見聞読考録

進化生態学を志す研究者のブログ。

Workshop Questions

昨年末に開催されたとある合宿で,Workshop という名の,ゲームのような催しがあった。

 

30 名ほどの参加者を 7 つのチームに分け,下記の課題をそれぞれ与える。チーム内で(たった)25 分間話し合った後,チームの出した答えを 5 分以内で英語で発表する。チームリーダーが 1~7 と書かれたくじを引き,ランダムに割り当てられた課題にそれぞれのチームが取り組むというものだった。ちなみにチームリーダーは,なぜかコスプレもやらされるという実に損な役回りであった。

 

1. If humanity were to make contact with aliens, what ethical, scientific, and diplomatic considerations should be considered, and how might such an encounter impact our understanding of life, technology, and the universe?

 

2. In a hypothetical scenario where animals gain higher intelligence and become the dominant species on Earth, how do you foresee the dynamics of coexistence, societal organization, and the ethical challenges that might arise in this new interspecies world order?

 

3. How can global leaders ensure a sustainable and inclusive recovery after hypothetical World War III, considering the widespread devastation, displacement, and economic challenges, and what steps should be taken to prevent the re-emergence of conflict on a global scale?

 

4. How would the ability to manipulate time, whether through time travel or altering the pace of time, impact our perception of life, decision-making, and the very fabric of our existence?

 

5. In a future where, hypothetically, quantum technologies enable instant transportation across the globe, what interdisciplinary strategies might emerge to navigate the challenges of this quantum-era globalization while ensuring socioeconomic equality?

 

6. What if individuals have the option to enhance their cognitive abilities through AI implants or brain-computer interfaces? How might this impact societal structures, education, and the concept of human intelligence?

 

7. Suppose AI systems become integral in political decision-making processes. What challenges might arise in ensuring fair and unbiased governance, and how can we address concerns about the concentration of power?

 

私はというと,やりたくもないチームリーダーをやらされ,1 番のくじを引いた挙句に,トナカイのカチューシャをつけられ(クリスマスが近かったので),そのまま発表させられた。辱めそのものと言えるような措置であったが,めちゃくちゃウケたので良しとする。私のチームはちなみに,ほとんど全ての意見を私が述べ,発表も私だけで行い,ベストプレゼンター賞を 4 番のチームと同率で獲得した。のち,私だけトナカイのコスプレをして再度人前に立つというさらなる辱めを受けた。しかしウケたので良しとする。

 

京大に着任したばかりの頃にやった他己紹介(二人一組になって互いの紹介をするという企画)でも,また別の日にアイスブレイクとして行ったクイズのような企画でも,ベストなんちゃら賞をいただき,お菓子やらコーヒーやらをいただいたりした。

 

いずれもいつか,学生にやらせても面白いかもしれないと思う。メモとして書き残しておく。

 

 

見聞読考録 2024/03/12

予算の使い切り問題

年度末恒例の予算使い切り問題が,今年も見事に勃発している。

 

いつもお世話になっている(大学の雇用する事務員ではない)直属の事務員さんが言うには昨年 11/27 の時点で私の使える予算は残り 121,036 円とのことだった。自身の把握できる範囲で計算している手元の予算管理表ともほぼ一致している。今年度はいつにも増して,ハイペースで予算を使ったんだなと,再確認。

 

とはいえ,大型の支出はそれからほとんど予定されていなかったので,節約しつつトラブルなく予算を消化し,今年 01/25 の時点で手元の計算では 23,106 円の残高となった。予定通りとは言え,もうちょっと残しておけば良かったかなぁ,いくらか自腹も覚悟しないといけないかなぁなどと年度末に訪れうる家計からの出費を憂いたりした。

 

この時点で,件の事務員さんに改めて予算の残高の確認を依頼したところ,なんと 199,267 円も残っているらしい! 増えてる! 昨年 11/27 と比較しても増えてる! 意味がわからない!

 

いやいや,そんなはずはない! と,再計算を依頼したが,これで間違いなく合っているということだったので,わけはさっぱりわからないが,とりあえず喜んでおくことにした。

 

いや,むしろ残り過ぎている。この時期に 20 万円弱となると,逆に多すぎて面倒くさい。一瞬遅れて,それならもっと早く言ってくれれば,予算の使い方も変わったのに! と,使えない事務員に腹も立ってくる。予算の温存のため,やむなく自腹を切った博物館での用務を,急遽公的な出張へと切り替えたりした。

 

予定している出費は 10 万円もあれば十分なので,それくらいまではさっさと使い切るが吉と,我慢していた物品を注文したりしていた矢先の5日前,1/30 の 17:37。例の事務員から慌てたようなメールがあった。嫌な予感がしながらも開いてみると,予算が実は 83,686 円しか残っていないことが判明したというではないか! 何を言っているのかさっぱりわからない! 間違いないって言ってたじゃないか! 予算管理のために雇われている専門家がこの有様で,私は誰を信じれば良いのだろうか? 専属の事務員として雇われているというのに,何のために存在しているのかわかりゃしない!

