれないかなー。

仕事場で、今日も原稿ゲラ出しと著者校正。チェック事項多し。この週末から、対談などのまとめに入らねば。8時過ぎに出て、西日暮里の〈大栄〉へ。旬公が先に来ていた。表の看板、新しくしたね、とオバサンに云うと、「7万円もかかったよー」と2回も云う。今日神保町釣りに混じっていた、新しい5000円札を旬公に見せていたら、隣で飲んでいたおじさんがハナシに参加。「裏のデザインがずいぶん寂しくなっちゃったねー」と。たしかに。サンギョプサルとテンジャン(味噌)チゲ食べて、元気が出る。ウチに帰り、メールを書いたり、「書評のメルマガ」の編集をしたりする。


アンケート回答ご紹介】

以下は、どの日も一人が挙げてくれた日記です。

◎「西のモクローくん」こと、にとべさんより。

「8月19日(http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20040819)の「谷中在住のチェコ人(日本近世文学専攻)のペトル・ホリーさんと彼女が、ほうろうを覗いてくれる。彼らと旬公がチェコ関係者の噂話をしているヨコで、黙々と本の並べ替えをする。明日も売れてくれるといいなあ。だんだん稲や野菜に話しかける農家の気持がわかってきたぞ。」

自分のことが書かれている日も捨てがたいのですが、やはり、このクダリがツボにハマって面白かったです。南陀楼さんの心に、《古本を売る快感》が芽生えてきているのが、よく伝わってきます。一瞬、ボクも古本販売をしようかと…」

にとべさんのサイトはこちら。ココでも現在アンケート募集中。

http://nitobesan.fc2web.com/


【今日の郵便物】

★『週刊読書人』11月12日号 3面に、南陀楼綾繁「近代日本雑誌の多様性に踏み込むために」と題して、『創刊号のパノラマ』(岩波書店)の書評を掲載。どこまで突っ込むべきかの判断がつかず、自分としてはイマイチの出来であったが。1面には晶文社の『植草甚一スクラップ・ブック』復刊に際して、常盤新平氏の寄稿がある。ゆっくり読もう。

★古書目録 古書あきば

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041105

2004-11-04 本の山の崩れる音

昨夜、さあこれで寝ようと、電気を消して寝床に行こうとしたとき、本の山をまたぐタイミングを間違って、バランスを崩してよろめく。手を付いたのは、限界まで積まれた本の山。ひとつ崩れると、連鎖的に二つ、三つと崩れる。夜中に本が崩れる音を聴くのは、とても情けない。


仕事場に行って、ゲラの直しや著者とのやり取り。「古書現世店番日記」(http://www.w-furuhon.net/wswblog/cat_60miseban.html)で、イチローくんやハルミンさんとセドリツアーに行った日の日記が載っているが、めちゃくちゃオモシロイ。車を運転しないから、どれも行ったことのない店ばかり。買った冊数と金額が書いてあると、思わず足してみたくなる。セドリする本について、「目安としては付け値が3倍くらいになるもの。内容が良くて、店に並べたいというものであれば儲けが少なくても買う。100円が5000円に、とかそんな儲け方を頭にいれてると大して買えない。儲け幅で喜んでいるうちは素人だ(笑)。着実にヒットを打っていくべし」とあるのは勉強になる。「(ブックオフらしき)黄色い看板を見ただけでイチロー君、ブレーキを踏む病気にかかっている。」には笑った。パブロフの犬か。今回のゲスト紀伊國屋の大井さんだったけど、次回はオレも連れてってほしい。


6時間前に出て、神保町へ。〈三省堂書店〉の4階で、植草甚一のフェアをやっている。本の並べ方やパネルの展示がいいなあ。本の下にさりげなく英字新聞を敷いておくところなど。古本に関する本もあり、『ナンダロウアヤシゲな日々』も発見。その代わり、出版関係の棚からは姿が消え、POPだけが棚に貼られている。知らないヒトはびっくりするよ。剥がしたほうがイイんじゃない? 1階エスカレーター前のほうは、だいぶ縮小され、『ナンダロウ〜』は消えていた。


