ナンダロウアヤシゲな日々

◎この日記は、ライター・編集者の南陀楼綾繁が書いています。
◎新刊『町を歩いて本のなかへ』(原書房)発売中です。
◎著書『一箱古本市の歩きかた』(光文社新書)、『谷根千ちいさなお店散歩』(WAVE出版)、『小説検定』(新潮文庫)、『ほんほん本の旅あるき』(産業編集センター)、『路上派遊書日記』(右文書院)、『ナンダロウアヤシゲな日々』(無明舎出版)、『老舗の流儀 戦後六十年あの本の新聞広告』(とうこう・あい監修、幻冬舎メディアコンサルティング)、編著『チェコのマッチラベル』(ピエ・ブックス)、共著『ミニコミ魂』(晶文社)。
◎ご感想・ご連絡は南陀楼綾繁 まで。
◎「不忍ブックストリートの一箱古本市」は毎年春に開催します。
詳細は不忍ブックストリート公式ホームページもしくは、しのばずくん便りをご覧ください。
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2010-02-27 一箱weekプレイベント・奥本大三郎トークと水族館劇場

告知です。期日が迫っているので、お早めにご予約ください。この機会にファーブル昆虫館を見てみたいという方もぜひ。


奥本大三郎散歩昆虫記』(幻戯書房)刊行記念

奥本大三郎トークショー(聞き手:山崎範子

文学者触角谷根千散歩しながら』


日 時: 2010年 3月 14日(日) 18: 30〜(開場18:00)

場 所:虫の詩人の館(ファーブル昆虫館)〔文京区千駄木5−46−6〕

参加費:800円

※参加ご希望の方は、幻戯書房E-mail(mushi@genki-shobou.co.jp)か電話(03−5283−3934)でお申し込みください。


主催幻戯書房

http://www.genki-shobou.co.jp/

後援:不忍ブックストリート

ファーブル昆虫記』の翻訳者として有名な、虫に魅せられたフランス文学者奥本大三郎の約 10年ぶりのエッセイ集の刊行を記念して、本書でも触れられている文学者キーワード文学と虫の関係と歴史について、谷根千ゆかり文学者にも触れながら谷根千工房山崎範子さんを聞き手にお話いただきます


講師紹介◆

奥本大三郎(おくもと だいさぶろう

フランス文学者1944年 3月 6日、大阪生まれ。東京大学文学部仏文科卒業同大学院修了。著書に『虫の宇宙誌』(青土社 /集英社文庫)、『博物学巨人アンリファーブル』(集英社新書)、『楽しき熱帯』(集英社集英社文庫)、『斑猫の宿』(JTBパブリッシング)、『パリ詐欺師たち』(集英社)ほか多数。訳書に『ファーブル昆虫記』(全 10巻・20冊・刊行中・集英社)がある。現在日本昆虫協会会長NPO日本アンリファーブル理事長


山崎範子(やまざき のりこ)

1957年埼玉県川口生まれ。高校卒業後、日本エディタースクールで学びながら出版社勤務。1984年地域雑誌谷中・根津・千駄木』を創刊。 2009年 8月、94号を最終号として同誌を休刊


散歩昆虫記』について  ※当日会場で著者サイン即売会を開催いたします。

四六上製 224頁  2310円 

〈虫の眼〉で世界を見る歓び カバー装画も奥本大三郎 /装幀・南伸坊


不忍ブックストリート 公式サイトhttp://sbs.yanesen.org/

ブログhttp://d.hatena.ne.jp/shinobazukun/

もうひとつ。これも実質的には一箱プレイベントですね。


高山宏講演会 × さすらい姉妹谷間の百合

古書の森の劇場


日時:2010年3月20日(土)

   16:30 開場

   17:00 さすらい姉妹谷間の百合」上演

   18:00 高山宏講演会


会場:古書ほうろう

   113-0022 東京都文京区千駄木3-25-5

入場料:1,500円(予約制、定員50名)

ご予約先:古書ほうろう TEL:03-3824-3388/E-mail:horo@yanesen.net

    (お名前、人数、当日ご連絡できる電話番号をお書き添えください)

予約開始:2月28日(日)正午より

http://suizokukangekijou.com/information/

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2010-02-24 第10回一箱古本市の店主募集要項です

今回で第10回という節目を迎える、不忍ブックストリート一箱古本市の店主募集要項を、下記にアップしました。

http://d.hatena.ne.jp/shinobazukun/20100224


受付開始は3月8日(月)午前0時より行ないます。今年は例年よりも早く埋まることが予想されますので、事前に必要事項をご記入のうえ、お早めに申し込んでください。


今回は、4月29日千駄木から根津上野桜木にかけてのエリアを中心とする9ヵ所の大家さん、5月2日谷中から千駄木にかけてのエリアを中心とする10ヵ所の大家さんでの開催を予定しています。開催スポットについては、3月中に発表する予定です。


今回の特徴としては、これまで公共施設で行なってきた打ち上げイベント(表彰式)を、5月2日のみは飲み会兼にすることです。これまで店主さんやスタッフで一緒にカンパイしたいという声が多かったのですが、場所の制約から果たせませんでした。今回は1日のみですがそれが実現します。やっぱりみんなで飲んでシメたいという人は5月2日に申し込んでください(4月29日に店主をやった上で、5月2日に飲みに来るのも可です)。


また、5月2日には福岡名古屋仙台小布施のブックイベント団体の代表が店主として参加されるほか、犬山から五っ葉文庫さんが来て「痕跡ツアー」を行ないます。全国各地のブックイベント情報を知り、交流を深めるためのいい機会になればと思います。


もうひとつは、これは特徴というよりは方針なのですが、原点回帰です。不忍ブックストリート一箱古本市は、狭いスペースに多くの店主さんが出店されます。そのため、一箱の大きさを決め、その範囲で本を展示するようにお願いしています。同時に、一箱という空間の中での創意工夫を愉しんでいただきたいという意図があります。しかし、この数年、店主さんによっては箱の周りにたくさんの本を積み上げたり、複数の箱を並べるなどの行為が見られます。うるさいことは云いたくないのですが、他の店主さんにとってはあまり愉快なことではありません。今回は10回目という節目でもありますので、原点に戻って、「一箱の宇宙で遊ぶ」気持ちで参加いただくようにお願い申し上げます。

2010-02-21 西へ東へ、古本屋を求めて【前篇】

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日曜日は朝に雑用をすませて、「古本屋ツアー・イン・ジャパン」(http://blogs.dion.ne.jp/tokusan/)で京王線古本屋をチェックしてから、10時ごろ出発。新宿から京王線に乗り換え、蘆花公園へ。世田谷文学館で「石井桃子展」を見る。ぼくは子どもの頃に絵本児童文学を通過しなかったので、石井桃子にさほど思い入れがあるわけではない。しかし、石井が見つけ井伏鱒二が訳した『ドリトル先生アフリカ行き』は愛読しているし、自伝小説『幻の朱い実』は荻窪の描写が素晴らしい。その程度なので、石井浦和生まれでのちに荻窪に移り住んだことは初めて知った(津野海太郎さんはその逆のルートをたどったわけか)。幼少時の思い出をつづった『幼ものがたり』が読みたくなった。今回の展示は、石井が関わったさまざまな本の現物がこれでもかというばかりに並べてあるのがいい。それに引き換え、図録は資料面はよくできているが、本の図版が少なすぎる。この図録の表紙は『ドリトル先生アフリカ行き』の装丁を使っている気がするのだが、現物の図版が載ってないので確認できない。


また京王線に乗る。ドコで降りようかと思案して、なんとなく携帯ジャズ喫茶検索してみたら、柴崎という駅にあるようだ。おお、次の駅じゃないか。あまり考えずに降りてみる。駅を出た正面にたしかに〈S〉という店がある。開店までもう少し時間があるので、踏切を渡ったところの中華料理屋〈三晃〉に入る。いい感じにすすけた店内。競馬競輪にコレから行くらしき男が数人、昼間から飲んでいる。こちらもビールとモツ炒め(野菜とか一切入らない、ホルモンだけの男らしい料理)、ラーメンを食べる。うまかった。そのあと〈S〉に戻る。普段はジャズの流れる喫茶店で、ときどきライブをやるという店。ランチを食べている客が多い。忙しいのは判るが、コーヒーが出るまでに20分以上かかった。店主夫妻(?)はずっと大きい声でオリンピックのハナシをしてるし、音楽が耳に入ってこない。あとから入って来た男性が、「なんか落ち着かないから」と出て行ったのもなんか判るよ。


電車に乗って、調布へ。水木しげるの住む町ということで、やたらポスターが目に付く。NHK朝ドラで『ゲゲゲの女房』をやることもあり、水木で当てようということか。駅から3分ほどのマンションの中に入っている〈円居〉へ。ココは前にも来たことがあり、ネットでも購入したことがある。外の均一を見てその充実ぶりに驚く。『FUKUOKA STYLE』という大判ムックが何冊かあり、「屋台」「文学のある風景」などの特集を組んでいる。これが一冊200円。ほかにも何冊か手にし、店内に入ると、須藤真澄マヤ』(創英社/三省堂書店)のサイン本が500円で見つかる。このヒトの絵柄がいちばん好きだった時期の作品が入っているので、買う。


