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ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Being between Neuroscience and Marketing このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2012-01-05

ファイト新聞と箱根の記録

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GXR, 35/1.4 Nokton Classic, 気仙沼避難所生活を送る子供達の有志が自発的に作り、多くの人を励まし支えた、ファイト新聞編集部の看板 (歴史的遺産として保存が決定)


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昨日、一昨日と、箱根駅伝があった。ご覧になった方も多いのではないかと思う。


去年の柏原の走りがあまりにも鮮烈だったため、駅伝そのものにはさして造詣のない僕もご多分に漏れず見た。すると、最初の最初から東洋大が強い。あまりにも強い姿に圧倒されたまま、ゲームセット


東洋大の圧勝、見事というほかはない。データ放送のおかげで、過去と比べてもどれだけ異様なスピードで走っているかはリアルタイムでよく分かった。


今振り返って、記録を丁寧に見てみると、第一回の大正9年は15時間という悠長な時代。何しろ優勝校が東京高等師範学校(東京高師)だ。


8回目(昭和2年)までは14時間台の戦いが続き、それ以降は13時間台の競争。で、徐々に早くなるものの、私が生まれるまだ前の昭和35年(第36回)にようやく11時間台の戦いに突入。そこから40年以上に渡り、駅伝は11時間台、という時代が続く。


この11時間の壁をこれまで打ち破ったのは、わずかに二回。平成六年(70回)の山梨学院大10時間59分13秒と、昨年(87回)の早稲田10時間59分51秒だけだ。*1


それを大幅に上回った、今回の記録、目で見て実感してみようと思い、上のリンクのサイトからデータを頂き、プロットしてみた。


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(クリックすると拡大します)


これがなかなか面白い。


圧倒的な改善があったのは、昭和の初め。2時間近く詰まっている。ここで何があったのだろうか、と考えるのはなかなか面白い。モボ、モガの直後の時代、支那事変が昭和12年なので、この段階では日本はまだいい時代だったのだろう。そういえば、今の朝の連続テレビ小説カーネーションの舞台が平和だった初めの時代がこの頃だ。


明らかに悪化するのが、昭和18年から24年までの開催が何度も取りやめられている戦争末期*2、そして終戦直後の時代。どれだけ栄養状態が悪かったのかよく分かる。当時幼少期だった、自分の親の世代が、我々の世代より明らかに背が低いことからもわかっていたことだが、この数字を見てもしみじみと実感する。


戦前並みの12時間半に戻るのが、朝鮮戦争勃発の昭和25年1950年、26回)。我が国の復興が、隣国の災難のタイミングでシンクロしていることが、こんな数字からも分かる。


その後、経済の発展、高度成長、結果としての栄養状態の改善を反映するかのごとく、継続的にタイムは改善。中でも二度の大きなタイムのレベルが変わったタイミングがあることに気付く。


昭和39-41年(40-42回)と、昭和58-59年(59-60回)だ。


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昭和39年と言っても多くの方は、ピンとこないかもしれない。これは1964年東京オリンピックの年だ。先進国の仲間入りを果たすこの平和の式典に向け、数年前から、激しくスポーツの発揚、国内でのシューズやウェアなどの改善が大きく行われていたことは容易に想像がつく。年始に行われるこの駅伝がおそらくオリンピックの長距離やマラソンの選考会もかねていたのではないかと推測する。


昭和58-59年となると僕の中高時代であるが、ユーミンダンデライオン、達郎が高気圧ガールをうたっていたこの時代、スポーツで記憶にあるのは正直、1984年昭和59年)のロス五輪ぐらいしかない。確かに楽しい時代の楽しい祭典だったが*3、ここで20分以上タイムが縮まったのはどうしてなのだろう?よく分からない。


このあたり、今回も箱根の解説をしていた瀬古さん*4や宗兄弟がマラソンで大活躍していたと記憶するが、駅伝でこれだけの改善があると言うのはちょっと??だ。だれか陸上に詳しい人、是非教えてほしいなー。と思ってもう一度詳細を見てみると、58年はあの谷口浩美日体大のエースとして出て区間新を出している!


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ただ、上のグラフで明らかな通り、これ以降は、日本人の栄養状態も、体型的にも改善が止まり、記録はほとんど横ばいに入る。そんな中で、たとえ昨年の21秒差の準優勝がどれだけ悔しかったとしても、8分15秒も記録を縮めた今回の東洋大チームは本当に称賛に値する。


中でも福島出身で「僕が苦しいのはたったの一時間ちょっと。福島の皆さんに比べれば、全然きつくはありません」と言い切った柏原竜二の言葉には、思わず涙した。選手達、一人一人におめでとうの言葉とともに、我々に力強い新年をくれてありがとうと、ウェブの隅っこから伝えたい。


なんとも日本的なスポーツであるが故に、大変な注目を集める駅伝。…今回は、リアルタイムで、色々なデータを見ることで、ちょっと新しい気づきを得、テレビもようやくデジタルなんだな、を実感。


冒頭のファイト新聞の子供達が、大きくなり、この駅伝の話を聞く時、何をどう思うだろう?


