友情という愛に

こんにちわ。わかめ!です。

皆さんは、「泣ける2ちゃんねる」という本をご存知ですか?
一般人からの掲示板への書き込みが元になっているので、それぞれの内容の完成度はいまいちなものもあります。でも、本当に涙が出そうになる話もあれば、クスッと笑えてしまう話、どこか切ない部分のある話など、いろんな話が載っていて、もても心を打つ本です。何より、いろんな人の経験にふれられるところが勉強にもなります。

その中で、僕が気に入った、心に染みた話です。紹介します。


友情という愛に

俺が小学5年生のとき、病気がちで滅多に学校に来ない女の子と同じクラスになったんだ。                                           その子、たまに学校に来たと思ったらすぐに早退しちまうし、最初はあいつだけズルイなぁなんて思ったよ。                                 んで、俺の家、その子の家から結構近かったから俺が連絡帳を届けることになったんだ。                                            女の子のお母さんから連絡帳をもらって、先生に届けて、またお母さんに渡して・・・。それの繰り返し。                                   なんで俺がこんな面倒臭いことしなくちゃいけないんだ!って、1人ブーたれてたのをよく覚えてる。                                     そんなある日、俺何となくその子の連絡帳の中を覗いてみたんだ。ただの興味本位だった。                                          連絡帳にはその女の子のものらしい華奢な字で、ページいっぱいにこう綴られていた。

『─今日もずっと家で寝ていました。早く学校に行きたいです。』
『─今日は窓の外から女の子たちの笑い声が聞こえてきました。学校に言って、私も輪に入りたいなぁ。』

ショックだった。学校行かないのって楽なことだと思ってたから。          ハンデがある分、ひいき目にされて羨ましいって思ってたから。          でも、彼女の文章は、                                     学校に行けないことの辛さ、普通にみんなと遊びたいって気持ちで溢れてた。 なんだか俺、普通に毎日学校通ってんのが申し訳なくって。            だから、連絡帳にこっそり書き込んだんだ。

『いつでも、まってるからな。体がよくなったらあそぼうな!』って。

で次の日の朝、その子の家に言ったら、お母さんに「もう連絡帳はいいの・・・、ありがとう。」って言われた。                                  あまりにも突然だった。                                    俺その頃悪ガキで、頭もすげえ悪かったけど、その子のお母さんの言ってる意味は分かった。                                         天国にいったんだ。もう一緒に遊ぶことはできないんだ・・・。そんなこと考えたら、涙が溢れて止まらなくて・・・。                              ずうっと泣き続けてた俺にその子のお母さんが連絡帳をくれた。          せめて君だけは、学校にも行けなかったあの子を忘れないでほしいって。

そんな俺ももう30になろうとしている。                          あの時の連絡帳は、引き出しの下段の奥底にずっとしまったきりだった。    就職したり、結婚したり、子供が生まれたり・・・。                    今まで本当にいろんなことがあった。                           時には泣きたいこと、辛いことの連続で、何もかも投げ出したくなったこともあった。                                                けど、そんなときはいつも引き出しを開けて、あの女の子の連絡帳を開くんだ。 そして、彼女が亡くなる直前に書かれた、俺への返事を読み返すんだ。

『ありがとう、いつかきっと、あそぼうね。』