全国古本屋地図』によると、もう一軒近くにあるはずだが、行ってみたら消えていた。天神通りという細い商店街に入る。この入り口目玉おやじが座っている。小さな子をそこに座らせて一緒に写真を撮っているお父さんがいた。その商店街の終わりに、〈タイムマシーン〉という中古レコード屋がある。「古ツア」で知ったもの。ビニールののれんをかきわけて中に入る。エサ箱と床に置かれた段ボール箱で、通路はやっと一人通れる狭さ。マンガ音楽本がけっこうあったが、本は買わず、渡辺香津美[頭狂奸児唐眼]とヒカシューリミックス盤を買う。南口の文化会館で水木しげるの展示をやっているので行ってみるが、休館日だった。近くにブックオフがあったので、ひと通り覗き、「小説検定」に使えそうな文庫を数冊買う。


京王線に乗り、新宿方面に戻る。つつじヶ丘で降りる。「古ツア」によると北口に古本屋があるようなので、行ってみるが休み。駅前に〈書原〉があった。阿佐ヶ谷の店を広くしたような店だが、人文系に強いのは同じ。書評で取り上げたい文庫を買う。南口に出て、改札で音の台所さん、たけうまさん、ドンベーブックス夫妻、モンガ堂さんと待ち合わせ。これに南陀楼を加えると、異様な名前ばかりだ。一箱の店主さんと実行委員という組み合わせ。一人でシャレた店に行くのは気が重いので誘ったら、平均年齢40代の御一行様になってしまった。まあ、気の置けないヒトたちなので楽しい


風景大通り沿いを歩くと、巨大な団地が見えてくる。公団神代団地といって、昭和40年代にできたようだ。この一角スーパー郵便局があり、それを抜けると大きなヒマラヤスギのある中庭に出る。その端にコンクリート長屋みたいなのがある。これは団地商店街で、その右端の空き店舗を借りて営業しているのが、〈手紙舎・ヒバリ〉(http://www.mc-books.org/tegamisha_hibari/)なのだ。手前にテーブルがあり、壁際に本棚、奥が厨房となっている。客は若い世代が多いが、中年男性もいる。あとから外国人もやって来る。団地という閉ざされていて、高齢者が多くなっている場所を、外に向かって開くためには、こういう店をつくることは有効なのだとおもう。


ドアのところで〈古書モダンクラシック〉(http://www.mc-books.org/)の古賀さんが出迎えてくれる。以前取材させてもらっているが、今日テンガロンハットをかぶって西部劇風のいでたち。奥さまもいらっしゃる。このモダンクラシックが集めてきた古本をココに並べて販売している。そして、手紙舎は編集ユニット手紙社」の仕事場所でもあり、ココで本づくりをしている。さらに、「ヒバリ」が喫茶や食事を提供する。こういう風に複数の人が、それぞれの得意技を生かして共同で運営している店なのだ。これからはこういうスタイルの店が増えてくるだろうという予感がする。


奥のテーブルに落ち着き、飲み物を頼むとすぐに古本の棚に取りつく我々。ビジュアルものに強いモダンクラシックだけあって、東京写真集にイイものがあるなあ。ナニを買おうかと悩んだ末に見つけたのが、幸田文『驛』(中央公論社、1959)。函入りで、レールの転轍機(でいいのかな?)を撮った写真が使われている。この写真が素晴らしい。濱谷浩の撮影だ。本体の背と平には、箔押しで書名が入っているが、緑色の地を箔押ししたうえ、「驛」という文字を白抜きしているのだ。思わずなでさすってしまういとしさだ。この箔押しも本文も精興社によるもの。このたたずまいに一目惚れして買う。二階堂和美の〈イワト〉のライブに出店を出していたヒバリさんとも話す。変った料理を出すイベントライブもやっているので、こんどまた来てみたい。


来た道をまたてくてくと戻る。一人だと寂しかっただろう。京王線ひとつ隣りの仙川へ。商店街を歩いていて、なんか見た光景だとおもったら、以前に学校取材できた街だった。ココにも〈書原〉があり、品揃えに感心した。やはり一度行ったことのある〈ツヅキ堂書店〉へ。店内は広く、「小説検定」に使えそうな本が続々見つかる。けっこう買ってしまった。ここで、たけうま妻が合流し、商店街居酒屋へ。7人で飲みながら、あれこれ話す。定年退職したモンガ堂さんとその娘のようなドンベー妻が、タメ口で会話するという、よそから見ればちょっと不思議光景。ところで、たけうま妻とかドンベー妻とか書いているのは、夫の名前しか覚えてないからではなくて、夫の名前も覚えてないから、屋号で呼んでいるだけです。男尊女卑ではありません、念のため。10時過ぎだったかにお開きになり、新宿から山手線で帰る。久しぶりに古本屋を回った、という気がする。10年前だったら、あと5軒は回れただろうが、そこまでの気力と体力はなし。確実に年取ってるなあ。


さらっと書きとめるつもりだったのが、なんか、詳しく書いてしまいました。翌日の千葉については、あらためて書きます。

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2010-02-18 すばらしき荒川区

数日間、資料を読んでいたのだが、いよいよ待ったなしなので書きはじめる。2時間ほどで書きあげてホッとする。そのあと、雑用をしているうちに6時過ぎ。千代田線町屋へ。都電荒川線の停留所脇で、大川渉さんと待ち合わせ。お会いするのは3年ぶりぐらいか。長崎に転勤されていたのだが、東京に戻り、荒川区に住居を移した。先日、新著『東京オブジェ』をお送り下さった際に、ご近所になったので飲みましょうと誘ってくれたのだ。大川さんの飲み友達という、装丁家中山銀士さんもいらっしゃる。中山さんと云えば、『別冊宝島』をはじめ、ノンフィクション評論の本の装丁が多い方。なんとなくコワモテの人だと勝手に思い込んでいたが、落ち着いた優しい風貌の方だった。


都電に乗り、荒川区役所で降りる。そのすぐ近くにある〈M〉へ。この辺は図書館に行くときによく通り、この店の看板に「奥様公認の店」とあるのが気になっていた。中に入ると、テーブル二つとカウンター、奥に小上がり。すでに近所の人らしき何組かがいて、藤田まこと死去のニュースで盛り上がっていた。まずはビールで続いてチューハイつまみはニラ玉(巨大な円形で肉もたっぷり)、煮込みなど。看板通りの家庭的な店で、落ち着く。1時間ほどいて、こんどは三河島方面へ歩く。〈S〉というカウンターだけのもつ焼き屋へ。この辺もよく来ているはずなのに、こんな店知らなかった。大川さんの嗅覚はすごい。さすがは『下町酒場巡礼』の著者だ。ココは壁がすすけ、トイレも小便器のみというワイルドな店。もつ焼きは1本70円と激安でうまいウイスキーハイボールを「ウイハイ」と略すセンスもいいね。


数日前に亡くなった洋泉社石井慎二さんのことや、高田渡のこと、あるいは平岡正明のことなど、いろんな話が出るが、大川さんがギター中山さんがハープハーモニカ)を演奏するというのにビックリ。二人ともブルースがかなり上手いようだ。そのうち、ブルースライブを聴きに行こうということになる。


最後に、三河島駅前通り中華料理屋へ。ココも大川さんがなんか気になっていたという店で、ギョーザが肉厚でウマい。ラーメンを頼んだら、2杯を3人に分けてくれた。3軒回って飲んで食べて、ひとり4000円ちょっと。荒川区は偉大だなぁ。どこの店も大川さんが開拓した店なので、今日のところはイニシャルにしておく。いずれ自分で再訪したら店名を書きます。


光文社新書のKさんから、遠藤秀紀ニワトリ 愛を独り占めにした鳥』をいただく。遠藤さんは『解剖男』(講談社現代新書)という著書もある動物学者。面白そう。

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2010-02-17 タイガー立石『TRA』に狂喜

工作舎から、タイガー立石TRA』(本体5000円)が送られてくる。タイガー立石(1941〜1998)については、このブログでも何度か書いているが、イラストマンガ、絵画を股にかけて活躍した前衛美術家である。絵本マンガなど十数冊の単行本が出ているが、いまではほとんどが手に入らないはず(ビリケン出版で復刊された『とらのゆめ』ぐらいか)。今回の本は、これまでバラバラの単行本に入っていたものや未収録作品を集めた、タイガーマンガ集大成タイガー単行本はB5とかA4というイメージがあったが、本書はA5判で420ページだ。そのうちカラーは100ページもある。

TRA(トラ)

TRA(トラ)