東京堂書店〉で、樋口覚『書物合戦』(集英社)を買う。『すばる』連載からかなり時間が経って、ようやく一冊にまとまった。堀切直人さんと右文書院のAさんと落ち合い、裏通りの〈ふらいぱん〉へ。昼にはよく食べにくるが、夜ははじめて。書き足しの原稿を受け取り、いくつか確認。ビールから焼酎に切り替えて飲む。堀切さんが『ナンダロウ〜』や「彷書月刊」の連載を丁寧に読んでくださり、浅田修一や秋山祐徳太子の書評がおもしろかったと云ってくれたのは嬉しかった。ハナシがはずんで、もう少し、というコトになる。堀切さんは松戸の先、Aさんは北千住から東武伊勢崎線なので千代田線沿線で飲めるのが嬉しい。北千住の〈大はし〉へ。テーブルに座ったのはひさしぶり。梅割りと肉豆腐。閉店近くまであれこれ話す。


12時前に帰って、さて寝てしまおうとするが、のどが渇いて4時ごろ目が醒めて、日記を書いたりする。そういえば、「幻堂百年祭」での、ぼくの出番の詳細が決まったようだ。村上知彦さん、太郎吉野さんと「本の日々〜本に溺れりゃ本望だ」というタイトルで、12月11日(土)の午後6時からを予定。さて、どうなりますか。そろそろ眠くなってきたので、今日はココまで。アンケート紹介の続きは明日にしよう。


【今日の郵便物】

★中尾務さんより 「大和通信」(海坊主社)第62号

川崎彰彦さんが発行。中尾さんが、編集グループ〈SURE〉が発行した、北沢恒彦『酒はなめるように飲め』と山田稔『酒はいかに飲まれたか』の2冊一組本を紹介。

★『刀水』6号 鼎談「雑誌『兵隊』をめぐって」

先日復刻版が出た『兵隊』についての特集。「出版ニュース」で8号が『兵隊』特集だとあり、電話して送ってもらったが、届いたのが6号だった。ヘンだなと思って、再度電話すると、8号は11月末発行だとのこと。この『兵隊』復刻版は、買うことはできないだろうが、どこかで手にしたいと思っている。

★『未来』11月号

鹿野政直『現代日本女性史』の書評を書いている道場親信氏は、大学時代の知り合い。この本を書いた鹿野先生には、学部のときにお世話になった。

★古書目録 古書現世、愛書会

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041104

2004-11-03 見えないものを見る力と、見えるものを見えなくする力

祝日。10時前にビデオを返しにいき、目の前のバス停から池袋行きのバスに乗る。池袋へは電車で行く方が早いのだけど、白山から巣鴨とげ抜き地蔵を通り、裏側から池袋東口に入っていくこのルートが好きなのだ。後ろの席に座ると、母親に抱かれた赤ん坊がこっちに笑いかけてくる。手を伸ばしてくるので、ちょっと握ってやると喜ぶ。人なつこい子だった。外を見ていると、巣鴨駅前に〈茂富〉の看板が。以前の場所がいきなり更地になって、ショックを受けていたが、ココに移ったのか。ちょっと今風のカンジに変わってしまっていたが、一度行かねば。

東口でバスを降り、ガードをくぐって西側へ。10分ほど歩いて、立教池袋中学の文化祭へ。今回は昨日のうちに電話古本市があるコトを確認しておいたから、安心だ。パンフをもらい、会場の一階玄関へGO! 父兄らしき人がけっこう見ている。ほとんどが文庫本で、赤川次郎などが多い。でも一冊50円は安い。単行本は、石川球太画『冒険手帳』(21世紀ブックス)、堀田善衛『時空の端ッコ』(筑摩書房)、安藤鶴夫『あんつる君の便箋』(論創社)。アンツルの本はこないだ「古書モクロー」で売って、ちょっと惜しかったかなと思っていたところだった。文庫吉屋信子『自伝的女流文壇史』(中公文庫)、喜安朗『ドーミエ諷刺画の世界』(岩波文庫)、町田康『夫婦茶碗』(新潮文庫)。しめて300円也。さっさと退散。「進学レーダー」のIさんから「他の行事も見るように」と云われていたが、ごめん、興味ないんです。

芸術劇場前の広場で、豊島区のバザーをやっている。焼きそばを買って、仕事場に行って食べる。ゲラ直し、著者との連絡、その他。『みすず』11月号が届いていたので、パラパラ。先月から始まった、枝川公一「新東京読本」がイイ。先般改築された交詢ビルの真向かいの「だいぶ小ぶりな四階建てビル」の屋上に「カラスの食堂」があること、このビルのオーナーが日本燐寸工業会であったこと、同じビルに文学史に残るサロン「エスポヮール」の事務所があったことを、短い字数で語る。このマッチビルについては以前から気になっていたが、ようやく場所がイメージできた(もうなくなってしまったけど)。