そんな彼らに少しでも、意味のある未来を残せたらと思う。


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*1:昨日のテレビ解説者によると新コースでは昨年の早稲田だけ

*2:S16,17,19-21は開催されていない

*3:とはいっても冷戦のためソ連や東側諸国がボイコットしたのは今も記憶に鮮やか

*4:「区間新記録間違いないです」などと相当前から発言しておきながら、フタを開けてみると、ギリギリ3秒上回るだけなど、ちょっと踏み込み、いい切りがすごくて面白かった。スターだから許される?笑。

2010-11-15

本の目次を入手しました


本の目次、おおむね入手しました。


下に見る通り、最初に根源的な考え方を共有した上で、イシュードリブンな知的生産の方法を元々のブログエントリの流れに沿って、一つ一つ解説しています。


で、その中では、出来る限り表層的なhowではなく、実際にどういう風に考えたら、困った時に打開の糸口をつかめるか、的な話、そもそも根源的なこととして何を押さえて考えるべきかを中心に書きました。関連する基礎的な考えはコラムなどで説明していますが、この本は、ツール類を説明する本ではないので(それらは必要に応じて使うだけの道具)、あくまでおまけ的な扱いです。


イシュー分析(イシューアナリシス)については、これまで、少なくとも研究もふくめて想定して、この国でちゃんと語られたことがあるとは思えないため、これからの日本、世界を担う人たちのお役に立てばと思いつつ、いきなり経験のない人に対しては、ちょっとtoo muchかなー、ぐらいまで書きました(仮説ドリブンについての2章と3章)。


どこかで習ったはいいが、本当のところ何がなんだか全然、本質がつかめない感じの人にも参考になると思います。また、ところどころに僕が仕事において何を大切だと思っているか的な話も入れました。


端的かつeasyな答えを求める人には、??かもしれませんが、しっかりと自分の頭で噛みしめながら前に進んでいく人には、いろいろ楽しんだり、一緒に考えて頂ける本であって欲しいと思っています。


ではでは、取り急ぎ、ご参考までに。: )



ps. 早く普通のブログエントリを書きたいです、、。



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Leica M7, 50mm C-Sonnar F1.5, PN400N @ Old Parsonage Hotel, Oxford, England


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はじめに 優れた知的生産に共通すること 


■序 章 この本の考え方―脱「犬の道」

常識を捨てる 

 バリューのある仕事とは何か

 踏み込んではならない「犬の道」

 「圧倒的に生産性の高い人」のアプローチ

 「根性」に逃げるな

コラム:「噛みしめる」ことを大切にしよう


■第1章 イシュードリブン―「解く」前に「見極める」

イシューを見極める

仮説を立てる 

 「スタンスをとる」ことが肝要

 何はともあれ「言葉」にする

 言葉で表現するときのポイント

よいイシューの3条件

イシュー特定のための情報収集


イシュー特定の5つのアプローチ 


■第2章 仮説ドリブン(1)―イシューを分解し、ストーリーラインを組み立てる

イシュー分析とは何か 

【ステップ1】イシューを分解する 

【ステップ2】ストーリーラインを組み立てる 

コラム:MECEとフレームワーク


■第3章 仮説ドリブン(2)―ストーリーを絵コンテにする

絵コンテとは何か 

【ステップ1】軸を整理する 

【ステップ2】イメージを具体化する 

【ステップ3】方法を明示する 

コラム:知覚の特徴から見た分析の本質 


■第4章 アウトプットドリブン―実際の分析を進める

アウトプットを生み出すとは

トラブルをさばく 

軽快に答えを出す 


■第5章 メッセージドリブン―「伝えるもの」をまとめる

「本質的」「シンプル」を実現する 

ストーリーラインを磨き込む 

チャートを磨き込む 

コラム:「コンプリートワーク」をしよう 


おわりに 「毎日の小さな成功」からはじめよう 




関連エントリ

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」


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ps. このエントリに限らず、写真にもスターなど頂けたりするととてもうれしいです。また、よろしければ下のリンクをクリックして頂けると幸いです。

2010-11-14

本の予約受付が始まりました

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Leica M7, 50mm C-Sonnar F1.5, RDPIII @London, England


読者諸兄姉(みなさま)、こんにちは。


いかがおすごしでしょうか。


本については、火曜についに校了し、一段落しました。


校了と突然聞くと、これまで単なる原稿のやり取りで、なんとなく出版自体が、現実感のない話だったのですが、本当に世の中に受け入れてもらえるんだろうか、とこの数日、ちょっとしたストレスです。(苦笑)


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で、すでにAmazonに登録してあります、と編集者さんが言うので、見てみると、載っているばかりか、すでに予約受付が始まっているじゃないですか、、、。


うう。そんなの聞いていない、、、。


本の後付けには、12月11日に第一版、第一刷と書いてあったので、僕はもうてっきり、まあひと月ぐらい「待ち」かなーと思っていたのですが、もうそんなこと言っていられないので、腹をくくることにしました。