造本・構成は祖父江慎タイガーの奇想が乗り移ったかのように、やりたい放題にデザインしている。『遊』掲載の「帯漫画」は折込みだし、上下さかさまに入れているのもある。カバーにはバーコードシールが貼られているが、このシールヒョウタンみたいなカタチでしかもバーコードが斜めに印刷されている。これだと機械に通せないからと、某取次で突っ返されたという。マンガの間に、一枚モノのイラストが多く挿入されている。タイガーマンガは読むというよりも眺めるのにふさわしいものだから、イラストマンガは地続きの関係にある。こんな本が、『虎の巻』の版元のひとつ思索社からも同じタイトルの別の内容の本が出ている)である工作舎から出たのは、当然の縁だろうし、よく出してくれたと思う。


1999年にO美術館で開催された「メタモルフォーゼタイガー 立石大河亞迷宮を歩く」展の図録と、本書があれば、とりあえずタイガー立石を知るには足りるだろう(まだまだ未紹介の作品は多いにしても)。5000円は決して高くない。こんな本を出せる工作舎はスゴイ。ちなみに、工作舎のIさんは「ゾメキトキメキ出版みたいにならないように頑張ります」と抱負を語っています(笑)工作舎タイガー立石祖父江慎という組み合わせにピンときたら、すぐさま買うべきでしょう。


夕方まで資料を読み、8時に〈ブーザンゴ〉へ。不忍ブックストリートの茶話会。20人で椅子が足りなくなるほどの盛況ぶり。今日根津教会の島啓一さんが、サンフランシスコバークレーシアトルで回った書店について話す。半年前に行ったのだが、「そのことを人に話したい気が溜っていた」ということで、一軒一軒の印象を息せくように話してくれた。ブローティガンの『愛のゆくえ』に出てくる図書館が実際にあって驚いたという話と、シアトル書店が出している素晴らしいフリーペーパー(その店や市内で行なわれている著者のイベントを紹介したもの。デヴィッド・バーンも来ていた)がよかった。終わってから、来た人にタイガー立石TRA』を見せびらかす。

五っ葉文庫五っ葉文庫 2010/02/28 15:30 タイガー立石さん新しい本がでたんですね!自分は福音館書店の「とらのゆめ」小さい時から何度も見返して育った人間ですので、すごく気になります…。というか、なくなっていた事知りませんでした…。もういちど、たくさんふしぎシリーズのタイガーさんの本、見返してみようと思います。

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2010-02-16 徳島高義『ささやかな証言』を読む

先週木〜日曜日に行なわれた「羽鳥書店まつり」、無事終わりました。いや、無事じゃないな。4日のうち3日が悪天候だったにもかかわらず、お客さんがひっきりなしに詰めかけてくれました。そして最終日は晴れで締めることができました。


今回の企画は〈古書ほうろう〉で、ぼくたち不忍ブックストリートメンバーがそれを応援するかたちだったのですが、一箱古本市とは違うイベントとまどいながらも、学ぶところが大きかったです。自分たちでできない部分は、例によって、多くの人たちに助けてもらいました。初日の混雑を早くから予想して、何人も手伝いに来てくれた「わめぞ」。本の並べ方などアドバイスしてくれた西秋学さん、大観音イベントにはこのヒトがいないと撤収できないというジョージ・ルーカスこと岩本さん、準備から撤収まで毎日付き合ってくれた谷根千ウロウロさん。緊急募集に駆けつけてくれた近所の人たち。山口晃さんほか羽鳥書店の著者の方もいらして、サイン本をつくってくださいました。目に見えるところで、自分の得意なことを生かしての分業が自然に成り立っていました。ありがとうございました。


で、昨日から通常の仕事に戻ったのだが、立ちっぱなしだったおかげで、腰が痛い。昨日は早めに切り上げて、一週間録画を溜めていた《ウェルかめ》を観る。ゾメキトキメキ出版の危機、カメ子に持ちかけられた転職話など、零細出版社にいた経験者としては胸が痛い。


徳島高義ささやかな証言 忘れえぬ作家たち』(紅書房、本体2500円)が届く。徳島さんは元講談社編集者で、『群像編集部を経て翻訳部門、文芸部で多くの本をつくった。なかでも、吉行淳之介が編者となった『酔っぱらい読本』全7巻はベストセラーとなり、田舎図書館でそれを読んだぼくに、アンソロジーの楽しさを教えてくれた。一昨年、「トーク十番勝負」をはじめるときに、徳島さんにご出演いただき、吉行から「大僧正」(大躁状)と名付けられた編集狂時代を回想していただいた(http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20081104)。本書は、徳島さんの故郷銚子NPO法人が出していた『月刊シーズ・ファン』で連載されていたものをまとめている。一人の作家についての分量は短く、あくまで徳島さんが接した一面について描かれているが、いずれも印象ぶかい。先の『酔っぱらい読本』について『面白半分』の吉行特集号に書いた「躁の一年」が収録されているのも嬉しい。作家写真も、公式というよりは、くつろいだ姿勢のものが多い。


今日届いてすぐに読みはじめ、外出先の喫茶店電車の中でも読み進んで、さきほど読了した。「記憶力の悪さ」をしきりに強調されているが、作家の印象深い一言を書きとめていて、ささやかだけど貴重な証言となっている。


書房は、高島さんの先輩である『群像編集長大久保房男文壇ものを何冊も出している版元だが、ウェブサイトが見つからず、またいまのところアマゾンにも本書のデータが載ってない。近く、〈東京堂書店〉あたりには並ぶはずだが、その前に書肆紅屋さんを真似て、目次を載せておこう。


佐藤春夫・三態

三島由紀夫の持ち込み

吉行淳之介とM・M(『暗室』の頃、躁の一年、陣中見舞)

佐多稲子長崎

戦後を見据えた阿部昭

村上春樹長寿猫または福猫

江藤淳と私

瀬戸内寂聴師との仏縁

埴谷雄高の黒い本

丸谷才一忠臣蔵

遠藤周作と最後の書き下ろし長篇『深い河(ディープ・リバー)』

1994年の大江健三郎

円地文子平林たい子の百年祭

武田泰淳花火を見るまで」ができるまで

庄野潤三『静物』と『絵合せ』へ通う道(庄野さんからの請け売り)

深沢七郎風流夢譚」の後に

小島信夫抱擁家族』の誕生まで

阿川弘之汽車ポッポ

晩年堀口大學

井上靖・落第担当者の記

編集者としての大久保房男(面白くて為になる――『終戦後文壇見聞記』、「鬼」の優しさ――『終戦後文壇見聞記』、四十年の結晶――『文士と編集者』)

あとがき

初出一覧


さて、明日17日は、今年初めての茶話会です。

場所はいつもの<ブーザンゴ>です。

いつも通り、気軽に参加して、自由におしゃべりしてください。


21時ごろから30分ぐらい、根津教会客員の島啓一さんがお話してくださいます。

テーマは、「サンフランシスコシアトル古本屋とブローディガン」です。

ご興味のある方はぜひ。

みなさまお誘い合わせのうえ、お越しください。

春の一箱古本市についての情報意見交換もおこないます。


日時 2010年2月17日(水)20:00〜23:00頃(出入り自由)

場所 ブックス&カフェブーザンゴ

〒113-0022 東京都文京区千駄木2-33-2

TEL & FAX: 03-3823-5501

http://www.bousingot.com/


参加費 各自オーダーのみ

問い合わせ 不忍ブックストリート実行委員会

shinobazu@yanesen.org

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2010-02-11 「羽鳥書店まつり」を支える地縁と人の縁

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(一日早く書いてます)明日11日(木・祝)〜14日(日)までの4日間、駒込観音光源寺境内にて「羽鳥書店まつり」が開催されます。会場には、2009年千駄木で創業した出版社羽鳥書店」の社長である羽鳥和芳氏のおよそ20年分の蔵書約1万冊を大放出。とにかく本を減らしたいという羽鳥氏と家族の切なる希望を受けて、ほとんどの本を、100円、500円、1,000円均一で販売します。ぼくは値付けの現場に立ち会いましたが、感触では、古本屋で買った場合の3分の1は安いかなという印象です。均一にできない貴重な本は屋内の通称「サロン」にて販売の予定です。


また、羽鳥書店から刊行されている全7点、および羽鳥氏が東京大学出版会時代に手がけられたなかから約30点の新刊を厳選して、陳列、販売。地域雑誌谷根千」の販売(94号では、羽鳥書店も記事になっています)もあります。毎日、先着100名様には、羽鳥書店ロゴマーク入りの金太郎飴をプレゼント! さらに、古本・新刊をお買い上げのお客様には甘酒サービスいたします!


