Koto-pinion

2008-09-30-Tuesday

どうにも今週は調子が悪いな。

[]時載りリンネ!4とっておきの日々(清野静

いつでも元気いっぱい! のリンネが大活躍するシリーズ。今回は短編集。

いつものようにリンネがまきおこすちょっとした冒険──天体観測。

ミステリアスな頼れる司書さん、ジルベルト・ヘイフィッツの優雅な日々。

いつでも真っ直ぐ、元気いっぱいなリンネが大活躍の、フィーバー・ピッチ。

そして、おとなしい妹のちょっとしたお話──凪、凪、夕凪。

どれも、ほんわりとあったかくなれるいい話でした。


重たいライトノベルとか、考えさせられるような小説とか、向こう側まで行ってしまった萌え小説とかも悪くはないんだけど、こういうさわやかな感じもすごくいいです。

例えるなら、のどごしにミントの香りを感じるモヒートの味わい。

夏のうだる空気のような濃い小説の中で、ひときわ輝く清涼感。

でも、油断してるとラムのアルコールに痛い目を見させられるような、内容の濃さも持っている。


ちなみに、北海道を舞台にしたラノベ、最近多いよねーとかtwitterでちょっと話してた。

その場で出てたので、

  • 時載りリンネ!
  • 文学少女シリーズ(遠子先輩が進学したのが北海道大学文学部?)
  • 生徒会の一存(碧陽高校が札幌という噂)

とかあった。

(各位に感謝!)

と、こんな風に中途半端にあげておけば、きっと大手の人がちゃんとまとめてくれるに違いない!

[][]文学少女、二人

 夏休みも終わって、ちょっとたった日曜日。僕はリンネと二人で街の真ん中にある公園にやってきてた。

「むー」

 と、隣で難しい顔をしているのがリンネ。

 秋の空はとても高く、青く澄み渡っていて、まさに小春日和というのがふさわしいくらい。

 でも、リンネの顔は曇ってる。

 こんな天気のいい日に、しかも外にいるのになんでって? それは──

「やっぱり、こんな日に読書なんてするもんじゃないわっ!」

 そう、本を読んでるから。

 今更説明の必要もないかもしれないけど、リンネは本を読むことで時を止められる”時載り”──しかも、その中でも何人かしかいない時砕き。

 でも、リンネは本を読むよりも外で遊ぶ方が好き! という普通(よりもちょっと元気な)女の子なわけで。こんな日は思いっきり走り回りたいはずだ。それが、どうして(外だけど)おとなしく本を読んでるのか? というと、

「もう、Gもママも意地悪なんだから!」

 どうしても外に行きたい! というリンネと、箕作家の有能な司書Gと、リンネのママさんの交渉の結果だった。

 外に行きたいというのなら、外で本を読んできなさい! ということらしい。

「まぁ、今日は軽いからいいじゃない」

 普段は持ってるだけで重くなりそうな(文字数重視の)本を読んでることが多いリンネだけど、今日は外に持って行くから、ということで、Gもママさんも手加減してくれたのか、普通の文庫一冊だった。

「そんな、軽いとかそういう問題じゃないのよ!」

 言いながら、大きく腕を振るうリンネ。ぽーんと飛んで行く文庫。

「あっ!」

 僕とリンネの声が重なる。

 きれいな放物線を描いて飛んで行った本は、ちょうど良く(?)ベンチに腰掛けていた女の人にクリーンヒット。

「うわー。リンネ、ちゃんと謝ってこなきゃ……」

「も、もちろんっ」

 二人、急いでその女の人のもとへ急ぐ。

「──いたた……どうしてお空から本が? はっ、これは、文学乙女の私に対する神様からの贈り物? ありがとう、神様!」

 ……その女の人の前で、固まる僕たち。

「あ、あの……大丈夫ですか? 特に頭とか」

 リンネがおそるおそる話しかける。

「え、ええ。大丈夫よ。と、この本、あなたの?」

 すぐに怒られるかと思ったけど、なんだか優しそうな微笑み。

「はい。すみませんでした……」

 ぺこりと頭を下げるリンネ。僕も、一緒に頭を下げる。

「だめよ、本を粗末にしちゃ。特に、こんなおいしそうな本なんて大切にしなきゃ!」

 と言いながら、はい、とリンネに本を手渡すお姉さん。

「はい。本当にごめんなさい」

 さすがに、悪いと思ってるのだろう、リンネがしゅんとなっている。

「うん。わかればいいのよ。──それにしても、それ、あなたの本?」

 と、リンネの手に収まった本を指差す。

「はい。って言っても、私のじゃなくて、私のうちの本ですけど」

 ちなみに、今日リンネが読んでいるのは、佐々木丸美の崖の館。ママさんも、外で読むのだから、と手加減してくれたらしい。

「そう。いいわよね。佐々木丸美──とっても不思議な味。素朴な材料を使ってるんだけど、できたのはとっても味わい深くて。素材の味を引き出すだけじゃなくて、遠くの記憶まで引き出してくれるの」

 うっとりと語りだすお姉さん。

「子どもころに飲んだ、レモンジュースのような、少し切ない味よ。──あなたには、そのおいしさがまだわからないかもしれないけど」

 僕たちの周りにいるこれくらいの人って、Gかなって思うんだけど、Gとはまたちょっと違う、そう、Gよりもちょっと大人っぽいんだ。──ぺったんこだけど。

「へー、おもしろい!」

 そんなお姉さんの話に、リンネは興味津々。どうやらリンネの面白いものレーダーにひっかかったらしい。

「ねぇねぇ、もっと面白いお話しして! あ、そう言えば、私リンネよ」

 本格的にこのお姉さんと仲良くなりたいらしいリンネが自己紹介。

「そう? じゃあ、佐々木丸美と言えばね、館三部作が──と、私も自己紹介しなきゃね」

 ちょっと照れたように笑って、

「遠子って呼んで。文学乙女よ!」

 高らかに宣言。秋風に、お姉さん──遠子さんの三つ編みがふわりと揺れた。


「でも、文学乙女ってなんですか?」

「だ、だって、さすがに大学生になって文学少女はないかなって──私だって、語呂が悪いのはわかってるんだから!」


 ちなみに、遠子さんを気に入ったリンネが、箕作家に彼女を招待して大変なことになったりしたんだけど、それはまた別の機会ということで。



以上です。

疲れた。

Stella_NF @kotohito 壮絶な書籍争奪戦が起きそうな>リンネと遠子先輩がいる札幌

http://twitter.com/Stella_NF/statuses/940405309

という@ Stella_NF のpostから思いついたリンネと遠子先輩が出会ったら? という妄想でした。


……だから、ボク、二次創作とかできないんだって。


[Today' tune]Hello! Orange Sunshine/JUDY AND MARY

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