ナンダロウアヤシゲな日々

◎この日記は、ライター・編集者の南陀楼綾繁が書いています。
◎新刊『町を歩いて本のなかへ』(原書房)発売中です。
◎著書『一箱古本市の歩きかた』(光文社新書)、『谷根千ちいさなお店散歩』(WAVE出版)、『小説検定』(新潮文庫)、『ほんほん本の旅あるき』(産業編集センター)、『路上派遊書日記』(右文書院)、『ナンダロウアヤシゲな日々』(無明舎出版)、『老舗の流儀 戦後六十年あの本の新聞広告』(とうこう・あい監修、幻冬舎メディアコンサルティング)、編著『チェコのマッチラベル』(ピエ・ブックス)、共著『ミニコミ魂』(晶文社)。
◎ご感想・ご連絡は南陀楼綾繁 まで。
◎「不忍ブックストリートの一箱古本市」は毎年春に開催します。
詳細は不忍ブックストリート公式ホームページもしくは、しのばずくん便りをご覧ください。
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2010-08-30 金沢に行ってきた(その3)

昨夜はまた3時ごろに目覚めてしまい、ちょっと本を読んだり、仕事メモをとったりして5時まで起きていて、朝寝過してしまうという例のパターン近江市場で朝飯と思っていたが、諦めてホテルバイキングそれからタクシーで長土塀二丁目の〈金沢文圃閣〉へ。自動車の販売所に隣接しているが、そのガレージが均一棚になっている。コレは前来たときはなかったな。まずその均一から見て、新潮文学アルバムのバラや平野威馬雄ヒューマノイドについてのマジメな話』(平安書店)、福岡隆人間松本清張』(大光社)、金子和弘『ヤング強奪商法』(ワニの本)などを。どれも200円なら安い。『ヤング強奪商法』(1976年)には「独身貴族の金脈を掘れ」というサブタイトルがあり、いまでは大手になっている企業チェーン店の出発点が描かれているようだ。面白そう。


店内に入り、普通のA5サイズになった『洋酒天国』第51号(『新青年』の思い出を横溝正史らが書いている)300円、横山政男ほか『朝日新聞記者の証言4 学芸記者の泣き笑い』(朝日ソノラマ)400円、を買う。相変わらずいいセンスの棚だなあ。本を見てると、ラジオからあうん堂さんの声が聴こえてくる。地元ラジオで昨日の一箱古本市について話しているのだ。アナウンサー女性も会場に来たようで、雰囲気をよく伝えていた。


勝井さんがやって来て、車に乗せてもらって出発。スーパー古本コーナーがあり、以前、文圃閣さんに連れていってもらったが、最近そこがリニューアルして広くなったというので、寄ってみる。100円コーナーが半分以上で、300円、500円もある。100円本は何も表示がなく、300円、500円はその値段のシールが裏表紙に貼られているという、アバウトな値段表示。勝井さんが財布を忘れて家に取りに帰ったこともあり、隅々までじっくり見る。佐野繁次郎装丁源氏鶏太停年退職』(朝日新聞社)、朝日新聞学芸部編『戦後芸能史物語』(朝日選書)、山崎今朝弥『地震憲兵火事巡査』(岩波文庫)など100円なら買っておきたいもの多し。先日別のところで買った幸田文『驛』(中央公論社)の函入り美本を500円で見つけ、やったと思い、レジに並ぶと、おばさんがほかの本がすべて100円だったので勘違いしたのか、それとも表表紙と裏表紙を間違えたのか、100円で打ったので、一瞬良心がとがめるが、そのまま受け取って出る。まあ、金沢土産とありがたく受け取っておこう。


そこから能登に向かって、30分以上走る。県立看護大学の横を入り、造成中の宅地一角にちょっとシャレた一軒家がある。これが〈茶房山猫文庫〉(http://www.yamanekobunko.info/)というブックカフェで、勝井さんは気に行って何度も来ているそうだ。店は二階にあり、3つのスペースにテーブルが5、6席あり、おおきな本棚が二つある。本は店主が読んだ本を並べていて、すべて販売している。料理自然食志向のメニューで、きのこツナパスタを食べる。コーヒーが美味しい。本はすでに持っている本が多かったが、勝井さんが見つけてくれた『鶴彬 こころの軌跡』(『死ねフロント』別冊)300円、を買う。昨年つくられた鶴彬の伝記映画パンフレット。「手と足をもいだ丸太にしてかえし」などの反戦歌人・鶴彬は、この店のある河北郡高松町の出身なのだ。