このイベント主催古書ほうろうなのだが、年末にこの企画を聞いたときには、大丈夫かなあと思った。2月の寒い時期に野外で、しかも一人の蔵書だけの販売イベントにどれだけヒトが来てくれるだろうか。年が明けてから、ほうろうの宮地さんが、羽鳥社長の自宅に行って本を見せてもらったり、チラシを配布しはじめてからも、「酔狂なことするよなあ」と思っていた。まあ、ぼくが企画するイベントについても、ほうろうのメンバーは「また物好きなコトを……」と思っているに違いないので、お互いさまなのだが。大量の本を処分するということに絞れば、古書組合に属していれば、店内に持ち込まなくても、市場に出して売るという方法がとれる。ほうろうは組合に加入してないので、1万冊を一気に処分するやり方として、野外イベントをやるのだろうと思っていた。


しかし、準備が進むにつれ、これはたんに、大量の本を処分するためのイベントではないのだ、と気付いた。まず、2009年4月千駄木にできた新しい版元である羽鳥書店を歓迎するお祭りである。そして、古書店であるほうろうが、版元である羽鳥書店と協力してすすめるとともに、会場で販売する新刊については往来堂書店担当するという、業種の枠を超えたコラボレーションを実現させているわけだ。それが、谷根千で実現できたのには、この地域文化的な雰囲気とともに、やはり5年にわたる「不忍ブックストリート」の活動の蓄積があったからという気もする。


さらに、場所を提供してくださった大観音は、これまで地元の人たちに向けてこの場所を提供してきた。毎年5月には水族館劇場の公演、7月にはさまざまな出店が集まる「ほおずき千成り市」が開催されている。また、ほうろうがイベントを行なうときには、いつもこのお寺からアンプをお借りしている。今回の羽鳥書店まつりでも、先週金曜日羽鳥家からココの蓮華堂に300もの段ボール箱を運びこみ、数日間場所を完全に占領したうえで、本の仕分けや値付けを行なっている。その値付けにも、ほうろうのメンバーだけでなく、近所に住む不忍ブックストリートメンバーが手伝いに来ているし、今日テント設営にも何人かが集まった。この地域の出来事を記録しているブログ谷根千ウロウロ」(http://yanesen-urouro.bakyung.com/)のやまださんは、設営をしながら、同時に写真も撮るという器用なところを見せていた。


同業者も協力してくれる。早稲田古書現世向井さんは、大量のお客が一気に押しかける古書市に慣れていないほうろうを心配して、レジの配置や客の捌きかたをアドバイスしてくれたうえで、「わめぞ」の主要メンバーを店番の手伝いとして派遣してくれるという。初日には「外市」の司令塔である岡島書店の岡島さんが来てくれるというから、百人力である。


昨夜、値付けを手伝いに行ったとき、疲れきって会話も少なくなった頃に、ミカコさんが、「こういうイベントって、ほかにないよね? 珍しいよね?」と念押しするように訊いてきた。そのとき、うまく答えられなかったけど、いまなら云える。今回の羽鳥書店まつりは、古本と新刊を融合させ、地縁と人の縁が最大限に生かされた、画期的古本イベントなのだと。


明日は小雨模様ですが、幸い雪は降らないようです。11時から16時までやってますので、ぜひおいでください。ぼくも朝から14時ごろまで手伝い、そのあとも会場をウロウロしてます。見かけたら声をかけてください(例によって、こちらからだと顔が判らないかもしれないのでね)。では明日、大観音でお会いしましょう!

http://d.hatena.ne.jp/koshohoro/20100210


東京新聞2月10日夕刊に、「本の魅力語らう場に 広がるフリマ一箱古本市』」という記事が掲載されました。先日、「高円寺純情出版界」でお話ししたことに、電話でのコメント取材を合わせた記事になっています。同じ面に、佐々木譲さんの「直木賞選考会の夜」というエッセイが載っています。よき編集者、よきライバル感謝するという内容。並んで載せてもらって、なんとなくうれしい。

とくとく 2010/02/11 15:08 さっきのぞかせてもらいました。この本の山からのぞく思考なかなかのものです。たのしませていただきありがとう。

dozodozo 2010/02/11 15:31 いやあ、すごかったです。本がなく刈るそばから補充されるので帰れません。困ったあ。。。きっとずっとこんな感じなんでしょうね。運営・応援の皆さん、会期中倒れないでくださいね。また行きます。甘酒おいしかった。

kawasusukawasusu 2010/02/11 18:36 >とくさま、dozoさま
お運びありがとうございます。寒い屋外なのに、あれだけの人が集まってくださるとは思いませんでした。たしかに、追加待っていて一日中いる方、何人かいらっしゃいましたね。あす以降も毎日新しい本が出ますので、皆勤されてはいかがでしょう?

2010-02-10 BOOKMARK NAGOYAで祖父江さん、飯沢さんとトーク

3月21日(日)、BOOKMARK NAGOYAの企画で、祖父江慎さん、飯沢耕太郎さんとトークライブをします。


トークライブ祖父江慎×飯沢耕太郎×南陀楼綾繁

「めくるめく本の世界 デザイン古本キノコ…?」


日時:3月21日(日)13時30分開場/14時開演

会場:栄ガスビル 5階大会議室

料金:1000円 (要予約: 2/12 予約スタート

出演:祖父江慎(ブックデザイナー)

飯沢耕太郎(写真評論家)

南陀楼綾繁(ライター編集者


ブックデザインの天才と、キノコ文学の探求者。そしてMr.一箱古本市…。ちょっぴり怪しくも豪華な顔ぶれによる、夢のトークイベント名古屋で実現! それぞれの視点で、書物への「愛」を語っていただきます


共催:財団法人出版文化産業振興財団(JPIC)

協賛:光文社


会場:栄ガスビル 5階大会議室

名古屋市中区栄三丁目15番33号


BOOKMARK NAGOYA

http://www.bookmark-ngy.com/


これは、今年JPICと光文社が共催して全国数カ所で開催する、ぼくがホスト役のブックイベントについてのトークの第1弾になります。名古屋ではBOOKMARK NAGOYAにぶつけようということになり、〈シマウマ書房〉のSさんに人選をお願いしたら、とんでもないヒトたちを挙げてきて、ダメモトで依頼してくれました。その熱意が伝わったのか、お二人とも快く引き受けてくださったのです。やっぱり「ダメモト」って大事だなあ。名前こそナンダロウアヤシゲですが、怪しさにおいてはお二人の格下なのは明白。しかし、このさい頑張って、立ち向かいたいと思います。120人ほど入る会場らしいですが、早めの予約をお勧めします。


余談だが、この一年前、BOOKMARK NAGOYAの企画で、3月20日に〈シマウマ書房〉で『sumusメンバーが集まってのトークをやった。そのときに「そのうち復活するかも」という話が出たのだが、それが13号となっていま目の前にある。過ぎてみると早い1年間だったが、それなりに成果もあったのだなとしみじみする。そんなBOOKMARK NAGOYAにことしも出られて嬉しい。


もうひとつ、お知らせ。こっちは不忍の一箱古本市weekの実行委員会企画第1弾です。チラシのデザイン平野甲賀さんです(図版はトンボ入り)。

f:id:kawasusu:20100212165005j:image


一箱古本市week 2010 参加企画

不忍ブックストリート+シアターイワト主催

安田邸「音楽朗読の夕べ」


大正8年(1919)に建てられた近代和風住宅の応接間に座っての

音楽朗読の二夜。サンルームからの庭の眺めが素晴らしいです。


★第一夜 長谷川四郎のソング

久保恒雄(朗読)、平岩佐和子(歌・ピアノ

トーク「町の中の小劇場」 平野公子+南陀楼綾繁 

5月7日(金) 18時半開演(18時開場)


詩、小説翻訳戯曲と広大な仕事を我々に残した長谷川四郎。「一寸さきは光」なんてステキ言葉を残した、おかし男・長谷川四郎。今宵は四郎さんのソングを久保恒雄が朗読平岩佐和子作曲し歌います。


久保恒雄 1971年岡山生まれ。劇団黒テント俳優。『新装大回転玉手箱』『ショパロヴィッチ巡業劇団』『平成派遣版 窓ぎわのセロ弾きのゴーシュ』など劇団の公演で独特な存在感を放つ中堅俳優長谷川四郎朗読過去2回公演。


平岩佐和子 音楽家東京藝術大学音楽学部声楽卒業同大学院修士課程修了。'89年〜’95年現代作曲家声楽作品を中心に、ソロリサイタルを行う。テレビ舞台などで多数の曲を提供。海外とのコラボレーションも多い。米田まりと「まり佐和本舗」のユニットでCDをリリース携帯着うた配信もされている。


平野公子 1945年神田生まれ。神楽坂シアターイワトプロデュサー。

南陀楼綾繁 1967年出雲生まれ。ライター編集者不忍ブックストリート代表。


★第二夜 渋谷毅ライブ

渋谷毅ピアノ) ゲスト 平田王子(歌・ギター

5月9日(日) 17時開演(16時半開場)


渋谷さんのピアノはいつどこで聴いてもいい」と誰もが言います。その渋谷さんに旧安田邸のピアノを弾いてもらいたいと、このライブを企画しました。ソロと、平田王子さんとのデュオの二部構成でお届けします。


