Hatena::ブログ(Diary)

Cerebral secreta: 某科学史家の冒言録 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2005-11-02

[]ジェスパー・ジュール「ゲーム, プレイヤ, ワールド : ゲームたらしめるものの核心を探る」

http://www.jesperjuul.dk/text/gameplayerworld_jp/

嬉しいものを見つけた。id:hally氏による翻訳。2003年のユトレヒトにおける第一回DiGRA会議において発表されたもので、著者の学位論文の一部でもある。Juulの学位論文Half-realは、近々MIT Pressから出版の予定。

Half-Real: Video Games between Real Rules and Fictional Worlds

Half-Real: Video Games between Real Rules and Fictional Worlds

翻訳の労をとられたid:hally氏による関連エントリーも興味深い:

http://d.hatena.ne.jp/hally/20051102

うーむ、私もいろいろ言いたいことがあるのだが、書いていると大変なことになりそうだ。ただ一つだけいうと、この手の理論的な研究は、研究の一分野としては確立されたけれど、現在のゲーム研究では一番ホットなところではないというのが私の判断。つまり、科学についての研究の主流が、科学哲学から科学の社会学的研究に変遷した(といった哲学者は怒るかもしれないが)のと同じようなようなことが、より早いペースでおこるのではないか、と。ただし、日本ではこの分野の研究がひどく遅れていて、強化する必要があることもおそらく事実でしょう。

実は、私はJesperから学位論文を貰っているので、もう少し紹介の努力をすべきだったかもしれないと反省。でも前に彼が来日したときに、ミーティングを開いて案内を出したのに、二人しか参加者が来てくれなかったのだ。正直、日本で、ゲームの理論的な研究に関心を持っている人がいるとは思わなかった。出張から帰ってきて、時間があったら,Half-realのスニーク・プレヴューをやるかも。

(追記)Negotiable consequences

そもそもこの英語の表現がかなりトリッキー。言わんとしているのは、現実と関係があったり無かったりさせることができること。かつて、遊びを現実と関係の無いものとして捉える考えがあったが、それだとプロのギャンブラーなどの問題が出てきて、困る。そこで現実と関係をつけることも、つけないこともできる、というように可能性の次元に定義を変えたものと思われる。結局、どういう訳語がいいのかは分からない。

はてなユーザーのみコメントできます。はてなへログインもしくは新規登録をおこなってください。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/kenjiito/20051102/p6
Connection: close