TAGOHEIの勉強記録

tagoheiさんの読書メーター

2007-12-10

読んだ本 18:34

ネット未来地図 ポスト・グーグル時代 20の論点 (文春新書)

ネット未来地図 ポスト・グーグル時代 20の論点 (文春新書)

感想・興味をひいた所

スタンフォード大の大学院生だった技術者2人によって設立された同社*1は,技術者をコアメンバーとして企業体を運営し,技術力を前面に出すことによって,「技術者の,技術者による,技術者のための企業」というイメージを確立することに成功してきた。そしてこのイメージによって,グーグル民主的な企業であり,決してユーザを裏切らないという神話を形成することができたのである。だからこそいグーグルアルゴリズムブラックボックス化しても,人々は「あのグーグルがやることだから」と信用してくれたのだ。

ところが会社が大きくなり,IPO(株式公開)を経ると,そうした幻想には除除に軋みが生じてくる。上場した公的企業としてグーグルと,人々が期待する幻想企業体としてのグーグルは,同一性を維持するのが難しくなってくる。上場企業としては当然の戦略であっても,人々の期待を裏切るような結果になるケースもあるし,またその逆のケースも起きてくる。p62

そろそろ,グーグルも曲がり角に来ている頃なのかもしれません。いま,この時期を乗り切ることができるのならば,非常に安定した企業になって,ネット社会にいつまでも君臨することができるのだと思います。

読んだ本 18:34

感想・興味をひいた所

明示しなければならない労働条件

必ず明示されるもの

  1. 労働契約の期間
  2. 働く場所,従事する仕事のこと
  3. 始業・終業の時刻,休憩時間,休日,休暇,交代制勤務の場合の交代方法など
  4. 給与の決定・計算・支払いの方法,給与の締め切り,支払い時期,昇給のこと
  5. 退職に関すること

会社が定めている場合にのみ明示

  1. 退職金が支給される社員の範囲,退職金の決定・計算・支払い方法・支払い時期
  2. 臨時の給料,賞与,手当など,最低賃金額のこと
  3. 食費,作業用品,作業服代等の社員の負担の有無・金額
  4. 安全・衛生のこと
  5. 教育研修,職業訓練のこと
  6. 業務上の災害補償,業務外の傷病扶助
  7. 表彰,制裁のこと
  8. 休職のこと

p32-33

労働基本法のことをしっかり勉強したくなりました。引用した箇所は,ものすごく当たり前の内容ですが,今一度原点に振り返るためにも労働条件を整理してみてみました。

ちなみに,こういう取り決めの優先順位ですが

労働法令(労働基準法等)> 判例 > 労働協約 > 就業規則 > 労働契約・民法の規定

になるそうです。

読んだ本 18:34

感想・興味をひいた所

多くの放送局では,自局をアピールするため,カードの表にカラフルな絵柄や綺麗な写真を配している。

(中略)

筆者はまだ受信報告を送付していないが,ひと頃はバリカードと一緒に「自宅近くの地図を送って欲しい」「家族構成を教えて欲しい」といった,ちょっと物騒な依頼文も一緒に舞い込んだというのがもっぱらの評判なので「送りたくないなぁ〜」とも思っている。

(中略)

BCL*2のなかでも,北朝鮮の中波,短波放送を好む人には,おそらく同じ心理があるのだろう。3泊4日のアリアン祭ツアーでは20数万円必要だったが,ラジオを買うのなら1万数千円。これだけで「世界で最後の(全体主義)」をウオッチできるのだから,筆者も北朝鮮の中波,短波放送を聴き続けたい。

ここまでして交流するのは勇気が入ります。私には出来ません。

読んだ本 18:34

死刑はこうして執行される (講談社文庫)

死刑はこうして執行される (講談社文庫)

感想・興味をひいた所

そしてこの日程は,大臣にサインを受け容れさせる心の準備期間として土・日曜日の48時間を提供できるという方式でもあるのだが,じつはこの土・日こそ,毎日の執行の恐怖におびえている死刑囚たちにとっては執行の恐怖がなくくつろげる48時間でもあるのだから皮肉なことだ。

いずれにしろ「執行命令書」に大臣がサインがなされると,死刑囚としては絶体絶命。どんなに泣き,叫んでも,余すところ最大あと5日の命ということになるのである。 p231