そこから内灘に向かって走る。勝井さんの話では、白山山麓に以前、〈古本ココ〉なる古本屋があり、おたくっぽい青年おニャン子クラブをかけながら店番をしているという。いまどきなぜ、おニャン子? けっこうイイ本が見つかるというので、期待していたが、着いたら店が消えていた。ざんねん。車中で勝井さんと本の話がたくさんできて楽しかった。本好きの人は多いし、編集好きな人もいるが、本好きでかつ編集好きという人はそうはたくさんいないので、勝井さんと話していると、「こんな本がつくりたい!」という意欲を刺激されるのだ。最後小松空港まで送ってもらうが、途中眠くなってうとうとしてしまい、申し訳なかった。


チェックインし、20分遅れで飛行機が出発。東京に帰って来たのは、7時半ごろ。さすがに疲れたし、腰が痛いので存分に歩きまわれなかったが、充実の金沢滞在だった。金沢一箱古本市は次回9月16日(日)で、以降も定期開催されるようなので、来年あたり、また参加できたらいい。


ウチに帰ると、校了日に通信トラブルがあり発行日が遅れた(校了日に原稿をやり取りしたので、よく知っている)『彷書月刊9月号が届いていた。特集は「総目次1985-1996 前編」。目的の特集や記事を見つけるのに、いつもバックナンバーをひっくり返していたので、この総目次は大変ありがたい。ぼくが最初に書いたのは1995年1月号の宮武外骨特集だが、これは目次に署名がなく、1995年8月号の映画館特集に本名で寄稿している(同じ特集に、内藤誠山崎範子唐沢俊一福間健二ほかが寄稿)……なんてことも、一発で判る。次号は自分が連載した時期に重なっており、便利なのは云うまでもない。しかし、あと2号がどんな特集になるのか楽しみにしていただけに、目次で埋まってしまうのはちょっと惜しい気もする。ぼくの連載では、台北の〈胡蝶書坊〉を紹介。さて、ラストはどうしようか?


もう一冊、大村彦次郎荷風ケン 夏彦がいた 昭和の文人あのひこの日』(筑摩書房)を送っていただく。タイトルからこの三人の評伝かと思ったら、違うんだな。この三人を含む作家たちのエピソード集。いわば大村版「ちょっといい話」だ。この本はきっと、舐めるように読むだろう。

古ツア古ツア 2010/08/31 09:50 ご無沙汰しております。金沢行、興味深く拝読しました。私がもう一年以上金沢に行っていないのもありますが、別方向の金沢古本屋事情がとてもまぶしいです!特にスーパーの古本屋!亀鳴屋さんの案内というのも羨ましい限り!金沢、改めて行きたくなりました。

kawasusukawasusu 2010/08/31 10:21 金沢でも古ツアさんの勇名はとどろいており、「あそこには来ていた」「ここはまだみたい」などと話すヒトがいましたよ。亀鳴屋さんの話では、能登にはクリーニング屋と兼業の古本屋が何軒かあるということで、古ツアさんで知った亀有の店を思い出しました。ぜひレポートしてください。

okatakeokatake 2010/08/31 11:10 詳細な金沢レポート、堪能しました。文圃閣、オヨヨ、龜鳴屋ほか、オールキャストで東宝の喜劇映画みたいです。「彷書月刊」いよいよラストですね。旅の終りのようで、ちょっと淋しく、ちょっと気分が高揚しています。

kawasusukawasusu 2010/08/31 21:45 岡崎さま、コメントどうも。久しぶりに行く街で、何か変化があると、それだけで楽しくなります。「彷書月刊」、ほんとに終わりなんですね。岡崎さんよりは短いですが、私も10年近く連載させてもらったので、休刊後は生活の一部が削り取られたような気になりそうです。

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2010-08-29 金沢に行ってきた(その2)