渋谷毅 1939年東京生まれ。ジャズピアニスト作曲家ジョージ川口ビッグ4、沢田駿吾グループなどを経て、75年に自身のトリオ、86年に自身のオーケストラを結成。同時に作曲家としても幅広く活動。浅川マキ金子マリ小川美潮など、さまざまな歌手ミュージシャンと共演している。

http://blog.carco.jp/


平田王子 ギターボーカルボサノヴァブラジル音楽オリジナルを歌う。1997年頃より自己ブラジル音楽ユニット「カショーホ・ケンチ」(ホットドッグの意)を結成。渋谷毅と共演した『マイ・ジョアン』などのアルバムリリースしている。

http://shinjuku.cool.ne.jp/kimikohirata/


場所:旧安田楠雄邸

文京区千駄木5-20(千代田線千駄木駅下車徒歩5分、本郷保健サービスセンター隣)

地図http://www.toshima.ne.jp/~tatemono/page027.html

※50人で満席となります。椅子でなく、床にお座りいただく場合もあります。

※当日の連絡は 090-9347-8767(河上)まで


料金:予約2000円/当日2500円

予約先 ※件名「旧安田イベント」。日にち、お名前、人数、電話番号を明記してください

yoyaku@yanesen.org 不忍ブックストリート

haru@jazz.email.ne.jp シアターイワト(平野公子)


安田邸 http://www.toshima.ne.jp/~tatemono/

不忍ブックストリート http://sbs.yanesen.org/

シアターイワト http://www.theatre-iwato.com/

長谷川四郎は昨年が生誕100周年。久保さんと平岩さんは、四郎さんの詩を朗読したり曲を付けて歌っていて、昨年〈門仲天井ホール〉でコンサートもされてます。今回は〈シアターイワト〉の肝っ玉母さんこと平野公子さんからの持ち込み企画で、演奏のあと、二人でミニトークもします。


渋谷毅meets旧安田邸というプランは、一箱古本市weekをはじめた2年前から考えていました。やっと実現できてうれしいです。ゲスト平田王子(きみこ)さんは、〈なってるハウス〉での渋谷さんとのライブを見たことがあります。ボサノバオリジナルもとてもイイのです。今回はソロデュオの二部構成です。先ごろ急逝された浅川マキさんの曲も演奏してくださるそうです。

シアターイワト/平野公子シアターイワト/平野公子 2010/02/12 12:32 5月といえばずっと先ですが、すでに予約の1号、2号いただきました。ハヤッ!

kawasusukawasusu 2010/02/12 14:38 公子さま こっちにも2人から予約入りました。出足早いです。

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2010-02-09 川崎彰彦さんのこと

数日前に小沢信男さんから、4日に川崎彰彦さんが亡くなったとメールで教えてもらった。あわてて、川崎さん主宰の同人誌『黄色い潜水艦』のメンバーである〈ならまち文庫〉の宇多滋樹さんに電話したら、10日間の入院の末、脳出血のためにお亡くなりになったそうだ。76歳。通夜葬儀は身内で済ませ、発表はその後になるということだった。それもあって、ココには書かずにいたが、昨日の共同通信報道されたようだ(http://www.47news.jp/CN/201002/CN2010020801000513.html)。川崎さんと親交が深く、ぼくに川崎さんを紹介してくれた漫画家うらたじゅんさんも、ブログで亡くなったことを書かれている(http://junmilky.exblog.jp/)。


川崎さんの本は何冊か読んでいたが、奈良オンライン古書店高畑文庫〉さんが住んでいる洋館に泊めていただいたとき、「この建物の別の部屋に川崎さんが住んでいたことがある」と教えてもらった(たしか、最初に倒れたのもここだったと聴いたような気がする)。その晩、たまたまそこにあった川崎さんの『まるい世界』(構造社、1970)を拾い読みして、改めていい文章を書く人だなあと思った。


その前後同人誌『海浪』に連載されていた小説『ぼくの早稲田時代』を単行本にまとめたいという話が、うらたさん経由でぼくに持ち込まれ、右文書院での刊行が決まった。ゲラを頂きに右文書院青柳さんと一緒に、大和郡山川崎さんのお宅に伺ったのは2005年11月。本が出ることがとても嬉しそうで、いきなり酒になった。川崎さんのパートナー・当銘さんの料理が美味しかった。林哲夫さんに装丁をお願いし、古い早稲田写真早稲田大学に借りに行った。大学の同級生だった五木寛之さんに帯文を依頼したら、ふたつ返事で引き受けていただいた。そうして12月に出来上がった『ぼくの早稲田時代』を祝う会が、2006年1月奈良で開かれ、みんなで楽しくいいお酒を飲んだ(http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20060109)。


この本、川崎さんの最後の著書になった。もう少し時間をかけて、直していただきたい部分もあったのだが、不自由なお身体でのゲラ校正を見ていたので、あまり要求はできなかった。結果としては、あのカタチで出せてよかったと思っている。本が出たあとも、ときどき送られてくる通信で、まだまだ書きたいものがたくさんある気持ちが伝わっていた。わずか数年間のお付き合いだったけど、一緒に本をつくることができて本当に良かったと思う。やすらかにお眠りください。


なお、『ぼくの早稲田時代』ができるまでの経緯を、編集工房ノアの『海鳴り』第18号(2006年7月)に「『川崎彰彦という磁場』に引き寄せられて」として書いています。


JPIC読書アドバイザークラブ主催の本のイベントで、アドバイザーが店主になっての一箱古本市が行われるそうです。場所は千代田図書館の入っているビルエントランスで、20箱程度だそうです。岡崎さんの神保町ツアーもあるので、覗いてみてください。


JPIC読書アドバイザーによる、神保町での「本を楽しむ」イベント

『JRAC本まつりinじんぼう』のご案内


国民読書年の2010年、私どもJPIC読書アドバイザークラブでは、「本を楽しむ」をキーワードに、千代田区の4つの地点を結ぶイベントを、2月27日、28日の両日に開催します。JPIC読書アドバイザークラブは、(財)出版文化産業振興財団(通称JPIC)が主催しております「JPIC読書アドバイザー養成講座」の修了生有志による自主運営組織です。全国約500名の会員から成ります。会員は、通常は各地で個々に活動をしており、クラブ一丸となってのイベントは、今回が初めてです。

『JRAC本まつりinじんぼう』は、たくさんの大人や子どもたちと、本の楽しさをわかちあいたいという願いから企画されました。

読書アドバイザーによる紙しばいや読み聞かせ、全国のミニコミ誌や点字図書の展示、絵本作家山口マオさんやもとしたいづみさん、ブックディレクターの幅允孝さん、フリーライター永江朗さんを迎えてのトークイベント神保町古書店ツアー図書館員による図書館ツアー一箱古本市など、大人も子どもも楽しめる内容です。


■日にち 2010年2月27日(土)、28日(日)

■時 間 11時〜16時 *開催場所により異なります

■場 所 神保町飯田橋界隈

■名 義 主催:JPIC読書アドバイザークラブ

共催:千代田区千代田区千代田図書館

後援:(財)出版文化産業振興財団、ブックハウス神保町飯田橋ラムラ商店街

本の街・神保町を元気にする会(申請中)、神田すずらん通り商店街(申請中)

http://www.jpic.or.jp/


第1会場 千代田区千代田図書館

2月27日(土)11時〜16時

絵本作家 山口マオさん トークショー&ワークショップ (1階ロビー

岡崎武志出張古本道場&神保町古書店ツアー

図書館コンシェルジュによる千代田図書館ツアー

○よりみち広場(1階ロビー一箱古本市 紙しばい 読み聞かせ パフォーマンス

○全国ミニコミ誌の展示(9階展示スペース)


第2会場 ブックハウス神保町

2月28日(日)11時〜16時

○おはなし会

時間内、常時おはなし会開催、読み手はJPIC読書アドバイザー

第3会場 区境ホール飯田橋セントラルプラザラムラ1階にある、千代田区新宿区にまたがるホール

2月28日(日)13時〜15時

○おはなし会

ゲストコーナー(13時15分〜45分の予定)

ゲスト 絵本作家 もとしたいづみさん

絵本紙芝居の読み手は、JPIC読書アドバイザー10名程度


第4会場 岩波セミナールーム

2月28日(日)13時半〜15時

○トークセッション『本をめぐる冒険 本の楽しさ、面白さ(仮)』(90分)

ゲスト ブックディレクター 幅允孝さん

聞き手:フリーライター 永江朗さん

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2010-02-07 「ブックマークイヌヤマ」、初回なのにメガ盛り!

f:id:kawasusu:20100207011408j:image

日本一よくしゃべる古本屋」こと、五っ葉文庫の古沢くんから、「ブックマークイヌヤマ」の詳細が届きました。昨年12月犬山の彼の店に行ったときに、「こんなのやりたいんですけどね」と話していたが、まだ、具体的に働き掛けをしてはいなかった。それからわずか2カ月でココまで持ってくるとは、よくしゃべるだけじゃなくて、よく動く男なのだなあ。ポスターにクラウザー様が登場、どの企画もどことなくヘン、というのが、彼のキャラクターを反映していて、あなどれない男だと思います。いずれ整理して載せるとして、とりあえず、彼から来たメールをそのまま転載します。長いよ。