枝川さんの文章の「時間の鈍刀で空間を切開すれば、見えないはずのものが見えることもある」という結びは、とても深い。同じ号で初見基が、ロシアで制作された映画《変身》が、CGを駆使するなどの方法でザムザが変身した「虫」を描き出すことをしなかったことに触れ、「グレーゴル・ザムザがいったいどのような外観の〈虫〉であるかカフカテキストを追っても決定できない、という以前に、そもそもグレーゴルが〈虫〉に変身したのかどうかそれすらも実は明瞭ではない(略)。この点でカフカテクストは見えるものを敢えて見えなくしていた」。見えないものを見る力と、見えるものを見えなくする力。この両方に触れた文章が、同じ号に載るところが、雑誌ならではのオモシロさか。あと、田中眞澄「ふるほん行脚」も読む。今回は町田。いつも読んでいるのだが、どこかワクワクしない。著者の目線が「古本屋」よりも「古本」そのものに行っていて、どの街に行ってもどの店を見てもあまり変わりがないからだ、という気がする。つまり「行脚」というタイトルがそぐわないんだな。


3時半に出て、新宿三丁目へ。またも、こないだ開店した〈ジュンク堂書店新宿店へ。地下からエレベーターに乗ったら、途中のロフトで降りたのは数人で、あとの10人ほどが全員ジュンク堂の階で降りたのにはビックリ。フロアも、開店の日よりもヒトが多いような気がする。さて、10月30日の日記ではベタボメしてしまったが、気になる点を一つ挙げよう。2フロアにこれだけの点数を配置するためにはしかたがないのだろうが、棚と棚とのあいだがかなり狭い。一人だけなら邪魔にならないが、両方の棚の前に一人ずつ立っていると、すりぬけるのが難しい。それにともなって、棚に面出しされた本にヒトがぶつかって下に落ちるケースが見られる。とはいえ、その混雑の中で今日も何冊か買ってしまった。平出隆『伊良子清白』(新潮社)、杉山其日庵浄瑠璃素人講釈』上巻(岩波文庫)、土屋ガロン(作)・嶺岸信明(画)『オールドボーイ ルーズ戦記』第1、2巻(双葉社)など。『伊良子清白』は5600円もするし、金に余裕のあるときに東京堂(ここぐらいしか常備していない)で買おうと思っていたが、棚にあったのを手に取ったら、欲しくなってしまった。


レジ前の棚にも、本を面出しできるようになっているが、ココの本はベストセラー以外の変わった本も置いてあってちょっとオモシロイ。オープンの日とはもう別の本に変わっていた。スタッフが気になった本を毎日差し替えるコーナーだったらいいなあ。それと、「本の本」コーナーの『ナンダロウアヤシゲな日々』の面出しは続行中。3冊という微妙な冊数ですが。動いてるんだろうか?


丸の内線銀座に出て、京橋の〈フィルムセンター〉へ。いまやってる高峰秀子特集は何本か観たかったのだが、タイミング合わず、今日が初めてになる。会場30分前なのに1階までヒトが並んでいた。今日観たのは《女といふ城 マリの巻》(阿部監督、1953)。引越ししているトップシーンは、どことなく無声映画的な演出。高峰秀子自動車販売店に勤める活発なお嬢さん。高峰が居候してしまう家の主人が、上原謙で九州弁の率直な男を好演。彼が好意を寄せるのが、いまは芸者となった乙羽信子。あまり期待せず見たが、悪役(小沢栄と安部徹)がうまいのと、オートレース場、株式取引所、炭坑などが出てくるのが目新しく、オモシロかった。途中、ちょっと寝てしまったら、上原も高峰も乙羽もピンチに陥っていて危うし、というところで終ってしまった。つまり、後編につづくというワケ。紙芝居みたいだ。観客一同、ちょっと失笑。


