2011-07-09 校庭ボール遊びの判決について
校庭ボール遊び、なぜ小5少年側に高額賠償命令
読売新聞の記事によると、「小学生が校庭でサッカーボールを蹴った。その結果、ボールが校庭の外の道路を走るオートバイに接近。避けようとした男性が転倒。その怪我が元で死亡したことによる民事裁判が行われ、少年側の両親に1500万円を賠償するよう命じた」とある。
全面的に少年が悪い。だからその管理責任者である親が賠償せよ、ってこと。
日本では判断ができない未成年者が引き金の場合、それも直接的な行為でないと繰れば軽微な扱いになるケースが多い。校庭で遊んでいたということもあり、学校の責任も交えてみたり、一人でサッカーボールを蹴っていることはないのでその同席していた友達にも連帯責任を交えてみたり・・・などあいまいであやふやな形になることが多いと思っていたが。
今回の裁判の場合ははじめから学校やそのほかの因果関係は問わず、100%サッカーボールを蹴った少年だけを対象としたものだったので、判決を出しやすかったのだろう。民事訴訟法によると提示されていない内容について、裁判官があーだこーだ口出しすることはできませんので(審理範囲の特定)。
記事の中には下記の文面もあった。
>訴訟関係者によると、少年側は他人に損害を与えた場合に備えた保険に加入しており、保険会社と男性の遺族間の示談交渉が折り合わず、裁判に発展した。
てことは、保険屋は人が亡くなったのにも関わらず、はした金で示談を持ち込もうとした。その為に少年側は大きな負担をしなければいけなくなってしまったともいえる。直接の因果ではないにせよ、保険の見直しを行っておくとこんなときに役に立つかもしれないですね。
2011-02-20
電子マネーや商品券等の各種金券、ゴミにならない様に自己防衛を。
2009年に成立した「資金決済に関する法律」。通称「資金決済法」はご存知でしょうか。結構身の回りに影響を及ぼす法律はではないかと考えております。
大まかな内容としては、電子マネーの法的整備がメイン。電子マネーの使われ方ですが、主に下記のイメージとなります。
・ICカード型電子マネーは事前に振り込まれた金額をICカードなどに蓄積しておいて、そのデータを移転させることで決済を行う。
元々、ICカード型(Edy、Suica等)の電子マネーを管理する「前払式証票規制法」はありましたが、前払式証票規制法にはサーバ管理型(WebMoney等)の電子マネーは含まれていなかったのですが、前払式証票規制法が廃止となり、今回の「資金決済法」の施行によって電子マネーは全て法的な管理対象となります。
発行企業は基準日(3/31、9/30)に未使用額が1000万円を超える場合に未使用残高の2分の1を発行保証金として財務省等に供託金を納めることが義務付けられていますので、発行企業が倒産したとしても、供託金の範囲にて一部払い戻しを受けることが可能となると考えられています。
お、いいじゃない?と思った方。この法律には注意しなければいけない点もあります。
例えば、資金決済法の第31条2項に発行保証金の還付に関する内容があります。電子マネーに限らず、商品券やポイントカードなどの金券を使用中止としたい場合、払い戻し期間を定めて業者や新聞やポスターなどで施行日(最低60日後)を通知すれば、施行日以降の金券については効果を持たない紙くず化する。と解釈できそうです。
資金決済法
http://law.e-gov.go.jp/announce/H21HO059.html
実際、2011年2月〜3月に廃止が決定している金券として、文具券や音楽ギフトカード、花とみどりのギフト券、ヘルスギフト券があげられているが、周知は不十分であるという声も上がっています。何しろ使えるはずの金券が知らないうちにゴミになるわけですから、今後社会問題になりそうです。
一応金融庁のWEBには使用中止となる金券の一覧はでています。でもやっぱりTVCM等で告知して欲しいですよね。未使用分の金券は総額で39億円以上らしいです。
プリペードカードの払い戻しについて
2011-02-16
家庭菜園をやるために農地を借りたいときはどうしよう?
ちらほらと話に聞くようになった家庭菜園。自宅の庭でやるのもよいですが、この狭い住宅事情。当然庭がない人もたくさんいらっしゃいます。でも、自分で野菜を作ってみたいですよね〜。
市民農園という選択肢もありますが、いつも申し込みが一杯で抽選にもなかなか当たらない。それならばいっそ土地を借りてしまえ!というのも手です。
では、実際に畑を借りる場合にどのくらいの費用がかかるものなのか?平成21年に農地法改正となったため、農業委員会が「賃借料情報の提供」を行っています。相模原市での平成22年度実態としては下記のようです。
10アール当たり平均6800円(最高13000円、最低2800円)だそうです。ちなみに10アールとは10m×10mのことを指します。
なーんだ、年間7000円以下でプチ農業できるじゃん!と思ったら間違い。農地法3条によると下限面積というのが定められており、それ以下だと農地として認められない(賃貸による権利取得が認められない)ことになります。相模原市は一部の土地(田名、津久井等)を除くとほとんどの地域が30アールを下限面積と定めているようです。
つまり、最低でも農地費用として、年間おおよそ20400円が必要になるという計算となります。
また、農地は売買だけでなく賃借の場合でも自治体への許可申請が必要です。申請手続きを行わない場合は農地法違反となります。罰金等が科せられるだけでなく、当事者間の取引を行っても所有権の移転ができない等、不都合が起きる場合があります。
尚、提出窓口は農業委員会事務局となります。畑を借りて野菜を作るのも、準備の時点でなかなか大変なようです。
2011-02-07
テレビ番組の転送サービスは違法と断定!
