水無月大賞フェア開催中!

すっかりご無沙汰の更新となりました。
お久しぶりです。
梅雨すっ飛ばして夏のような気候ですが皆さまいかがお過ごしでしょうか。

ただいま店頭では水無月大賞フェアを開催中です!
水無月大賞とは、棚で埋もれている本の中で、京都府下に店舗がある書店員有志それそれが好きな本・売りたい本に再びスポットをあて、「こんなおもろい本があるんですよ!」と、もっとたくさんの人に知ってほしい!読んで欲しい!という思いから2008年に出来た賞です。

今年で第6回目の開催となりました水無月大賞、栄えある大賞作品はこちらに決定いたしました!

『カレーライフ』(竹内真/集英社文庫


カレーをめぐる冒険が、いま始まる!
人は死ぬものなのだと知ったのは、カレーライスを食べた後だった。祖父のカレー、幼い日の約束をめぐって僕は旅立つことに…。小説すばる新人賞受賞作家の大盛りカレー小説。(解説・安西水丸

集英社公式サイトより)

食べ応えも読み応えも抜群!なボリューム。
カレーを通じて再びつながる絆、夢…ここ最近の鬱陶しい暑さを吹き飛ばすような爽やかさです。
カレー色の装丁もズラリと並ぶと圧巻!

読むとカレーを食べたくなること間違いなし。
ぜひお手にとってみてください!


水無月大賞公式ブログ → http://d.hatena.ne.jp/minaduki_taisho/
水無月大賞Twitterアカウント→ @minadukitaisho



(五十棲)

イロトリドリノセカイ

みなさん「冬」と言われて真っ先に思い浮かぶ色はなんですか?私はやはり雪の「白」です。空もうすぼんやりしていて白というより灰色のイメージの方が近いかもしれません。視界に入るものに色味がない。そんな印象です。


景色以外にも、なんとなく服装も黒や茶色といった暗い色を身につけてしまって、より暗いイメージを際立たせる気がします。
そこで、生活に少しでも彩りが欲しい!と思い、当店では「The Book of COLOR」と称して【色】のフェアを開催中です!

色のフェアって一体どのようなものか?というと、例えば「黄色」だとすれば、タイトルに黄色が入っているもの、表紙が黄色いもの、黄色い“モノ”に関する内容が書かれたもの、黄色が連想できるもの…といったように、色に関する本を集めてみました。よって本の内容に統一性がありません!また専門的な視点で【色】について考察するようなフェアでもありません!とにかく色!色!色!
冬のフェアなので「黒」と「白」の本も並んでいます。担当イチオシは「カラスの教科書」。タイトル通りカラスのことがわかる本でなかなか興味深い1冊です。


色の本並べたからって寒さが吹き飛ぶわけではありませんが、、、寒い寒いと塞ぎこむくらいなら、せめて本で【色】を入れて少しでも気分をあげてみてはいかがでしょうか?


(五十棲)

チョコレートの季節

まもなくバレンタイン!ですね!
どきどき、そわそわしている人もいれば、こんなイベントなければいいのに・・・!という人もいたり、皆さん様々な気持ちでこのバレンタインを迎えるのではないでしょうか。
私はPerfumeチョコレイト・ディスコを聴きながら(この季節になるとTVでしょっちゅう使われているのでにんまりしています)プレゼント用にという名目でチョコレート売り場に赴き、自分が食べたいチョコを買う、というのを毎年繰り返しています。。。こんな時でないとちょっとお高いチョコレートを食べる機会がないのでここぞとばかりに!


さてバレンタイン乗っかる、といことで、只今当店では「“あの人”と飲もう 紅茶プレゼントキャンペーン」として恋愛小説フェアを開催中です。


きゅんきゅんする小説、切なくなる小説、思わずドキッとする小説…様々な恋愛小説をセレクトしました。


期間中、フェア対象の帯がついた文庫をご購入1冊につき、英国王室御用達高級紅茶「TWININGS」のティーバッグ2袋セットを1つプレゼントいたします。

ティーバッグはダージリンオレンジペコの2種類。
小説を読み、紅茶とともにチョコレートをいただく、なんていかがでしょうか?