東京駅まで歩いて、山手線で帰る。夕飯は昨日の煮物にタマゴを足してみる。それと里芋の味噌汁ビデオ山下敦弘監督ばかのハコ船》(2003)を観る。「あかじる」なる健康ドリンクを売るために、実家に戻ってきた男とその彼女のハナシ。男は偉そうにしているが、話す相手全員に論破されてしまうバカだし、彼女の言動はズレている。実家の部屋はいかにも上京したあとそのままになっていたカンジ(あだち充の『タッチ』のクッションが会ったりして)だし、田舎のヒトたちの反応もいかにも。その「いかにも」な状況を突破する気力もなく、空回る二人。何か行動に移る前に、話し合いというかディスカッションというか一方通行の話が、つたない語り方で繰り返される。この会話のうわすべり方が映画全体を象徴しているような気がする。うらたじゅんさんから「観たほうがいい」と勧められていたが、こりゃたしかに、すごい映画だ。山下敦弘はこのあと《リアリズムの宿》と《くりいむれもん》を撮るが、どっちも観なければならないでしょう。


アンケート回答ご紹介】

続きまして、2人から「オモシロかった日」として挙げていただいたのは、7月31日「南青山から逃げたい気持」(http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20040731)です。

古書ほうろうの宮地健太郎さんより。

「どうにもなじめないパーティでの、居心地の悪さの描写が好きです。「奥にセドローくんのトサカが見えたときは、「地獄に仏」の心境で手を合わせて拝みたい気分だった。」というくだりは忘れられません。また、この日記でもっとも楽しませてもらっているのは、実は食事についてなのですが、2次会についての記述で、おいしそうな食事の場面が出てくるのもグッド(昼食の鰻もあったし)。マークシティ裏の中華料理屋って、ひょっとして「みんみん羊肉館」かも(羊、水餃子パイカル)、と思ったことも、この日の日記をよく覚えている理由です。」

◎さばずしさんより。

「情景を彷彿とさせるという理由で、結婚式の話。知った顔も多くて、描写に臨場感あり。「会場が見つからない」とか、「遅刻だ」とか、「助教授ケータイがつながらない」とか、やや逆ギレの感じもあって爆笑。セドローくんのトサカを発見したときの喜びも、よくわかる。乱歩邸ネタ東京人ネタ武蔵小金井熊本ラーメンネタなども、おもしろかったです(怒ってるエピソードばっかですが)。」

どうも、セドローくんのトサカがポイントみたいですね。マークシティ裏の中華料理屋はたしかに〈ν啼館〉です。怒ってるコトはなるべくボカして書いているのですが、その内容を知りたがるヒトもいるんですよね。そもそも書かなきゃいいかもしれないけど、それだと精神衛生上に悪いしなあ……。


【今日の郵便物】

中央線古書展

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041103

2004-11-02 やればできる子なんです

今日は自宅で作業。著者との校正のやり取りをしながら、朝から自分の原稿を書く。BGMは[高田渡トリビュート]。ちょっとリスペクト感が強すぎるのでは。もっと自分流に解釈してほしかった気がする。高田渡本人の「調査節」も入っている。ジャケットは森英二郎さん描く吉祥寺〈いせや〉だ。一本書くと大体そこで力尽きるのだが、今日は続けて二本目を書く。アタマの中で幻の母親(なぜかダウンタウン松本が扮する「おかん」に酷似)が、「この子はやればできる子なんですわ……」と誰か(編集者か?)に訴えている。その助けを借りて、二本目を書き終える。


虚脱して、昨日ほうろうで買った、篠田昌已・西村卓也[篠田・西村DUO]を聴く。コンポステラ結成以前、サックスの篠田とベースの西村が、スーパーの開店イベントで演奏した音源CD化したもの。最初の一音から、サックスの音が体に染み入ってくる。なんという伸びやかな音なのか。


夕方、神保町に出て、遅まきながら青空古本市を覗く。まず田村の平台で、小沼丹『懐中時計』(講談社)を900円で。そのあと、交差点脇の会場や、岩波裏の会場も見るが、あまり気を入れてみなかったせいか、買わず。そのあと〈三省堂〉の会場で、米田利昭『歌人松倉米吉』(筑摩書房)800円を買う。〈Folio〉でFさんと会う。知り合い経由で相談を受けたのだが、説明を受けても、どうも先方がぼくに求めている意図が判らず、力になれることはなさそうだった。途中、打ち合わせで来ていたらしい国書刊行会のTくんに声を掛けられる。


あと数軒、古本屋を見て、〈玉晴〉で岡野他家夫『出版文化史』全二巻(室町新書)500円を買い、ウチに帰る。夜、ジョン・トラボルタ主演の《閉ざされた森》を観る。《地獄の黙示録》+黒沢の《羅生門》か。ラストにドッチラケ。あとは仕事をあれこれ。