この世界は無論知らないことだらけなので,興味津々で読んでました。

こういう場面は法務大臣がまさに閻魔大王になる瞬間なのかもしれません。

読んだ本 18:34

感想・興味をひいた所

天皇が死ぬと葬式がある。元号が変わる。それから,恩赦がある。天皇崩御というのは一つの巨大な生贄みたいなもので,それで時間を全部流してしまって,もう一回再生していく。元号が変わるというものが特にそうなんだけれども,そういうかたちでもう一回われわれが再生するということのように思われる。昭和の天皇は,ふだんは無関係なように見えるけれども,もう亡くなって元号が変わったときには,われわれ自身,どこかで意識が変わるでしょうね。天皇が死ぬことは,定期的に時間を更新していくことではないか。 p62

昭和から平成に変わったとき,私は高校生をしていましたが,ものすごい出来事が起きて,その全てが特別な扱いになって,全てに対して違和感を感じた覚えがあります。

読んだ本 18:34

太陽の季節 (新潮文庫)

太陽の季節 (新潮文庫)

感想・興味をひいた所

頷いて香をつまみながら彼は英子の写真を見詰めた。笑顔の下,その挑むような眼差しに彼は今始めて知ったのだ。これは英子の彼に対する一番残酷な復讐ではなかったか,彼女は死ぬことによって,竜哉の一番好きだった,いくら叩いても壊れぬ玩具を永久に奪ったのだ。つまんだ香を落とすと,彼は思わず香炉を握りしめていきなり写真に叩きつけた。

「馬鹿野郎っ!」

額はけたたましい音をたてて滅茶苦茶に壊れた。花籠が将棋倒しに転げ落ちた。同様する人々に,彼は険しい眼を向けて振り返った。

「貴方達には何もわかりゃしないんだ」

そのまま出て行く竜哉の眼に,幸子は始めて涙を見た。竜哉はそんな自分が歯ぎしりする程癪だった。 p74

石原慎太郎の小説を初めて読みましたが,発表当時の作品としてはものすごく斬新であったと思います。

読んだ本 18:34

あぶく銭師たちよ!―昭和虚人伝 (ちくま文庫)

あぶく銭師たちよ!―昭和虚人伝 (ちくま文庫)

感想・興味をひいた所

いわば「身内」に対してこれほどの気配りをする江副が,外部の,特にマスコミ関係に対してこんな行動にでたのはなぜなのか。

実は同じメダルの裏表だという気がする。江副の内面に隠されているのは男っぽいイメージの剛直さではなく,神経症的なまでの過敏さである。とりわけ,管理された以外の情報に対して異常なほど神経をとがらせるのは,彼が情報帝国の総帥などといわれながら,実は,情報というものに対してタカをくくり続けただけで,情報のもつ意味や価値に対してまともに取り組んでこなかったことの何よりの証明であろう。

同化する物は暖かく迎えるが,異分子は徹底的に排除してゆく。こうした江副の内面が反映されたリクルートの社内が,ある種,密教集団化されていったのも,当然だった。リクルートを退社した社員の大多数はこうした社風にはじきとばされた人々だった。いいかえれば,役員までが女子社員をチャンづけで呼び,社内恋愛を奨励するような社風に疲弊して去っていったのである。p51-52

本書はリクルートから細木数子まで虚業家として紹介されています。既にリタイヤした人から,スキャンダルを踏み台にして活躍されている人も,「人生いろいろ」といった感じがしました。

読んだ本 18:34

業界紙諸君! (ちくま文庫)

業界紙諸君! (ちくま文庫)

感想・興味をひいた所

「美術」と「年鑑」もしくは,「名鑑」「大鑑」などの組み合わせただけの書名は,なんともお座なりだし,いかにももっともらしい出版社名も,かえってうさんくささを露出させてしまっている。その書名同様,内容も大同小異である。というよりはお互いに盗用しあっているといった方がよいかもしれない。この世界では,誤植までそっくりそのままケースさえ珍しくない。p226

業界誌・紙というのはその業界のドンが牛耳るために発行するものであるが,こういう世界は必要悪なのかどの時代でも消えることなく生き続けています。

読んだ本 18:34

感想・興味をひいた所

私は,法に対してはどこまでも客観的に合理的に,そして冷徹に判断したいのです。ですから,どうしてもエンターテインメント的な要素が希薄になります。世情的な感覚に流されずに,法的な解釈でもって説明するのが,弁護士の仕事だと思っているからです。 p5