期間は2月末まで。ティーバッグがなくなり次第フェアは終了いたしますのでご了承ください。


あなたがときめく1冊が見つかりますように。


(五十棲)

まくらもとの

こんばんは。
1月も佳境に入りまして、昨日ニュースで桜の開花予想がやっておりました。
予想って…早いですよね。

桜が咲くのは4月。
今はまだ1月…

ううううう…まだまださむい…。

今晩から寒波さんが到来されるということで、
朝より寒い今…
お客さんが外から持ってこられる週刊誌がとんでもなく冷たいです。

「よもや凍ってはいまいな…」と思ってしまうほどです。

春のしっぽはまだつかめませんが、
今日も寒い入り口付近のレジでお待ちしております!


ところで、私事ではありますが
先日何年ぶりかのインフルエンザにかかってしまいました。

初、リレンザ吸入…。
5日間の自室謹慎…。
ウイルス扱いの日々…。

うう…。
私は自宅通いなのでご飯の心配はしなくていいのですが

私の部屋には暖房がありません。
そして


5日間の自室謹慎には不可欠であろうTVが…!TVがありません。
ラジオもありません。
オーディオもありません。

あるのは枕元にズドンとある本棚だけです。

地震が来たら私へまっすぐ倒れてくる配置の2m超えのでかい本棚しかありません。


その本棚に詰まったぎっしりの漫画しかありません。

でも
5日間の内2日はその漫画に助けられました。
漫画
まんが
マンガ…

大好きな漫画
小さい頃集めていたまんが
最近は全然読まなくなったマンガ…

それらを読み返し
2日過ごしました。

いいですよね
マンガ。

皆さんにも、自分イチ押しの漫画があるかと思います。

ちなみに私は「乱と灰色の世界」です。
入江亜季さんの漫画です。

ちなみに「エマ」乙嫁語り」の森薫さんも好きです。

「天才ファミリーカンパニー」も好きです。

とまあ
尽きませんが

只今恵文社西大路店では
「スタッフオススメ! コミックフェア」を開催中です。
2階売り場にて
スタッフおすすめの本と、POPがありますので是非!一度見てみてください。

そして是非!一緒にハマってください!!

わーーー!!



(はー…なんとかまとまって良かった!笑)  野中でした!

寒さに勝ちたい

あけましておめでとうございます!
新年のご挨拶がすっかり遅くなってしまいましたが・・・
2013年も究極の普通の書店を目指して邁進してまいりますので
恵文社西大路店をどうぞよろしくお願いいたします!



私が西大路店に勤務するようになって数ヶ月
以前から負け戦だとは思っていましたがやはり負けました。
いや、戦わずして負けました。
何に負けたって、、、それは寒さです。
以前から西大路店は寒い!と話には聞いていたのですが
すみません、ナメてました。寒い!寒すぎる!
ここ数年はお目見えすることのなかった霜焼けが久しぶりにできました(涙)
指がめっちゃかゆいです。この文章を書いてる今まさにかゆいです!


もともと冷え性で、極度に寒がりでもある私。
店頭で身をすくめて寒そうにしているスタッフがいたらそれは間違いなく私です。
この冬いかに戦い抜くか、常日頃作戦を練り試行錯誤する毎日です。。。


私のように寒がりな方は少なくないはず!
特に女性はあれこれ色々対策を考えているはず!
みんなでこの寒さを乗り越えましょう!


という個人的な思いを実用書コーナーにてぶつけています。


重ね着は当然のことですが、その重ね方にも一工夫あったり、
体の中から改善して冷えとりすることも健康・美容のためになっておすすめです。
私もお灸を始めようかと考えています。
まずは霜焼けを治すことから始めますね。。。
みなさんも寒さに負けない体作りを!


(五十棲)

年末年始 営業時間変更のお知らせ

年末年始の営業時間を下記の通りに変更いたします。

12/30(日)9:00〜21:00
12/31(月)10:00〜20:00
1/1(火) 休業
1/2(水)13:00〜20:00
1/3(木)12:00〜20:00
1/4(金)10:00〜21:00

よろしくお願いいたします。

観てから読むか、読んでから観るか

書店の店頭には必ず映画化、ドラマ化の本が売り場を飾っています。
売っている側として、いつも疑問に思っているのは、
一番売れる時期は映画の公開直前にテレビスポットが集中的に流れる期間なのです。

映画を観る前に読んでから観るか、それとも観てから読むか、どちらでしょうか?