昨夜は12時過ぎに眠るが、3時ごろに目が覚めてしまい、寝なおしたのは5時頃。目が覚めたら9時すぎていて、急いで出かける。バスが判らず、タクシーで主計町(かずえまち)へ。昨日打ち上げで行った店の裏側に細い道があり、茶屋街になっている。主計町という地名地名変更でいちど消滅したが、1996年に復活した。これは全国初の旧町名復活なのだとか。その入り口にある源法院というお寺が、今回の一箱古本市の会場。小さなお堂で境内も狭いので、半分は前の道に出店する。ブースには箱ではなく、木の枠が置かれている。これは、どこかの店が駅弁フェア用につくったものを借りてきたのだという。ぼくと千駄木不思議〉だけは、「一箱古本市専用箱」で参加する。


店主は16組で、金沢氏を中心に、輪島市珠洲市から参加している。富山県高岡市から参加した「上関文庫」さんは、以前東京に住んでいて、2006年秋の一箱古本市に「古本すなめり」の屋号で出店し、「古書ほうろう賞」を獲得した人。実家のある高岡市店舗を開こうと、古書組合に加盟して頑張っているようだ。また、同じ2006年秋に参加し、「南陀楼綾繁賞」を差し上げた「BOOKRIUM」さんも店主として出ている。輪島市から参加の「September Books」さんはあうん堂自分の本を置いていた人で、桂牧さんのお知り合い。以前、『彷書月刊』の連載であうん堂さんを取材したときに一言触れたが、お会いするのは初めて。


まだ10時前だというのに、すでに日差しギラギラ。場所によっては直射日光が照りつけてくる。ぼくは主催者の配慮で、お堂前の陽の当らないスペースに出させてもらったが、風が通らないので暑いあつい。10時にスタート。何人かが境内に入って来て、箱の前に立つが、なかなか本を手に取ってくれない。金沢のヒトはシャイなのかな。しばらく売れないので焦っていると、昨日のトークに来た人が連続して買ってくれる。12時すぎに近くの〈禁煙室〉という名(だけど店内はぜんぶ喫煙席)の、昔風の広い喫茶店で、生姜焼き定食を食べる。後ろの老婆二人が、知り合いに浴びせかける悪口を居心地悪く耳にしているうちに、寝不足から少し眠りこんでしまった。また会場に戻る。お客さんに話しかけたり、「ちょっと割り引きますよ」と云ってみると、それなりに売れてゆく。4時前になってもけっこう覗いている人がいた。「古本けものみち」の売り上げは約1万8000円。往復の宅急便代を考えると、あと5000円売れてほしかったが、ぜいたくは云うまい


他の箱も見て回ったが、あまり買わず。御夫婦とお子さんで参加していた「古本万歩計」さん(http://dixit.exblog.jp/)で、幸田文『月の塵』(講談社文庫)を200円で買ったぐらい。この箱は日本文学文庫がいい感じに揃っていた。今回は賞のプレゼンター要請されなかったが、南陀楼綾繁賞は古本万歩計さんに差し上げたい。飲み会に参加されなかったので、賞品をお渡しできなくて残念なり。


荷物をまとめてお寺に置かせてもらい、終わりごろに来てくれた金沢のひとり出版社「亀鳴屋」(http://www.spacelan.ne.jp/~kamenaku/)の勝井さんと、歩いてすぐの〈あうん堂〉へ。あとから「BOOKRIUM」さんも加わり、古本談義。亀鳴屋のできたばかりの新刊、外村彰・荒島浩雅・龜鳴屋編『したむきな人々−近代小説落伍者たち−』(税込2300円)を見せてもらい、すぐに買う。同じシリーズの『ひたむきな人々−近代小説情熱家たち−』は大学テキストということで、メジャー作家ばかりだったが、本書は思いっきり偏っている。13人中半分以上は名前を知っていたというので勝井さんにホメられたけど、名前聞いたことがあるだけで、作品読んだ人は3人しかいない。なにしろ、武田豊、高瀬文淵、安成二郎熱田五郎、藤浦洸那須辰造井上立士、埴原一亟、椎名頼己、榊山潤、安久昭男、網野菊子、伊藤茂次ですからねえ。全員読んだことがあります、という人は、ちょっとヤバいかもしれぬ。表紙イラストは前冊と同じく、グレゴリ青山さん。グレゴリさんのダークな感じのイラスト、とても好きです。