テレビの番組どおり,前回の弁護士とは前書きで書く内容も,スタンスの違いが明確に出ていて面白いです。

読んだ本 18:34

感想・興味をひいた所

好奇心をくすぐりながら読み進むうちに,いつの間にか,法というものさしにのっとって考える合理的な思考方法が,漠然とではあっても見えてくるはずです。条文など知らなくてもいいのです。条文など知らなくても,論理的な考え方が薄ぼんやりとでもわかったならば,それだけであなたは法律に詳しい人,ということができます。p5

まさに「法に魂を込める男」といったところでしょうか。

読んだ本 18:34

中央線なヒト―沿線文化人類学 (小学館文庫)

中央線なヒト―沿線文化人類学 (小学館文庫)

感想・興味をひいた所

そんな郊外だった中央線に,多くの人が超してきたのは,大正12年の関東大震災を境にしてのことだと言われています。

つまり,焼け出された人々が,日本橋あたりの下町からやってきたということ。

中央線界隈に,どことなく気取りのない下町っぽさが生まれた1つの契機は,そういう理由なんだと思います。さらに聞いた話では,このときに焼け出された人々は,旦那衆というよりも,丁稚さんとか番頭さんなどが多かったとか。中央線の庶民性のルーツも,ここにあるのかもしれません。p29

中央線といっても関東圏の中央線のことです。*3

私はかつてこの正反対の東西線沿線や,総武線沿線に住んでいました。その時の中央線のイメージは下町風情もありながらも,独自文化や一本筋を通した感のある施設が多いのが中央線の特徴かも。井の頭公園とか三鷹界隈を歩いた時にそんな思いをした覚えがあります。

読んだ本 18:34

海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

感想・興味をひいた所

「それから,よほど緊急のことがないかぎり,山を下りることも考えないほうがいい。人家のあるところまであまりにも遠すぎる。ここで待っていれば,僕がそのうちに迎えに来る。たぶん2,3日のうちに来られると思うし,それくらいの食料品は用意してある。ところで携帯電話は持っている?」

持っている,と僕が言う。リュックを指さす。

彼はにっこりと笑う。

「じゃあそこに入れたままにしておくがいいね,携帯電話はここでは使えない。電波が全く届かないんだ。もちろんラジオも聞こえない。つまり---君は世界から完全に孤立しているわけだ。ずいぶん本が読めるはずだよ」p244-245

読んだ本 18:34

海辺のカフカ (下) (新潮文庫)

海辺のカフカ (下) (新潮文庫)

感想・興味をひいた所

どうして彼女は僕を愛してくれなかったのだろう。

僕には母に愛されるだけの資格がなかったのだろうか。

その問いかけは長い年月にわたって,僕の心をはげしき焼き,僕の魂をむしばみつづけてきた。母親に愛されなかったのは,僕自身に深い問題があったのではないのか。僕は生まれつき汚れのようなものを身につけた人間じゃないのか?僕は人々に目をそむけられるために生まれてきた人間ではないのだろうか? p373

上下巻に渡った合計1000ページの難解な小説でした。でも夢中に読みました。村上さんの得意とする平行進行に理解することが大変でしたが,2,3度繰り返して読みたい小説でした。

読んだ本 18:35

理系白書 この国を静かに支える人たち (講談社文庫)

理系白書 この国を静かに支える人たち (講談社文庫)

感想・興味をひいた所

学部生の講義では,携帯電話を分解したものを見せる。「日本の技術力の結晶が,街角で1円で売られている。このままでは技術が尊敬されなくなる」という焦りからだ。

しかし,当の学生たちは,部品を眺めて「ふーん」。それ以上の反応が返ってこない。不安である。とはいえ,どの部品がどんな役割をしているのか,堀池さん自信もよくわからないのである。p83

私も壊れた家電などを捨てる前に子供に見せてどんな風に動いているのかをよく解説します。理系人間に育てようとは思っていませんが,物の理屈を説明することは日常生活にとっても重要なことだと思っています。