個人的には映画の原作は絶対に映画を観てから読むと考えています。
映画は事前に出来るだけ情報なしに観るべきだと以前から思っています。
良い映画にめぐり逢えたら、その作品をより深く知りたくなって原作を読みます。
映画では上映時間の尺の制限があり、表現しきれなく大幅に割愛されてしまっている
周辺の描写が小説では、より深く作品に厚みをもたせます。
原作を読むことで、よりその映画が好きになれます。
逆に大変気にいっている小説が映画化された場合はほとんど観ることはありません。
過去の経験からすると、ほぼ全て失望に終わります。

例えばこんな苦い経験があります。小説が素晴らしく大変好きな作品だった
ベルハルト・シュリンクの「朗読者」が映画化され、アカデミー賞を取ったものだから
まあ観てもきっと失望はしないだろうと思って映画を観たのですが、
やはり、やめとけばよかった。原作にはとても及びませんでした。

活字を映像化するのはとても困難な事と思いますが、
唯一、映像が活字を超えたと思った映画があります。

松本清張原作の「砂の器」です。

原作ではたった4行しか書かれていない部分が映画では素晴らしい映像が
原作の持つ活字では表現しきれない深い感情を観ている側にもたらしています。
まさに言葉で表現できない感情を映像で表現しています。

素晴らしい映画の原作は必ず読みますが、
この本だけは絶対に読みません。

時計じかけのオレンジ 完全版」ハヤカワ文庫
アントニー・バージェス(昔はアンソニー・バージェスとなっていましたが)

ご存知、スタンリー・キューブリックの映画「時計じかけのオレンジ」の原作本です。
この原作本には、」2つの結末があり、映画化によって、封印されていたのが、この完全版です。
何故このような事があったのかについて、話すと長くなるので省略しますが、
映画の結末とは真逆の結末なのです。これは映画を封切り公開をリアルに観た者としては、
あの映画の衝撃を完全にくつがえすことになるので、私は絶対に完全版は読みません。

1972年封切り当時、中学3年だった私は京都の今はなき松竹座で観たときの衝撃は忘れません。
この映画は当時あまりに前衛的な世界感(性と暴力とアートにクラシック音楽が加わり、
かつて見たことのない映画)にカルチャーショックを受けたのです。
近未来の自由による欲望が荒廃をまねき、それを管理しようとする全体主義の世界感にクラシックが芸術的に絡み合う(ウイリアムテル序曲の早送りの発想は当時、あっと言わしめた斬新さでありました。)アヴァンギャルドな世界に酔ってしまいました。
あの当時の電子楽器を駆使した映画音楽を担当したウォルター・カーロスは後年、性転換をして女性になったというから、まさにぶっ飛んだ映画でした。

この原作の「時計じかけのオレンジ」が最近ベストセラーになっている「ビブリア古書堂の事件手帖」第2巻に推理ネタとして使われているので、ご存知の読者もかなり多いと思います。

最近のハヤカワ文庫の「時計じかけのオレンジ」についている帯にビブリア古書堂の事件手帖に登場と書いてあるので、この「時計じかけのオレンジ」を読んでみようと思っている人、読んだ人は多いと思いますが、

読んだ人は映画を絶対に観てはいけません。映画の完成度を壊すことになります。

映画のエンドロールが終わり、オレンジ色一色の画面に流れてくる、ジーン・ケリーの「雨に唄えば」の
意味がなくなってしまいます。

絶対に観ないでください。キューブリックファンとして進言します。
あのマルコム・マクダウェルの下まぶたのつけまつ毛の顔がちらつきます。

当時、映画はビデオテープすらありませんので、もう一度観るためには、2番館に行くか、
リバイバルで再公開されるのを待つしか方法はありませんでした。
この映画に関してはサウンドトラックLPの入手はもちろん、動く映像は見る方法はないので
当時河原町にあった丸善で(と言ってもまだ2階しかなくて、2階にカウンターだけの喫茶があって丸善に行くと
本の匂いとコーヒーとそれに名物のホットドックを食べるのが楽しみでした、今のブックカフェのはしりです。)
全シーンのコマが載っているビジュアルブック当時3000円ぐらいの高価な洋書でしか見ることはできませんでした。(しかし、映画のパンフもLPも洋書も文庫もある人にさしあげてしまい、今は手元にはありません。その人が
まだ今でも持ってくれていることを願いますが…)

今ではDVDで家で何度でも観ることができるのが、あの当時からするとまさに近未来の世界でした。

今回はこのうだうだとした話にでてきた、


ハヤカワ文庫 アントニー・バージェス著 「時計じかけのオレンジ

メディアワークス文庫  三上 延 著  「ビブリア古書堂の事件手帖」第2巻    

以上もし気になれば、ご一読あれ。

(北山)