海外に赴任した人などが日本のテレビ番組を見れるようにする番組転送サービス「まねきTV」を放送局各社が訴えていた裁判で、最高裁による判決がでました。下記が判決文となります。
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20110118164443.pdf
要約については、下記サイトでも紹介されています。
http://japanese.engadget.com/2011/01/18/tv/
「ロケフリのベースステーションは、まねきTVに預けた時点で、実質的にはサービス利用者しか視聴できなくても、テレビコンテンツを「公衆」に送信する機器になるという判断」とのこと。
知財高裁までは「顧客から預かった機器は各顧客への1対1の送信機能しかないため、公衆送信権侵害にはならない」という判断だったのにもかかわらず、最高裁ではそれが覆ってしまった結果となりました。
日経新聞の記事によると、NHKは番組転送サービスについて「原作者、出演者などに一切対価を払わない分だけ価格優位性があり、対価を還元している事業者(放送局)を駆逐することになりかねない」と指摘していたそうです。
確かに有料でも放送局がバックアップする公益な放送サービスがあれば、それを納得することもできると思いますが、今のところはネット回線を利用したロケーションフリー以外の方法による海外で日本のテレビ番組を視聴する方法がありません。
放送局各社はほっと肩をなでおろしていることでしょうが、新しいITサービスを考える側にしてみると、訴えられることを恐れて萎縮してしまわないかが心配になります。
尚、公衆送信権とは、放送、有線放送、ホームページへのアップロードなど、公衆に直接受信される目的で送信する権利のことを指します。この権利を持たない者が公衆に発信を行うと著作権法違反となり、10年以下の懲役と1000万円以下の罰金が定められています。そして、懲役と罰金とは両方が併科されることもあります。
この判決は同様の著作権グレーな業界にも影を落としそうな予感です。例えば、BookScanやスキャポンなどの書籍PDF化サービス。これも、アクセスできるのは申し込みした特定ユーザのみだが、著作物である書籍を「公衆」であるオンライン上に載せるという行為が著作権法違反である、と訴えられるかもしれません。
2011-02-05
雇用奨励金は経営者のモラルハザードとなるのか?
雇用奨励金を申請するケースは増えているようですね。
http://anond.hatelabo.jp/20110205122536
こちらのブログによると、中小企業経営者は政府による雇用奨励金100万円がでるまでの間だけ雇用して、完全に支給が終わったら捨てる、ということが常態化しているという。まずは、ホントに儲かるのかということを考えてみました。
厚生労働省のサイトによると、まずは3ヶ月試験的に使用するためのトライアル雇用制度というものがあるらしい。
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/c02-1.html
雇用する従業員1名につき月額40000円奨励金支給(3ヶ月間)→ 120000円
次に、若年者等正規雇用化特別奨励金。期間の定めのない正規雇用を行うと1名につき100万円の奨励金が支給されるのだとか。
http://www.gazou-data.com/contents_share/207/150/lb05183.pdf
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/other34/seikiantei.html
しかしこれは3回に分けて支給される制度。6ヶ月経過後、1年6ヶ月経過後、2年6ヶ月経過後それぞれで申請が必要となるようです。と考えると、トライアル分も含めると最低でも2年10ヶ月は雇用を続けなければ全額支給されることはないと思います。
仮に従業員の月給を18万円だとする。(ボーナスはなし)
支払総額 : 18万円 × 34ヶ月 → 612万円。
奨励金支給総額 : 12万円 + 100万円 → 112万円。
単純に奨励金だけだと、500万円の赤字なんですよね。儲かるとは思えない・・・。
同じように派遣労働者を正社員として雇用した場合の奨励金制度もあるが、こちらも分割支給のようでした。認識誤りがありましたらどなたかご指摘お願いします。
儲かるかどうかはさておき、この制度を使い支給後に従業員を切るという行為についてですが、これはある程度止むを得ないところだと思います。「余力が少ない中小企業が少ないリスクで空いた人材畑から試験的に採用してみる」という趣旨であれば、雇ってみた結果その企業にとって有益な人材でなければ切られることは理にかなっていると言えなくはないですね。
もし問題があるといえば、金銭だけの支給という制度自体ではないでしょうか?