日程は3月13日(土)と14日(日)

スタイルとしましては、実行委員企画がコアにありまして そこに城下町のお店が協賛イベントとして関わっていただき、 古い町並みを散歩してもらいながら、本と犬山に触れていただけるイベントになります。

メインイベントは昔ながらの武家屋敷で行う「一箱古本市 in 武家屋敷」。広いお庭で30箱規模で一箱を行い、同時に座敷で読書イベントも行います。


実行委員企画

●「放送禁止映像とは何か?」

□会場 : 弐番屋2号館2階 □時間 : 17時〜18時30分

□参加費:1000円 □講師 : 天野ミチヒロ放送禁止映像大全」

なぜ、あの作品は今見る事ができないのか…?ウルトラセブンの12話などをはじめ、諸般の事情現在では放送禁止とされてしまった映像作品の数々。その裏には潜むものとは…。「放送禁止映像大全」の著者が送る、映像業界の裏のおはなし。


●「廃墟秘宝館愛知県漂流。」

〜幻の雑誌愛知県漂流”を追って〜

□会場 : 弐番屋2号館2階 □時間 : 14時30分〜16時

□参加費:500円 □講師 : 酒井竜次 元愛知県漂流編集長 現「八画」編集者

日本全国の廃墟情報が網羅された「ニッポン廃墟」はじめ東海圏からDEEPを発信し続ける出版社、八画。その原点には2002年から1年半だけ存在した幻の雑誌愛知県漂流」がありました。愛知県漂流の謎と、人を惹き付けてやまないカルトスポットの話。


●「もてたい?もてたくない?」〜おたくにとっての恋愛道〜

□会場 : 弐番屋2号館2階 □時間: 12時30分〜13時30分

□参加費:500円 講師 : 中沢健初恋芸人

「もてたい」という動機は純なのか?不純なのか? 特撮おたく歴25年、彼女いない歴25年。そんな芸人佐藤賢治」の前に現れた一人の女性とは…?。唐沢俊一唐沢なをき大槻ケンヂに絶賛された純キワマリないおたくの恋のものがたり「初恋芸人」の著者が送る、おたくにとっての恋愛道。


●「第一回 読んでない本大賞」

□会場 : 旧堀部邸 □時間 : 15時〜18時

□参加費:500円※本を紹介するひとのみ 観覧は無料

あなたにもありませんか?買ったはいいけど読んでない本…。時間ができるまで、と放置してある本や、衝動買いしてしまった本、雰囲気(だけ)が好きな本、あとは英語絵本等々、あなただけの読んでないけど大切な本の話、聞かせて下さい。本は読むだけがすべてじゃない。


●「犬山祭展 と からくり絵本づくり」

ミニチュア車山と絵本原画でみる犬山祭展 〜

□会場 : 旧磯部邸 □時間: 13時30分〜15時

犬山祭り展は両日開催。 13日 10時〜16時30分、14日 10時〜16時)

□参加費 : 500円(展示観覧は無料) 講師 : 石田民子

毎年4月に行われる、荘厳な車山とからくり人形の演舞が見事な、重要無形民俗文化財犬山祭」。全13両の山車ミニチュアと、犬山絵本原画犬山祭の空気に触れます。同時に、オタマジャクシがカエルに、ヒヨコニワトリにあっというまに変身!かんたんに作れてちょっと不思議な、自分だけのからくり絵本づくりができるワークショップも開催致します。


映画童貞。をプロデュース」 上映会

2007年 85分 監督 松江哲明

□会場 : 弐番屋2号館2階 □参加費:500円

時間 : 13時30分〜15時、15時30分〜17時(2回上映)

自主制作映画でありながら、東京国際映画際など数々の受賞歴を持つ、今一番注目される映画監督松江哲明。彼の代表作であり、an○nでは、母性本能をくすぐる作品と絶賛された本作を上映します。女性とうまく話せない、文系草食系男子青春ドキュメンタリーであるこの映画、内容に感激した峯田和伸銀杏BOYS)が特別出演したことでも話題の作品。


●「西欧のむかし音楽日本の昔ばなし」

武家屋敷で楽しむ南蛮音楽日本の民話〜

□会場 : 旧堀部邸 □時間: 13時〜14時半

□参加費 : 500円 演奏 : ウンガレスカ 語り : うめむらまり

中世ルネサンス時代のヨーロッパ音楽と、昔より語り継がれてきた日本の民話。国は違えども、時代は違えども、どこか懐かしく心に響く・・。ところは城下町に現存する、明治時代復元された趣ある武家屋敷。いつのまにかタイムスリップしているかも!?


●「やさしさの種」

絵本作家 うさ 原画展&トーク、ワークショップ

□会場 : 旧磯部邸 □時間: 15時30分〜17時

原画展は両日開催。 13日 10時〜16時30分、14日 10時〜16時)

□参加費:500円(展示観覧は無料) 講師 : うさ 「ひとやすみ」ほか

「字のない絵本」を描き日本だけでなく海外でも評価の高い犬山出身の絵本作家、うさ。想像力を刺激する試みとして、あえて文章を書かない彼女の思いとは。原画展と併せまして、トークイベントと字のない絵本ワークショップを開催します。


最後にブックマークイヌヤマ音楽祭が入ってフィナーレとなります。

他に自分のお店の痕跡本展も協賛イベントとして関わります。


現在、このような形で動いています。

個人的には、読んでない本大賞が一番楽しみにしておりまして、これがこのブックマークイヌヤマだからこそのイベントキモだと考えております。

一箱含め、頑張っていいイベントにしようと思っておりますのでお見守り下さい。どうぞよろしくお願い致します。


サイト

http://bookmarkinuyama.jyoukamachi.com/


なお、五っ葉文庫さんには、不忍の春の一箱古本市で、高遠広島に続き、「痕跡ツアー」をやってもらう予定です。いまのところ、5月2日(日)予定。何も起こらない状況でも話題を造り出す香具師というか錬金術師みたいな男ですから、一緒に歩くときっと面白いですよ!(ちょっとうるさいけど)詳細は2月中に発表しますです。


それにしても、この古沢くんとか、ブックオカ生野さんとか、火星の庭の前野さんとか、次から次へアイデアダダ漏れする人たちを集めてシンクタンクをつくったらいいんじゃないの? 座長往来座瀬戸さんで、ぜひ。


みずのわ出版からお知らせ。〈東京堂書店〉でトークです。


「島―瀬戸内海をあるく 第1集 1999-2002」刊行記念

斎藤潤さん トーク&サイン会写真で語る瀬戸内の島々」


日時 2月13日(土)15〜17時(開場14:45)

場所 東京堂書店神田本店 6階

東京都千代田区神田神保町1-17(地下鉄神保町下車徒歩3分。すずらん通り)

参加方法 要予約。参加費500円


2000年2月刊の季刊『しま』180号から11年続く好評連載「瀬戸内海の今を歩く」の、1999〜2002年取材分12篇(『しま』180〜194掲載)を収録した『島―瀬戸内海をあるく 第1集 1999-2002』(みずのわ出版)の刊行を記念して、日本離島センターの『SHIMADAS』、季刊『しま』編集長三木剛志さんをナビゲーターに、斎藤潤さんのトーク&サイン会を開催します。変わりゆく瀬戸内の島の暮しを記録した写真を映写しながらトークを進めて戴きます(瀬戸内海以外の島の写真もあわせて映写いたします)。ぜひご参加ください。


o 参加ご希望の方は、東京堂書店まで電話(03-3291-5181)またはメール(tokyodosyoten@nifty.com)にて、件名「斎藤潤さんイベント希望」・お名前電話番号・参加人数、をお知らせ下さい。

o 開催前日(2月12日)以降は、メエルではなく、東京堂書店電話03-3291-5181)まで、お電話にてお問合せください。


[著者]斎藤潤(さいとう・じゅん)

昭和29年岩手県盛岡市生まれ。島、旅、食、船、自然環境産業史、農林水産業テーマ執筆をしているフリーライター。季刊「しま」(日本離島センター)の他に、「コーラルウェイ」(JTA)、「サライ」(小学館)、「ノジュール」(JTBパブリッシング)、「島へ。」(海風舎)、「中国新聞」などに執筆。著書は、「しま」連載をまとめた最新刊の『島―瀬戸内海をあるく 第1集 1999-2002』(みずのわ出版)、『日本《島旅》紀行』『沖縄奄美《島旅》紀行』『旬の魚を食べ歩く』『東京の島』『トカラ列島』(以上、光文社新書)。共著に『沖縄いろいろ辞典』(新潮社)、『島・日本編』(講談社)などがある。平成22年1月には屋久島・トカラ・奄美紀行文『島で空をみていた(仮)』(アメーバブックス新社)を発刊。