 

どこが違っているのかこれから点検します。
取り急ぎ,お送りいたします。

 

だ,そうである。もう恐ろしくて自分の予算も使えない。とりあえず,翌日に会って話を聞くまで結論を出さないことにした。

 

翌日,お話に伺うと謝罪もないし,何だかヘラヘラしている。いよいよボケてしまったんじゃなかろうかと訝しむ。結局,その日は決定的な回答は得られなかった。

 

また明くる日,結論が出たということで聞きに行ってみると,私の使える予算はもう -5,142 円ということで,すでに赤字だと言うではないか! 足が出てしまってはるんやけども...,だそうな! 足りない分は,ラボの PI に頼んで出してもらったらどう? とのことだった。

 

お前のミスだろ!! 違うのか?!

それをニコニコして,先生に頭下げて頼んで来たらどう? って何考えてんだ? どう? じゃねぇんだよ,テメェが頭下げろよ!!

 

喧嘩するのも馬鹿らしいので仕方なく大人しく従って PI に頭を下げに行って,役立たずの事務員の尻拭いをさせられるのは屈辱的だった。それに 20 万円近くあるっていうから,慌てて使ったんだろうがよ! 他に使いたいものもあったのに! 研究者の予定とか,計画とか,考えたことないの? 大学で働く事務員なのに? 使えなさすぎる。。

 

アイツにはここに来た時からお世話になっているが,ヤツに端を発するこの手の問題には最初から最後までずぅっと悩まされ続けた。おまけにアレからは「すみませんでした」も「ごめんなさい」も言われたことがない。当然のように間違い,当然のように「まぁ大きな赤字でなくて良かったやないの〜! 危ないところやったね〜! これくらいならセンセに頭下げたら大丈夫よ〜! 今,お隣にいてはったわよ〜! 行ってきたらええんとちがう〜?」みたいな感じでおっとりにっこにこ流されてお終いである。私が PI なら一瞬でクビにするだろう。

 

もうすぐ縁が切れそうでせいせいする。

 

 

見聞読考録 2024/02/04

野依良治の視点

Japanese research is no longer world class — here’s why

野依良治の視点 – 2024.01.12

https://www.jst.go.jp/crds/column/director-general-room/column60.html

 

"科学界では謙譲は美德でありえず,沈黙も不要である"。

後で読む。

 


見聞読考録 2024/01/17

実家のお仏壇にて

父親:なむなむしよっか

4歳息子:うん!

 

親:おせんこたてて,ちんちんして

4:うん!

 

親:おててをあわせて,ぺこりして

4:うん!

 

親:あけましておめでとうございます

4:はぴばすでおめでとうございます!

 

親:?!

 

 

見聞読考録 2024/01/07

新年明けまして

新年明けまして,明けまして,...明けました。

 

令和6年能登半島地震が元日,1月1日に起き,とても「おめでとうございます」などと言える状況じゃなくなってしまった。

 

大災害に浮き足立つ中で,2日には航空機の事故も起きた。着陸しようとしていた日本航空 516 便と,地震の救援のため新潟に向かおうとしていた海上保安庁の航空機とが,羽田空港の滑走路で衝突し,双方が炎上。海保機の5名が死亡したほか,JAL 機の乗客・乗員 14 名も負傷した。

 

我が家のメンバーはその頃,妙高・杉ノ原スキー場にいた。スキー滑走を楽しみ,ブーツを脱いだ 16:00 過ぎ頃に,地震に遭遇した。クレープ屋さんの列に並ぶ人の列のあちらこちらから突然,地震の到来を告げる警報が鳴り響いた。震度4か5弱か,想像以上の揺れに慌ててクレープ屋の軒下から離れた。近くのスギ林の樹冠が大きく揺れていた。

 

続く3日に北九州で起きた繁華街の火災も規模が大きそうで,天災・人災の相次ぐ 2024 年の幕開けとなってしまっている。世界的な情勢に目を向けても,ガザやウクライナの危機も依然,解決を見ておらず,気を抜けない状況にある。

 

はてさて 2024 年は,未来はどうなってしまうのか。

他人事と思わず誰もが関心を持つことが,まずは重要だろうと思う。

 

 