そうこうしているうちに6時になり、勝井さん、September Booksさんと、歩いて打ち上げ会場へ。〈テグ〉という焼肉屋の二階で、靴を脱いで上がる前におしぼりを渡され、ビールを注文する。座敷には店主、スタッフ十数人がぎっしりと詰まる。料理はどれもウマく、とくにシロがコリコリして絶品だった。ビールチューハイが進む。自己紹介して、今日感想を話し合ってると、たちまち時間が過ぎる。あうん堂さんに云われて、一箱古本市画像プリントされたウチワ3枚にサインしていたのだが、この場で、書いた言葉を読み上げられて、恥しい思いをした。


9時ごろに散会となり、金沢駅に向かう「上関文庫」さんとタクシーに。途中で彼を誘って、近江市場近くの〈Jazz Spot 穆然(ぼくねん)〉に寄ってみる。細長い造りで、手前にカウンター、奥に長テーブルがある。ウィスキーのソーダ割りを飲みながら、富山古本事情などを聴く。来年には高岡店舗を開くそうなので、ぜひ訪れたいものだ。1時間ほどで切り上げ、上関さんと別れて、ホテルまで歩くとすぐ近くだった。

石海月石海月 2010/08/31 22:59 こんにちは。september books/I畑です。先日はお逢い出来て楽しかったです。
テグに向かう時にちょっとお話した(金沢在住らしい)山上たつひこ氏の事で一つ。アノこまわり君が突然「金沢東山の焼き肉屋○○のxxは絶品です」と言うシーンを今も覚えてるんですが、今思うとそれは”テグのシロ”の事だったのでは?と思っています。あと こまわり君が突然「輪島の朝市ばあちゃん」に変身するといった事も有りました(笑)。しょーもないコメントで失礼しました。ではまたどこかで。

kawasusukawasusu 2010/08/31 23:55 こんにちは。お名前は前からうかがっていたので、お目にかかれてよかったです。〈テグ〉はイイ店でしたね。こまわりくんがテグのことを云っていたら、面白いですね。ちなみに、山上氏には「能登の白クマうらみのはり手」という漫画もあります。なんて秀逸なタイトル!

古本万歩計古本万歩計 2010/09/11 20:42 こんばんは、古本万歩計です。先日の金沢での一箱古本市では、少しだけでしたがお話させていただきありがとうございました。また、本の方も買っていただきありがとうございました。懇親会に参加していれば、もっといろいろとお話を伺うことができたのではないかと今更ながら残念に思っております。
あれからもう2週間経ちましたが、今月末の第2回目にも出店することになりました。またいつかお会いできる日を楽しみにしております。

kawasusukawasusu 2010/09/11 21:25 古本万歩計さま。一方的に南陀楼綾繁賞をお贈りさせていただきました。賞品なしで済みません。次回も参加されるんですね。どんな本出されるか楽しみです。いずれまた、一箱古本市に合わせて金沢に行きたいと思います。あ、ブログも拝読しています。イイ本買ってるなーと思ってます。では。

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2010-08-28 金沢に行ってきた(その1)

昨夜もいつものごとく夜眠れず、《金曜JUNK バナナマンバナナムーンGOLD》を聴き、さらに本を読んでからやっと眠れた。と思ったら、目覚ましがなり、出かける。羽田空港から小松空港まではぐっすり眠った。小松空港からのバスで、金沢駅直行に乗ってしまったが、香林坊経由のに乗るべきだった。で、金沢駅から巡回バスに乗り、香林坊で降りて、竪町商店街へ。金沢東京と同じぐらいカンカン照りで、暑い