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2010-02-06 sumus、谷根千、アートタイムズ

朝10時前、仕事場に大きな荷物が宅急便で届く。『sumus』第13号(まるごと一冊晶文社特集)だ。付録晶文社図書目録1973年版に合わせて、新書判の上下がちょっと長いサイズ。これまでの号と違うサイズなので、全号並べていた読者はちょっと戸惑うかも。表紙には犀のマークがドーンと。一色ということもあり、平積みよりも棚差しにして置きたいたたずまい。そこが晶文社っぽい。パラパラめくって、どのページからでも読みたくなる。図版もたくさん入っています。


ぼくは、「晶文社営業部と中村勝哉社長 島田孝久さんインタビュー」の聞き手・構成を担当しました。『老舗の流儀』のときに、『植草甚一スクラップ・ブック』について、元晶文社営業部長島田さん(現NTT出版)に取材し、そのとき出たハナシが面白くて、いつか改めて聴きたいと思っていました。なので、今回の晶文社特集はちょうどいいタイミングでした。また、元晶文社高橋さん、目春さんに協力をお願いし、社内に保存されていた新聞雑誌広告スクラップブックをお借りするとともに、インタビューにも立ち会っていただきました。晶文社の営業や中村社長についての貴重な証言ですが、ぼくとしては、1970年代の新刊書店(とくに地方の)の雰囲気が感じ取れるお話が興味深かったです。


到着した分から20部を、12時に〈古書ほうろう〉に納品しています。東京では〈東京堂〉ほかで販売しますが、納品まであと数日かかるようです。なので、東京ではほうろうが初売りになると思います(いや、京都の〈善行堂〉でも夕方販売開始なので、全国初かも)。土日に不忍ブックストリートに遊びにいらっしゃる方は、ほうろうにお立ち寄りください。


ほぼ同じ時間に、亜紀書房からも宅急便。昨年2月に刊行した『ベスト・オブ・谷根千』の増刷ができました。固有名詞など最小限の訂正を入れています。品薄になっていたので、増刷はありがたいです。


ほうろうに行ったときに、『アートタイムズ』第5号を買った。800円(税込)。特集は「野毛版 平岡正明葬送パレード」。個人通信『Monthly Takamitsu』第148号にこの特集が紹介されていて、読みたいと思っていた。平岡正明は「見繕ったり、見立てたり」(美濃瓢吾)するのが得意で、「実力と技術経験と才能に裏付けされた自分勝手さを、時に誤爆を承知で叩きつける」書き手で、読み手の感情をゆさぶる力はスゴかった。ただ、つねに感性が先に立つ文章だったから、こちらの体調が悪いときにはどうも受け付けないところもあった。全著作のうち、読んでいるのは20冊ぐらいかなあ。この特集では、平岡正明と全身で付き合った人たちの追悼文がたくさん載っている。写真も素晴らしい(とくに19ページの野毛の街で舞踏する平岡写真は、幻想的でさえある)。責任編集福田豊は、野毛の〈萬里〉という中華料理屋の主人で、その萬里の中華ランチについて、平岡正明が書いた文章が再録されていて、これがまたイイ(編集後記には、この文章につながるエピソードも)。平岡編集していたタウン誌『ハマ野毛』の全目次も掲載。


アートタイムズ』は伝説の呼び屋・神彰が発行していた雑誌で、神の評伝を書き、サーカスなどの芸能の仕事をしている大島幹雄さんが2006年に復刊したもの。これまで手にする機会がなかったが、なんとも素敵な雑誌だ。バックナンバーを入手しようと思う。ちなみに、大島さんのサイトデラシネ通信」のことを、『彷書月刊2001年9月号で書いています。

http://homepage2.nifty.com/deracine/index.htm


4時頃に出て、郵便局日暮里図書館。風が強くて、自転車がなかなか前に進まない。昨日休みだった根岸の〈そら塾〉(http://sorajyuku.exblog.jp/)へ。古民家を利用してのアートスペースとのこと。鶯谷駅から徒歩で6、7分、路地の奥なので初めてのヒトは判りにくいかも(以下に行き方があり。http://blog.bangobooks.com/shop)。戸をあけると、二階から男性が下りてくる。ココで昨年秋から古本を売っている〈バンゴブックス〉(http://blog.bangobooks.com/)のTさんだった。


1階は絵の展示が主で、本は20、30冊ぐらい。「2階にも本がありますよ」というので、急な階段を上って2階へ。二間の壁際に本が並んでいる。猫の本、晶文社本、江戸東京本、タバコの本、食べ物の本といったところが目に付く。古書展で見かけるようなクロっぽい本が多い。あとで聞くと、古書組合の文京支部に入っており、毎日のように市場に仕入れに行くそうだ。道理でしっかりした本が多かった。パソコンの前に座っているのは奥さんで、二人ともオヨちゃんのことはよく知っていると話していた。福富太郎編『伊藤晴雨自画自伝』(新潮社)1600円、を買う。これからは、このスペースでイベントもやっていきたいと云っていたので、今後に期待します。「古本屋ツアー・イン・ジャパン」(http://blogs.dion.ne.jp/tokusan/)にもオススメしたい。〈バンゴ〉さんは、谷中の〈間間間(さんけんま)〉でも今日から店内で古本の箱を置いているそうです。

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2010-02-05 「出版者」ワークショップを始めます

6月から〈シアターイワト〉で、こんなワークショップを始めることになりました。


ひょうげん塾

出版者になろう!


一人だって本は出版できる。本(書籍)の企画から編集制作流通までをトータルに行なう出版者」になることをめざし、本とは何かを考えながら、新しいかたちの本づくりを実践します。

講師南陀楼綾繁ライター編集者) http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/


【このワークショップでやること】

1「本の世界のこれまで」を知り、「これからの本のかたち」を考えます。

2 一方的に話を聴くのではなく、参加者全員の知恵と経験を分かち合う場にします。

3 出版現場にいる人や、発想のヒントになる活動をしている人をゲストにお呼びします。

4 1人、あるいは1グループが、企画から流通までを含めての本づくりを実践します。

5 もちろん販売までやります。


【参加資格

年齢・職業を問いません。


【期間・日時・場所・参加費など】

2010年6月より毎月2回 日曜日13時〜16時頃

参加費 3,500円/1回

6月は6日/20日です。

場所 神楽坂シアターイワト 2階ワークスペース

新宿区岩戸町7番地 http://www.theatre-iwato.com/


お問い合わせ/お申し込みはいずれかにメール下さい。

haru@jazz.email,ne.jp 平野公子

kawasusu@nifty.com  南陀楼綾繁


※お申し込みの際に本づくりへの希望がありましたらお知らせください。

※ちなみに自費出版自分史の講座ではありません。お間違いなく。


「企画から流通までを含めての本づくり」とは大きく出たもんだと、われながら思いますが、これまで「出版社→取次→書店」というルートを前提としていた出版世界にも、小グループによる出版や、取次だけに依存しない流通を行なっている出版社が現れてきています。とすれば、個人による出版にも、もっといろいろな可能性があるんじゃないか。それを考え、実現できることがあればやってみたいのです。


もちろん、私が伝えられることなんか、ほんの少しのことでしかありません。私が解決策を示せない疑問・問題がたくさん出てくることでしょう。だけど、時間をかけて考えたり、実験してみることで、突破口が開けるかもしれません。もしくはゲストできてくれた人が思いがけないヒントをくれるかもしれません。逆に、参加者のみなさんが私やゲストにヒントを与えてくれることも多いはずだと思います。


参加資格は不問ですが、出版現場にいる人が1人でも2人で来てくれると嬉しいです。その人たちには、これまで自分出版業界で培ってきた経験をほかの参加者に分けてほしいです。その代わり、出版業界の中にいては生まれてこないアイデアを一緒に考えていきたいと思います。


このワークショップでつくるのは、本(書籍単行本)であり、雑誌ではありません。たぶん、参加者が分担して一冊の雑誌をつくるというやり方をすれば、きっと面白いものができるでしょう。でも、それは想像ができてしまうことです。また、私はこれまで、ミニコミフリーぺーパーをつくったり、人のつくったものを紹介してきましたが、このワークショップでは、これらのものをつくりません。すでにつくって、読者に届けている人がたくさんいるからです。一人あるいは数人のグループが「出版者」となり、一冊の本の内容についても、装丁についても、販売についても、最後まで責任を負う。そういう本づくりをやってにたいと思います。


もちろん、時間がかかります。イワトの平野公子さんとは「2年で実際に本ができたらいいね」と話しています。数回参加して「これで判った」ということならやめてもかまわないし、途中から参加するのでも構いません。ただ、一方的に話を聞きたいという人はお断りします。