読んだ本 18:35

感想・興味をひいた所

風水でもっとも優れた場所とされた江戸城皇居のことを前にも書いたが,そもそも東京全体は「背山臨水」という風水の基本パターンを踏まえた,すばらしい土地だという。

そして東京湾は「明堂」と呼ばれる大切な存在だそうだ。「明堂は秀たらしめよ」といって,きれいにしておかなければならないのである。

その東京湾アクアラインという横断道路を通じ,「海ほたる」という島をつくったことは,東京の運気を下げることだともいう。

「明堂」の下にトンネルを通したことも,良くない。つまり,「明堂」として開けていた東京湾を塞いでしまったわけである。 p220

私も微力ながらアクアラインの建設に携わったわけなんですが,風水的には間違いであったのはショックでした。確かに江戸の街は風水的な配置をかなり意識した町並みになっていることがよくわかりました。

読んだ本 18:35

決断の法則―ソニー、松下、ホンダに学ぶ (小学館文庫)

決断の法則―ソニー、松下、ホンダに学ぶ (小学館文庫)

感想・興味をひいた所

ソニー創業者である盛田昭夫は,こうした盛田一族,わけても盛田家の中興の祖であり,起業家でもあった命祺の血を色濃く受け継いできたのは確かだ。いってみれば,盛田のとって,盛田家はまさしくインキュベーター(孵化器)そのものであった。p66

盛田家の華麗なる一族はスゴイです。まず名古屋の高級住宅街の白壁に屋敷をかまえ,常滑の造り酒屋「ねのひ」に,ミツカンで有名な「中埜商店」,パスコの「敷島パン」など豊田家よりも歴史の古い家系です。

いまは「盛田アセットマネジメント」が全ての資産管理をしているようです。

読んだ本 18:35

爆笑問題の「文学のススメ」 (新潮文庫)

爆笑問題の「文学のススメ」 (新潮文庫)

感想・興味をひいた所

番組としては見ていました。こういう切り口の番組は面白くて良かったのですが,活字になると単なる対談集になってしまい,おもしろみにかける内容になってしまいました。

読んだ本 18:35

空港にて (文春文庫)

空港にて (文春文庫)

感想・興味をひいた所

村上龍の短編集です。難解な言い回しなので理解が難しいです。

読んだ本 18:35

愛の倫理 (角川文庫 せ 1-2)

愛の倫理 (角川文庫 せ 1-2)

感想・興味をひいた所

いろいろな方々の愛をテーマにしたエッセイです。女性の立場での考えかたを示されています。もちろん男性にも愛を受け止める力も必要と感じました。

読んだ本 18:35

感想・興味をひいた所

ところが,フランスで「発明された」付加価値税は,きわめて巧みな方法によってこの問題を解決した。それは,「前段階税額控除方式」の採用である。

これは,「取引のあらゆる段階で課税するが,各段階における税額は,売上げ額に税率を掛けて算出される額から,仕入れ額に税率を掛けた額を控除したものとする」p79

例えば消費税。仕入れ品から商品まで,税金税金を掛けあったり(正確には税金の移転だけであるが),それが一定額であれば青色申告をしているにもかかわらず利益になったりと,我が国では不公平感がありますが,ヨーロッパでは引用のとおり,価格と税金を分離して税の累積を防ぐ仕組みが確立しているのだそうです。なぜなら不公平が発生するたびに革命が起きるからだそうです。

読んだ本 18:35

感想・興味をひいた所

全部読み切れてません。途中まで読んだ感想としては,地方発の産業はやり方次第によっては,世界中に影響及ぼす発展を築きあげることができますし,地方独特の構造的な不況に飲まれていく二面性を持っているものだと思います。

読んだ本 18:35

東京元気工場 (小学館文庫)

東京元気工場 (小学館文庫)

感想・興味をひいた所

特許など,出願する文章の1段だけ違っていれば誰が真似してもいいようなシステムになっている。そんなものは紙きれの勲章では技術は守れない。それまで何年もかかって研究してやっとつくったものが,モノ真似で一夜にしてポンと作られてしまう。だから,製造法の特許は申請せずに理論だけの特許を取り,製造法については,自分の胸に秘めておいてひっそりとつくっていくのがいちばん無難だ。 p70

ニッチな商売といれわるこの業種は,まさに秘伝を守ることがいかに重要なのかが解る。大企業には真似の出来ない「オンリーワン」をいつまでも守って欲しいと思うし,自分もその一躍を担いたいと思っています。

*1グーグル

*2:Broadcasting Listener

*3:そういう意味では名古屋中央線沿線も独自文化がある感じもしますが。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kazutago/20071210