オヨヨ書林〉に着き、中に入ると、その広さに驚く。客も4、5人入っている。別の店みたいだ。奥に帳場があり、オヨちゃんがいた。棚をひとめぐりしたが、東京の頃と比べてかなり安くなっている。前に扱っていた本は、半額から三分の一になったという印象だ。500円という値付けは昔のオヨヨではあまり見なかった。挨拶だけのつもりだったが、すっかり熱中してしまい、小沢栄太郎先祖モリエール』(講談社)500円、木村二郎ニューヨークのフリックを知ってるかい』(講談社)500円、『季刊メディアレビュー』1、2号、各200円、『月刊タウン』第5号、300円、を買う。いきなり荷物が増えてしまった。


オヨちゃんに教えてもらい、ラブロというビルの裏に広がる「新天地」に行ってみる。飲み屋やバーが並ぶ「金沢ゴールデン街みたいなとこ」(オヨちゃん談)で、その入り口に〈三晃〉という定食屋がある。麺類から定食まで、ごくフツーのメニューばかりだが、妙に落ち着く。ビールを一本飲み、うな丼を食べる。バス武蔵が辻で降り、近江市場入り口にある〈近江町いちば館〉へ。数年前に近江市場再開発で整理しなおされたときにできたビル。この4階が今回のトーク会場になっている。


トークのお相手の「カナザワ映画祭」の小野寺生哉さんと会い、1階のカフェで打ち合わせというか雑談。なぜか塩山芳明さんの話など。会場に戻ると、お客さんが集まりはじめている。3時過ぎにトーク開始。まず、ぼくが例によって一箱古本市やブックイベントについて話し、そのあと小野寺さんに「カナザワ映画祭」のことを聴いていく。あの思いきったプログラムがどんなやり方で実現していくのかが判って面白かった。「映画マニアじゃなくて、なんとなく面白そうと思ってくれる人に向けた映画祭にしたい」という心意気がいい。今回の映画祭9月17日(金)〜24日(金)で、テーマは「世界怪談大会」。世界プリントが2本しかないという、ほんとに怖い映画無料で野外上映するオープニングをはじめ、すごいプログラムが山盛りだ。

http://www.eiganokai.com/


最後にお互い3冊ずつ紹介する。ぼくは「金沢にゆるく関わる本」ということで、以下を紹介。半村良平家伝説』(角川文庫)は能登の時国家北陸出身者が多い銭湯が悪路バティックにからむ壮大なウソ話。半村の〈伝説シリーズではとくに好きな一冊。また、能登から来たIさんにあとで指摘されたが、半村の母は能登出身で、戦時中に半村も疎開していたことがある。『能登怪異譚』収録の「箪笥」は能登空気をみごとに描いている、とIさんは云っていた。もうひとつ云い忘れていたが、半村は『産霊山秘録』で第1回泉鏡花賞を受賞しているのであった。次は、吉屋信子自伝女流文壇史』(中公文庫)。この中に「美人伝の一人 山田順子と私」という章がある。山田順子と云えば、金沢出身の徳田秋声をその色香で籠絡したと云われ、秋声が多くの作品に書いた女性作家。ちょうど、二人の関係をモデルにした『仮装人物』を読んだトコロだったので。これも、あとで聞いたところでは、金沢徳田秋声記念館では山田順子についての展示をやったことがあるという。さすがだ。最後は、西村賢太『どうで死ぬ身の一踊り』(講談社文庫)。作者が敬愛する作家藤澤清造七尾市の出身であることから。


トークで話せなかったことをいくつか補足。ぼくも行ったコトがあり、小野寺さんも通ったという「古本プラモデルの店」は、北陸新幹線の用地にひっかかったため、しばらく前に移転して、なぜか「古本ちゃんこ鍋の店」になっているという。カフェコーナーもあり、コーヒーを淹れてくれるのだが、前の店とおなじく店内が汚いのであまり飲む気にならない、という某氏からの情報あり。また、種村季弘エッセイで書いている、菓子屋の前にある古本屋で、ぼくがなぜか店主に説教された話をしたところ、「BOOKRIUM」さんが「小島政二郎がこの古本屋のことを、『居心地のいい店』(北洋社)で書いてますよ」と教えてくれる。