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僕の最も大切な読者である、このブログに来て頂いている皆様にはあらかじめいくつかお伝えしておいた方が良いと思うので、このエントリを書いています。


1.自己紹介


本来、このブログの何気ないエントリから始まった話なので、kaz_atakaのハンドル名のまま本を出した方が色々楽だなーと思っていたのですが、

「それではただでさえ内容的に本格的な本であり、売りようがない!」

という編集者さんのご指摘もあり、ひとしきり考え、リアルネームで出すことにしました。現在の所属などについても、出来る限り開示してほしい、ということで、職場の了解を得て載せることにしました。


もともと、このハンドル名もほとんど実名に近い上、このブログでも自分のことをそれほど隠しているわけではないので、恐らく、大きな驚きはないかと思いますが、状況、ご理解いただければ幸いです。


ただ、とはいうものの、それはそれとして、このブログにおける自分がいるのも事実であり、自分が現在行っている活動と本の内容は一切関係がないので、このブログは当面、このまま、これまで通り続けられたらなー、と思っています。その辺りの誤解が読者の皆様に起きないことを願っています。



2. 帯に書いてある言葉


このブログの、特に古くからの読者の方であれば、良くご存知かと思いますが、僕自身は「脳科学」という言葉が相当に問題のある言葉ではないかと思っています。


ただ、出版側では、僕がこれまでブログで書いてきたような「脳・神経科学」「脳神経科学」あるいは「ニューロサイエンス」という言葉では、帯のキャッチーさが足りない、そもそも字数が足りない、そんな違い誰も分かっていない、というご判断で(うう)、抵抗はしましたが、確かにリスクを取って販売されるのは出版社さんなので「脳科学」という言葉が入っています。


他のキャッチコピーも、同様に出版のリスクを取られる出版社側のご判断で入っています。ご理解いただければ幸いです。(色々勉強になりました。)



3. 内容のトーン


こちら、一応、独立した書物ということで、若干、このブログとは異なるトーンで書いています。どちらかというと、僕が、これまでの仕事の中で、自分が学んできた知恵を、自分の直接知っている、周りの若い人たちに伝承する、そういう感じで書いていますので、もしかすると少し、その辺りの微妙な違いを感じられる人がいらっしゃるかもしれません。(ただ、それほど大きくは多分違わないと思います。)


こちらについては、そういう感じのものだ、と理解して頂ければ幸いです。



4. 写真


はじめは、このブログと同様に僕の大好きな「写真」をちりばめた、軽いエッセー的なものを想定して作り始めたのですが、どうも内容がそういう感じではなくなってきてしまったということで、ある種、心残りではありますが、写真は入っていません、、。(代わりに相当量の図表が入っています。)



5.目次


本当はもっと細かいちゃんとした目次があるのですが、とりあえず登録されたということで、まだ、それが載っていません。本当に言いたいこと、伝えるべきことは、序章までに書き、これまで頂いてきたご要望である、個別論を、1章以下になるべく表層的なhowにおちいらないように願いつつ、書いています。


詳細な目次については、おそらくそれほど遠くなく反映されると思っていますが、ここに載せられるようになったら載せますね。


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で、問題の本のタイトルとリンクは、以下の通りです。


『イシューからはじめよ - 知的生産の「シンプルな本質」』

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」


実は、最後の最後まで「はじめにイシューありき」という、僕の長年の愛用の語句(一緒に仕事をしてきた人ならおなじみ)というタイトルで書いてきたのですが、この内容で、このような文語調のタイトルでは取っ付きにくすぎる。これが聖書の有名な言葉(はじめにロゴスありき)から来ていること自体が、ほとんどの人には理解されない、と言われ、泣く泣く断念しました。


余談はさておき、少しでも多くの人に役立つ内容と思って頂ければうれしいですが、これだけはもうよく分からないので、あとは祈るばかりです。レビューなども前向きなコメントが集まってほしいですが、これもあとは祈るばかり。人事を尽くしたかどうか分かりませんが、日々の仕事後の時間と、週末が主の、限られた時間の中で出来る限りのことはしたので、あとは深く考えないようにしたいと思います。:)


何らかの建設的なご意見があれば、このブログのコメント欄でも良いですし、メールでも構いませんので、頂ければ幸いです。改訂のチャンスがあるのか分かりませんが、次に僕が何らかの形で生かせるときがあれば、ぜひ生かしていければと思っています。


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最後に、ここまで、この本を書き続けることができたのは、編集者の方の辛抱強さもありますが、何よりも皆様からの声、応援があったからです。心から感謝しております。


もし、何らかの直接的なイベントなどあることになりましたら、また随時お知らせしていきますねー。(あまりそういう感じの本ではないので、どうなるかよく分かりませんが、、、何かそういうチャンスがあればしてほしい的なコメントをかつてブログの読者の方から頂いている旨は、お伝えしてあります。)


多謝!



関連エントリ


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ps. このエントリに限らず、写真にもスターなど頂けたりするととてもうれしいです。また、よろしければ下のリンクをクリックして頂けると幸いです。