アンケート回答ご紹介】

三人から「オモシロかった日」として挙げていただいたのは、7月17日「ナベさんって誰だ?」(http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20040717)でした。三人とも「旬公になじられた」ところでとくに受けているのが、おかしい。

◎「モクローくん通信」初期からの読者である、みみさんより。

「楽しめた日記はやや反則気味ではあるのですが、知らないオジサンに話しかけられた7月17日です。もちろん日々の本をめぐるお話は面白いのですが(食べ物と飲み物の話と本の話はいくら読んでも厭きません)なんか不思議でくすっと笑えた17日の日記はよかったです。特に内澤さんの返しは最高!でした」

チェコ在住の田中大さんより。

「7/17の「ナベさんって誰だ?」は読んでて声を出して笑ってしまいました。(興味深い、という意味での「面白さ」ではなく、本当に笑ってしまいました。)本があたってうれしい、とかこんな本見つけた、というのも好きですが、この人に会った、というのが面白いです。本のことは、結局「情報」になってしまうかもしれないけれど、人と会う経験は一回きりの出来事で反復不可能である分だけ、いっそう、一日一日の記録である「日記」的であるのかもしれません。そういう記事がいっぱいなのが気に入っていますが、ものすごく具体的に会話が書かれていて、状況がイメージできるものですから、この日の記事をとりあえず「一番面白かった日」としておきます。

ちなみに(あとで、旬公に「そんなに面白い状況でナンでお茶しなかったの!この腰抜け!」となじられたが)の一句がおかしい。でも、やっぱり私も行きません。」

◎「古書ほうろう」のミヤジミカコさんより。

「特にオモシロかった日記は、7月17日のナベさんです。当惑顔のモクローくんが目に浮かびました。内澤さんに「腰抜け」となじられてしまうくだりも、大ウケです。(略)

あと、関係ないですが、いい機会なので数えてみましたら、「ほうろう」が96回も登場しました。最多は8月21日の6回です。ちょっと自慢です。」


【今日の郵便物】

★荻文庫より目録注文

関口良雄『銀杏子句集』(三茶書房)3000円。山王書房の関口さんの句集。木版の表紙(山高登の画)がカワイイ。特装版もあるらしいが、ぼくはコレで充分。

横尾勇之助述・三村清三郎写『店頭日記』(青裳堂書店)2000円。上野古書店「文行堂」の店主の昭和22〜23年の日記。なんと翻刻ではなく筆写である。こんなの読めないよー。索引に「バイブル翁(琳琅閣初代)」とあるのが気になる。ナンだ? バイブル翁って。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041102

2004-11-01 アンケート総評と幻堂イベント

仕事場に行って、ゲラの直し、その他。文字直しをしたり、ファクスを著者に送ったりしてると、たちまち時間が過ぎる。某新聞のA記者来たる。会議室が使用中だったので、坂の下の喫茶店に入り、「モクローくん通信」や古本関係の活動についての取材を受ける。Aさんは明日から、新潟の被災地に入り一週間取材するそうだ。そんなトコロに出かける直前に、こんな呑気なハナシしててイイのだろうか? また仕事場に戻って、6時過ぎまであれこれ。


ウチに帰り、昨日の残りご飯とカンタンな炒め物で夕飯。まだ8時過ぎなので、自転車千駄木まで行き、〈往来堂書店〉を覗く。そのあと、〈タバーン〉でチェリータルトを買う。ココのケーキはうまいけど、単価が高いんだよなあ。〈古書ほうろう〉でフェアのときの納品書、領収書などの書き方を聞く。先日からオフノートレーベルCDを置きだして、ぼくにとってはとても便利になった。ほかではナカナカ見つからないタイトルが揃っているので、ぜひ見てください。今日は篠田昌巳のCDなど2枚買う。


レンタルDVDで、J・リー・トンプソン監督チャールズ・ブロンソン主演の《メッセンジャー・オブ・デス》(1988)を観る。いきなりショットガンによる一家惨殺シーン(冒頭、車が止まるシーンからもう怖い)からはじまり、モルモン教徒の内紛と撃ち合い、トレーラーとのカーチェイス、次々と死ぬ関係者など、もう飛ばす飛ばす。ムダなカットなどかけらもない。ブロンソンの、とても新聞記者には見えないハードボイルドな演技もいい。なんか1970年代のイイ映画を観たなあと思ったが、旧式のデータベースみたいなのも出てくるので、調べてみると1988年制作だ。とても1980年代末の映像とは思えない。