終わって、〈NYANCAFE BOOKS〉(http://nyancafe.exblog.jp/)のたなかりんださんとご主人に、車でお店に連れていっていただく。住宅街にある一軒家で、ドアを開けると居間がそのまま店になっているようなスペース。壁一面の本棚は、猫や演劇音楽などに関する本が多いかな。近所の美大生などが、道に迷いながらやってくるそうだ。冷たいお茶京都菓子をいただく。また車で打ち上げの会場へ。淺野川沿いに昔のお茶屋の建物が並んでおり、そのひとつが〈空海〉という居酒屋になっている。その二階の座敷で、小野寺さんやあうん堂夫妻、NYNCAFE夫妻、オヨちゃんと飲む。魚中心のコース料理が美味しい。東京でさんざん飲んだりイベントやったりしたオヨちゃんが、いつの間にか金沢古本屋さんに溶け込み、こうして一緒に金沢で飲んでいるのは不思議な気分。9時ごろにお開きになり、また車に乗せてもらって、ホテルへ。チェックインしてから、その辺を歩いてみるが、遅くまでやっている店はあまりなさそうで、早々に部屋に戻る。

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2010-08-24 「秋も一箱古本市」店主募集

不忍ブックストリート青秋部のブログhttp://d.hatena.ne.jp/seishubu/)で、秋も一箱古本市の店主募集要項が発表になりました。受付開始は9月7日深夜12時からです。


秋も一箱古本市、店主さんの応募要項を発表します。応募受付は9月8日(水)午前0時(=7日(火)深夜12時)からですので、お間違えのないようお願いします。

なお誠に勝手ではありますが、都合により、応募に関するお問い合わせは、8月30日(月)までにお願いします。


■[秋も一箱古本市2010][店主さん]

<秋も一箱古本市2010>

2010年10月9日(土)11:00〜16:30

*雨天の場合は、10月10日(日)に順延


天高く馬肥ゆる読書の秋、「本と散歩が似合う街」谷中・根津・千駄木で、秋も一箱古本市を行います。一人一人が「店主」となって、一日限り、一箱だけのお店屋さんを開きます。

箱の中身は十人十色。本で埋まった箱もあれば、一風変わったものを売る箱もあります。本が好き、本も好き。そんな店主こだわりの箱をたずねて、谷根千の街歩きを楽しんでください。

本と人、出会いを探して街を歩けば、ちょっぴりいいこと起こるかも。


<募集要項>

「秋も一箱古本市」で、一日店主をしてみませんか?

必要なのは、ダンボールひとつと、そこで売る本だけ。10冊以上の古本があれば、それ以外にCDやグッズ、手づくり品などどんなものを売ってもかまいません。(但し飲食物は不可です)


<募集箱数>

50箱


<応募受付期間>

9月8日(水)〜12日(日)

それ以前のお申し込みは、無効となりますので、ご注意ください。

なお応募多数の場合は先着順とさせていただきます


<参加費>

2000円

メールでのお申し込み後、指定の口座までお振込みください。参加費の振込みを以って本エントリーとさせていただきます

お申し込み後のキャンセル、返金はできませんので、予めご了承ください。


<応募の流れ>

(1)メールで応募:9月8日(水)〜12日(日)

1. 氏名

2. 屋号

3. 住所

4. 電話番号

5. メールアドレス携帯不可)

6. 参加人数(予定でかまいません)

7. どんな品揃えにするかというPRのメッセージ(200字以内)

8. ご自分サイトブログmixiのページなどがあればご記入ください(1つ)

以上の項目をご記入のうえ、不忍ブックストリート青秋部(akimo-hitohako@adagio.ocn.ne.jp)までメールでお申し込みください。

2、7は、そのまま不忍ブックストリート公式サイトにて公開し、8は、サイト上の店主一覧とリンクさせます。それ以外の情報は連絡用に使用し、外部には公開いたしません。

      ↓

(2)仮エントリー受付

青秋部より、仮エントリー受付の確認メールをお送りいたします。

      ↓

(3)参加費の振込み:9月17日(金)締め切り

確認メールに記載されている指定の口座へ、参加費2000円をお振込みください。締め切りは9月17日(金)とさせていただきます

      ↓

(4)本エントリー受付

参加費のお振込みが確認でき次第、青秋部より、本エントリー受付の確認メールをお送りいたします。


みなさまのご応募、お待ちしております!(I&N)