まだ、アウトラインを決めただけで、具体的な内容・スケジュールはまったく見えていません。それでも、自分でもつくりたい本があるとか、面白そうだからやってみたいという人がいたら、ご連絡ください。人数の上限は決めてませんが、せいぜい12、13人でないと、何かを一緒に勧めるのは難しいと思います。つねにお互いの考えややっていることが伝わるワークショップにしたいと考えています。


イワトのブログ http://blog.livedoor.jp/bzbz60/

ひょうげん塾のサイト http://www.hyogen-iwato.com/


【追記】3月15日現在、5人がエントリー、1人が保留です。上限は12〜13人の予定です。

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2010-02-04 助っ人さん募集してます

しのばずくん便り」に一箱古本市助っ人さんの募集告知が載りました。

http://d.hatena.ne.jp/shinobazukun/20100204/p1

毎年云っていることですが、一箱古本市を運営している実行委員は十数人しかいません。そのため、当日までに発生するさまざまな作業は、助っ人さんの力なしではこなせません。手伝ってくださる方が多ければ多いほど、一箱古本市をよりよいものにできると思います。また、助っ人さんが集まる場は、本の話が自然にできるいい機会でもあります。まだ迷っている人、GWの予定が決まっていないという方も、気軽にご連絡、問い合わせください。


ちなみに、2月17日(水)は恒例「不忍ブックストリートの茶話会」があります。この日は根津教会の島さんのお話がありますが、それ以外の時間はブックストリートや一箱についての雑談が飛び交います、助っ人に応募する前に様子が見たいという方は、この日、顔を出してみてはいかがでしょう。どなたでも参加できます。

http://d.hatena.ne.jp/shinobazukun/20100114/p1


完成が待たれる『sumus』第13号・晶文社特集ですが、6日(土)は〈善行堂〉で先行発売とのことです。直販書店での発売は9日(火)のようです。同人分としてぼくのところに届く分は、そのまま〈古書ほうろう〉に持っていくので、ひょっとしたら都内での初売りはほうろうになるかも!? といっても、たぶん1日早いだけですが。

http://d.hatena.ne.jp/mizunowa/20100205


遠藤勁ネイチャープロ編集室編『HEART-FULL 自然のなかのハート』(PHP研究所)届く。サンゴ礁、氷山、雲、発破、昆虫火星などのなかに見えるハートマーク撮影した写真集。「ハート図像学」は遠藤さんが追い求めるテーマのようだ。刊行記念に、2月6日(土)、千駄木〈ペチコート・レーン〉でアコーディオンライブあり。くわしくはこちら。

http://www.yanesen.net/topics/detail.html?id=97


『雲のうえ』第12号の特集はタコ(表紙の写真)ではなく、「海よ、波よ、魚よ」。北九州高等学校の「魚部」のハナシがいい。


月曜からずっと仕事場に閉じこもって、「小説検定」の資料読み。1日に4冊も5冊も読むので、ときどきストーリーがごっちゃになる。火曜日の午後は気分転換浅草に行き、〈浅草中映劇場〉で、ジョエルイーサン・コーエン監督バーン・アフター・リーディング》(2008・米)、ダーレン・アロノフスキー監督レスラー》(2008・米/仏)の2本立てを観る。前者のバカっぽさと、後者のどうしようもなさ、どちらもとても好きだ。《バーン〜》のエンディングで流れる、The Fugs[CIA MAN]が最高。



今日は朝から原稿にかかり、2時までには終わる。バイク便に資料を引き渡し、心休まる。ちょっと本を読み、6時前に池袋へ。しばらく仕事に関係のない本を買わないようにしていたので、書店を覗くのが楽しい。〈リブロ〉で、佐々木譲『北帰行』(角川書店)、寄藤文平『ラクガキマスター』(美術出版社)などを買う。1階の人文フロアで、『みすず』の読書アンケート特集を見つける。待ち合わせまで時間があるので、棚をじっくり眺め、朝倉喬司戦争の日々 天皇から娼婦まで、戦時下日本の実況ドキュメント』上・下(現代書館)、佐川美加『パリが沈んだ日 セーヌ川洪水史』(白水社)など読みたいものが見つかったが、いつ読めるか判らないので買わずにおく。


ジュンク堂〉に移動し、西村賢太『随筆集 一私小説書きの弁』(講談社)、鳥飼否宇『このどしゃぶりに日向小町は』(早川書房)を買う。ココで、ビレッジプレス五十嵐さん、山川直人さん、保光敏将さんと待ち合わせ、近くの〈味好屋〉へ。昨年末にマメちゃんに連れてきてもらった店。意外に空いていて、座敷に座れた。あとから岸川真さん来る。『雲遊天下』101号の船出を祝う飲み会雑誌のことから、音楽映画、詩などいろんな方向に話が飛んで、尽きない。焼酎のお湯割りを何倍もお代わりして、酔っぱらってしまった。店のおばちゃんに、ぼくだけ「お父さん」と呼ばれてしまう。気が付いたらもう終電が終わっていて、タクシーで帰ることにして、1時過ぎまで腰を落ち着ける。

 

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2010-02-01 徳島〈創世ホール〉で今野勉講演会

ウェルかめ》でごく一部に徳島ブームが来ている昨今ですが、毎年、ワンアンドオンリーな人を招いている徳島県北島町の〈創世ホール〉で、今野勉さんの講演会が開催されます。今野さんの『テレビ青春』(NTT出版)は昨年のベストとして挙げたい、メディア草創期のワクワク感あふれる回想録でした。その今野さんの話がナマで聞けるのはスゴイ。企画者はもちろん、館長にして『ハードスタッフ編集行人小西昌幸さん。きっと展示にも気合が入っているでしょう。行きたいなあ。


今野勉講演会「わがテレビ青春記〜テレビディレクター50年」


日 時:2月21日(日) 14時半から

会 場:北島町図書館創世ホール

〒771-0207

徳島県板野郡北島町新喜来字南古田91

TEL.088-698-1100 FAX.088-698-1180

3階多目的ホール

入場料:無料

講 師:今野勉(こんの・つとむ 演出家脚本家

    テレビマンユニオン取締役副会長七十三歳)


この催しは、テレビ草創期、未踏の荒野を切り開き、苦闘と試行錯誤の中で、心揺さぶ映像を送り続けた開拓者達の物語である。『七人の刑事』『遠くへ行きたい』など数多くのテレビ番組を手がけた伝説テレビディレクター今野勉が自らの足跡をたどる。合わせて、近年相次いで天国に旅立った盟友、萩元晴彦、佐々木守実相寺昭雄、村木良彦たちの仕事と交流を万感込めて熱く語る。感動必至!多数ご参集下さい。


『新菜箸本撰』第7号届く。鉄橋から石橋への建て替え101年めを記念しての心斎橋特集。相変わらず、珍しい図版と読みごたえのある論考で構成されている。「心斎橋行進曲考」の毛利眞人さんとは二度ほど飲んだことがある。今年春に講談社から新著を出されるようだ。毛利さんは上野桜木市田邸でSPレコードコンサートをやられたことがあるが、旧安田邸にも立派な蓄音器があるので、こんどぜひレコードコンサートをやっていただきたい。新刊に合わせて、いかがですか? 毛利さん(見てないか)。

毛利眞人毛利眞人 2010/02/01 20:05 有難うございます!安田邸は素晴らしい建物でコンサートの環境としては理想的です。蓄音機も1910年代の高級機ですし、可能でしたら是非したいです!まずは上梓の詳細が定まらないと、ですが。

kawasusukawasusu 2010/02/01 22:02 わー、読んでくださってたんですね。さっそくありがとうございます。今年春には蓄音機のある洋間でコンサートもやるんですよ。刊行予定が決まったら、企画しますので是非ご連絡くださいませ。

毛利眞人毛利眞人 2010/02/01 23:33 暫くはてなをお留守にしていたのですが舞い戻ったところでございます。安田邸は音楽活用に積極的なんですね、蓄音機も修繕済みという腰の入れように驚きました。委細決まりましたらご連絡いたします。

小西昌幸(徳島)小西昌幸(徳島) 2010/02/03 07:49 ■PRご協力ありがとうございます。昨年12月に東京入りした折に、テレビマンユニオンを表敬訪問し今野さんと打ち合わせをしました。その際、今野さん、萩元晴彦さん、村木良彦さんそれぞれの映像作品を講演の中で5分間程度ずつ上映したいというお申し出がありました。映像の個性・特性は言葉では説明しづらい面があるので短時間でも雰囲気を知ってもらおうというご意向です。その上映作品が昨日(2月2日)確定しました。今野作品の「土曜と日曜の間」、萩元作品の「あなたは…」(寺山修司さんと組んだ作品)、村木作品の「わたしの火山」の3つです。映像素材は今野さんが徳島入りされるときに直接持参されます。今野さんの講演会は貴重な催しになると思いますので、しっかり取り組んで充実した内容にするべく、今から武者震いをしています。

小西昌幸(徳島)小西昌幸(徳島) 2010/02/03 08:22 ■スミマセン。今野さんの映像作品の題名は、正しくは「土曜と月曜の間」です。訂正します。

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