ナンダロウアヤシゲな日々

◎この日記は、ライター・編集者の南陀楼綾繁が書いています。
◎新刊『町を歩いて本のなかへ』(原書房)発売中です。
◎著書『一箱古本市の歩きかた』(光文社新書)、『谷根千ちいさなお店散歩』(WAVE出版)、『小説検定』(新潮文庫)、『ほんほん本の旅あるき』(産業編集センター)、『路上派遊書日記』(右文書院)、『ナンダロウアヤシゲな日々』(無明舎出版)、『老舗の流儀 戦後六十年あの本の新聞広告』(とうこう・あい監修、幻冬舎メディアコンサルティング)、編著『チェコのマッチラベル』(ピエ・ブックス)、共著『ミニコミ魂』(晶文社)。
◎ご感想・ご連絡は南陀楼綾繁 まで。
◎「不忍ブックストリートの一箱古本市」は毎年春に開催します。
詳細は不忍ブックストリート公式ホームページもしくは、しのばずくん便りをご覧ください。
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2006-06-08 『BOOKMAN』のことが気になって

午前中は自宅で資料読み。ある記事を探すために、棚から雑誌BOOKMAN』のバックナンバーを取り出す。中学生のときに、東京でこの雑誌の3号(神保町特集)を買って以来のファンで、全30号を揃えている(あとで古本で買った号もあるが)。目的の号を見つけたあと、第26号〜30号までの編集長瀬戸川猛資による「ブックマン物語」を再読する。30号で終刊するコトを決めてから、創刊からのいきさつを綴ったものだ。最初はイデア出版局という版元が書評誌を出したいと瀬戸川氏に相談に来たこと、7万部などとぶち上げたワリには版元にナンのビジョンもなく、けっきょく瀬戸川氏が編集を手がけることになったこと、3号でイデア出版局の経営がヤバくなり瀬戸川氏のトパーズプレスが発行することになったこと、などのリトルマガジン特有の「カネとヒトの問題」がリアルに語られている。一方で、コレまでになかった書評誌をという熱意に対して、荒俣宏呉智英矢口進也など「在野の、全く新しい型のエンサイクロペディスト」が集まってくる辺り、雑誌ならではの「場」がつくられていく様子にワクワクさせられる。ぼくが買った神保町特集のスタッフに、当時『旅』の編集者だった折原一ミステリ作家)がいたことなどは、この連載で知った。残念ながら、終刊までにハナシは8号ぐらいまで進まず、その後の号については触れられずじまいだった。「この続きは、また書きついで、いずれ一冊の本にまとめる機会もあるだろう」と結ばれているが、瀬戸川氏の死去によってその機会はなくなってしまった。珍しく1号も欠けずに持っているので、いずれ目次を入力するなどしたいと思っているのだが、まだ果たせないでいる。そういえば、この雑誌名から取ってはじめた「BOOKMANの会」は半年ぐらい休んでいるが、まだヤメたつもりはないので、そろそろ再開させたい。


2時に上野桜木の〈デニーズ〉へ。待っていると暮しの手帖社のMさんから電話が入り、上野桜木の〈ジョナサン〉で待っていると。この通りにファミレスが二軒あるのを忘れて、伝え間違えていた。結局、〈デニーズ〉に来ていただく。「花森安治暮しの手帖展」を担当された世田谷文学館のYさんを紹介される。この展覧会に、花森安治装幀の本を何十冊か提供したので、その返却に見えたのだ。ぼくのささやかなコレクション(まだまだ穴だらけの)がお役に立てたようでなにより。しばらく話してから車に乗り、谷中アパートに荷物を運び込む。花森安治については、まだまだやりたいこと・やるべきことがある、というコトでは、三者が一致した。いずれ、何かができるかもしれない。


谷中コミュニティセンターの図書室で、資料を読む。ウチに帰り、時差ボケで眠りこけている旬公を起こし、一緒に神保町へ。〈東京堂書店〉のベスト10に、『センセイの書斎』がランクインしたという情報をもらったからで、行ってみるとなんと3位に入っていた。おお。ウインドー写真を撮っていると、たまたま店長佐野さんが出てきたので、無理やり旬公と並んで写真撮影させていただく。ありがとうございます。


書肆アクセス〉に行き、畠中さんと雑談。ちょうど店が終わる頃とあって、3人で〈なにわ〉に行って飲む。某人物のこき下ろしやら、新刊のハナシやら、アメリカに一緒に行こうという計画やら。いちばん笑ったのは、塩山芳明さんが最近店に来るとき、つねにゴキゲンだというハナシ。本が出るのがよほど嬉しいらしい。感情が判りやすい嫌われ者である。いろいろ話すうち、焼酎のボトル1本飲んでしまった。


ココのところ、連続リリース中の「入谷コピー文庫」から、また新刊が送られてきた。『村山聖自筆原稿』というもので、早世した将棋指しの原稿(自戦記やエッセイ)を数本まとめている。いずれも単行本未収録の原稿で、没後に息子の遺品を管理している父から拝借したものらしい。「コピー文庫。今回は8部(父・伸一さんへ5部、保存1部、デザイナー1部、最後の一冊がコレです)作りました」とあるのだが、村山聖のことはホトンド知らないぼくが貴重な一冊を受け取るのは悪い気がするので、読んでから、将棋好きの友人(荻原魚雷さんとか)に渡そうかと思っている。