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2010-08-17 金沢で一箱古本市&トーク

なんと一カ月以上も間が空いてしまいました。遅くなりましたが、告知です。金沢で初めての一箱古本市が開催されます。

第1回 一箱古本市 @ 源法院 

【日 時】8月29日(日) 10時〜16時頃(雨天決行)

【会 場】源法院 境内&門前(金沢市主計町1-6)

【出店数】15箱(予定)

 

【お問合せ】

  源法院一箱古本市実行委員

あうん堂/TEL&FAX 076-251-7335

huruhonya@aun-do.info

オヨヨ書林/TEL&FAX 076-261-8339

oyoyoshorin@gmail.com

NYANCAFE-BOOKS/TEL 076-221-3644

rinda@nyancafe.com

源法院は浅野大橋そばの主計町(かずえまち)にあります。この辺は明治初期から遊郭があったところで、現在も風情のある一角です。会場が狭いため、今回は15箱と小さい規模での開催です。かなり応募があったと聞いていますが、店主になりたいという方は実行委員にお尋ねください。9月にも開催するそうなので、そちらでの参加はできるかもしれません。


公式ブログ準備中とのことで、とりあえず、ことし春にオープンしたブックカフェ〈NYANCAFEーBOOKS〉のブログをご覧ください。

http://nyancafe.exblog.jp/


なお、この前日には例によってトークをやります。

一箱古本市の歩きかた』南陀楼綾繁トークツアー

本で街を元気に!

一箱古本市が繋ぐ本と仲間のネットワーク

2005年東京谷根千ではじまった“一箱古本市”。全国に広がり、いつもの街角を、一箱の本を

中心に人と人をつなぐ場所に変えています。その魅力は誰でも気軽に参加でき、新しい出会いが生ま

れること。皆さん、金沢でも本のおまつり「 一箱古本市」がはじまりますよ!

今回はオープニングイベントとして、一箱古本市発起人の南陀楼綾繁さんにブックイベントの魅力

 を語っていただきますゲストカナザワ映画祭主催する小野寺生哉さん。

本好きの方、新しいまちづくりに興味のある方、どなたでも大歓迎です!


【日 時】 8月28日(土)15時〜17時(開場:14時半)

【会 場】 金沢近江町交流プラザ近江町いちば館4F(金沢市青草町88番地/076-260-6722)

定員/50名

【料 金】 入場無料!(事前にお申込みいただければお席を確保いたします)

<出演者プロフィール

小野寺 生哉(おのでら・いくや)  カナザワ映画祭主催・かなざわ映画の会代表

1976年生まれ。金沢市出身。2006年金沢コミュニティシネマ推進委員会で「金沢コミュニティ映画祭2006/怪奇幻想世界」を開催。しかし同映画祭が翌年から中止になることを機に、有志のメンバーとともに「かなざわ映画の会」を立ち上げ「カナザワ映画祭2007/青いオトコまつり」を企画・開催。以後、毎年「カナザワ映画祭」を開催、2010年9月には「カナザワ映画祭2010/世界怪談大会」を予定している。


南陀楼 綾繁(なんだろう・あやしげ)  編集者ライター

1967年生まれ。出雲市出身。早稲田大学第一文学部卒業明治大学大学院修士課程終了。 古本、新刊、図書館ミニコミなど、本に関することならなんでも追いかける。1997年から2005年まで、編集スタッフとして「本とコンピュータ編集室に在籍。「不忍ブックストリート一箱古本市」発起人。著書に 『ナンダロウアヤシゲな日々』(無明舎出版)、『路上派遊書日記』(右文書院)、『一箱古本市の歩き方』(光文社新書)、共著に 『ミニコミ魂』(晶文社)などがある。


主催 財団法人出版文化産業振興財団(JPIC)/一箱古本市実行委員会

■ お問合せ 一箱古本市実行委員会/076-251-7335(あうん堂) 

076-261-8339(オヨヨ書林)/076-221-3614(NYANCAFE-BOOKS)

今回のお相手は、一部で熱狂的な支持者のいる「カナザワ映画祭」の主催者・小野寺生哉さんです。どんなハナシになりますか、楽しみにしています。金沢在住の本好き、映画好きの皆さん、ぜひおいでください。

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