さて、10月25日に募集した「アンケートのようなもの」ですが、今日までに22人の方からご回答をいただきました。この日記を読んでいる(アクセスしている、ではなく)人のうち、5人に1人がご回答くださったとして、まあ100人ぐらいが読んでくださっている、というコトになるでしょうか。今後はそういうツモリで書きます。で、この22人のうち、「いちばん面白かった日付けを挙げよ」という面倒くさい問いに、13人が答えてくれました。6月26日にスタートして10月末まで、ざっと足しても125日ぐらいあるので、全員違う日を挙げるのではと思っていたのですが、3人が挙げた日が1日、2人が挙げた日が1日ありました。笑いなり面白さの「ツボ」が似ている人なのでしょうか。明日はどの日が重なったかお知らせします。

【今日のお知らせ】

★明石のクセモノ出版社幻堂出版」が妖しいイベントを行ないます。南陀楼も参加します! 以下、なんかいろいろ告知されてますが、ホントに全部できるのか? 詳しい日程・タイムスケジュールは、以下に随時掲載されるらしい。

http://bbs.infoseek.co.jp/Board01?user=maborosido


幻堂百年祭〜想い出の幻堂年末大謝恩展〜

会場:貸ギャラリー・創造空間アート☆ランダム(阪急六甲徒歩3分・JR六甲道徒歩6分)

期日:2004年12月7日(火)〜12日(日)10時〜18時 最終日17時まで

   10日(金)、11日(土)は2時間ほどの延長の場合あり

展示物: *幻堂100年の歴史年表(太郎吉野氏作成予定)

     *写真ほか証拠品           などの捏造品    

     *ガリ版詩集、ミニコミ

     *幻活映画の小道具類    

     *幻堂出版関連の作家原画原稿写真・詩

     *幻堂出版物の展示販売

     *チャンネルハウス→烏書房回顧展

     *読ん太の図書室(超小型リアル版・フリーペーパー付き)

イベント

     *音楽

     中村よおトオリヌケコンサートライヴ…11日or12日 

     中野りうし鼻歌ライヴ…11日or12日    

     寄せ場科学アコースティックライヴ…12日ラスト      

     *漫画・創作

     「日本標準漫画学院出張漂流教室

     予定講師 川崎ゆきお/森元暢之/太郎吉野/竜巻竜次?/村上知彦

        10日午後一コマ 11日午前一コマ・午後一コマ 12日午前一コマ 

     森元暢之の浪漫紙芝居(伴奏=たらすな?)…11日午後

     小野原教子の詩の朗読 パフォーマンス(バックミュージック未定)

     ライヴペィンティング WAKKUN/西村房子

     *トーク

     『本の日々、日々の本対談』南陀楼綾繁×ミスターX(村上知彦)×太郎吉野

                  …11日午後  

     『東西大衆食バトル対談』大衆食堂の詩人遠藤哲夫×関西大衆食彷徨人オヤジ芝田×ゲスト石井章

                 …11日午後

     『スーパーピンボケ猟盤ロック対談』 安田謙一×戸川昌士?×ガンジー石原×中村よお

                       …12日午後      

     *演芸

     漫談クリスタル大坪…11日午後

     尻プロトーク「貝十しりもち・神戸ヤング放送局」…12日午後

     講談旭堂南湖「南湖の幻堂展電撃作戦」…12日午後2時〜         

 

     *映像

     尻プロオリジナル作品上映(ビデオ)…12日 

     「純映画」幻活映画30周年記念スペシャル8mm映画上映…10日or11日or12日

     今泉晶彬新作ビデオ映像作品参考上映  対談 今泉晶彬?/赤土輪…11日

      平日火曜〜木曜連日、赤土輪映画を午後5時〜6時前まで上映予定。    

 ◆イベントは土日を中心に催す。イベントには参加料が必要。キャパは約20人。

 (1回券500円、1日通し券2000円、2日間通し券3000円、全日通し券4000円)

  この企画に合わせてパンフレット「幻史」(B5判12頁定価100円)の作成。

 【注】敬称略。出演者は部分的に予定。チラシは11月中旬作成。

 主催:幻堂出版 烏本舗 トオリヌケ・キ

 協力:神戸鶴亀本舗 ちんき堂 カフェアズマ アビョーンPlus One 尻プロ OZ DISC

    図書室読ん太 ブックフォーラムセリオ店 海文堂書店 アート☆ランダム

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041101