見聞読考録 2024/01/05

冬到来

12月も後半に差し掛かった暮の昨夕,ここ京都にもようやく冬らしい寒さが到来した。

今朝も寒くて,ちょっと安心している。

 

札幌の知人も積雪のない12月なんて記憶にないと嘆いていたし,ここのところ毎年のように,暖冬だとか異常気象だとか騒いでいる気がする。

 

京都の冬は今年で 3 年目だが,今年は断トツで暖かい。

昨日まで暖房器具もまともに使っていなかったほどである。

 

冬は寒くあってほしいと思うのは,地球温暖化を気にかけているからか。

それとも,豪雪を求めるスキーヤーの性か。。

 

 

見聞読考録 2023/012/18

ケーキ売りの少年

息子4歳:ケーキはいかっしゅかー!ケーキはいかっしゅかー!(粘土で作ったピンク色のケーキを手に持って)

 

両親:ケーキ一個いくらですかー?お金はー?

4歳:え、おか、おかね? お、かね...?

 

4歳:ケ、ケーキ一個、、ケーキ一個、、ケーキ一個の値段でーす!

両親:(爆笑)

 

両親:それなら、一個くださーい!(爆笑)

4歳:はい!どーじょ!

 

両親:お金はいくら払ったら良いですかー?

4歳:お金もどーじょ!

両親:(爆笑)

 

両親:あむあむあむ、美味しかったでーす!

両親:あの、お金は...?

4歳:はい、お金!どーじょ!

両親:(爆笑)

 

 

見聞読考録 2023/12/14

 

白眉ランチ

数学者と物理学者と天文学者の友人らと一緒に,ハンバーグを食べてきた。

返す返すもすごいメンバーだった。

 

皆んなの口から発せられる言葉のひとつひとつが面白い。

物理学者が最後に言った。

 

面白すぎていつまでもしゃべってられるんだけど,全員ちょっと刺激が強すぎる。

 

要するに,刺激物の塊のようなメンバーだった。

全部,違う種類の。

 

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追伸,というか備忘録。

うち,数学者の彼は中2の頃,第二次ポエニ戦争の折,市街戦の最中にも研究を続け,踏み込んできた敵兵に対して「私の円を踏むな」とどなりつけ,激昂した兵士にその場で殺されたアルキメデスのように,僕も死にたい。などと言っていたそうである。中二病の発現の仕方がすごすぎた。。

 

 

見聞読考録 2023/12/05

論文とプレスリリースとニュースと

反響はまぁまぁか。

共著者の高校教諭と高校生らがもうちょっと目立っても良いのだが。

 

◯ 論文(2023年10月30日公開)

 

Morii et al., 2023, Behaviour. The divergence of mobility and activity associated with anti-predator adaptations in land snails
https://brill.com/view/journals/beh/aop/article-10.1163-1568539X-bja10249/article-10.1163-1568539X-bja10249.xml

 

◯ プレスリリース(日・英)

 

タツムリにおける特殊な移動性と活動性の進化 ― 天敵から走って逃げる/昼夜問わず活動するカタツムリを発見
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2023-11-21-1

 

Japanese snail adaptation and speciation in anti-predation escape behavior
https://www.kyoto-u.ac.jp/en/research-news/2023-11-27-0

 

お知らせ ― 北海道札幌啓成高等学校
http://www.sapporokeisei.hokkaido-c.ed.jp

 

◯ ニュース(日・英・伊)

 

逃げる際に “走る” カタツムリ発見 最大で秒速 1.35 mm 京大「野外で効果あるかは不明」― IT media
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2311/21/news161.html

 

走って逃げるカタツムリとは? 京大などがエゾマイマイの性質を調査 ― マイナビニュース
https://news.mynavi.jp/techplus/article/20231122-2825049/

 

Japanese snail adaptation and speciation in anti-predation escape behavior ― PhysOrg
https://phys.org/news/2023-11-japanese-snail-speciation-anti-predation-behavior.html

 

Uncovering Surprising Defense Mechanism in Karaftohelix Snails ― AZO Life Sciences
https://www.azolifesciences.com/news/20231127/Uncovering-Surprising-Defense-Mechanism-in-Karaftohelix-Snails.aspx

 

Le lumache non sono sempre cosi lente come ― kodami
https://www.google.com/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=&ved=2ahUKEwiDrqyXovKCAxXahK8BHbU9AgcQFnoECBMQAQ&url=https%3A%2F%2Fwww.kodami.it%2Fle-lumache-non-sono-sempre-cosi-lente-come-pensiamo%2F&usg=AOvVaw3uBMLrBJGcHV7759qdwH1m&opi=89978449

 

 

見聞読考録 2023/12/03